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帳票OCRツール20選|経理DXを加速させるメリットや種類、選び方のポイントを徹底解説

帳票OCRツール20選|経理DXを加速させるメリットや種類、選び方のポイントを徹底解説

経理業務において、紙の帳票からデータを手入力する作業は大きな負担となっています。こうした課題を解決するのが「帳票OCRツール」です。請求書や領収書などの書類を自動でデジタル化することで、作業効率が飛躍的に向上し、入力ミスも大幅に減らせます。

本記事では、帳票OCRの基本的な仕組みから導入メリット、失敗しない選び方、さらには費用相場やおすすめツールまで、経理DXを加速させるための情報を網羅的に解説します。


帳票OCRとは

帳票OCRとは、請求書や領収書などの紙の書類から文字情報を読み取り、デジタルのテキストデータへ変換するシステム、またはその技術のことです。経理部門においては、紙の書類から会計ソフトへの手入力作業を自動化し、大幅な業務効率化を実現する役割を担っています。

帳票をデジタル化すると、過去の取引情報や請求書データを瞬時に検索・参照できます。これにより、決算や月次処理、監査対応などの作業時間を大幅に短縮できる点も大きなメリットです。

また、従来型のOCRはあらかじめ設定したルールに基づいて文字を識別しますが、AI-OCRはディープラーニングにより自ら学習し推論します。従来型では困難だった手書き文字や傾いた文字に対しても、文脈を判断することで極めて高い認識精度を発揮することが可能です。

大量の筆跡データを学習したAIモデルが前後の文字との関連性を推測するため、一部がかすれた文字でも正確に補完して読み取れます。学習データの蓄積に伴ってAIの認識精度は継続的に向上するため、使い続けるほど修正作業の手間が減少していくのも特徴です。


帳票OCRツールを導入するメリット

帳票OCRツールを導入することで、経理業務におけるさまざまな課題を解決できます。

ここでは、帳票OCRツール導入によって得られる主要なメリットについて解説します。

  • 伝票処理の工数を削減し、業務を効率化する
  • 手入力間違いの防止:ヒューマンエラーによるリスク回避
  • 保管コストの軽減:ペーパーレス化による省スペース化
  • 電子帳簿保存法で義務付けられている3項目の自動抽出が可能

伝票処理の工数を削減し、業務を効率化する

帳票OCRの導入によって、紙からデジタルへのデータ転記作業が自動化され、経理担当者の作業時間を劇的に短縮できます。これまで数日がかりで行っていた大量の伝票入力業務が数時間で完結するため、月次決算の早期化など業務サイクルの高速化が期待できます。

さらに、単純な入力作業に費やしていた時間を、財務分析や経営管理などの付加価値の高い業務に振り向けることも可能です。これにより、経理部門だけでなく、組織全体の生産性向上や意思決定のスピードアップを後押しします。

手入力間違いの防止:ヒューマンエラーによるリスク回避

帳票OCRは、紙の書類や伝票の数値を自動で読み取り、正確にデジタルテキストに変換します。これにより、手作業で発生しやすい数字の打ち間違いや桁数の誤認を防ぐことが可能です。

疲労や集中力の低下によるミスがなくなるため、従来必要だったダブルチェックの工数も削減でき、データの正確性を維持できます。

自動バリデーション機能を持つツールを活用すれば、合計金額の不整合などの不備を読み取り時点で即座に検知します。この機能は、入力されたデータがあらかじめ定められたルールや仕様と合っているかを自動的に検出する仕組みです。

経理担当者の手作業による確認工数を削減できるため、請求書や領収書などの処理速度も大幅に向上します。

保管コストの軽減:ペーパーレス化による省スペース化

書類をデータ化してデジタル管理へ移行することで、これまでオフィスを占領していた膨大なファイルや段ボールが不要になります。特に外部倉庫に書類を預けていた企業は、倉庫保管料や書類の取り寄せにかかる配送費用などの直接的な経費を削減できる点がメリットです。

ペーパーレス化の推進により物理的なスペースが解放されるため、オフィス環境の改善やフリーアドレス化の促進にも寄与します。さらに、デジタルデータとして保管することで、過去の書類の検索や共有が瞬時に行えるようになり、業務効率化と情報管理の安全性向上も同時に実現可能です。

電子帳簿保存法で義務付けられている3項目の自動抽出が可能

電子帳簿保存法では、保存した書類を必要な時にすぐ確認できるよう「検索要件」の確保が義務付けられています。検索要件とは、具体的に「取引年月日」「取引金額」「取引先」の3項目でデータを検索できる状態にすることを指します。

法改正により、税務職員からダウンロード要求があった場合に対応できれば、複雑な検索機能は必ずしも必要ではなくなりました。しかし、上記3項目の記録は引き続き求められるため、正確なデータ管理が不可欠です。

帳票OCRツールを導入すれば、スキャン時にこれら3項目を自動で抽出・データ化できるため、手動で入力する手間をかけずに電子帳簿保存法の要件をスムーズに満たせます。


帳票OCRツールのタイプ

帳票OCRツールは、導入形態や機能によって複数のタイプに分類されます。自社の環境やニーズに合ったツールを選択するためには、それぞれの特徴を正しく理解しておくことが重要です。

ここでは、システム構成による分類と用途・機能による分類の2つの観点から、各タイプの詳細を解説していきます。

システム構成・導入形態による分類

帳票OCRツールは、システムをどこに構築するかによって3つのタイプに分けられます。

  • サーバー設置不要で手軽に始められる「クラウド型」
  • 自社専用環境で高度なセキュリティを維持する「オンプレミス型」
  • 特定のPCで完結しオフラインでも利用可能な「インストール型」

以下では、各形態を詳しく解説します。

サーバー設置不要で手軽に始められる「クラウド型」

クラウド型の帳票OCRは、インターネット経由でブラウザから利用できる形式です。自社でサーバーを構築する必要がないため、初期導入コストを抑えられます。

また、最新のAIエンジンがベンダー側で常に更新されるため、自社でメンテナンスを行わなくても常に高い認識精度を利用できます。スキャナやスマートフォンを使えば、オフィスに限らずどこでも帳票を読み取れるため、複数拠点を持つ企業やテレワーク環境に最適です。

さらに、クラウド型は利用状況に応じて契約を柔軟に変更できるため、季節変動のある取引や、急な業務量増加にも対応できます。

自社専用環境で高度なセキュリティを維持する「オンプレミス型」

オンプレミス型の帳票OCRは、自社のサーバー内にシステムを構築する方式です。そのため、重要な経理データを外部ネットワークに送信せずに処理を完結させることができます。機密保持が極めて重要な金融機関や自治体、法令遵守が厳しい企業など、外部流出リスクを徹底的に避けたい組織に最適です。

さらに、社内の既存基幹システムと高速なローカルネットワークで連携できるため、大容量データのバッチ処理などもスムーズに行えます。オンプレミス型は、クラウド型に比べて初期導入コストやメンテナンスの負担はあるものの、データ管理やアクセス制御を自社で細かく設定できる点がメリットです。

特定のPCで完結しオフラインでも利用可能な「インストール型」

個別のPCにソフトウェアを導入して動作させるタイプで、完全にオフラインの環境であっても帳票の読み取りとデータ化が可能です。

月額費用が発生しない「買い切りモデル」が多く、少数の担当者が特定のPCで作業を完結させるような小規模かつ限定的な運用において、高いコストパフォーマンスを発揮します。

また、複雑なサーバー設定やネットワーク構築が不要なため、導入後すぐに使い始められる点も魅力です。IT専任部署がない小規模オフィスや現場でも、スムーズに運用を開始でき、教育コストや初期設定の負担も最小限に抑えられます。

