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ターゲットとなる顧客本来の姿を捉えた内部情報を整理しよう

著者:株式会社ナレッジステーション 代表取締役  伊藤 誠一郎

今回取り上げるのは、営業活動の方向性にダイレクトに影響する顧客の内部情報についてです。

この内部情報は、前回の外部情報と異なり、メディアを情報源として頼ることはできません。自分の足と耳を使って、地道に情報収集を行うことになります。

そして、入手した情報は必ず自分が決めたフォーマットで顧客ごとに記録をしていきます。

一般的には顧客の業績など、定量的情報についてはしっかりと管理されている傾向がありますが、内部の人員体制やこれから先の経営方針、販売戦略など、定性的な情報にも目を向けて、顧客の真の姿を掴むように努力します。


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決定権を持つキーマンは何を考え、どこを見ているのか

営業で最も重要なことは、決定権を持つキーマンの存在とその意向です。キーマン本人にその真意を直接聞きだすことが出来れば何ら難しいことはありませんが、それが出来ない場合もまた多いものです。そんな場合には、その周囲の人からキーマンに関する多くの情報を入手し、仮説を立てることになります。具体的には、最近のキーマンの行動パターンや頻繁に口にするキーワード等が有力です。一体キーマンが今何を考え、どこを見ているのか、それに確信が持てるまで粘り強い情報収集を行うようにします。

現場では何が起きていて、社員の思いはどこにあるのか

営業においてキーマンに関する情報が最も重要ではありますが、それ以外の社員の考えは無視しても良いということではありません。やはり現場の社員の力は、会社を動かす大事な原動力になりますから現場レベルにおいても今何が起きていて、社員は何を考えているのかという情報にも目を向けるようにします。具体的には、「売る」「作る」「数える」という3つのキーワードで情報収集を行うとしっかりと網羅できます。「売る」は営業販売、「作る」は製造や仕入れ、「数える」は売上や利益等の数値データということになります。この3つの視点から顧客の現場を捉えることで、その真の姿がより鮮明になってきます。

キーマンの意向に沿いながら現場のニーズを満たす着地点を探す

顧客の内部に関する定量的情報と定性的情報についてひととおりの情報収集が終了したら一度紙の上に書き出してみます。そして業績等の数値データと決定権を持つキーマンの見据える方向性、さらに現場の社員の声との関係性を注意深く分析します。全ての情報が同じ方向を向いていれば問題はありませんが、そこに不整合が見られる場合には、営業活動へ向けた戦略が必要になります。現場の社員の意見を意識しながらも、最終的にキーマンの意向に沿う形のストーリー作りを行うことになります。いずれにしても、顧客本来の姿にマッチした営業活動を行うためには、自分の足と耳を使った入念な情報収集と注意深い分析が必要不可欠なのです。

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著者プロフィール

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伊藤 誠一郎

株式会社ナレッジステーション 代表取締役

プレゼンテーション講師。伝えることが苦手な会社員や起業家に対してセミナー、研修、個別指導を通じて簡潔で分かりやすいプレゼン方法の指導を行っている。2013年6月に著書「バスガイド流プレゼン術」を刊行。

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