【民法改正】成人年齢引き下げにおいて18歳、19歳が注意すべきことは?
民法改正によって、2022年4月1日から成人年齢が20歳から18歳に引き下げられました。
この記事では、成人年齢の引き下げにおいて18歳と19歳の方が注意すべき点を紹介します。
具体的に次のような内容について解説しています。
- 成人年齢引き下げの民法改正による5つの変更点
- 民法改正後に成人年齢引き下げ対象となった18歳と19歳が気を付けるべきこと
- 困ったときは188(いやや)!に相談を
2022年4月以降に18歳、19歳を迎える方は最後までご覧ください。
民法改正による5つの変更点
まずは、成人年齢引き下げの民法改正によって、5つの変更点をご紹介します。
その1:親の同意なしで契約できる
成人年齢引き下げ後は、18歳から親の同意なしでクレジットカードやローンの契約をすることができるようになります。
18歳、19歳でいきなりローンを組む人は少ないと思いますが、ネットショッピングが当たり前となった現代ではクレジットカードを早く作成したいと考える18歳、19歳の方は多いでしょう。
そのため、18歳からクレジットカードを契約できるのは18歳と19歳の方に取って大きなメリットとなります。
その2:結婚可能年齢が男女共に18歳に
2022年4月1日から女性の結婚可能年齢が16歳から18歳に引き上げられます。
そのため、日本では男性女性共に18歳から結婚が可能になります。厚生労働省が発表した統計によると、2016年に18歳未満で結婚した女性は全体の0.2%でした。
女性の結婚可能年齢が16歳から18歳に変更になってもガッカリする方は少ないと思いますが、女性の方はしっかり把握しておきましょう。
その3:パスポートの有効期限が5年→10年に
これまでは18歳、19歳は未成年者扱いだったため、有効期限5年のパスポートしか取得できませんでした。
しかし、2022年4月1日以降は、18歳と19歳も成人として扱われます。よって有効期限10年のパスポートを取得することが可能になります。
新型コロナウイルスの影響でなかなか海外にはいけませんが、海外旅行好きの方にとっては嬉しいことでしょう。
その4:国家資格受験資格が増える
2022年3月末までは、公認会計士と司法書士、行政書士の受験可能年齢は20歳以上でした。
しかし、2022年4月1日からは18歳から受験が可能となります。
いずれの資格も合格率の低い難関資格で、合格するためには相当の努力が必要です。今までよりも早く資格を取得できるチャンスが生まれたことは18歳、19歳の方に取ってメリットと言えるでしょう。
その5:性同一性障害の性別変更審判が可能
2022年3月末までは、20歳にならないと性同一性の性別変更裁判を受けることができませんでした。
しかし、2022年4月1日からは18歳から性同一性障害の性別変更審判が可能になります。多様性が尊重され始めている現代において、性同一性障害の方がより早くから自分の性に正直に生きられるようになるのは喜ばしい変更点です。
成人年齢引き下げ対象となった18歳、19歳が気をつけるべきこと
ここまでの内容は、18歳からクレジットカードの作成が可能になったり、有効期限10年のパスポートを作成できたりと18歳、19歳の方にとってメリットが大きいように感じるでしょう。
しかし、メリットが大きい分自分たちで注意をする必要があります。ここでは、2つの注意点を紹介します。
その1:金融トラブルに注意
2022年3月末の民法改正以前は「未成年者取消権」によって、契約を取り消すことができました。
しかし、民法が改正されて成人年齢が引き下げとなる2022年4月1日からは18歳と19歳に「未成年者取消権」は使用することができません。そのため、慎重に契約するようにしましょう。親など信頼の置ける大人に一度相談してから契約するのもよいですね。
18歳から保護者の同意なしでクレジットカードの作成が可能になる点でも注意が必要です。主にクレジットカードの使い過ぎや利用方法に気をつけましょう。
また、金融の知識が乏しい18歳、19歳を狙った詐欺や悪徳商法もあります。少しでも怪しいと感じる話や美味しい話には乗らないように気をつけましょう。
その2:成人年齢引き下げ後もお酒とタバコは20歳から
成人年齢が18歳に引き下げられてもお酒とタバコはこれまで通り20歳からです。
未成年者の飲酒と喫煙は法律によって禁止されています。18歳になったからと言ってお酒やタバコに手を出さないように気を付けましょう。
困ったときは188(いやや)!に相談を
悪徳商法や通信販売などのトラブルに巻き込まれた場合は、消費者ホットライン「118」をご利用ください。
消費生活相談員や消費生活コンサルタントなどの資格を持った専門家がトラブル解決のためのアドバイスや相談に応じてくれます。
成人年齢が引き下げになってとしても、大人としての自覚を持ち自分の身は自分で守る
本記事では、成人年齢引き下げにおいて18歳、19歳の方が注意すべき点をテーマに解説してきました。
2022年4月以降に18歳、19歳を迎える方は正しい知識を身に付けて自分の身は自分で守れるよう心がけましょう。