英語対応の勤怠管理システム12選! 選定のポイントや導入メリットを紹介
近年、外国人労働者の増加やグローバル化の進展により、英語対応の勤怠管理システムの需要が高まっています。
本記事では、英語対応の勤怠管理システムの特徴や導入メリット、選定時のポイントについて詳しく解説します。
多言語対応や時差設定など、グローバルな勤怠管理に必要な機能も併せて紹介しますので、システム選びでお悩みの際に参考にしてください。
英語対応の勤怠管理システムが必要な理由
外国人労働者の増加や企業のグローバル化に伴い、従来の日本語のみの勤怠管理システムでは不便を感じることもあります。ここでは、英語対応の勤怠管理システムが必要とされる3つの背景について解説します。
- 外国人スタッフの増加
- 拠点のグローバル化
- 社内の公用語が英語になる会社の増加
各背景について詳しく見ていきましょう。
外国人スタッフの増加
日本の労働力不足を補うため、外国人労働者の受け入れが年々拡大しています。厚生労働省の統計によると、2021年10月末時点での外国人労働者数は約172万人に達し、過去最高を更新しました。
しかし、すべての外国人労働者が日本語を話せるわけではありません。そのため、外国語対応の勤怠システムが必要不可欠です。
言語の壁を取り除くことで、外国人従業員の労務管理を正確かつ効率的に行うことができます。また、外国人従業員の労働環境の改善にもつながっているのです。
拠点のグローバル化
企業の海外展開が加速する中、複数の国や地域に海外拠点を持つ企業も少なくありません。海外拠点では、異なるタイムゾーンでの勤務時間管理や、現地の労働法に準拠した勤怠管理が必要です。
言語の違いによるコミュニケーションエラーを防ぐためにも、正確な勤怠データの収集と分析は大切です。
社内の公用語が英語になる会社の増加
グローバル化への対応として、勤怠システムも英語対応が求められています。
例えば、社内の公用語を英語に切り替える企業も多いです。楽天やファーストリテイリングなどの大手企業を皮切りに、この流れは中堅企業にも広がりを見せています。
英語での業務遂行を支援するため、勤怠管理を含む社内システムの英語化は欠かせません。
英語対応の勤怠管理システムの特徴
英語対応の勤怠管理システムには、グローバルな働き方を支援する様々な機能が搭載されています。
- 英語で画面が見られる
- 言語を簡単に切り替えられる
- 海外通貨で給料計算ができる
- 世界中の時差に対応できる
以下では、主な特徴について詳しく解説します。
英語で画面が見られる
英語対応の勤怠管理システムは、ユーザーインターフェースを完全に英語表示できる機能をそろえています。
メニュー項目やボタン、エラーメッセージなど、システム全体の英語表示への切り替えが可能です。これにより英語を母国語とする従業員や、英語を共通言語とする多国籍チームでも簡単に操作できます。
言語を簡単に切り替えられる
多言語対応している勤怠管理システムでは、管理者画面だけでなく、ユーザーごとに希望の表示言語を設定できる機能を備えていることも特徴です。
言語の切り替えは通常、ログイン画面やユーザー設定から数クリックで完了できます。特に日本語、英語、中国語、ベトナム語など、複数の言語に対応しているものが増えています。
海外通貨で給料計算ができる
勤怠管理システムの中には、海外拠点や外国人従業員の給与計算に対応するため、複数通貨での計算機能を搭載しているものもあります。これは多通貨対応により、異なる通貨でも正確な給料計算ができるためです。
また、為替レートの自動更新機能を持つシステムもあり、常に最新のレートでの計算が可能です。これにより、海外駐在員の給与管理や多国籍企業での給与計算を効率的に行えます。
世界中の時差に対応できる
タイムゾーン設定により、世界各地の従業員の勤務時間を正確に管理できます。もし、タイムゾーンのない場合だと、休日出勤残業などの時間管理は困難です。
従業員は現地時間で打刻を行い、管理者は本社の時間で一元的にできます。海外出張時や、異なる国からのリモートワークでも、正確な勤務時間の把握が可能です。
英語対応の勤怠管理システムを導入するメリット
英語対応の勤怠管理システムを導入することで、企業には以下のようなメリットがもたらされます。
- 世界中の社員を一元管理できる
- 言葉の違いによるミスが減る
- 外国人社員が働きやすくなる
ここでは、それぞれのメリットについて詳しく解説します。
世界中の社員を一元管理できる
英語対応の勤怠システムを導入することで、グローバルな人材管理が効率化されます。
このシステムでは、国や地域を問わず、すべての従業員の勤怠データを統一された基準で管理できます。そして、このデータを収集・分析することも可能です。
また、リアルタイムでの勤怠状況把握により、迅速な意思決定や人員配置の最適化が実現します。
言葉の違いによるミスが減る
従業員が母国語でシステムを利用できることで、入力ミスや誤解が減少します。
勤怠システムが日本語表記のみでは、報酬や給与についてのトラブルにつながる場合もあるのです。英語対応のシステムを利用することで、言語の違いによるコミュニケーションエラーを防ぐことができます。
