【第2回】ヒューリスティック評価×アクセスログ分析-多角的なサイト評価アプローチとは
定量分析が暴く、ユーザーの「本音の行動」
前回は、ヒューリスティック評価による定性的なユーザビリティ診断を紹介した。
専門家の視点で「使いやすさ」を評価し、1,000サイト超の実績に基づく客観的なスコアリングを行うことで、サイトの課題を可視化する手法を解説した。
しかし、専門家の評価だけでは見えない領域がある。それが実際のユーザーがサイト上でどう行動しているかという「事実」だ。
ユーザーは本当にあなたが意図した導線を辿っているだろうか。重要だと思っているコンテンツに、実際にアクセスされているだろうか。
アクセスログ分析は、こうした「ユーザーの本音の行動」を数値で明らかにする。
本記事では、定量的・定期的・定点的という三つの視点から、アクセスログ分析の実践手法と、玩具メーカー・金融機関という2つの具体的事例を通じて、データに基づくサイト改善アプローチの全貌を明らかにした。
登壇企業
トライベック株式会社
2001年設立。ウェブコンサルテーション・インテグレーションサービス、デジタルマーケティング支援事業を展開。調査分析から戦略策定、システム開発・運用支援まで一気通貫したデジタルマーケティング支援を提供している。
このセミナーで得られること
- アクセスログ分析における定量的・定期的・定点的という3つの分析視点の理解
- ユーザーアクション計測とユーザー行動プロセス分析の具体的手法
- 玩具メーカーにおける月次・四半期分析の実践例とその成果
- 金融機関における定点的ダッシュボード構築までのプロセス
- GA4を活用した分析サイクルの運用方法と意思決定スピード向上の実現
こんな方におすすめ
- GA4は導入したものの、データをどう分析すればいいかわからないウェブ担当者
- ユーザーの実際の行動を数値で把握し、サイト改善に活かしたいマーケティング担当者
- 定期的な分析サイクルを確立し、PDCAを回したい企業のDX推進責任者
- クライアントに対してデータに基づく説得力のある提案を行いたいコンサルタント
- アクセス解析の工数を削減し、意思決定のスピードを上げたい経営層
1. ウェブサイトに必要な「定期的な健康診断」とは
VUCA時代におけるデジタル領域のリスクは多岐にわたる。情報の拡散力、多様性、不確実性という3つのリスクに対応するには、ウェブサイトの定期的な健康診断が不可欠である。
では、どのような手法で診断すべきなのだろうか。
トライベック株式会社:1つ目がユーザー行動プロセスの分析です。これはサイトに来訪したユーザーが、来訪後、どのようなページに着地して、その他どのようなページを閲覧、回遊し、行動に至ったのかっていう一連の流れ、ユーザー行動プロセスに沿った分析になります。
ここはユーザビリティ診断の説明にも関連するところになってきますが、このような定量的な分析から期待できることというのが、ユーザー行動や操作が把握できるということです。
次に定期的な分析です。定期的な分析では、月次サイクルの分析ですとか、四半期サイクルの分析、ある一定期間におけるサイクルの分析になります。
月次サイクルは月1回ごとに分析を実施するということと、四半期サイクルであれば3ヶ月に1回、分析を繰り返してくるような定期的なサイクルの分析になります。
ここから見えることが課題感や仮説の抽出につながってくるということです。
最後3つ目が、定点的な分析です。こちら定期的な分析とやや似ていますが、これはどちらかというとダッシュボードを構築し、特定のパターンに応じた分析を実施します。
ここは実施することで意思決定のスピード向上といったことが期待できるのではないのかなと考えております。
これら3つの分析視点、それぞれクライアントの分析事例も用意しておりますので、この後のスライドの方で説明します。
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