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EQとは?ビジネスにおける重要度などを詳しく解説!

監修者:マネーライフワークス 代表 / 社会保険労務士・1級FP技能士・CFP  岡崎 壮史

EQとは?ビジネスにおける重要度などを詳しく解説!

EQは心の知能を測定する指数であり、自己の感情をコントロールする能力です。ビジネスで重要な人間関係に大きく影響することから、注目を集めています。

この記事では、中小企業の経営者に向けてEQの概念やビジネスにおいてEQが重要とされている理由、EQが高い人の特徴や日常で高める方法についても解説します。


EQとは?

まずは、EQの概念や構成要素、IQとの違いについて解説します。

EQの概念

EQ(Emotional Intelligence Quotient)とは、心の知能を測定する指数です。

自己の感情をコントロールする能力とも言われ、ビジネスシーンにおける対人関係や対人能力を良好に発展させるための基本的な能力とされています。

EQが高い人は、自己や他人の感情を理解することや自己の感情をコントロールすることに
長けており、ビジネスやプライベートにおいて、人との信頼関係を構築する能力が高いと言えるでしょう。

従来、知性の尺度としてIQ(知能指数)が採用されていました。しかし、IQだけでは人の知能の全てを判断することは不適切であると、多くの心理学者が考えたことがEQ研究のきっかけとなりました。

その先駆けとなったのが、心理学者のハワード・ガードナー氏です。ガードナー氏は「人生で有用な知性は、広範囲かつ多岐にわたるもので、ある種の画一的な知性(IQ)に恵まれなければ人生で成功できないと考えるのは間違いだ」と主張しました。

IQ以外の知能とは何かを研究を進めた結果提唱されたのが、EQという考え方です。

IQとの違い

■IQで分かること

  • 論理的思考
  • 情報処理能力
  • 集中力の高さ など

IQは、物事を論理的に分析する力や、1つの場面から読み取れる情報を的確に処理する能力を数値化したものです。

ビジネスシーンにおいては、課題に対する分析力、読み取った情報から業務の効率化を進める能力などの指標となります。

■EQで分かること

  • 努力家である
  • 話を上手に聞く
  • 失敗を冷静に受け止める など

EQは「感情面」に焦点を当てているものです。また、EQは後天的な能力であり、EQを高めるために子供のころから特別な教育を受ける必要はありません。大人になってからでも誰でも高めることができる点が、IQとは大きく異なります。

EQを構成する要素

EQを構成するのは大きく4つの要素です。それぞれの要素について、解説します。

【感情の理解】

なぜ、自分の感情が起こっているのかという原因や背景を理解することが「感情の理解」です。EQを構成する要素として、最も重要なベースとなる部分です。

自分の心が何を望んでいるか理解することで、自分の行動に自信を持つことができ、自己に対する正当な評価ができます。

【感情の識別】

「感情の識別」は、自分や相手が心の中で何を望んでいるかなどを理解し、認識することです。「自分の感情」の状態を推察する「理解」と異なり、「相手の感情」の状態を推察することを意味します。

【感情の調整】

自分の感情を理解し、相手の感情を識別できたうえで行うのが、感情の調整です。

感情を行動に合わせてコントロールし、相手が望むような行動をすることによって、目標達成を目指します。

【感情の利用】

行動を行う際に、感情を活用することが「感情の利用」です。自分や相手の感情を理解・識別をしたうえで、「相手から最適な反応を得られる感情がどのようなものなのか?」を考え、作り上げることが大切です。


ビジネスにおいてEQは重要?