また、勤怠システムは休暇申請や残業報告などの重要な勤怠情報を正確に記録できます。これにより、不正等の対策をすることも可能です。
外国人社員が働きやすくなる
母国語でシステムを利用できることで、外国人従業員の業務効率と満足度が向上します。
働いていく中での言語の壁は、業務の遂行に関わる大きな問題です。この問題に対し、英語対応の勤怠管理システムを利用することはとても有効な手段になります。
外国人労働者の言語ストレスが軽減され、勤怠管理に関する問い合わせや混乱も減少します。国籍や言語に関係なく、すべての従業員が平等に扱われる環境を整えられるのです。
英語で使える勤怠管理システム12選
ここからは、英語インターフェースが充実し、グローバルな労務管理を強力にサポートする注目の勤怠管理システムをご紹介します。
導入事例や機能の特長を徹底比較し、御社のグローバルな働き方改革を支援する最適なシステム選びをサポートします。
ジンジャー(ジンジャー勤怠/ジンジャー給与/ジンジャー人事労務)
項目 |
内容 |
月額料金 |
初期費用+月額400円~×利用者数 ※金額は税抜 |
初期費用 |
要問い合わせ |
主な機能 |
|
無料トライアルの有無 |
〇(1カ月) |
ジンジャーは、クラウドベースでどこからでも勤怠管理が可能なシステムです。スマホ対応で、ユーザーはどこでも簡単に打刻・確認ができ、データはリアルタイムで更新されます。
また、シフト管理や労働時間の自動集計機能も強力。英語対応もしており、海外拠点や多国籍企業にも柔軟に対応できる点が独自の強みです。
マネーフォワード クラウド勤怠
項目 |
内容 |
月額料金 |
※すべて税抜 |
初期費用 |
0円 |
主な機能 |
など |
無料トライアルの有無 |
〇(1カ月) |
マネーフォワード クラウド勤怠は、直感的で使いやすいインターフェースと強力な機能を兼ね備えた勤怠管理システムです。
従業員の勤務時間や休暇の管理が自動化され、複雑な労働法規に対応したレポート作成機能も提供。特に、モバイルアプリとの連携により、外出先でも簡単に勤怠管理が可能となり、業務効率化が図れます。
freee人事労務
項目 |
内容 |
月額料金 |
ミニマムプラン:2,600 円 ※全プラン最小5名分料金
【6名以降1名ごとの月額料金】 ※ 表示金額はすべて税抜 |
初期費用 |
0円 |
主な機能 |
など |
無料トライアルの有無 |
〇(1カ月) |
freee人事労務は、給与や勤怠管理に加えて、英語対応も備えたクラウド型の労務管理システムです。
外国人社員を含むチームにも対応しやすく、年末調整や社会保険などの複雑な業務を効率化し、法改正への自動対応で常に最新の規制に準拠した運用が可能です。
kintone
項目 |
内容 |
月額料金 |
ライトコース:1,000円 ※1ユーザーあたりの料金 |
初期費用 |
0円 |
主な機能 |
など |
無料トライアルの有無 |
〇(30日間) |
kintoneは英語対応の勤怠管理ツールとして、国内外のチームでスムーズに使用できます。多国籍な企業向けに、カスタマイズ可能なワークフローやシフト管理機能を提供し、異なる言語での業務管理も効率化します。
さらに、直感的なインターフェースで、どの言語でも簡単に操作可能です。
KING OF TIME
項目 |
内容 |
月額料金 |
300円/1人(税抜) |
初期費用 |
0円 |
主な機能 |
など |
無料トライアルの有無 |
〇(30日間) |
KING OF TIMEは、英語を含む多言語対応が可能な勤怠管理システムで、グローバルな企業にも対応します。海外拠点を持つ企業でも、勤務時間の集計やシフト管理をスムーズに行うことができ、国際的なチームの管理が効率化されます。
顔認証やモバイル打刻といった便利な機能を活用し、世界中で活躍するスタッフの勤怠管理を簡単に行えます。
ジョブカン勤怠管理
項目 |
内容 |
月額料金 |
|
初期費用 |
0円 |
主な機能 |
など |
無料トライアルの有無 |
〇(30日間) |
ジョブカン勤怠管理は、多言語対応で、英語を含む複数の言語に対応しているため、グローバルなチームにも最適です。特に、シフト管理、休暇申請、そして労務法令遵守の自動アラート機能などが、国際的な企業の運営に役立ちます。
また、スマートフォンやPCから簡単にアクセスでき、効率的な勤怠管理をサポートします。
HRMOS勤怠
項目 |
内容 |
月額料金 |
|
初期費用 |
0円 |
主な機能 |
など |
無料トライアルの有無 |
〇(1カ月) |
HRMOS勤怠は、英語対応のインターフェースを提供しており、国際的なチームにも適しています。多言語対応のため、海外拠点との連携がスムーズで、グローバルな企業環境に最適です。
さらに、シンプルで直感的な操作が可能で、労務管理の効率化を支援します。コストパフォーマンスにも優れ、低価格から始められる点も大きな魅力です。
Touch On Time
項目 |
内容 |
月額料金 |
300円/1人(税抜) |
初期費用 |
0円 |
主な機能 |
など |
