第1回 改めて「暑中お見舞い」の活用について考えよう
あなたの手元には毎年、「暑中お見舞い」が何枚くらい届いていますか?
総務省の統計によると、年賀状に比べて、暑中お見舞いの取り扱い枚数は数分の1程度となっています。年賀状自体の取り扱いも、この数年減少傾向にあります。
これは、インターネットやスマートフォンでの通信手段が多様化しているため、経費節減により省略している企業が増えているためと考えられます。
逆の視点から考えてみると、暑中お見舞いは「とても印象に残りやすいツール」であると言えます。
そこで、暑中お見舞いのそもそもの目的を確認したうえで、あなたのビジネスにどう活かすのかを、一緒に考えて行きたいと思います。

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そもそも「暑中お見舞い」の本来の目的とは?
暑中お見舞いとは、本来は1年で最も暑い時期に、日頃お世話になっている方や知人などへご機嫌や健康を気遣いお伺いするために、家を訪問したり、贈り物をお届けしたり、手紙を出すものだったと言われています。
それが郵便制度の発達により、書状が交わされるようになり、最近では社交辞令になりつつある側面もあるようです。
便利になる一方で、大切な方への心遣いが届きにくくなっているのかもしれませんね。
暑中見舞いを送る時期は、二十四節季の1つ「小暑」から「立秋(8月7日・8日頃)」の間に出すことが基本です。梅雨明け後、立秋の前日まで(立秋を過ぎたら残暑見舞い)を目処に考えるといいでしょう。
皆がやっていないことにこそ意味がある
冒頭でお伝えしたとおり、暑中お見舞いを出したり、受け取る機会は他のツールと比較しても「グッと少ない」のが実情です。
もしかすると、昨年誰から暑中見舞いをいただいたか、覚えている人もいらっしゃるのではないでしょうか。
だからこそ、大切な取引先やパートナーに気持ちをお届けして、相手の印象に残ることが可能になります。
周囲と同じことをやっていても、訴求力は望めません。
人があまりやっていない分野で、意味ある取り組みを実践できるチャンスなのです。
今こそ、受け継がれた知恵をあなたのビジネスに活かそう
ついつい、私たちはビジネスにつながるノウハウやテクニックを求めがちです。
しかしながら、大切なのはその使い手の姿勢(在り方)なのではないでしょうか。
どれだけ相手が自分のことを大切に考えてくれているのかは、ご経験がおありのとおり、心で感じるもので、頭で考えるものではありません。
この機会を、あなたのビジネスの姿勢を届ける機会にしていきましょう。
せっかく今に受け継がれていて、効果的に使えるツールとしても活用できるしきたりを、今のあなたのビジネスにどう活かせるのか、一緒に考えて行きましょう。
今回のポイント
暑中お見舞いは、相手の印象に残ることができるツールにもなれます。本来の目的を理解したうえで、ビジネスに活かしましょう。
そして、あなたのビジネスの姿勢を届ける機会にしていきましょう