ワークフローアプリ12選! 選定ポイントや導入手順を紹介

ビジネスの効率化と迅速化に欠かせないツールとして、ワークフローアプリへの注目が高まっています。ワークフローアプリは、申請や承認のプロセスを自動化し、業務フローを最適化することで、生産性の向上とコスト削減を実現できるのが魅力です。
本記事では、ワークフローアプリの基本的な概念や選定のポイント、導入プロセスの進め方などを詳しく解説します。
ワークフローアプリとは
ワークフローアプリとは、業務プロセスの効率化と自動化を実現するためのソフトウェアツールのことです。申請書の作成や承認ルートの設定、データ入力など、ビジネスフロー上のあらゆるタスクをデジタル化し、一元的な管理を可能にします。
従来、紙の書類をベースに、メールや押印を介して進められていた業務フローを、ワークフローアプリに置き換えることで以下のようなメリットをもたらします。
・関係者間の情報共有が円滑になる
・処理の進捗状況が可視化され、業務の「見える化」が実現できる
・ボトルネックの特定による業務プロセスの最適化
・承認プロセスの自動化による所要時間の短縮
・ペーパーレス化による印刷コストの削減
・転記ミスの防止による業務品質
・情報の透明性が高まり、社内の意思決定を迅速化する
このように多くのメリットを得られることから、ワークフローアプリは業務効率化になくてはならない存在だと言えるでしょう。
ワークフローアプリおすすめ12選
数多くのワークフローアプリが提供されているなかで、自社に最適な製品を選ぶことで、業務効率を大きく向上させる可能性があります。
ここでは、業務の効率化とペーパーレス化を支援する優れたワークフローアプリを12製品、厳選してご紹介します。価格や機能、導入実績など、さまざまな角度から比較検討しながら、自社に合ったアプリ選びの参考にしてみてください。
X-point Cloud
項目 | 内容 |
提供形態 | クラウド |
従業員規模 | 制限なし |
従量課金 | 500円〜 |
月額費用 | 20,000円〜 |
初期費用 | 0円 |
無料プラン/トライアル | 無料トライアルあり |
X-point Cloud(エクスポイントクラウド)は、紙の帳票イメージをそのままWebでの入力フォームにできるクラウドワークフローシステムです。直感的な操作性で、利用者の違和感や学習コストを抑え、スムーズな導入が可能です。
申請書入力フォームや承認ルートをノーコードで作成でき、1,000種類以上の申請書テンプレートも利用できます。
AgileWorks
項目 | 内容 |
提供形態 | クラウド |
従業員規模 | 501名以上 |
従量課金 | - |
月額費用 | 要問合せ |
初期費用 | 0円 |
無料プラン/トライアル | 無料トライアルあり |
AgileWorks(アジャイルワークス)は、企業の組織改編や業務変更に柔軟に対応できるワークフローシステムです。ドラッグ&ドロップによる視覚的な操作画面から、プログラミングなしで複合条件での分岐や、複数の部門をまたぐ並列の承認フローを簡単に設定できます。
多言語対応(英語と中国語設定)が可能で、利用ユーザーごとに画面の表示言語を切り替えることができます。
バクラク申請
項目 | 内容 |
提供形態 | クラウド |
従業員規模 | 要問合せ |
従量課金 | 10,000円〜 |
月額費用 | 要問合せ |
初期費用 | 要問合せ |
無料プラン/トライアル | 無料トライアルあり |
バクラク申請は、経費精算、申請、請求書受取など、多岐にわたる業務を効率化するための機能を提供しています。AIによる書類読み取り、承認経路の自動分岐、予算超過の検知など、内部統制を強化する機能も備わっています。
導入後のサポートも充実しており、満足度97%のサポート体制や、導入支援サービス(有償)も提供されています。
POWER EGG
項目 | 内容 |
提供形態 | クラウド/オンプレミス |
従業員規模 | 10名〜 |
従量課金 | 3,160円〜 |
月額費用 | 0円 |
初期費用 | 0円 |
無料プラン/トライアル | 無料トライアルあり |
POWER EGG(パワーエッグ)は、ドラッグ&ドロップによる簡単な申請フォーム作成、組織や役職に応じた柔軟な決裁ルート設定、PCやスマホからの申請・承認機能があります。また、組織変更時のルート変更も容易で、人事異動にも柔軟に対応できます。
承認状況の見える化や、停滞を防ぐための機能も充実しており、迅速な意思決定を支援します。
ジュガール
項目 | 内容 |
提供形態 | サービス |
従業員規模 | 制限なし |
従量課金 | - |
月額費用 | 300円〜 |
初期費用 | 0円 |
無料プラン/トライアル | 無料トライアルあり |