用途・機能特化による分類

帳票OCRツールは、特定の業務や用途に特化した機能を持つタイプも存在します。

  • 文書管理までを一元化できる「電子帳票システム連携型」
  • スマートフォンで現場から即座にアップロードできる「モバイル型」

ここでは、それぞれの機能や利点を詳しく解説します。

文書管理までを一元化できる「電子帳票システム連携型」

電子帳票システムと連携するタイプの帳票OCRは、読み取ったデータと帳票の画像ファイルをセットで長期保存・管理できる点が大きな特徴です。タイムスタンプの付与や検索機能が標準装備されており、電子帳簿保存法の要件を効率的に満たせます。

ワークフロー機能が組み込まれていることが多いため、読み取りから承認、アーカイブまでを単一のシステムで処理することが可能です。これにより、経理担当者の手作業や確認工数を削減でき、業務全体の効率化が期待できます。

加えて、承認履歴や操作ログを自動で記録できるため、内部統制や監査対応にも対応しやすくなります。

スマートフォンで現場から即座にアップロードできる「モバイル型」

モバイル型はスマートフォンのカメラをスキャナとして活用し、領収書や配送伝票を外出先からその場でデータ化できるツールです。経費精算のために社員が原本を持ち帰る手間が省けるため、営業担当者の事務負担を減らし、精算漏れや遅延を防止できます。

GPS情報と紐付けてスキャン場所を記録できるものもあり、物流や建設現場などフィールドワークが多い業種の進捗管理にも活用できます。リアルタイムでデータがクラウドに反映されることで、本社や管理部門からも現場状況を即座に把握でき、業務効率と情報の正確性を同時に向上させることが可能です。


失敗しない帳票OCRツールの選び方

帳票OCRツールは製品ごとに特徴が異なるため、自社の業務要件に合ったツールを選定することが導入成功の鍵です。

ここでは、失敗しないツール選定のために押さえておくべき7つのポイントを詳しく解説します。

  • 自社が扱う帳票の種類と読み取り精度をテストして選ぶ
  • 既存システムとのCSV連携やAPI連携の可否を確認する
  • 経理担当者が直感的に操作できる画面設計かを確認する
  • 導入支援やカスタマーサポートの範囲を比較する
  • 帳票の処理件数に基づいた料金プランの妥当性を評価する
  • 多言語対応や特殊な業界フォーマットへの対応力をチェックする
  • 無料トライアル期間を活用して実際の現場で検証する

自社が扱う帳票の種類と読み取り精度をテストして選ぶ

導入前に自社の実際の帳票サンプルを使用して実証を行い、期待する項目が正しく抽出されるかを実機で確認しましょう。活字だけでなく、手書き文字や独自の判子、網掛けのある帳票など、ツールが苦手とする形式がどの程度含まれているかを確認しておく必要があります。

デモ画面での綺麗なサンプルではなく、実際の業務で発生する「汚れ」や「折れ」がある書類での認識率をチェックすることがポイントです。こうした事前テストを行うことで、予期せぬ読み取りミスや再入力の手間を最小限に抑えられ、経理業務の効率化を確実に進められます。

既存システムとのCSV連携やAPI連携の可否を確認する

帳票OCRで読み取ったデータを会計ソフトやERPに取り込む際は、出力フォーマットを自由にカスタマイズできる機能があるかどうかを事前に確認します。CSV連携だけでなく、API連携に対応していれば手動でのインポート作業が不要になり、完全自動化に近い運用が可能です。

マスターデータ(取引先や科目)を参照して自動で値を補完できる機能があれば、後工程の修正作業が劇的に楽になります。また、将来的にシステムを拡張したり、他部門とのデータ連携を進めたりする場合も、APIや柔軟なフォーマット対応があればスムーズに統合できます。

経理担当者が直感的に操作できる画面設計かを確認する

毎日使用するツールだからこそ、読み取り結果の修正画面が使いやすく、原票画像と認識テキストを比較しやすいUIであるかを重視しましょう。マニュアルを読み込まなくても直感的に操作できるツールであれば、現場への定着が早く教育コストも最小限に抑えられます。

ショートカットキーの充実や自動タブ移動など、大量のデータ修正を高速で行うための細かな工夫があるかを確認することが大切です。体験版やデモ環境で実際に操作してみることで、日々の作業負担や操作性の違いを事前に把握できます。

導入支援やカスタマーサポートの範囲を比較する

帳票OCRツールは、設定や初期導入が複雑な場合があります。そのため、専任コンサルタントによる初期設定支援や業務フロー構築のアドバイスが受けられるかどうかは、導入成功に関わるポイントです。

また、トラブル発生時に迅速な回答が得られるチャットサポートや、定期的な運用改善の提案があるベンダーを選ぶと長期運用が安定します。加えて、ユーザーコミュニティが活発で活用事例の共有があるメーカーであれば、他社の成功事例を自社の運用に取り入れやすく、改善スピードを上げることが可能です。

事前に比較・確認しておくことで、導入後の運用トラブルを未然に防ぎ、作業効率や正確性を高められます。

帳票の処理件数に基づいた料金プランの妥当性を評価する

帳票OCRツールを選ぶ際は、月間のスキャン枚数に応じて料金が変動する従量課金制か、一定料金の定額制かを確認し、自社の処理ボリュームに最適なプランを算出しましょう。

初期費用が高額なツールでは、償却期間も含めたトータルコストを検討してください。一方、クラウド型ツールの場合は、アカウント数の追加費用が発生するかどうかも精査する必要があります。

特に繁忙期だけ処理件数が増える場合は、柔軟にプランを変更できるか、あるいは超過分を翌月に繰り越せるかなどの条件を確認することが大切です。

多言語対応や特殊な業界フォーマットへの対応力をチェックする

海外取引がある企業は、英語や中国語などの多言語を高い精度で認識し、外貨計算に対応しているツールを選ぶ必要があります。医療業界や物流業界など、特定の業界特有の用語やレイアウトに強い特化型OCRも存在するため、自社の業種に合わせて検討しましょう。

また、文字認識だけでなくチェックデジットの計算や、バーコード・QRコードの読み取りを同時に行える多機能性も選定ポイントです。こうした機能が備わっていれば、作業工程を一元化でき、入力ミスのリスクを抑えながら業務効率を向上できます。

無料トライアル期間を活用して実際の現場で検証する

製品のカタログスペックだけで判断せず、最低でも2週間程度の無料トライアルを実施して、実務での操作感を評価しましょう。特定の担当者だけでなく、日常的にデータ入力を行う現場スタッフ数名にも使用してもらい、不便に感じる点や改善要望を収集すると、導入後のトラブルを未然に防げます。

さらに、トライアル期間中にサポート窓口へ問い合わせを行い、回答の速さや的確さを評価しておくと、導入後の安心感につながります。こうした検証を通じて、操作性やサポート体制が自社の業務フローに適しているかを見極めることが可能です。


帳票OCRツールの費用

現在の市場では、初期費用を抑えて手軽に始められる「クラウド型」が主流となっています。ただし、月間の読み取り枚数に応じた従量課金が発生するため、運用規模に合わせた試算が欠かせません。

一方、大量のデータを定常的に処理する場合は、初期投資は大きいもののランニングコストを抑えられる「オンプレミス型」や「インストール型(買い切り)」が適しているケースもあります。こうしたタイプは社内の既存システムとの連携やセキュリティ面の制御もしやすく、長期運用を見据えた選択肢として有力です。

導入を検討する際は、以下の費用相場を参考に、自社の処理件数と照らし合わせて最適な選択をすることが大切です。

項目 クラウド型 オンプレミス型 インストール型(買い切り)
初期費用 5万円〜20万円程度 30万円〜数百万円 1~2万円程度
月額費用 3万円〜10万円程度 保守運用費のみ(数万円〜) -
従量料金 1枚あたり20円〜30円程度 基本なし(読み放題が多い) -

