コミュニケーションツールとは? 種類・機能・メリットを徹底解説
コミュニケーションツールとは、会社など組織内での情報共有やコミュニケーションを円滑にするためのものです。ビジネスチャットや社内SNSなどがコミュニケーションツールに当たります。
リモートワークや働き方改革により、従業員の働き方が多様化する時代です。働き方や場所にかかわらず、社内でのコミュニケーションをスムーズに行えるよう、ツールを最大限活用しましょう。
本記事では、コミュニケーションツールの概要や種類、導入するメリットなどをご紹介します。導入を検討している方はぜひ最後までお読みください。
コミュニケーションツールとは
コミュニケーションツールとは、組織内での情報共有や意思疎通を効率化するためのデジタルツールです。チャット、ビデオ会議、ファイル共有などの機能が備えられ、時間や場所を問わずコミュニケーションを可能にします。
テレワークなど多様な働き方のある現代では、業務進行にこまめなコミュニケーションが欠かせません。社内でのコミュニケーションが頻繁であれば、業務の進行の遅れに気づきやすく、すぐにフォローしあうことが可能です。
ツールを使えば、従来の電話やメールより気軽に連絡が取れるため、コミュニケーションのハードルも下がりやすくなります。
また、他社とのコミュニケーションも活発になることで、確認不足や認識の相違を事前に防げるでしょう。コミュニケーションツールは、現代のビジネスに欠かせないものとなりつつあるのです。
コミュニケーションツールの種類
コミュニケーションツールには以下の4つがあります。ここでは、それぞれの特徴を見ていきましょう。
- ビジネスチャット
- 社内SNS
- ウェブ会議ツール
- グループウェア
ビジネスチャット
ビジネスチャットツールは、SlackやMicrosoft Teams、Chatworkなどが代表的です。ビジネスチャットでできることは以下の通りです。
- 一対一の会話
- 複数人での会話
- 音声・ビデオ通話
- ファイルの共有
ビジネスチャットはメッセージ感覚で送れるため、メールよりも気軽に利用できるのが特徴です。複数人でメッセージを送り合うことができるので、情報共有を効率よく行える点もポイントです。
また、メッセージに対してスタンプやリアクション機能で反応できるツールもあります。
社内SNS
社内SNSは、従業員同士で情報交換ができるサービスで、TUNAG、OWNEDNEWSなどがあります。サービスによって異なりますが、主に以下のような機能が利用可能です。
- サンクスメッセージ
- 日報
- MVP表彰
- 掲示板
- 社員の顔写真・自己紹介
社内SNSの使用により、従業員一人一人が発信する場を設けることで、情報共有の活性化が期待できます。
ウェブ会議ツール
遠隔地にいる従業員と、リアルタイムでミーティングができるサービスをウェブ会議ツールといいます。このツールの代表的なアプリケーションは、ZoomやMicrosoft Teamsなどです。
どちらもビデオ通話はもちろん、画面共有やチャット機能、録画機能も兼ね備えています。テレワークなど、さまざまな場所で働く機会が増えている現代では、ウェブ会議が主流となりつつあります。
他社とのミーティングの際もわざわざ出向かなくて良いため、交通費や時間の削減になるでしょう。
グループウェア
グループウェアは、さまざまな業務を一元管理できるクラウドサービスです。グループウェアの活用で、社内の情報共有や業務の効率化を促進できます。
主な機能は以下の通りです。
- メール
- ビジネスチャット
- スケジュール管理
- ファイル・レポート管理
- プロジェクト管理
- タスク管理
- アンケート
グループウェアは、社内SNSのように従業員同士のコミュニケーションがメインではありません。しかし、スケジュールやプロジェクトの管理が可能なため、業務を円滑に進めるのに役立ちます。
コミュニケーションツールの主な機能
コミュニケーションツールの機能は、チャットやファイル共有などさまざまです。ここでは主な4つの機能について詳しく見ていきましょう。
チャット・メッセージ機能
チャットやメッセージ機能は、テキストベースで素早くコミュニケーションを図れます。一対一やグループでのやりとり、絵文字や画像の送信、過去の会話の検索などが可能です。
リアルタイムでのコミュニケーションが可能で、メールよりかしこまらず気軽に使えます。多くのツールでは絵文字やスタンプ機能も搭載されており、感情の表現が簡単です。
ただし、重要な情報が流出するリスクもあるため、重要な情報が含まれるチャットは閲覧者を制限するなど、配慮が必要です。
ファイル共有機能
ドラッグ&ドロップで、簡単に資料や画像などのファイルを共有できる機能もあります。
クラウド上でファイルを管理することで、業務に必要な資料の共有が楽になります。グループで送信すれば、複数回送る必要が無いため効率的です。
各チャットやメッセージでは、すべてのやりとりが暗号化され、高いセキュリティ体制があるため、安心して利用できます。
ただし、情報漏洩のリスクはゼロではありません。ファイルの誤送信に注意し、アクセス権限を付けるなどの対策をしましょう。
タスク管理機能
プロジェクトの進捗や個人のタスクを視覚化し、管理できます。
進捗やタスクを管理できると、タスクの割り当てや期限の設定などがしやすくなります。進行の遅れを素早く把握し、早期対応できる点もメリットです。
