「Excelの数字が合わない」を放置した会社が 資金繰りに詰まる、本当の理由 ─ 経営リスクのチェックリストと解決策 ─
経営会議のたびに「Excelの数字が、きっちり合わない月がある」「営業と管理部門の数字が合わない」「在庫データと実数が合わず、納期に間に合わなかった」といった報告が上がってくる。
実は、こうした状況が続いている会社では、資金繰りがすでに静かに崩れ始めているかもしれません。
この記事では、ずさんなExcel管理がなぜ資金繰りの悪化・倒産危機につながるのか、そして中小企業でも今すぐ始められる具体的な解決策をわかりやすく解説します。
まずは、以下の「経営リスクのチェックリスト」を確認してください。
1つでも当てはまる方におすすめ
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Excelの数字が月に1回以上合わないことがある |
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月次の資金繰り表の数字をすぐに答えられない |
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請求漏れ・重複発注に気づくのが遅い |
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月末になるまで経費の実態を把握できてない |
【この記事のポイント】
- 「数字が合わない」が資金繰りの悪化につながる仕組みがわかる
- ずさんなExcel管理が引き起こす倒産リスクの連鎖を知ることができる
- 「経営リスクのチェックリスト」で今すぐ自社のリスクレベルを確認できる
なぜ「Excelの数字のズレ」が会社の倒産につながるか
中小企業の倒産原因の第1位は、赤字でも不祥事でもなく「資金繰りの悪化」です。
そしてその多くは、経営者が気づいた時にはすでに手遅れだったという実態があります。
実は、資金繰りが悪化しているサインは、普段データ管理に使っているExcelに表れていました。数字が合わないことが常態化していたり、管理体制がずさんだったりして、自社の状況が正しく把握できなくなっていたのです。
ある日、「売上は黒字なのに口座に金がない」ことが発覚し、資金繰りが停止。そのようなことが今も日本中で起こっています。
多くの中小企業の社長が、Excelの数字のズレを「小さな問題」として現場に任せきりにしてきました。しかし、この「任せきり」の判断こそが、事業の存続を静かに脅かしていきます。
今、自社にどんな経営リスクがあるのか。まずそれを知ることが、対策の第一歩です。
次のチェックリストで、あなたの会社のリスクレベルを確認してください。
経営リスクの3種類のチェックリスト
経営リスクを「資金管理」「業務管理」「経営判断」の3つに分けて、「自社のリスクレベルはどのくらいなのか」を確認できるリストをご用意しました。
いくつ当てはまるか、ぜひチェックしてみてください。
資金管理のリスク
まず、資金繰りや会社全体の経費の管理に関して、自社の状況を確認しましょう。
<チェック項目>
- 前月の資金繰りの数字をすぐに言えない
- 来月、または3カ月後の資金ショートリスクに関して説明ができない
- 経費の実態は月末になるまでわからない
業務管理のリスク
次に、業務を行う中で発生している課題があるかをチェックします。現場の担当者に聞いてみるのもおすすめです。
<チェック項目>
- Excelファイルの最新版がどれか探すのに時間がかかる
- 担当者が急に休むと、他のメンバーが業務を代替できなくて止まる
- 受注から納品までの進捗状況は、担当者に聞かないとわからない
- 請求漏れ・重複発注が今この瞬間「発生してない」と断言できない
経営判断のリスク
最後に、経営判断の材料となる数字や、経営を続けるうえで重要な法改正対応などに関しても確認します。
<チェック項目>
- 昨日時点の売上・経費・在庫は、今すぐ聞かれても確認できない
- 仕入れ値や原材料費の変動が、自社にどの程度影響するか知らない
- 法改正・制度変更への対応は担当者に任せっぱなしだ
- チェックが0〜2個:リスクは低い状態です
- チェックが3〜5個:経営リスクが蓄積されつつあります
- チェックが6個以上:今すぐ経営リスクの対策が必要です
いかがでしたか?