ジュガールは、メールアドレス不要でユーザー登録が可能で、MicrosoftやLINE WORKSアカウントとの連携によりログインがスムーズです。さらに、LINE WORKSやTeamsとの連携を強化し、申請内容の確認や承認・却下をメッセージアプリ上で行えます。
SmartDB
項目 | 内容 |
提供形態 | クラウド |
従業員規模 | 1,000名~ |
従量課金 | - |
月額費用 | 要問合せ |
初期費用 | 要問合せ |
無料プラン/トライアル | 要問合せ |
SmartDB(スマートデービー)は、大企業向けの業務デジタル化クラウドプラットフォームです。ノーコードでWebデータベースとワークフローを構築し、現場主導で業務プロセスの完全デジタル化が可能です。業種別の業務テンプレートも約50種類提供されています。
コラボフロー
項目 | 内容 |
提供形態 | クラウド/パッケージ |
従業員規模 | 5名〜 |
従量課金 | - |
月額費用 | 要問合せ |
初期費用 | 要問合せ |
無料プラン/トライアル | 無料トライアルあり |
コラボフローは、特別なソフトやプログラミングは不要で、普段使っているExcelから申請フォームをデザインできます。設定も直感的に行え、専門知識は必要ありません。APIや他サービスとの連携機能も充実しており、複雑なフローにも対応可能です。
Gluegent Flow
項目 | 内容 |
提供形態 | クラウド |
従業員規模 | 25名〜 |
従量課金 | - |
月額費用 | 500円〜 |
初期費用 | 0円 |
無料プラン/トライアル | 無料デモあり |
Gluegent Flow(グルージェントフロー)は、直感的にフォームを作成でき、テンプレートも豊富に用意されています。また、組織改編時にはグループウェアとの連携により自動的に運用が更新され、再設定の手間が不要です。
さらに、スプレッドシートやフォルダへのデータ出力など、業務の自動化にも対応しており、企業の生産性向上に大きく貢献します。
Hi-PerBT ワークフロー
項目 | 内容 |
提供形態 | クラウド |
従業員規模 | 要問合せ |
従量課金 | - |
月額費用 | 要問合せ |
初期費用 | 要問合せ |
無料プラン/トライアル | 無料トライアルあり |
Hi-PerBT(ハイパービーティー) ワークフローは、稟議・届け出・業務帳票の回覧をWeb上で行うことができ、紙の印刷コスト削減や申請作業の時間短縮に貢献します。主な機能として、申請・承認業務の効率化、申請書の進捗状況や履歴の簡単検索、改ざん・紛失防止、テレワーク環境での各種書類申請・承認などが挙げられます。
また、携帯端末にも対応しており、業務・意思決定のスピードアップを図ることができます。
承認TIME
項目 | 内容 |
提供形態 | クラウド |
従業員規模 | 10名〜 |
従量課金 | 300円〜 |
月額費用 | 3,000円〜 |
初期費用 | 0円 |
無料プラン/トライアル | 無料トライアルあり |
承認TIMEは、稟議申請や押印申請をはじめとした社内文書の申請・承認・回覧を電子化するクラウド型のワークフローシステムです。豊富な入力項目により、既存の書類をそのまま電子化でき、文書フォームは無制限に登録できます。最短1週間で利用開始できる手軽さも魅力です。
HUEワークフロー
項目 | 内容 |
提供形態 | クラウド |
従業員規模 | 制限なし |
従量課金 | - |
月額費用 | 300円〜 |
初期費用 | 0円 |
無料プラン/トライアル | 無料トライアルあり |
HUE( ヒュー )ワークフローは、最短10分で設定が完了し、ドラッグ&ドロップの簡単操作でフローを作成できます。Excelと同様の操作感と、メール・チャット通知からのワンクリック承認により、誰でも迷わず利用できます。30日間の無料トライアルが提供されており、使い勝手を試すことができます。
ジンジャーワークフロー
項目 | 内容 |
提供形態 | クラウド |
従業員規模 | 制限なし |
従量課金 | 300円〜 |
月額費用 | 0円〜 |
初期費用 | - |
無料プラン/トライアル | 無料トライアル/無料プランあり |
ジンジャーワークフローは、直感的な操作画面で初心者でも扱いやすく、紙の申請書を電子化することでペーパーレス化を推進します。さらに、役職や組織情報を基に承認ルートを設定でき、スマートフォンからの申請・承認も可能です。申請内容は自動でデータベースに反映され、業務の手間を削減します。
ワークフローアプリの選定ポイント
自社の業務に合ったワークフローアプリは、以下のような観点から選びましょう。
・自社の課題と要件を明確化する
・連携ツールとの互換性を確認する
・機能と使い勝手をチェックする
・導入コストと将来の拡張性
ここでは、ワークフローアプリ選定の際に特に注目すべきポイントを解説します。