ビジネス界でEQが注目を集めています。ここからは、EQが重要とされている理由や、EQが高い人の特徴について解説します。

良好な人間関係を築くことができるから

ビジネスにおいて、良好な人間関係は社内外問わず、最も重要な要素の1つです。

自分の感情を理解し、相手の感情を識別して、冷静な行動を取ることが良好な人間関係の構築に大きな役割を果たします。部下の失敗や不測の事態にも感情的になることなく、理性に基づいた行動を取ることが、信頼関係を作ることにつながります。

なお、IQとEQのどちらかが高いだけで、ビジネスがうまくいくとは限りません。論理的に考えられるIQの高い人が、自分の感情をうまくコントロールするEQを高めることが求められています。

EQの高い人の特徴

ここからは、EQが高い人の3つの特徴について紹介します。

【特徴1】傾聴力がある

EQが高い人の特徴の1つは、人の話をよく聞く(傾聴)ことができることです。

相手の話にしっかりと耳を傾け、相手の感情を理解することに努めます。その結果、相手の望む行動を取ることができるので、簡単に信頼を得ることができます。

また、傾聴力がある人は言葉だけでなく、しぐさなどの些細な変化にも敏感です。

【特徴2】相手の良いところを見つけることを意識している

相手の良いところを見つけることを常に意識していることも、EQが高い人の特徴です。

相手との信頼関係を築くためには、相手についてしっかりと理解することが大切です。長所を認めて立てることで、相手に自分を受け入れてくれたという安心感と信頼感が芽生えさせます。

【特徴3】自分の行動を振り返る

EQの高い人は、自分の行動に対する振り返りをしっかり行っています。

人間関係においては、感情が先行した話し合いになってしまい、結論が出ないまま終わってしまうことも少なくありません。

自分の行動が相手に対して「どのような感情を与えたか?」を振り返り、人間関係を改善するための努力を惜しまない人が多いようです。


EQを日常で高める方法

EQは後天的に高めることができる能力です。ここからは、日常で実践できる方法を紹介します。

ポイント1. 大切な人に寄り添う

自分にとって大切な人の心を理解しようとし、受け入れることを日頃から意識しましょう。

繰り返すことで、大切な人の感情の変化に敏感に気づくことができ、自分の感情も無理なくコントロールできるようになります。

ポイント2. 自分の感情を表現するタイミングを身につける

家庭や職場では、さまざまな人間関係が存在しています。それぞれの場所で、自分の感情を表現をするタイミングを意識することが大切です。

自分の感情を理解し、相手の感情を識別して「今、自分の感情を表現するべきか」を適切に判断することがEQを高め、人間関係での衝突を未然に防ぐことにつながります。

ポイント3. 相手の感情を汲み取る習慣を身につける

相手の感情を汲み取るためには、相手の言動を事細かに観察する必要があります。

汲み取った感情に対しては、意図的な言動を行い、相手の反応を観察してみてください。さらに、表情の変化や細かい動きなどについて理解を深めることで、EQを高めることができるでしょう。


EQについてのまとめ

「知能指数」と呼ばれるIQに対して、「心の知能指数」と呼ばれるEQは自己の感情をコントロールする能力とも言われています。

EQが高い人は自分や相手の感情を理解したうえでコントロールし、適切な行動を取ることができるため、良好な人間関係を築くことができます。信頼関係が基本となるビジネスでは、重要な能力と言えるでしょう。

EQは後天的に高めることもできますので、今からでも遅くはありません。あなたのビジネスの発展や人材育成のために、EQの活用を検討してみてください。

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監修者プロフィール

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岡崎 壮史

マネーライフワークス 代表 / 社会保険労務士・1級FP技能士・CFP

生命保険の営業として、生命保険や個人年金といった資産運用などに関する業務を担当する。

平成26年9月に1級FP技能士の資格を取得。その後、平成27年11月にFPの国際ライセンスであるCFPを取得。資格取得後は、保険や個人年金以外の様々な金融資産の運用や活用についてのセミナーや金融関係のサイトへの執筆・記事監修などを行う。

平成29年9月にマネーライフワークスを設立。

現在は、助成金を活用した企業の労務環境改善コンサルタントとして、労働者・事業主に対して職場環境の改善に向けた企業研修や助成金活用セミナーと保険などの金融商品を活用した資産運用についてのサイトへの記事の執筆や監修なども行っている。

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