予算別・提供形態別のおすすめ帳票OCRツール20選

帳票OCRツールは予算や導入形態によって最適な選択肢が異なります。

ここでは、予算や提供形態、用途別のカテゴリに分けて、おすすめのツールをご紹介します。

無料・低コストで試せるOCRツール3選

初期費用をかけずに帳票OCRを試したい企業には、無料や低コストで利用できるツールが最適です。機能や認識精度には制限があるものの、小規模な運用や導入前の検証目的であれば十分に活用できます。

CLOUDPAPER

公式サイト:https://cloudpaper.net/

項目 内容
提供形態 クラウド
従業員規模 1~50名
従量課金 -
月額費用 0円~
初期費用 0円

CLOUDPAPERは、見積書・請求書・納品書・領収書など、さまざまな帳票の作成から送付、管理までをクラウド上で一元化できる、請求書管理プラットフォームです。

受領業務を効率化する機能としてOCR入力支援を搭載しており、アップロードしたPDFや画像ファイルから合計金額や各項目を自動で読み取り、手入力の工数を大幅に削減できます。

このOCR機能は、単なる文字認識にとどまらず、請求書処理フローにおける入力補助や項目補完を目的に設計されている点が特徴で、転記ミスの防止と業務効率化に貢献します。

読み取ったデータは、勘定科目登録や承認ワークフロー、freeeをはじめとする会計システムとの連携、入金消込機能などと組み合わせて活用可能です。

インボイス制度やデジタルインボイス(Peppol)にも対応しており、請求書の作成から受領、仕訳までを包括的に支援する点もCLOUDPAPERの強みと言えます。

invox受取請求書

公式サイト:https://invox.jp/

項目 内容
提供形態 クラウド
従業員規模 制限なし
従量課金 50円~
月額費用 980円~
初期費用 0円

invox受取請求書は、請求書の受領からデータ化、支払、計上までを自動化できるクラウド型の請求書受領システムです。中核となるのは、形式を問わず請求書を高精度にデータ化するAI-OCR機能で、経理業務の負担を大幅に軽減します。

郵送された紙の請求書はスキャンして取り込み、PDFやメール添付の請求書もアップロードや専用メールへの転送で自動登録が可能です。AIがレイアウトを解析し、発行日や請求金額、取引先名、登録番号、明細情報など多くの項目を自動で読み取ります。

データ化は、99.9%以上の精度を実現するオペレーター確認付きプランと、スピード重視のAI-OCR即時処理を選択でき、用途に応じた使い分けが可能です。読み取り結果は原本画像と並べて確認でき、修正作業も効率的に行えます。

会計システムやERP、オンラインバンクとの連携により支払・仕訳まで自動化でき、インボイス制度や電子帳簿保存法にも対応。初期費用0円で無料トライアルを利用できる点も魅力です。

請求QUICK

公式サイト:https://seikyuquick.sbi-bs.co.jp/

項目 内容
提供形態 -
従業員規模 -
従量課金 -
月額費用 0円~
初期費用 0円

SBIグループが提供する「請求QUICK」は、請求書の発行・受領をはじめ、入金消込や仕訳、資金繰り対策まで、経理業務に関わる一連のプロセスをクラウド上で一元管理できるサービスです。

請求書受取機能にはAI-OCRが搭載されており、紙やPDFで受領した請求書をアップロードするだけで、日付・金額・取引先名などの主要項目を自動で読み取り、デジタルデータへ変換します。これにより、手入力作業の削減と入力ミスの防止を同時に実現し、経理部門の業務効率を大幅に向上させます。

OCRで抽出したデータは、そのまま支払管理や仕訳作成に活用できるため、請求書受領後の業務フローもスムーズです。インボイス制度や電子帳簿保存法にも対応しており、法令要件を満たした形での保存・検索が可能です。

基本機能は無料から利用できるため、「帳票OCRをフリーで試したい」企業にとって導入しやすい点も大きな魅力と言えるでしょう。

電子帳簿保存法対応バックオフィス支援ツール3選

電子帳簿保存法への対応を軸に、帳票の保存・検索・管理までを一元化できるバックオフィス支援ツールをご紹介します。OCR機能と組み合わせることで、法令遵守と業務効率化を同時に実現したい企業に最適です。

マネーフォワード クラウドBox

公式サイト:https://biz.moneyforward.com/box/

項目 内容
提供形態 SaaS、クラウド
従業員規模 制限なし
従量課金 -
月額費用 2,480円~
初期費用 0円~

マネーフォワード クラウドBoxは、電子帳簿保存法の「スキャナ保存」と「電子取引データ保存」の要件に対応し、紙や電子で受領したあらゆる証憑を一元管理できるクラウドストレージです。

特に中堅・大企業にとって大きなメリットとなるのが、法人向けのビジネスプランなどにおいてファイルの保存枚数が「無制限」である点です。容量を気にすることなく、膨大な帳票データを安全に長期保管できます。

また、同社の「クラウド会計」などと連携することで、仕訳データと保存された証憑を同一画面で並べて確認できるため、経理担当者の照合・チェック業務を大幅に効率化します。

法令改正にも無料で自動アップデート対応するほか、IPO準備企業や上場企業レベルの内部統制にも対応可能な拡張性を備えており、バックオフィスのデジタル化とガバナンス強化を両立させる基盤として最適です。

ClimberCloud

公式サイト:https://www.nttdata.com/jp/ja/lineup/climbercloud/

項目 内容
提供形態 クラウド
従業員規模 制限なし
従量課金 0円~
月額費用 900円~
初期費用 -

ClimberCloudは、NTTデータビジネスブレインズが提供するクラウド型ストレージサービスで、電子帳簿保存法における全区分(帳簿・書類・スキャナ保存・電子取引)に対応しています。単純な自動登録にとどまらず、OCRによる読み取りやデータ加工、他社サービスとの連携など、柔軟な運用が可能です。

バックオフィス業務に精通した専門メーカーならではの、法令対応の確実性と導入のしやすさを両立している点が大きな特長です。JIIMA認証を取得しており、法的要件を満たした環境をスムーズに構築できるほか、初期費用不要・月額低コストから始められる料金体系も魅力といえます。

さらに、強力なAPI連携機能を備えており、既存の会計システムやERPと連携させることで、証憑の保存から検索までを自動化できます。検索機能も充実しており、日付・金額・取引先などを組み合わせた条件検索により、監査時にも迅速な対応が可能です。

法令遵守を効率的に実現したい中小企業から、大規模なシステム連携を想定する企業まで幅広く対応できるサービスです。

DenHo

公式サイト:https://www.smartocr.jp/denho/

項目 内容
提供形態 サービス、クラウド
従業員規模 -
従量課金 -
月額費用 9,000円~
初期費用 お問合せ

DenHoは、電子帳簿保存法とインボイス制度に完全対応し、AI-OCRによる自動データ化機能を備えたクラウド文書管理システムです。中堅・大企業にとって特筆すべき点は、JIIMA認証取得に加え、IPアドレス制限やユーザー権限管理など、組織運用に不可欠な堅牢なセキュリティ機能を完備していることです。

大手金融機関や官公庁でも採用実績のある高精度なAI-OCRを標準搭載し、事前の読取定義設定が不要なため、導入後すぐに大量の帳票処理を開始できます。PDFや画像だけでなく、WordやExcelを含むあらゆるファイルの全文検索が可能であり、膨大な書類を扱う企業の検索業務を大幅に効率化します。