チェックが3つ以上あったら、今この瞬間も経営リスクが進行しています。
「数字は担当者がわかっていれば何とかなる」と思って見過ごしていると、その担当者が突然いなくなったとき、打つ手がなくなります。
また、担当者間で認識がズレていて、正しいデータを確認しているうちに状況が悪化していた、というケースも多くの企業で起こっています。
次のセクションでは、これらのリスクがどのように連鎖して倒産へとつながるか、その道筋を具体的に解説します。
倒産につながるリスクの連鎖
次は、これらの経営リスクがどのように会社を倒産に追い込むか、その道筋を解説します。
これは典型的な「崩壊の連鎖」の例です。
STEP 1:数字のズレが積み重なる
Excelの管理ミス・入力漏れ・バージョン違いなどが毎月どこかで発生。
1件1件は小さくても、積み重なるうちに修正が間に合わなくなり、いつしか忘れてしまうことに。
STEP 2:資金繰り表が実態を反映しなくなる
正確な数字が把握できないまま資金繰り表を作ると、「帳簿上は黒字なのに、口座に金がない」という状態が生まれます。
資金繰り悪化の典型的な入口ですが、どの会社にも起こり得ます。
STEP 3:経営判断が後手に回る
リアルタイムで資金状況が見えないことで、手を打つタイミングがずるずると遅れます。
倒産した経営者の多くが「もっと早く気づいていれば…」と語っています。
STEP 4:ついに手遅れに
銀行への返済、仕入れ先への支払い、社員への給与。
これらが滞るようになり、会社は終わりを迎えることになります。
帝国データバンクの調査によれば、中小企業の倒産原因の約6割が「資金繰りの悪化」によるものです。
そしてその多くが、データ管理が属人化・形骸化していた会社でした。
経営リスクチェックが3つ以上当てはまったら
Excelは本来、「1人で一つファイルを作成、管理する」という思想のもと設計されたツールです。
会社が成長し、人が増え、取引が複雑になるほど、Excelでの管理には無理が生じます。その無理が積み重なった先に、「数字が合わない」という現象が起きています。
しかし、解決策はシンプルです。「ヒト・モノ・カネ・情報」を一か所にまとめて管理できる仕組みを作ることです。
この仕組みがあれば、以下が実現できるようになります。
資金繰りの実態がリアルタイムで把握できる
→危機を事前に察知できる
請求漏れ・重複発注がシステムで防げる
→そもそも数字のズレが起こらなくなる
誰でも最新情報にアクセスできる
→担当者への依存・属人化が解消される
経営判断に必要なデータが即座に揃う
→手遅れになる前に行動を起こせる
「でも、大規模なシステムが必要になりそう。うちのような中小企業には無理では?」
そのような不安を持たれた経営者の方もいらっしゃるかもしれません。しかし今は、社員が数十人規模の企業ですぐに導入できるシステムが数多く存在します。
肝心なのは、その選び方を知ること。それがあなたの会社を守る最初の一歩です。
「ヒト・モノ・カネ・情報」を一元管理するには
この記事の最後は、実際に中小企業で選ばれているシステムをご紹介します。
企業のあらゆる業務・情報を統合管理できる「ERP(基幹業務システム)」。
近年はクラウド型のERPが普及し、初期費用を抑えて月額数万円から導入できるサービスが増え、気軽に始められるようになりました。
また、現場スタッフが使いこなせるかについても、Excelに近い操作感のものや、導入後のサポートが充実しているサービスなどがあり、不安が解消しやすくなっています。
まず、どんなシステムがあるのかを知ることが最初の一歩です。
以下は、中小企業が実際に導入しているERPシステムの基本情報・強み・機能・導入の流れ・サポート体制などをまとめた資料集です。
あなたの会社に最も適したシステムはどれか、比較検討にこの資料集をぜひご活用ください(無料でダウンロードできます)。