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第2回 マーケティングの基本フレームワークをマスターしよう!

著者:株式会社S.K.Y. 代表取締役  中田 仁之


マーケティングの「4P/5P」


前回、様々な事例をもとに、フレームワークの活用方法についてご説明しました。フレームワークという便利な道具を使って、業務効率を上げたりプロジェクトの成果向上等が可能になります。今回は実際にフレームワークを作成してみましょう!まずは最も基本的な「4P/5P」について一緒にトライしましょう。

「4P/5P」とは?

「4P/5P」とは、マーケティングの基本となるフレームワークです。ターゲットとなる顧客に対して、モノやサービスを販売する際に、必ず把握しておくべきポイントを組み合わせ(マーケティング・ミックス)、売れる仕組みを考えていきます。
4Pの「P」はすべて頭文字になっているので、覚えやすいです。どのような製品(Product)を、どんな価格(Price)で、どの売り場(Place)で、どんな販売方法(Promotion)で顧客に届けるのか、を整理することができます。これに加えて製品の外装・デザイン(Package)を含めて5Pという場合もあります。
これら4つないし5つの軸を意識して、効果的なマーケティング戦略を作成します。例えば、全く売れなかった過去の事例を分析したり、競合の戦略を分析したり、あるいは新商品のマーケティング戦略を立案する場合でも、4P/5Pの軸で分析・検討することで明確な視点を持つことができます。

各項目について

それでは、各項目の内容についてご説明します。
Product(製品・サービス)・・・製品の提供する価値、機能、性能、品質などの主な特徴について。
Price(価格)・・・製品の価格。定価、実売販売、小売価格、卸売価格、販売条件など。
Place(売り場・流通手段)・・・どのように製品が流通し、どこで手に入れることができるか。販売地域、販売店、流通網、物流配送など。
Promotion(販売方法・販促方法)・・・製品の魅力をどのように伝え、どのように買うことができるか。広告宣伝、広報・PR、販促キャンペーン、POP、サンプリングなど。
Package(外装・デザイン)・・・製品はどのような見た目で売られているか。デザイン、商品名、包装パッケージなど。
「4P/5P」はすべて「売り手側の視点」に立ったものである、ということに注意が必要です。買い手側の視点も同じように考えておく必要があります。買い手側の視点に立ったフレームワークを「4C」と言います。
これらの項目は4Pと対応しており、双方の視点からバランスよく検討することで、より精度の高いマーケティングが可能になります。4Cの各項目は以下の通りです。
Customer value(顧客の価値)⇔Product
Customer cost(顧客のコスト)⇔Price
Convenience(利便性)⇔Place
Communication(コミュニケーション)⇔Promotion

4P/5Pを作ろう!

それでは具体的に4P/5Pを作ってみましょう。ここではわかりやすいように「健康飲料の新商品」で仮定してみたいと思います。
Product「ビタミンC配合、眠気を吹き飛ばすカフェイン入り、脂肪燃焼作用のあるカテキンも含有」
Price「250mlで小売価格200円、卸売希望価格は120円、1ケース24本入りのケース単位で販売」
Place「既存製品で既に確立されているコンビニエンスストアとスーパーへの流通網を活用」
Promotion「ターミナル駅にてサンプリング、店頭でのPOP強化、自社ホームページでの告知」
Package「黒を基調にしたエネルギッシュなデザイン、商品名『ジャガー』」

いかがでしたでしょうか?
ぜひ一度、皆さんの身近なモノで構いませんので、試しに作ってみてくださいね。

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著者プロフィール

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中田 仁之

株式会社S.K.Y. 代表取締役

2012年株式会社S.K.Y.を創業、販売促進・売上拡大を柱としたコンサルティング事業を開始。2015年より飲食店の経営も開始。また中小企業診断士登録、様々な業種の経営支援・経営指導に従事。

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