バックオフィスのDXとガバナンス強化を両立させる、有力な選択肢です。

【特化型】請求書や領収書に特化したツール6選

請求書や領収書の処理に特化したツールは、汎用的なOCRツールよりも高い認識精度を発揮します。

帳票のレイアウトを学習済みのAIモデルが搭載されているため、設定作業を最小限に抑えながら、すぐに高精度な読み取りを開始できる点がメリットです。さらに、経理業務で必要となる項目を自動抽出し、会計ソフトと連携できる機能まで備えた製品も増えており、入力作業の大幅な効率化が期待できます。

invoiceAgent

公式サイト:https://www.wingarc.com/product/ia/index.html

項目 内容
提供形態 SaaS、クラウド
従業員規模 10名~
従量課金 -
月額費用 30,000円~
初期費用 0円

ウイングアーク1st株式会社が提供する「invoiceAgent」は、企業間で流通するあらゆる帳票を「集約・配信・最適化」する電子帳票プラットフォームです。

最大の強みであるAI-OCR機能は、活字だけでなく手書き文字も高精度に認識。独自の処理機能によってシステム入力の正確性を向上させ、担当者による目視確認作業のコスト削減と生産性向上を同時に実現します。

請求書や領収書といった煩雑な帳票の受領からデータ化、保管、配信までを一元管理でき、自社独自の帳票フォーマットを変えることなく導入できる点が特長です。

電子帳簿保存法やインボイス制度といった最新の法的要件に対応しており、JIIMAから「電帳法スキャナ保存ソフト法的要件認証」「電子書類ソフト法的要件認証」「電子取引ソフト法的要件認証」も取得済みです。

さらに、他システムとの柔軟な連携機能や、HDI-Japanの格付けで最高ランク「三つ星」を獲得した手厚いサポート体制、タイムスタンプ付与による信頼性の確保など、導入後の安心感も兼ね備えたツールです。

invoiceAgent電子取引

公式サイト:https://www.wingarc.com/product/ia/transact/

項目 内容
提供形態 クラウド
従業員規模 -
従量課金 20円~
月額費用 45,000円~
初期費用 200,000円~

invoiceAgent電子取引は、ウイングアーク1stが提供するinvoiceAgentシリーズのなかでも、企業間における電子データの授受と保存に特化したクラウドサービスです。

電子帳簿保存法への対応はもちろん、インボイス制度やデジタルインボイス(Peppol)の送受信にも早期から対応している点が大きな特長です。

PDF化した帳票に電子署名やタイムスタンプを付与して送受信できるため、取引データの真正性や法的証跡を確実に確保できます。送付後の開封状況の確認や差し戻しといったやり取りもオンライン上で完結し、取引プロセス全体を効率化します。

また、invoiceAgent AI OCRと連携することで、受領した帳票を自動でデータ化するOCR運用も可能です。

すでに帳票設計ツール「SVF」を導入している企業であれば、既存の帳票資産を活かしたまま電子取引へ移行できる点も強みです。法令対応をきっかけに、取引先との帳票業務を本格的にデジタル化したい企業に適したサービスと言えるでしょう。

奉行Edge 受領請求書DXクラウド

公式サイト:https://www.obc.co.jp/bugyo-edge/shiharai

項目 内容
提供形態 クラウド
従業員規模 -
従量課金 -
月額費用 13,000円~
初期費用 0円

奉行Edge 受領請求書DXクラウドは、OBC(オービックビジネスコンサルタント)が提供するクラウド型の請求書受領・支払管理サービスです。請求書処理をデジタル化し、経理業務全体の効率化を実現するDXプラットフォームとして活用されています。

AI-OCR機能を搭載しており、紙・PDF・電子請求書といったさまざまな形式の請求書を高精度で読み取り、請求日・取引先名・金額などの必要項目を自動でデータ化します。これにより、手入力や転記作業を大幅に削減でき、入力ミスの防止にもつながります。

読み取ったデータは、支払予定表の作成やFBデータ生成、自動仕訳などの処理と連携でき、請求書受領後の支払・会計業務を一連の流れでスムーズに進められます。書式が異なる請求書にも対応できるため、導入時の運用負担を抑えられる点も特徴です。

さらに、電子帳簿保存法やインボイス制度にも対応しており、法令に準拠した電子保存・検索が可能です。請求書の受領から支払、会計処理までをペーパーレスで標準化できるため、中堅・中小企業の請求業務DXを支援するサービスといえます。

invox電子帳簿保存

公式サイト:https://invox.jp/storage/

項目 内容
提供形態 クラウド
従業員規模 制限なし
従量課金 20円~
月額費用 1,980円~
初期費用 0円

invox電子帳簿保存は、国税関係書類を電子帳簿保存法の要件に沿って一元管理できるクラウド型の電子保存サービスです。紙書類から電子取引データまで、幅広く対応し、法令対応と業務効率化を同時に実現します。

特長は、データ精度と作業効率を高いレベルで両立している点です。AI-OCRによる自動読み取りに加え、オペレーターによる確認を組み合わせたプランを選択でき、99.9%以上の高精度なデータ化を実現。ユーザー側での修正作業をほとんど必要とせず、入力負担を大幅に軽減します。

スキャナ保存はもちろん、メール添付やクラウドストレージ経由で受け取った電子取引データも、専用アドレスに転送するだけで自動取り込み・保存が可能です。さらに「invox受取請求書」と連携すれば、請求書の受領から支払処理までを一貫して自動化できます。

初期費用は不要で、複雑な設定を行うことなく、すぐに運用を開始できる点も魅力です。正確性が求められる帳簿保存業務を、最小限の工数で実現したい企業に適したサービスと言えるでしょう。

バクラク請求書受取

公式サイト:https://bakuraku.jp/invoice/

項目 内容
提供形態 クラウド
従業員規模 -
従量課金 -
月額費用 お問合せ
初期費用 お問合せ

バクラク請求書受取は、高精度なAI-OCRを搭載し、請求書処理の「手入力ゼロ」を実現するクラウドサービスです。

中堅・大企業にとって最大の強みは、郵送やメールで届くあらゆる請求書の受取・開封・スキャンを委託できる「受領代行」機能です。これにより、多拠点からの証憑回収やペーパーレス化の課題を一挙に解決できます。

さらに、AIが過去の仕訳パターンを学習して自動提案するため、複雑な勘定科目処理においても業務の標準化と脱属人化を実現します。購買稟議データとの自動紐付けや二重払い防止アラート、SAML認証・IP制限など、大規模組織に求められる厳格な内部統制(ガバナンス)機能も完備しています。

インボイス制度や電子帳簿保存法への対応負荷も最小化し、バックオフィスの生産性を飛躍的に高めます。

LINE WORKS OCR Reader

公式サイト:https://line-works.com/ai-product/ocr/reader/

項目 内容
提供形態 クラウド
従業員規模 -
従量課金 -
月額費用 50,000円~
初期費用 0円

LINE WORKS株式会社が提供する「LINE WORKS OCR Reader」は、誰でもすぐに利用できる高精度なAI-OCRクラウドアプリケーションです。

本ツールの最大の特徴は、請求書や領収書、注文書といった特定の帳票に特化した「特化型OCR」機能を搭載している点です。事前の座標設定や帳票定義を一切行うことなく、アップロードするだけで日付・金額・取引先名などの必要情報をAIが自動解析してデータ化します。

認識精度は世界最高水準を誇り、国際的なコンペティション(ICDARなど)で計6分野にて世界No.1を獲得(2022年9月時点)した実績を持ちます。活字だけでなく手書き文字、丸囲み、チェックボックスに対応し、スマホで撮影したシワや傾きのあるレシート画像でも正確に読み取ることが可能です。

最短2営業日で導入できる手軽さに加え、専門部署による導入支援体制も整っており、初めてのAI-OCR導入でも安心して利用できます。

中堅・大企業におすすめのサービス5選

安定した認識精度と充実したサポート体制を求める、中堅・大企業におすすめのサービスです。初期費用を抑えながら最新のAI-OCR技術を利用できるほか、処理件数に応じた柔軟な料金プランを選べるのが魅力です。