さらに、タスクが可視化されることで優先順位も明確になり、従業員の業務効率向上につながるのです。
ビデオ通話・画面共有機能
ビデオ通話や画面共有機能は、その場にいなくても対面に近い状態で、コミュニケーションを取ることができます。
出張やテレワークなど、その場に同席するのが難しい状況でも、全員が顔を見ながら会話できるため、意思疎通が容易です。
画面共有することで同じ資料を見ながら会議ができるため、スムーズに会議を進められ、その後の業務でも認識の相違が生まれにくいのが特徴です。
コミュニケーションツール導入のメリット
コミュニケーションツールを導入するメリットとして、情報共有のスピードアップや業務効率の向上などが挙げられます。
ここでは、コミュニケーションツールを導入するメリットをご紹介します。導入を検討する際の参考にしてください。
情報共有のスピードアップにつながる
コミュニケーションツールを活用することで、リアルタイムで必要な情報を必要な人に共有できます。情報の一元管理により、重要な情報の見落としや伝達漏れを防ぎ、組織全体の情報格差を減らせるでしょう。
例えば複数人と同時につながれるチャット機能では、確認や情報共有を簡単に行えます。また、ファイル共有機能では、大容量データも瞬時に共有可能です。
情報共有がスピードアップすることで、業務の進行も遅れにくくなり、スムーズかつ正確にプロジェクトを進められるようになるでしょう。
業務効率が向上する
情報がスピーディーに共有されることで、回答待ちや確認待ちの時間が短縮され、業務をスムーズに進められます。
チャットやメッセージ、ビデオ通話などリアルタイムでのやりとりが可能なため、遠隔で働く従業員とも意思疎通が簡単です。そのため認識に違いが生じにくく、ミスも減るため、結果的に業務効率の向上が期待できます。
リモートワークへの対応ができる
コミュニケーションツールを導入することで、場所を問わない柔軟な働き方ができるのもメリットの一つです。自宅や出張先あるいは現場からでも、オフィスにいるのと変わらない環境でコミュニケーションを取ることができます。
パソコンだけでなく、スマートフォンからのアクセスも可能なため、現場などでパソコンを置けない状況でも、ビデオ通話などが可能です。
さまざまな環境に併せてデバイスを変更できるため、いつでも細やかなコミュニケーションができます。
社内コミュニケーションの活性化につながる
気軽に質問や相談ができる環境が整うことで組織の風通しが良くなり、社内のコミュニケーションの活性化が期待できます。
ビジネスチャットや社内SNSなどを活用することで、普段接点の少ない従業員同士や、職位の違う人同士での会話も生まれるでしょう。
コミュニケーションが活性化することで、自社内での出来事や問題を発見しやすくなり、業務の進行過程の改善を図ることができます。それにより、従業員がより働きやすい環境をつくることができるでしょう。
コミュニケーションツール選びのポイント
コミュニケーションツールを選ぶ際には以下4つのポイントがあります。導入を検討する際の参考にしてください。
自社の課題と目的を明らかにする
コミュニケーションツールを選ぶ際は、導入目的を明確にして解決したい課題を特定しましょう。
例えば、「情報共有の迅速化」「リモートワーク環境の整備」「プロジェクト管理の効率化」など、具体的な目標を設定します。
現状の自社のコミュニケーション上の問題点を洗い出し、それらを解決できるツールを選ぶことが大切です。目的や課題が明確になれば、必要な機能や重視すべき点も自ずと見えてくるはずです。
必要な機能を洗い出す
課題と目的が明らかになったら、従業員が求める機能や課題解決に必要なツールなどを洗い出します。
洗い出した後は、実際のサービス内容を確認し、自社が求めるニーズと比較検討をしましょう。適切なニーズに合ったサービスを選ぶことで、無駄なコストを削減できます。
使いやすさを確認する
直感的に操作できるかどうかは、業務を進めるうえで欠かせません。ツールのシステムが複雑で使い勝手が悪いと、せっかく導入してもうまく活用できない可能性があります。
効果的かつ継続的に使用するものは、だれでも直観的に使用でき、特別な知識を必要としないものが良いでしょう。不安な時には、導入前にデモ版やトライアル機能を利用してみてください。
セキュリティ機能を確認する
データ保護と情報漏洩防止のため、セキュリティ機能が高いものを選びましょう。例えば、データの暗号化や多要素認証などの機能があらかじめついているものがおすすめです。
ISO27001やISO27017を取得しているものは、情報セキュリティに関するガイドラインの承認を得ている証拠です。コミュニケーションツールを選ぶ上で参考にしてください。
コミュニケーションツールを活用して、新しい働き方を実現しよう
コミュニケーションツールは、社内のコミュニケーションの活性化やリモートワークなど、多様な働き方が広まる現代では欠かせない存在です。従来の電話やメールよりも気軽に利用できます。
コミュニケーションツールには、ビジネスチャットや社内SNSなどさまざまです。これらの機能を活用することで、情報共有がスピードアップし業務効率の向上が期待できます。
まずは、自社のコミュニケーション上の課題を洗い出し、必要な機能は何かを考えてみましょう。そうすることで、最適なコミュニケーションツールを見つけられるはずです。