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第2回 プロジェクト全体のスケジュールを“見える化”


この記事の著者
  中小企業診断士 

アクションプラン(月単位、全チーム俯瞰図)

アクションプランの全体像を見える化した書式です

アクションプランで事業計画の実現可能性を伝える

この書式は、事業計画書の後半に「事業計画の実行スケジュール」などのタイトルで必ずつける、アクションプランを表現する典型的なものです。
前回の連載でアクションプランの策定プロセスを述べましたが、そのプロセスで練り上げていけば、最終的に収束したアクションプランはこの書式に沿ったものになっているはずです。
この一枚を事業計画書の後半に付けると、事業計画自体の承認を得るときにとても有意義です。「この計画は実現方法まできちんと考えている」ということが伝わって承認を得やすくなりますし、「さらに実現可能性を高めるにはどうするか」など高い次元での質疑応答ができるからです。

書式に落とし込みながら作業のつながりを確認

アクションプランを書式に落とし込む際には、各作業のつながりをもう一度確認することをお勧めします。というのも、この書式では月単位の区切りがあることから、前回の記事で策定したアクションプランを、、時系列に並べたときに問題ないか現実的かを、書式に落とし込む中で見直すことができるからです。

  • 各作業の期間が適切か
  • 作業どうしのつながりが無理ないか(ある作業が済まないと別の作業ができない、という場合に線がきちんとつながっているか)
  • 各チームの負荷や作業量が適切か

などを今一度確認しながら、この書式を生かしてアクションプランの全体像を、共有できる姿にしていきましょう。

落とし込み過程での気づきも記録しておく

この書式に落とし込む際には恐らく、策定したアクションプランから多少の変更が生じると思います。変更する作業では、留意点やリスク、必要条件などをかならず記録するようにしましょう。
まず、図を簡略化する必要があるでしょう。簡略化したためにこの書式には掲載しきれないこと、例えば実行する際の留意点やリスクなどがありましたら、別途記録に残しておきます。
また、アクションプランからこの書式に落とし込み見直す中で、作業の開始時期や期間を変更する場合も多いと思います。その場合は、作業の開始や終了の条件を書面やデータに残しておき、現場での作業モレを防ぎましょう。
余談ですが、事業計画書を書く際、会社の規定で決まった書式がある場合はそれに従いますが、そうでない場合は色彩心理学を利用した色調を選ぶのも一手です。例えば赤はモチベーションを高め、黄色はフレンドリーな印象でコミュニケーションを活発にするので、新規事業の計画で士気を高めたいようなときには、私は今回のようなオレンジ色を使うなどしています。逆に、見る人に冷静さが求められる調査報告書などは、青を基調にして落ち着いて確認できるようにします。書式ガイドの色調で迷われた際にはご参考にしてください。

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著者プロフィール

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小沢 京子

中小企業診断士

ビズマドンナ 代表。日経BPにて社内ベンチャー創業を経験。その後、教育関連企業で新規事業や社会起業家支援を担当するなど、これまでに約350件の事業計画書へのアドバイス経験を持つ。

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