SmartRead

公式サイト:https://www.smartread.jp/

項目 内容
提供形態 クラウド、オンプレミス
従業員規模 -
従量課金 -
月額費用 30,000円~
初期費用 0円

SmartReadは、独自開発のAIによる高精度な読み取りに加え、ドキュメントの自動判別・仕分けまでを一気通貫で行う次世代AI-OCRです。

中堅・大企業にとって最大の強みは、AI処理後に専門オペレーターがデータの確認・修正を行う「SmartRead PLUS+」により、信頼性の高いデータ化業務を完全に「丸投げ」できる点です。

大手金融機関での導入実績を豊富に持つNXワンビシアーカイブズと連携し、厳格なセキュリティ環境のもとでオペレーションを実施。高い信頼性が求められるデータも、安心して取り扱える体制を整えています。

さらに、充実したAPI連携機能によりRPAや基幹システムとシームレスに接続できるため、入力から後続処理までのワークフローを自動化します。直感的なUIで現場への教育コストも抑えられ、全社的な業務効率化とDX推進を強力にサポートします。

スマートOCR

公式サイト:https://www.smartocr.jp/

項目 内容
提供形態 クラウド、オンプレミス
従業員規模 3名~
従量課金 -
月額費用 30,000円〜
初期費用 100,000円~

スマートOCRは、手書き文字や非定型帳票の高精度な読み取りに定評があるクラウド型AI-OCRソリューションです。

中堅・大企業にとって最大の安心材料は、国税庁のe-Taxや国勢調査、法務省などの官公庁に加え、大手金融機関など、極めて高いセキュリティと正確性が求められる機関での豊富な採用実績があることです。

一般的なOCRでは困難な、フォーマットが異なるバラバラな帳票でも、AIが自動で項目を特定・抽出するため、事前の定義設定(テンプレート作成)の手間を大幅に削減します。請求書や決算書、源泉徴収票などの特化型パックも充実しており、モバイルアプリからの申請や外部システム連携(API/RPA)にも対応しています。

大規模組織の複雑な業務フローをデジタル化し、入力業務の劇的な効率化を実現する強力な基盤となります。

WisOCRシリーズ

公式サイト:https://www.panasonic.com/jp/business/its/wisocr.html

項目 内容
提供形態 クラウド
従業員規模 制限なし
従量課金 -
月額費用 3万円~
初期費用 0円(Trial)
100,000円(Standard、Pro)

パナソニック ソリューションテクノロジーが提供する「WisOCR」は、製造・流通業をはじめとする中堅・大企業の業務自動化に最適なAI-OCRソリューションです。

特筆すべきは、大手電機メーカー基準の最上位レベルのセキュリティ環境で提供される点であり、機密情報や個人情報も安心して管理できます。

取引先ごとに異なるフォーマットの帳票も「事前設定なし」で高精度に読み取れるほか、フォルダ監視による自動取り込みや、認識結果に基づくファイル名自動設定・自動振り分け機能により、入力前後の手作業も徹底的に削減します。

ユーザー数や読取箇所数が「無制限」のプランも用意されており、大規模な組織でもコストを抑えて運用可能です。基幹システム連携に最適なCSV出力により、RPA不要でスムーズなデータ連携を実現します。

ProTech AI-OCR

公式サイト:https://ekyc.showcase-tv.com/ai-ocr/

項目 内容
提供形態 -
従業員規模 -
従量課金 -
月額費用 お問合せ
初期費用 お問合せ

株式会社ショーケースが提供するProTech AI-OCRは、文字情報の読み取りにとどまらず、書類の自動判別や各種システム連携までをAIが担う高機能OCRソリューションです。単なるデータ化にとどまらず、入力業務全体の自動化を支援します。

同社調べで99%以上の高い読み取り精度を誇り、活字はもちろん、手書き文字やチェックボックスにも対応。スマートフォンで撮影した画像でも、傾きや手ブレ、光の反射といった撮影条件のばらつきを補正し、高精度なデータ抽出を実現します。

定型・非定型を問わず事前の帳票定義は不要で、AIが書類の種類を自動判別するため、複雑な初期設定なしですぐに利用を開始できます。さらに、APIによる外部サービスとの柔軟な連携に加え、画像の鮮明度判定、マスキング処理、元画像との一致を検証する入力値バリデーションなどの高度な解析機能も搭載。

本人確認書類から独自フォーマットの帳票まで、幅広い書類の入力・確認業務を効率化します。

快速サーチャーGX クラウド版

公式サイト:https://www.intec.co.jp/service/detail/searcher-gx/cloud.html

項目 内容
提供形態 クラウド
従業員規模 -
従量課金 -
月額費用 35,000円
初期費用 200,000円

インテックが提供する快速サーチャーGX クラウド版は、電子帳簿保存法に対応したクラウド型の文書管理プラットフォームです。

社内で日々発生する膨大な帳票や文書を一元管理し、高速な検索・閲覧を可能にします。OCR機能を活用した入力支援により、検索キーとなる候補項目が専用ツール上に自動表示されるため、検索条件の入力作業を大幅に省力化できます。

本サービス最大の特長は、インテックが長年にわたり培ってきた大規模データを瞬時に扱う高速検索技術を、クラウド環境で手軽に利用できる点にあります。100万ページを超える大量の文書データの中からでも、必要な書類をストレスなく検索できる高いパフォーマンスを発揮します。

電子取引データやスキャナ保存書類の取り込みに加え、基幹システムから出力される各種帳票もまとめて管理可能。さらに、強力な名寄せ機能や部門・役職単位での細かなアクセス権限設定など、内部統制や情報ガバナンスの強化につながる機能も充実しています。

JIIMA認証を取得しており、法令対応の信頼性も十分。今後データ量の増加が見込まれる企業や、パフォーマンスを維持しながら長期運用したい中堅・大手企業に適した文書管理ツールです。

オンプレミス型で高セキュリティなサービス2選

初期投資は必要ですが、一度購入すれば追加費用なく利用できるため、数年単位で見ると費用対効果が高くなる傾向があります。また、インターネット環境がない現場や、セキュリティ上クラウドを利用できない環境でも活用できるのが大きなメリットです。

DEEP READ

公式サイト:https://www.edulab-inc.com/deepread/jp

項目 内容
提供形態 クラウド、オンプレミス
従業員規模 -
従量課金 -
月額費用 50,000円~(クラウド)
400,000円~(オンプレミス)
初期費用 0円(クラウド)
3,000,000円(オンプレミス)

DEEP READは、株式会社EduLabが提供するディープラーニング技術を活用したAI-OCRソリューションで、業界最高水準の手書き文字認識精度を実現しています。

最大の特長は、厳格なセキュリティ要件に対応できるオンプレミス環境での導入に強みを持つ点です。ソフトウェアライセンス型のため、自社サーバーやプライベートクラウド上で運用でき、機密性の高いデータを外部に出すことなくOCR処理を行えます。

GPUはもちろん、CPUサーバーでも動作するため、既存インフラに合わせた柔軟なシステム構築が可能です。

機能面では、AIが読み取り結果ごとに「確信度」を可視化し、精度の高い項目は目視確認を省略できるフィルタリング機能を搭載。確認作業を効率化することで、業務負荷を最大70%削減した実績もあります。

高い信頼性が求められる金融機関や医療機関をはじめ、厳密な管理体制が必要な現場で多く採用されているOCRソリューションです。

DynaEye 11

公式サイト:https://www.pfu.ricoh.com/dynaeye/product/dynaeye11/

項目 内容
提供形態 オンプレミス
従業員規模 -
従量課金 -
月額費用 7,000円~
初期費用 -

株式会社PFUが提供する「DynaEye 11」は、機密性の高い情報を扱う業務に最適なオンプレミス型AI-OCRソフトウェアです。

日本語活字やフリーピッチの手書き文字、バーコードなど多様な読み取りに対応し、枠外へのはみ出しや訂正印、斜め書きが含まれる帳票でも高精度に認識します。

特筆すべきは、2つの異なるOCRエンジンで結果を突き合わせる「ベリファイOCR」機能です。不一致となった項目のみを目視確認する運用により、確認・修正作業の手間を大幅に削減します。

