【2024年版】無料で使える労務管理システム13選!
労務管理システムの無料版では、従業員の情報管理、勤怠管理、給与計算の基本機能を利用できます。
しかし、有料版と何が違うのか、どのシステムやプランが自社に適しているのか、悩んでいる担当者の方も多いのではないでしょうか。
今回は、有料版との違いやおすすめの労務管理システム13選を紹介します。自社にどのようなシステムやプランがあっているのかチェックしながらお読みください。
無料版と有料版の労務管理システムの違い
無料の労務管理システムは「従業員情報管理」「勤怠管理」「給与計算」の基本機能を無償で提供しています。
基本的には従業員の個人情報や勤務記録の管理、給与計算などが可能ですが、高度な分析や自動化機能は制限されている場合が多いです。
ここでは以下の4つの観点から、無料版と有料版の主な違いについて詳しく解説していきます。
- 機能面
- サポート体制
- データ保存とセキュリティ
- カスタマイズ性や連携機能
機能面の違い
無料版と有料版の労務管理システムでは、利用可能な機能に大きな違いがあります。
無料版 |
有料版 |
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上記のように、有料版ではより高度な分析機能や自動化機能を備えている点が特徴的です。
サポート体制の違い
労務管理システムを導入する際、サポート体制の充実度は重要な選択基準の一つです。
以下が、無料版と有料版でそれぞれ使用できるサポート体制の違いです。
無料版 |
有料版 |
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有料版では、より手厚いカスタマーサポートを提供しています。システム導入や運用時に発生した問題を迅速に解決でき、スムーズな運用管理が可能になります。
データ保存とセキュリティの違い
労務管理システムで扱う情報は、従業員の個人情報や給与データなど、機密性の高いものが多いです。そのため、データの保存期間やセキュリティ対策は非常に重要となります。
データ保存とセキュリティにおける無料版と有料版の違いについては、以下のとおりです。
無料版 |
有料版 |
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有料版の労務管理システムは、より長期のデータ保存と高度なセキュリティ機能を提供しています。
カスタマイズ性や連携機能の違い
企業によって労務管理のニーズは異なるため、システムのカスタマイズ性や他のシステムとの連携機能は重要な選択基準となります。
これらの点においても、無料版と有料版では以下のように異なります。
無料版 |
有料版 |
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有料版にすることで、会計ソフトや人事評価システムとのデータ連携、自社の業務フローに合わせた画面や帳票のカスタマイズなどが可能です。
おすすめの無料労務管理システム13選
ここでは、おすすめの無料労務管理システム13選を紹介します。
これらの無料ツールを活用することで、勤怠管理や給与計算、スタッフの情報管理を効率化し、業務をスムーズに進めることができるでしょう。
ジョブカン労務HR
項目 |
内容 |
機能 |
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無料トライアル期間 |
30日間 |
有料プラン価格 |
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どんな企業に向いているか |
中小企業 |
ジョブカン労務HRはシンプルで使いやすく、特に中小企業に最適です。無料プランでは、勤怠管理や給与計算が手軽に行える機能があり、業務の効率化を図れます。
また、リアルタイムでのデータ分析機能を活用することで、労働時間や休暇の管理がよりスムーズに行えます。
HRBrain
項目 |
内容 |
機能 |
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無料トライアル期間 |
7日間 |
有料プラン価格 |
要問合せ |
どんな企業に向いているか |
大企業 |
HRBrainのサービスの無料プランは、機能制限なく使用可能です。勤怠管理や人材評価を一元管理できる機能や配置シュミレーションなど、大企業に適した機能が搭載されています。
また、AIを活用したデータ分析機能により、従業員のパフォーマンスをリアルタイムで把握し、労務管理の戦略的な改善に役立てることも可能です。
ジンジャー(ジンジャー勤怠/ジンジャー給与/ジンジャー人事労務)
項目 |
内容 |
機能 |
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無料トライアル期間 |
1カ月 |
有料プラン価格 |
初期費用+月額400円~×利用者数 ※表示金額は税抜 |
どんな企業に向いているか |
中小企業、大企業 |
ジンジャーは、勤怠管理から給与計算までを一括でサポートする総合的な人事労務管理ツールです。
労務管理に使用する従業員データを1つのデータベースにまとめることができるため、一度の人事情報更新で人事労務業務でご利用している従業員データが一括更新でき、勤怠・給与システムの都度更新の手間が省けます。
無料トライアルで基本機能を試せるため、導入前にシステムの使い勝手や効果を実感できます。
freee人事労務
項目 |
内容 |
機能 |
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無料トライアル期間 |
1カ月 |
有料プラン価格 |