無料トライアルの有無 |
〇(30日間) |
Touch On Timeは、英語を含む多言語対応のインターフェースで、国際的なスタッフの管理に最適です。タッチ操作で簡単に打刻でき、シフトや休暇の管理もスムーズに行えます。
さらに、法令遵守をサポートし、効率的で法的に適切な勤怠管理を実現します。特に、英語圏の企業や国際的なチームにとって、使いやすさと柔軟性が大きな強みです。
キンタイミライ
項目 |
内容 |
月額料金 |
要問合せ ※カスタマイズの有無や打刻方法により変動 |
初期費用 |
要問合せ |
主な機能 |
など |
無料トライアルの有無 |
× |
キンタイミライは、多言語対応の勤怠管理システムとして、英語を含むさまざまな言語での運用が可能です。これにより、グローバルな企業でも現地のスタッフと円滑にコミュニケーションを取りながら、勤怠管理を一元化できます。
特に、英語表記による操作画面が提供されており、外国人スタッフでも直感的にシステムを使用でき、データ管理の効率が大幅に向上します。
チムスピ勤怠
項目 |
内容 |
月額料金 |
400円/1人(税抜) ※50ライセンス分の費用が最低利用価格 |
初期費用 |
150,000円 |
主な機能 |
など |
無料トライアルの有無 |
× |
チムスピ勤怠は、英語にも対応したクラウド型勤怠管理ツールで、グローバルに展開する企業にも最適です。シフト勤務や残業時間をリアルタイムで集計し、労働時間の自動計算を行うため、効率的な管理が可能です。
また、英語のインターフェースにより、外国籍の従業員にも簡単に使用でき、グローバルな法令遵守をサポートします。
キンコン
項目 |
内容 |
月額料金 |
220円/従業員1人(税込) ※最低利用人数5名 |
初期費用 |
0円 |
主な機能 |
など |
無料トライアルの有無 |
〇 |
キンコンは、交通系ICカードを使った勤怠管理と交通費精算を簡便に行うシステムで、英語にも対応しています。これにより、海外拠点を持つ企業でもスムーズに利用可能で、グローバルなチームでも問題なく運用できます。
さらに、ビジネスチャットとの連携により、外国語対応もスムーズで、海外スタッフの打刻や経費精算も効率的に管理が可能です。
楽楽勤怠
項目 |
内容 |
月額料金 |
30,000円~(税抜) |
初期費用 |
要問い合わせ |
主な機能 |
など |
無料トライアルの有無 |
× |
楽楽勤怠は、クラウド型の勤怠管理システムで、打刻から勤怠集計、労務管理まで一括で管理できます。自動集計機能により、勤怠データの入力ミスや手間を削減し、正確な給与計算を実現します。
また、外出先からもスマホで簡単に勤怠管理ができるため、柔軟な働き方にも対応。業務効率化に貢献し、法令遵守のサポートも充実しています。
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勤怠管理システム比較19選! 自社に最適なシステムの選び方英語対応の勤怠管理システムを選ぶ際のポイント
システム導入を検討する際は、以下のポイントに注目して選定を行うことが重要です。
- 自社で使う言語に対応しているか
- 操作面で使いやすいか
- 事業拡大後も使えるか
それぞれのポイントに留意し、自社にとって最適なシステムを選びましょう。
自社で使う言語に対応しているか
導入を検討するシステムが、自社で必要とする言語すべてをカバーしているかチェックしましょう。
特に、グローバルな企業はさまざまな言語へ対応しているシステムだと便利です。英語以外にも、中国語やベトナム語など、従業員の使用言語への対応状況を確認してください。
また、将来的な事業展開を見据えることも大切です。追加言語のサポートがあるシステムの選定をお勧めします。
操作面で使いやすいか
直感的な操作性と低い学習コストを持つシステムを選ぶことで、従業員の負担を軽減できます。デモや無料トライアル期間を活用して、実際の使用感を確認することが重要です。
特に日々の打刻操作やスマートフォン対応など、基本機能の使いやすさを重視しましょう。使用感の良いシステムにすることで、スムーズな導入・活用が期待できます。
事業拡大後も使えるか
将来的な事業拡大に対応できる拡張性の高いシステムを選択することもポイントです。従業員数の増加や新規拠点の追加に柔軟に対応できるスケーラビリティを確認しましょう。
スケーラビリティの高いシステムにすることで、多くの従業員が容易にシステムを利用できます。
また、APIやデータエクスポート機能など他システムとの連携可能性やデータ活用の柔軟性も重要な選定基準となります。
英語対応の勤怠管理システムで世界に羽ばたく会社を作ろう
グローバル化が進む現代のビジネス環境において、英語対応の勤怠管理システムは企業を支えるツールです。多言語対応や時差管理機能により、世界中の従業員が働きやすい環境を整備することができます。
英語対応の勤怠管理システムを導入する際は、本記事で紹介した選定のポイントを参考にしてください。
自社の現状と将来的な展望を見据えながら、最適なシステムを選定し、グローバルな成長への第一歩を踏み出しましょう。