処理枚数に制限のない定額制のため予算化しやすく、ドットプリンターやFAX帳票への対応、生成AI連携オプションによる複雑な明細の読み取りなど、最新機能も充実しています。60日間の無償試用が用意されており、導入前に自社帳票での精度を十分に検証できる点も魅力です。

その他のOCRツール

用途や運用形態が特殊なケースに向けて、上記カテゴリには当てはまらないOCR関連ツールも紹介します。

現場向け:帳票DXモバイルエントリー

公式サイト:https://www.opro.net/service/formdx/formdx-me/

項目 内容
提供形態 サービス
従業員規模 -
従量課金 -
月額費用 120,000円
初期費用 120,000円

帳票DXモバイルエントリーは、株式会社オプロが提供する現場帳票のデジタル化・モバイル入力サービスです。紙で運用してきた帳票をスマートフォンやタブレット上でそのまま入力フォームとして再現し、入力データをクラウドへ直接登録できる点が大きな特長です。

点検表や作業報告書、業務記録などをモバイル入力に切り替えることで、記入漏れや転記ミスといった人為的なエラーを抑制し、バックオフィスでの確認・入力作業の負担を軽減します。

現場で撮影した帳票画像を取り込み、OCRや手入力で必要項目を登録できる入力支援機能も備えており、紙帳票からのデータ化をスムーズに行えます。

さらに、手書きサインや写真添付、オフライン環境での入力など、現場業務に即した柔軟な機能を搭載。Salesforceやkintoneとの連携にも対応しており、入力したデータをリアルタイムでクラウドに反映できます。登録データは帳票PDFやOffice形式で出力でき、帳票作成から提出までの業務を一貫して効率化します。

無料トライアルが用意されているため、導入前に操作性や運用を確認できる点も魅力です。


帳票OCRツール導入における成功のポイント

帳票OCRツールを導入しただけでは、期待した効果を得られないケースも少なくありません。

ここでは、帳票OCRツール導入を成功に導くためのポイントを詳しく解説します。

  • 現状の業務フローを可視化し、課題を明確にする
  • 読み取り精度の許容範囲を定義し、検証基準を設ける
  • スモールスタートで、特定の部署から段階的に導入する
  • 読み取りやすい帳票レイアウトへの変更を検討する
  • 外部のBPOサービスと連携して、確認作業を効率化する

現状の業務フローを可視化し、課題を明確にする

帳票OCRを導入する前に、帳票が届いてから保管されるまでのフローを書き出し、どの工程で最も時間がかかっているのかを明確にしましょう。現状を可視化することで、業務全体のボトルネックが見えやすくなります。

次に、手入力によるミスが発生しやすい箇所や承認待ちが発生しているポイントを特定します。こうした課題を明確にしておくことで、帳票OCR導入による業務効率化やミス削減といった効果を具体的に検討しやすくなるでしょう。

さらに、現場の担当者からヒアリングを行い、現状の作業における精神的な負担やストレスを感じる部分を把握することも重要です。

読み取り精度の許容範囲を定義し、検証基準を設ける

帳票OCRでは、「すべての文字を100%正確に読み取る」ことは現実的ではありません。あらかじめ、どの程度の読み取り精度であれば業務が問題なく回るのか、許容ラインを設定しておくことが重要になります。

例えば、認識率90%を維持しつつ、残りの10%をいかに効率よく手動修正するかという運用ルールを設計することで、導入後の混乱を防ぎやすくなります。

重要項目(金額、日付)とそれ以外の項目の優先順位を決め、検証にかける工数を最適化する基準を作成しておくことが大切です。

スモールスタートで、特定の部署から段階的に導入する

帳票OCRを導入する際は、いきなり全社展開するのではなく、帳票数が多く効果を実感しやすい経理課などの特定チームから試験的に導入を開始しましょう。小さく始めることで、現場の負担を抑えながら実際の運用イメージを確認することが可能です。

小規模な運用で発生した問題点や操作上の不満を吸い上げ、改善を繰り返してから他部署へ展開することで失敗のリスクを最小化できます。

初期の成功体験を社内で共有することで、デジタル化に対する心理的なハードルを下げ、全社的な協力体制を築くきっかけにもつながります。

読み取りやすい帳票レイアウトへの変更を検討する

帳票OCRの認識精度を高めるには、帳票そのもののレイアウトを見直すことも重要なポイントです。例えば、取引先に対して認識しやすいフォントや統一されたフォーマットでの発行を依頼すれば、システム側の読み取り精度を根本から改善しやすくなります。

一方で、自社発行の控えなどは、OCRが座標を特定しやすいように基準マークを配置するなど、機械処理を前提とした設計へ変更していくことが効果的です。

文字の記入枠を大きくしたり、入力内容を制限したりする工夫を加えることで、手書き文字による誤認識を大幅に減らすことも期待できます。

外部のBPOサービスと連携して確認作業を効率化する

OCRで読み取った結果のベリファイ(確認・修正)作業を外部業者へ委託することで、社内の工数をゼロに近づけられます。入力チェックにかかる時間を外部に任せることで、社員は本来の業務に集中しやすくなるでしょう。

さらに、深夜や休日の間にBPO側で修正作業を完了させておけば、翌営業日には精度の高いデータが整った状態となり、担当者は承認や確認業務からスムーズに着手することが可能です。

「OCRツール+BPO」のパッケージプランを提供しているベンダーを活用すれば、管理窓口を一本化でき、運用管理の負担軽減にもつながります。


帳票OCRツールを運用する際の注意点

帳票OCRツールは導入後の運用フェーズにおいても、さまざまな注意点を押さえておく必要があります。

ここでは、帳票OCRツールを安定的に運用するために押さえておくべき注意点を詳しく解説します。

  • 読み取りエラーを想定した目視確認の体制を構築する
  • 画質の低いスキャンデータによる精度低下に対策する
  • 複雑なレイアウトや特殊な文字への限界を把握する
  • セキュリティポリシーに基づいたデータ管理を徹底する
  • 導入による業務フロー変更を現場へ事前に周知する
  • 通信環境やシステム負荷が処理速度に与える影響を考慮する
  • ランニングコストと削減時間のバランスを定期的に検証する

読み取りエラーを想定した目視確認の体制を構築する

帳票OCRは業務効率化に大きく貢献する一方で、AIによる読み取り結果が常に正確とは限りません。そのため、データを確定させる前に、必ず人の目で内容を確認・修正するダブルチェック体制を構築しておくことが重要です。

あわせて、ツール上で「認識率が低い文字」を強調表示する機能を活用し、効率的に誤りを見つけ出せるルーチンワークを構築しましょう。

誤ったデータが基幹システムへ流れると修正が困難になるため、インポート直前の最終確認を最も厳格に行うべきです。こうした仕組みを整えておけば、入力ミスや誤認識によるトラブルを未然に防ぎやすくなります。

画質の低いスキャンデータによる精度低下に対策する

帳票OCRの読み取り精度は、元となるスキャンデータの画質に大きく左右されます。複合機のスキャン設定を「300dpi以上」「グレースケールまたはカラー」に固定し、低画質による読み取り漏れを未然に防ぎましょう。