ミニマムプラン:2,600 円 ※全プラン最小5名分料金
【6 名以降1名ごとの月額料金】 ※ 表示金額はすべて税抜 |
どんな企業に向いているか |
中小企業 |
freee人事労務は、直感的な操作で勤怠管理や給与計算ができます。無料プランにも、労務関連の基本機能に加えて、法令遵守をサポートする機能が充実しているため、中小企業に最適です。
また、クラウドベースのシステムのため、デバイスや場所を問わずどこからでもアクセス可能です。
sai*reco
項目 |
内容 |
機能 |
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無料トライアル期間 |
14日間 |
有料プラン価格 |
月額 220円~/1名(税込) |
どんな企業に向いているか |
中小企業・大企業 |
sai*recoは、中小企業に向いているシステムです。全情報を漏らさず一元管理でき、定型業務を自動化できます。
無料期間は14日間ですが、月額料金が1名につき220円のため、従業員数が少ない中小企業などに適しているでしょう。
マネーフォワード クラウド社会保険
項目 |
内容 |
機能 |
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無料トライアル期間 |
1カ月 |
有料プラン価格 |
※ 表示価格はすべて税抜 |
どんな企業に向いているか |
自営業・中小企業 |
マネーフォワードクラウド社会保険は、社会保険の手続きを簡素化し、労務管理を効率化するツールです。社会保険の適用状況や手続きの進捗を、リアルタイムで管理できる機能があり、煩雑な業務を大幅に軽減します。
また、法令遵守を支援するための情報提供も充実しているため、安心して労務管理を行えます。
オフィスステーション労務
項目 |
内容 |
機能 |
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無料トライアル期間 |
30日間 |
有料プラン価格 |
登録料110,000円+月額利用料440円/1名 ※従業員数が10名以下の場合、月額利用料は一律4,400円 |
どんな企業に向いているか |
中小企業 |
オフィスステーション労務は、勤怠管理や給与計算を一元化したシンプルで使いやすいツールです。従来、入退社の手続きにかかっていた時間を大幅に減らすことができます。
また、社内の様々な情報変更をペーパーレスで行え、そのまま電子申請できるため、作業工数の削減が可能です。
総務人事奉行クラウド
項目 |
内容 |
機能 |
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無料トライアル期間 |
30日間 |
有料プラン価格 |
※初期費用 別途50,000円(税抜)~ |
どんな企業に向いているか |
中小企業・大企業 |
総務人事奉行クラウドは、勤怠管理や給与計算の基本機能を利用でき、リアルタイムでデータ更新が可能です。社員の情報を管理し、人財を最適に活用できるように支援します。
また、総務人事部門のための業務プラットフォームとも称されており、総務部の業務時間を約9割削減できるとされています。
タレントパレット
項目 |
内容 |
機能 |
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無料トライアル期間 |
要問合せ |
有料プラン価格 |
初期費用+月額費用 ※月額費用は登録する社員数に応じて変動するため、要問合せ |
どんな企業に向いているか |
大企業 |
タレントパレットは、簡単な操作で人材管理や勤怠管理が行える管理システムです。
基本的な勤怠管理機能に加えて、業務の進捗状況を可視化するダッシュボード機能が搭載され、従業員のパフォーマンスを一目で把握できます。無料期間については問い合わせが必要です。
One人事[労務]
項目 |
内容 |
機能 |
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無料トライアル期間 |
30日間 |
有料プラン価格 |
要問合せ ※利用人数により異なる |
どんな企業に向いているか |
中小企業 |
One人事[労務]は、労務管理を効率化するための多機能プラットフォームです。勤怠管理や給与計算を簡単に行える機能が揃っており、リアルタイムでデータを更新できます。
統合型SaaSシステムのため、複数の人事労務システムを連携させる複雑さがなく、人材マネジメントをワンストップで行えます。
e-AMANO
項目 |
内容 |
機能 |
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無料トライアル期間 |
30日間 |
有料プラン価格 |
~30名:9,000円
※ 表示価格はすべて税込 |
どんな企業に向いているか |
中小企業・大企業 |
e-AMANOは、勤怠管理を効率化するための高機能なクラウドサービスです。無料プランでは、シンプルな操作で勤怠データの集計や分析が可能で、リアルタイムでの勤務状況を把握できます。
また、柔軟なシフト管理機能や法令遵守を支援するサポートが充実しており、特に中小企業にとって使いやすいシステムです。
ARROW
項目 |
内容 |
機能 |
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無料トライアル期間 |
60日間 |
有料プラン価格 |
Aプラン:1,980円(税抜) |
どんな企業に向いているか |
中小企業 |
ARROWは、労務管理を包括的にサポートするためのオンラインプラットフォームです。勤怠管理や給与計算の機能が搭載されており、データの一元管理が可能です。
