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年次資金繰り表を作成し、会社の長期的な資金状態を把握しよう!

著者:大川会計事務所 税理士  大川 陽子


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作成のポイント

■ 年次の資金繰り表の基本は月次の積み重ねだよ!
■ 月次表と年次表の相違点・注意点はここ!
■ 長期的な資金予想で経営に余裕がでてくる?

年次の資金繰り表の基本は月次の積み重ねだよ!

年次の資金繰り表とは、資金の収支を一年先まで一月ごとに予想をして、ひとつの表に集約させたものです。
基本の作成手順は月次の資金繰り表の作成とほとんど変わりません。短期資金繰り表の作成時と同じように、年間の売上・経費などを予測した上で、資金の回収・支払いといったお金の流れに着目して作表していきます。長期資金繰り表は、一年先まで予測しなければならず気が遠くなりそうですが、基本は月次の資金繰り表を積み重ねることですから、億劫がらずに作ってみましょう。
また、出来上がったらそのままにはせず、毎月の短期資金繰り表の実績差額を参考に、「必ず!」修正を加えて、より精度の高い予想表を作るようにしましょう。

月次表と年次表の相違点・注意点はここ!

資金繰り表(年次)の作成は、月次を積み重ねることだといいましたが、年次の月次との相違点と、作成上の注意点についてお話しましょう。
売上や経費の発生には季節ごとに変動するが多く、収支も同様に変動が起こります。特に支出項目については、法人税や消費税など・労働保険・車検費用等、時期が決まった一時的なものがあるので、それらを年次資金繰り表作成時には考慮しましょう。また、長期の予算を考える時は、例えば修繕や売掛け回収遅延などの突発事態も意識して、より余裕のある計画を立てておきましょう。運転資金については、いざという時に慌てないためには、最低でも3月分の売上に匹敵する額を想定するのが良いと思います。

長期的な資金予想で経営に余裕がでてくる?

月次の(短期的な)資金繰り表はどうしても目の前の判断が中心になります。一方、年次などの(長期的な)資金繰り表では、半年・一年という長い期間で予想を立てるので、どの時点で資金が不足気味になり新たな資金の調達が必要かということや、資金に余裕が出るのがいつごろかといった、ザックリとした資金の余剰状態が読めてきます。おおよその予想が付けば、将来の事業計画の判断材料になります。長期資金繰り表は予想が長期的な分ザックリ感が否めません。だからこそ突発事項に耐える手堅い予想をお勧めします。また、長期資金繰り表は作りっぱなしにせず、確定した実績と比較して、時流にあわせてその都度の修正をすることが大切な作業です。

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著者プロフィール

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大川 陽子

大川会計事務所 税理士

税理士/大阪市北区 総勢6名の会計事務所代表。資金調達、経営計画書指導を試算表に基づき具体的にアドバイス。融資指導を専門とする専任コンサルも在籍。金融機関への紹介件数も多数。

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