スマートフォン撮影の場合は、影が入らないように明るい場所で撮影するなどの具体的な撮影ガイドラインを配布することが有効です。

さらに、傾き補正やノイズ除去といった自動画像補正機能を備えたOCRツールを導入すれば、入力データの品質をシステム側で一定水準に維持できます。

複雑なレイアウトや特殊な文字への限界を把握する

多段組の表や明細行が複数ページにまたがる帳票は、読み取り設定が複雑になるため、事前に自動化の可否を検証しておく必要があります。旧字体の漢字や専門性の高い記号、縦書き文字などは誤認識しやすいことを前提に、最初から手動入力する対象として分類しましょう。

AIの学習が進んでも、どうしても苦手なレイアウトや文字パターンは残り続けます。定期的に読み取り精度や運用状況を見直しながら、ツールの限界を正しく把握し、業務フローを継続的に最適化していく姿勢が欠かせません。

セキュリティポリシーに基づいたデータ管理を徹底する

クラウド上にアップロードされた帳票データについては、あらかじめ保存期間を明確に定め、期限を過ぎたデータが自動的に削除される仕組みを設定しておくと安心です。不要なデータを長期間残さないことで、情報漏えいリスクの低減にもつながります。

あわせて、多要素認証やIPアドレス制限を導入し、許可された端末や拠点からのみアクセスできる環境を整えることで、不正アクセスの防止が可能です。

さらに、委託先ベンダーとは秘密保持契約(NDA)を締結し、万が一インシデントが発生した場合の連絡体制や責任範囲を事前に明確化しておく必要があります。

導入による業務フロー変更を現場へ事前に周知する

帳票OCRツールの導入にあたっては、「作業が削減される」点だけでなく、「読み取り結果の確認・修正といった新たな業務が発生する」ことも正直に伝え、現場の期待値を丁寧に調整しておくことが欠かせません。事前に実態を共有しておくことで、導入後の戸惑いや不満を抑えやすくなります。

移行期間中は旧来のやり方と並行稼働させる期間を設け、システムトラブルが発生しても業務が止まらないバックアップ策を用意しましょう。

また、現場リーダーがツールを自ら調整できるよう、操作権限を与えることで、当事者意識が高まり、スムーズな定着につながります。

通信環境やシステム負荷が処理速度に与える影響を考慮する

大量の帳票画像を一度にアップロードすると、回線帯域を圧迫し、処理速度の低下を招くおそれがあります。そのため、昼休みや業務終了後など、ネットワーク負荷が比較的低い時間帯にバッチ処理を行うように設定しましょう。

VPN経由での利用は速度が低下しやすいため、OCRツールのドメインを特定して通信をバイパスさせるなどのネットワーク最適化を行うことが有効です。

あわせて、サーバーメンテナンスのスケジュールを事前に把握し、月末月初などの繁忙期と重ならないようベンダーと調整しておく必要があります。

ランニングコストと削減時間のバランスを定期的に検証する

帳票OCRツールの利用料や保守費用、データ修正にかかる人件費などを合算し、導入前と比べて本当にコスト削減につながっているかを、半年に一度を目安に棚卸しすることが大切です。数値で可視化することで、費用対効果の実態を客観的に把握できます。

特定の帳票だけを読み取るのに過大な設定コストがかかっている場合は、あえてOCRの対象から外す判断も検討しましょう。

さらに、業務効率化によって生まれた時間が、分析業務や改善活動などの付加価値の高い業務へ適切に配分されているかを、マネジメント層が定期的に確認することも欠かせません。


帳票OCRツール導入による投資対効果(ROI)の算出

帳票OCRツールの導入を検討する際、経営層や決裁者への説明材料として最も重要なのが「投資対効果(ROI)」の明確化です。

導入コストに対してどれだけの効果が得られるのか、具体的な数値で示すことで予算承認がスムーズに進みます。

ここでは、企業規模別に想定される削減効果と投資回収期間の目安、ROI算出の具体的な方法について解説します。

月間処理枚数別の工数削減シミュレーション

帳票OCRツールの導入効果は、毎月処理する帳票枚数が多いほど大きくなります。ここでは、手入力とOCR導入後を比較し、どの程度の工数削減が見込めるのかを具体的にシミュレーションしてみましょう。

手入力の場合、1枚あたり平均3分かかると仮定すると、以下の作業時間が発生するでしょう。

  • 300枚:3分×300枚=15時間
  • 1,000枚:3分×1,000枚=50時間
  • 3,000枚:3分×3,000枚=150時間

一方、OCR導入後は読み取りが自動化され、確認・修正作業のみとなり1枚あたり平均30秒程度に短縮されたと仮定します。これにより、以下の削減効果が期待できます。

  • 300枚:0.5分×300枚=2.5時間
  • 1,000枚:0.5分×1,000枚=約8.3時間
  • 3,000枚:0.5分×3,000枚=25時間

このケースでは、作業時間の削減率はおよそ83%に達します。ダブルチェック工数の削減や書類探索時間の短縮なども含めると、実質的な削減効果はさらに大きくなります。

初期費用・ランニングコストと削減人件費の比較

クラウド型OCRツールの場合、初期費用は5万円〜20万円程度、月額費用は処理枚数に応じて3万円〜20万円程度かかります。

オンプレミス型の場合は初期費用が100万円以上かかるケースもありますが、月額費用は保守料金のみとなるでしょう。

ここでは、以下の条件でシミュレーションを行います。

【シミュレーションの前提条件】

  • 対象ツール:標準的なクラウド型AI-OCR(初期費用10万円、月額基本料3万円、1枚単価20円と想定)
  • 業務量:月間1,000枚の請求書処理
  • 人件費:経理担当者の時給2,500円(社会保険料などの諸経費を含む)
  • 作業時間:手入力3分/枚→OCR活用30秒/枚(確認・修正工程含む)

この条件で試算すると、手入力では月に50時間(12.5万円分)の人件費が発生していたものが、OCR導入後は作業時間が8.3時間に短縮され、人件費は約2万円まで圧縮される計算です。

ツールの月額費用(基本料+従量課金)が5万円の場合、月間のトータルコストは約7万円となり、毎月約5.5万円、年間で66万円の直接的なコスト削減が実現します。

オンプレミス型の場合は初期費用が100万円以上かかるケースもありますが、数万枚単位の大量処理を行う企業では、数年スパンで見た際の1枚あたりの単価がクラウド型より安価になる逆転現象が起こります。

これに加え、入力ミス削減による手戻り工数の低減や、電子帳簿保存法対応に伴う保管スペースの削減などの副次効果を加味すれば、投資回収(ROI)の早期実現につながるケースも少なくありません。

投資回収期間の目安と規模別の損益分岐点

投資回収期間は、初期費用を月間削減額で割ることで算出できます。

小規模企業(月間300枚前後)の場合、月あたりの削減効果は約3万円が目安です。そのため、初期費用を抑えた低価格帯のOCRツールを選ぶことが現実的で、回収期間はおおむね6〜12か月程度を想定するとよいでしょう。

中規模企業(月間1,000枚程度)では月10万円前後の削減効果が見込めるため、比較的安価なツールを選択すれば3〜6ヶ月ほどの回収期間となります。

大規模企業(月間3,000枚以上)では月30万円以上の削減が可能です。そのため、初期費用が高額なツールであっても、1年以内に損益分岐点へ到達する可能性が高くなります。

定量効果と定性効果の両面からの評価方法

帳票OCRツールのROIを算出する際は、削減工数や人件費といった数値で把握できる「定量効果」だけでなく、数値化しにくい「定性効果」も含めて総合的に評価することが欠かせません。

定量効果としては、入力作業時間の削減、ダブルチェック工数の削減、書類保管コストの削減などが挙げられます。一方、定性効果には、データ検索性の向上、ヒューマンエラー削減による信頼性向上、月次決算の早期化、法令遵守体制の強化などが存在します。

評価を客観化するためには、評価シートを作成して定量効果と定性効果をスコア化し、総合点で判断する方法も有効です。

また、導入後3ヶ月、6ヶ月、1年の節目で効果測定を行い、当初想定したROIが達成できているかを検証することで、継続的な効果最大化を図れます。


帳票OCRツールに関するよくある質問

帳票OCRツールの導入を検討する際、多くの企業担当者が共通して抱える疑問や不安があります。

ここでは、帳票OCRツールに関してよく寄せられる質問とその回答をまとめて解説します。

  • 手書きの領収書でも正確に読み取れるか?
  • 印影や二重線がある場合の認識精度はどうなるか?
  • インボイス制度への対応にはどう活用すべきか?
  • セキュリティ対策が万全なツールを見極めるには?