特に中小企業にとって導入しやすいのが大きな強みです。
フジ子さん
項目 |
内容 |
機能 |
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無料トライアル期間 |
1週間(フジ子さんの実働は2時間以内) |
有料プラン価格 |
PLAN20:62,700円(税込) |
どんな企業に向いているか |
自営業・中小企業・大企業 |
フジコさんは、労務などのバックオフィス業務を業務を代行するオンラインアシスタントサービスで、官公庁も導入している信頼性のある代行サービスです。
月ごとに業務量が変わり、人を雇うのが難しい場合やすぐに手伝ってほしい業務が発生した場合などに利用できます。1カ月20時間~60時間など、時間単位での料金プランもあります。
無料労務管理システムの選び方
無料の労務管理システムを選ぶ際は、コストという理由だけでなく、自社のニーズに合ったものを選ぶことが必要になります。これにより、スムーズな導入や長期的な運用につながるためです。
ここでは、無料労務管理システムを選ぶ際の重要な以下4つのポイントについてみていきましょう。
自社の規模や業種に合っているか
最適な労務管理システムの選択には、自社の従業員数と業種特有の要件を慎重に考慮する必要があります。これは企業の規模や業種によって、必要とされる機能や使い方も大きく異なるためです。
例えば、シフト制の多い飲食業と固定勤務の多いオフィスワークでは必要とされる機能が異なります。自社に合っているかどうか、機能をよく比較して選びましょう。
必要な機能が含まれているか
効果的なシステム選びには自社に最低限必要な機能を洗い出し、優先順位をつけることが不可欠です。無料のサービスには、一部機能が制限されている場合もあるので、事前にプランを確認しておくことが重要です。
具体的に労務管理システムには、主に以下のような重要な機能があるかチェックしておきましょう。
- 勤怠管理
- 給与計算
- 社会保険手続き
- 年末調整
セキュリティ対策とデータ保護に問題ないか
無料の労務管理システムを選ぶときには、個人情報保護法に準拠したセキュリティ対策を確認しておくことも必要です。
具体的に以下のようなセキュリティ機能が実装されているかを確認しましょう。
- データの暗号化
- アクセス制御
- 定期的なバックアップ
将来的な拡張性
理想的な労務管理システムは、事業成長に合わせた拡張性を備えています。将来的な従業員数の増加や新機能の追加に柔軟に対応できるシステムを検討しましょう。
また無料版から有料版へのアップグレードがスムーズかも、しっかりチェックしてください。
無料労務管理システムを導入する際の注意点
無料の労務管理システムは、コスト面で大きなメリットがある一方、導入する際にはいくつかの注意点があります。
ここでは、無料労務管理システムを導入する際に特に注意すべきポイントについて詳しく解説していきます。
利用人数制限へ対応しているか確認する
長期的に労務管理システムを活用するためには、将来的な従業員増加を見据えた導入計画が必要です。
無料の労務管理システムは、一般的に5〜10人程度の利用に制限されているため、事業拡大時の対応策を事前に検討しておく必要があります。
定期的にデータのバックアップと移行を行う
無料の労務管理システムのデータ管理には、定期的なバックアップと移行手順を確認しておくことが重要です。
無料版でのデータ保存期間が限られている場合、重要なデータを定期的にエクスポートし、ローカルで保存する手順を確立しましょう。
法令遵守と最新の労務管理へ対応する
導入予定の労務管理システムの中に、労働法改正への迅速な対応が可能な仕組みが搭載されているか、あらかじめチェックしておくことが大切です。
法改正は不定期で行われます。そのなかで法令遵守したシステムを運用していくために、慎重に確認しその都度対応していく必要があります。
ただ、無料版では法改正対応が遅れる可能性があるため、最新の労働法制度に関する情報を常にチェックし、必要に応じて手動で対応する準備をしましょう。
無料の労務管理システムから有料への移行を考える時期
費用の負担が少ない無料の労務管理システムは、多くの企業にとって良い出発点です。
しかし、事業の成長やニーズの変化に伴い、有料システムへの移行を検討する時期が訪れる可能性があるかもしれません。
ここでは、有料システムへの移行を考えるべきタイミングや、その際の注意点について解説します。
事業規模が拡大したとき
多くの企業は、従業員数が50人を超える頃に有料版の労務管理システムへの移行を検討し始めます。これは、より複雑な労務管理が必要になるタイミングであるためです。
例えば社会保険の強制適用(50人以上)や、システムの見直しを行う機会が増えます。事業規模の拡大に伴う業務の変化や増加を感じたら、有料システムへの移行を検討する良いタイミングです。
より高度な機能が必要になったとき
人材分析や労務リスク管理機能の必要性を感じたら、有料版への移行を検討しましょう。
例えば、従業員の生産性分析、労働時間の適正管理、コンプライアンスリスクの可視化などの高度な機能が必要になったときです。
無料の労務管理システムで効率的な労務管理を実現しよう
効率的な労務管理の実現には、無料システムの活用から始めて段階的に有料版へ移行する戦略が重要です。初期段階では無料システムで基本的な業務効率化を図ります。
そして、事業規模の拡大や管理の高度化に応じて、有料システムへの移行を検討することで、コストと効果のバランスの取れた労務管理ができるでしょう。
無料システムの導入は労務管理に有効的ですが、セキュリティや機能の制限には注意が必要です。無料システムの導入と運用で満足するだけでなく、段階的に最適な労務管理体制を構築していきましょう。