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第1回 暑中見舞い・残暑見舞いのマナー


この記事の著者
Pathfine株式会社   

暑中見舞い・残暑見舞いとは

「暑中見舞いって何?どんな時に出せばいいの?どうやって書けばいいの?」現在、私たちのまわりにはメールやSNS等、コミュニケーションの方法が山の様にあります。私たちは送る相手や季節、その時々の心情等TPOに合わせてツールを使い分けて行く必要があります。暑中見舞いや年賀状、古くから伝わる日本あいさつ文化を大切にしていきたいものです。では、実際にビジネスの場や個人で送るときにはどのようなマナーや配慮が必要になるのでしょうか。今回は暑中見舞い・残暑見舞いの基本的な知識、書き方や魅せ方等テンプレートも併せて活用できる様にわかりやすく紹介します。

暑中見舞いの起源

季節のお便りとして今ではあたり前となっている暑中見舞い。年賀状ほど普及率は少ないものの、その歴史は古く江戸時代以前にまで遡ります。昔の人々は今でいうお正月と盂蘭盆(うらぼん)の二期に一年を分け、気の始まりに贈答品を持ち挨拶まわりを行いました。相手を気遣い、そしてその期の感謝をするのです。身分の高い人は訪問を受け、低い人は訪問まわりを行うのが常識とされていました。
しかしながら、遠方の方を訪問するのはさすがに難しく飛脚便を使って書状を送ったと言われています。
この習慣が明治維新後、日本の郵便配達が始まったのを機に遠方の方以外にも挨拶状を送るという習慣として広まりました。そして年賀状と暑中見舞いへと変化を遂げ定着したのです。長い時を経て受け継がれた大切な日本文化です。インターネットが普及した現代こそ心を籠めて書いた「文字の暖かさ」を再認識したいものです。

暑中見舞い・残暑見舞の違い

暑中見舞いと残暑見舞い、どんな違いがあるのかというと、「 時期 」と「季節の言葉」 に違いがあります。暑中見舞いは「夏」、残暑見舞いは(暦の上では)「秋」のお見舞い状 です。
「暑中」は二十四節気の「小暑(しょうしょ)」と「大暑(たいしょ)」にあたる期間です。暑中に出すお見舞いの書状なので「暑中見舞い」となります。したがって梅雨が明けたあと夏の土用(立秋前の18または19日間)の期間に送るのが一般的となっています。
また、二十四節気の「大暑」の次の節気は「立秋(りっしゅう)」です。立秋からは暦の上で秋になり、秋になっても暑さが残っているので「残暑」となります。
ちなみに暑中見舞いと残暑見舞いは近況をお知らせし相手を見舞うものですから、どちらか片方出せば問題ありません。

暑中見舞い・残暑見舞いを送る時期

暑中見舞いは、一年でもっとも暑い「大暑」の時期に互いの近況や健康を気遣うためのものとされています。「小暑」(7月7日)から「立秋」(8月8日)の前日までに出すのが基本です。しかし、小暑の時期だとあまりに早く、受け取った方が違和感を持つ方も多い様です。したがって、現在では梅雨明け後の夏の土用あたりに出すのが一般的になっています。ちなみに立秋を過ぎると残暑見舞いへ変わります。
残暑見舞いは実際には猛暑が続いていても、立秋を過ぎると暑さの度合いにかかわらず「残暑見舞い」となりますので「盛夏」などの言葉は避けましょう。
郵便局の「かもめーる」葉書は毎年6月初旬からお盆明けの8月20日過ぎまで発売されていますが、9月1日に「かもめーる」の抽選が行われることを考えても、残暑見舞いは8月中に相手に届くように送りたいところです。相手を見舞う意図がありますから「いつ送るか」よりも「いつ届くのか」を考えて近況を伝える言葉を添えたいものですね。

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著者プロフィール

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石塚 めぐみ

Pathfine株式会社

8年間の事業立上・経営ノウハウを活かし、中小企業向けに業務改善・経営戦略等のコンサルティングに従事。ブライダル事業からフード産業まで、さまざまな業界の企業を支援しております。

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