手書きの領収書でも正確に読み取れるか?

最新のAI-OCRを搭載したツールであれば、丁寧な手書き文字であれば90%以上の高い精度で読み取ることが可能です。

ただし、非常に癖の強い筆跡や重なり合った文字、薄い鉛筆書きなどは精度が落ちるため、確認作業は必須となります。完全自動化を前提にするのではなく、一定のチェック工程を組み込んだ運用設計が現実的です。

読み取り精度はツールのエンジンに依存するため、手書き特有の補正に強い国産AI-OCRを選択することで、導入後のトラブルを抑えられます。

印影や二重線がある場合の認識精度はどうなるか?

領収書や請求書に押された印影が文字と重なっている場合、文字の輪郭が崩れやすくなるため、AI-OCRであっても誤認識や読み取り漏れが発生しやすくなります。特に金額や日付と重なっているケースでは、注意深い確認が欠かせません。

二重線による訂正は「訂正後の文字」のみを抽出するのが難しいため、そうした帳票は手動で修正することを前提に運用しましょう。

一部のOCRツールには、印影のみを透過・除去する画像補正機能が搭載されている場合もあります。導入前には、実際に使用する帳票データを用いてデモ検証を行い、自社業務に耐えうる精度かどうかをテストすることが大切です。

インボイス制度への対応にはどう活用すべきか?

インボイス制度に対応するうえでは、適格請求書発行事業者の「登録番号」をOCRで読み取り、国税庁のデータベースと照合して有効性を自動確認できる機能が有効です。目視チェックの手間を削減できるため、人的ミスの防止にもつながります。

また、税率ごとに分けられた金額を正確に抽出できるため、複雑になった消費税計算の入力ミスを防止し納税額の正確性を担保できます。

さらに、法要件に沿った形式でデジタル保存を行うことで、仕入税額控除の適用に必要な証憑管理を効率的に進めることが可能です。電子帳簿保存法への対応も同時に進められるため、経理業務全体のデジタル化を加速させる効果も期待できるでしょう。

セキュリティ対策が万全なツールを見極めるには?

ISMS(ISO27001)やPマークなどの第三者認証を取得しているか、SOC2レポートを発行しているかが信頼性の指標となります。客観的な認証があることで、情報管理体制の水準を把握することが可能です。

あわせて、データセンターの所在地が日本国内にあるか、通信や保存データが暗号化されているかを製品仕様書で厳格にチェックしましょう。

金融機関への導入実績が豊富なツールは、厳しいセキュリティ監査をクリアしていることが多いため、選定時の有力な判断材料になります。実績と認証の両面から比較検討することが、安心して運用できるツール選びにつながるのです。


帳票OCRツールの導入の流れ

帳票OCRツールをスムーズに導入し、確実に成果を上げるためには、計画的なステップを踏むことが重要です。

以下では、導入検討から本格運用までの5つのステップを実務担当者の視点で詳しく解説します。

ステップ1:現状分析と導入目的の明確化
ステップ2:要件定義とツールの選定
ステップ3:テスト運用とPoCの実施
ステップ4:システム設定と運用ルールの策定
ステップ5:本格運用開始と継続的な改善

ステップ1:現状分析と導入目的の明確化

まず、自社の帳票処理業務の現状を正確に把握し、何を解決したいのかを明確にすることから始めましょう。月間で処理する帳票の種類と枚数、現在の作業時間、発生しているミスの頻度などを定量的にデータ化します。

また、経理担当者へのヒアリングを通じて「入力作業に時間がかかる」「ダブルチェックが負担」「月次決算が遅れがち」といった具体的な課題を洗い出すことが重要です。この段階で削減したい工数や改善したい業務フローを数値目標として設定しておくことで、導入後の効果測定がしやすくなります。

ステップ2:要件定義とツールの選定

現状分析で明らかになった課題をもとに、必要な機能を整理していきます。例えば、手書き文字の認識が必要か、会計ソフトとのAPI連携は必須か、複数拠点での利用を想定するかなど、自社の業務要件を具体的にリストアップしましょう。

そのうえで、予算や導入形態(クラウド型・オンプレミス型など)を考慮しながら候補ツールを3〜5製品程度に絞り込みます。その際は、機能比較表を作成して違いを可視化し、無料トライアルやデモンストレーションを積極的に活用すると判断しやすくなります。

実際の帳票サンプルを用いて認識精度や操作性を検証すれば、導入後のミスマッチを防止することも可能です。

ステップ3:テスト運用とPoCの実施

選定した候補の帳票OCRツールを用いて、実際の業務環境を想定したテスト運用を行います。自社で日常的に使用している帳票を100枚程度用意し、読み取り精度や処理スピード、UIの使いやすさといった観点から総合的に評価しましょう。

経理担当者を含む実務メンバーに実際に操作してもらい、修正作業の負担感や操作上のストレスがないかをヒアリングします。

認識率だけで判断するのではなく、エラー箇所の見つけやすさやデータ出力のしやすさなど、実運用で差が出やすい細かなポイントまで確認することが重要です。こうした検証結果を基に複数ツールを比較し、PoC(概念実証)を通じて最終的に導入する製品を決定すると、失敗のリスクを抑えられるでしょう。

ステップ4:システム設定と運用ルールの策定

導入するツールが決定したら、読み取り項目の設定や出力フォーマットのカスタマイズ、既存システムとの連携設定を行います。ベンダーの導入支援サービスを活用しながら、自社の帳票フォーマットに最適化した設定を構築しましょう。

同時に、誰がスキャンを行い、誰が確認作業を担当するのか、エラーが発生した場合の対応フローはどうするかなど、運用ルールを明文化します。マニュアルやチェックリストを整備したうえで関係部署向けの説明会を実施すれば、新しい業務フローへの理解が深まり、スムーズな定着につながります。

ステップ5:本格運用開始と継続的な改善

まずは特定の部署や限定的な帳票種類から運用を開始し、1〜2ヶ月の並行稼働期間を設けて問題点を洗い出します。現場から上がってきた不具合や改善要望を基に、設定の微調整などを行いましょう。

運用が安定してきたら対象範囲を段階的に拡大し、最終的には全社展開へと進めていくのが理想です。導入から3ヶ月後・6ヶ月後といった節目で効果検証を行い、当初設定した数値目標の達成度を確認します。

あわせて、削減できた工数や精度向上の実績を社内で共有することで、デジタル化推進の成功事例として次の施策へ活かしやすくなります。


帳票OCRで経理業務のデジタル化を実現しよう

帳票OCRツールは、経理業務における紙の書類処理を自動化し、業務効率化とコスト削減を同時に実現できる強力なソリューションです。伝票処理の工数削減やヒューマンエラーの防止、書類保管コストの軽減、電子帳簿保存法への対応など、導入によって得られるメリットは多岐にわたります。

ツールを選定する際は、自社の帳票フォーマットに適した認識精度かどうかの検証に加え、既存システムとの連携性、操作性、サポート体制まで総合的にチェックすることが欠かせません。

導入を成功させるには、現行業務フローを可視化したうえで、小規模から段階的に展開していくスモールスタートを心がけてください。

経理DXの第一歩として帳票OCRツールを活用し、より戦略的な業務へリソースをシフトさせていきましょう。


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