自社の課題と要件を明確化する
ワークフローアプリの選定において、何より大切なのが自社の課題と要件の明確化です。現状の業務フローを可視化し、非効率なプロセスや改善すべき点を洗い出すことから始めましょう。
どの業務に手間がかかっているのか、どの工程がボトルネックになっているのかなど、課題の特定が肝要です。その上で、効率化のために必要なシステム要件をリスト化します。
業務の規模感や処理フローの複雑さ、扱うデータの種類、ユーザーのITリテラシーなども考慮しながら、アプリに求める機能や性能をできる限り具体的に定義していきましょう。
連携ツールとの互換性を確認する
ワークフローアプリは、単独で機能するのではなく、社内の他のシステムやツールとの連携が欠かせません。そのため、既存のソフトウェアやクラウドサービスとスムーズに連動できるかどうかも、アプリ選定の大きなポイントです。
例えば、グループウェアとの予定の同期や、経費精算システムへのデータ連携、シングルサインオン機能など、他ツールとの親和性の高さはアプリの利便性を大きく左右します。連携による相乗効果を最大限に引き出すことができれば、業務のさらなる自動化や効率アップが期待できます。
機能と使い勝手をチェックする
ワークフローアプリに求められるのは業務に必要十分な機能の充足度の高さです。その一方で、高機能なアプリであっても、使い勝手が悪ければ、現場に浸透させることは難しいでしょう。
申請書のテンプレート作成機能や、承認フローの設計のしやすさ、モバイルデバイスへの対応など、自社の要件に合致した機能が搭載されているか確認が欠かせません。同時に、直感的な操作性やユーザーインターフェースの使いやすさについても、十分にチェックすべきです。
導入コストと将来の拡張性
ワークフローアプリの選定では、導入コストと中長期的な拡張性が重要な判断軸となります。初期費用や月額の利用料を中心に、トータルコストを正しく見積もりましょう。
ライセンス体系によっては、ユーザー数に応じた従量課金制を採用しているサービスもあるため、将来的な組織の成長を見据え、長期的にコストをシミュレーションしておくと安心です。
加えて、事業の拡大に伴う処理量の増加やプロセスの複雑化など、将来のビジネス環境の変化にも柔軟に対応できるシステムかどうかという点にも着目しましょう。
ワークフローアプリ導入の進め方
ワークフローアプリの導入を成功に導くためのステップは、以下のとおりです。
・導入前に計画を策定する
・社内への周知と教育を行う
・運用ルールを設計してテストする
ここでは、それぞれの工程を見ていきましょう。
導入前に計画を策定する
ワークフローアプリ導入の成功に不可欠なのが、事前の計画策定の精度の高さです。まずは、導入の目的と期待効果を明確に定義し、関係者で共有しましょう。
そのうえで、システム化の対象とする業務範囲を具体的に洗い出し、実現すべき要件を一つひとつ定義していきます。導入スケジュールの詳細な設計も重要なステップの1つです。中間の目標地点を定めた工程表を策定し、プロジェクト全体を見える化すると、導入の流れが分かりやすいでしょう。
社内への周知と教育を行う
新しいシステムを現場に根付かせるためには、導入の目的や意義を周知し、利用者の理解を得ることが特に大切です。アプリの導入によって、業務がどのように改善されるのか、従業員にとってどのようなメリットがあるのかを丁寧に説明し、アプリの浸透を図ります。
加えて、操作方法やルールについての教育も欠かせません。マニュアルの整備や、講習会の実施など、ユーザーの習熟度を高めるための施策を講じましょう。リテラシーの高いIT担当者を中心に、利用開始直後の手厚いフォロー体制を整備するのも有効です。
運用ルールを設計してテストする
ワークフローアプリを実際の業務フローに沿って運用するためには、詳細なルール設計が欠かせません。どのような申請を対象とするのか、誰が承認者となるのか、通知方法をどう設定するのかなど、実際の業務オペレーションをシステムに落とし込む作業は、慎重に進めてください。
ルールの設計が完了したら、いよいよテスト運用のフェーズに入ります。実際に利用者にアプリを使ってもらい、運用上の課題や改善点を洗い出しましょう。
エンドユーザーの声に真摯に耳を傾け、フィードバックを柔軟にルールに反映することも大切です。テストと修正を何度も繰り返し、本格運用前にはしっかりとしたルールを確立しておくことで安定した運用が実現できます。
ワークフローアプリで業務効率化を始めよう
ワークフローアプリを導入することで、業務の効率化と迅速化に大きく貢献します。ただし、自社の課題解決に適したアプリを選定し、スムーズに運用を開始するためには、いくつかのポイントを押さえておかなければなりません。
業務効率化を実現したい企業は、本記事で紹介したアプリの選定ポイントや手順を参考にワークフローアプリを導入してみてください。