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第23回 年賀メールの書き方・送り方


この記事の著者
株式会社アイ・コミュニケーション 代表取締役  一般社団法人日本ビジネスメール協会 代表理事 

今から年賀はがきを書いても間に合わない。もしくは、虚礼廃止のために年賀状が禁止になった。そのような会社も増えているようです。会社がお金を払ってくれない。でも、感謝の気持ちは伝えたい。それならば、年賀メールにチャレンジしてみませんか?

そもそも、仕事で年賀状を送る目的は何でしょう。もともと、「送るのが当たり前だから」と、何も考えずに送っていた人もいるのではないでしょうか。本来、伝えるべきは「昨年の感謝」と「今年一年間の飛躍を誓う」この感謝と宣言ではないでしょうか。この観点から考え、年賀メールの送り方と注意点について解説をします。

グリーティングカードはNG!?

まず、注意してほしいのが、グリーティングカードです。メールに記載されているURLをクリックすると、アニメーションが数秒間表示され、最後に「今年もよろしくお願いします」の、ひと言が表示される。そのようなメールを受け取ったら、相手はどう感じるでしょうか。

おそらく、はじめの1~2通は楽しんで見られると思います。しかし、正月明けに出社をして、そのようなメッセージを10通、20通と受け取ったらどうでしょう。「重要なメッセージがあるかも」と思いながらクリックし、数十秒待たされたあげく表示されるのは「あけましておめでとう」のテンプレート文だけ。イライラが募るばかりでオススメできません。

もちろん、そのようなアニメーションが好きな人もいるかもしれませんが、送るなら、グリーティングカードという形式ではなく、1対1のメールで送ったほうが効果的です。

一斉送信、テンプレートもNG!?

年賀はがきを受け取った人が、どこを見ているか。それは「誰から届いているのか」、「どんな情報があるか」の2点です。「どんな情報があるか」に、もうちょっと注目してみましょう。

宣伝しか書いていない年賀はがき(DM)だったら、受け取った人はどう感じるでしょう。おそらく「正月から宣伝だなんて商魂たくましいなぁ」、「もっとまともな挨拶はできないものだろうか」、そう感じるかもしれません。

では、コンビニエンスストアなどで買ってきた、印刷された年賀状に、ただ宛名を書いただけ。それだったら、どう感じるでしょう。送ったこと自体は評価されるかもしれませんが、その中身に対する評価は低いはずです。

このような「テンプレート」での送信は、年賀メールでもよく見かけます。「あ~。たくさんの人に送っているんだなぁ」、「自分だけじゃないんだなぁ」、「手を抜きすぎだよ」そんな印象を持たれてしまいます。

年賀メールもテンプレートはNGです。書くならば、相手のことを考えながら、1通1通パーソナライズして書きましょう。

年賀メールの正しい書き方

では、年賀メールは、どのように書いたらいいのでしょうか。あまりかしこまって考える必要はありません。年賀メールの目的は、「昨年の感謝」と「今年一年間の飛躍を誓う」この感謝と宣言です。

これによって、コミュニケーションを円滑にし、1月から仕事で良いスタートをきれるのがベストです。こちらのサンプル文をご覧ください。

(例)
—————————–
●●様

あけましておめでとうございます。
アイ・コミュニケーションの平野友朗です。

昨年は、~~の件で大変お世話になりました。
●●様のお力添えがなければ、あれだけの成果を上げることは
きっとできなかったはずです。

本当にありがとうございます。

今年は、1月5日(月)から業務を開始いたします。
また、●●様と~~のような案件で
ご一緒できればと思います。

1月5日の週に一度、お邪魔できればと思います。
それでは今年もよろしくお願いいたします。

(署名省略)
—————————–

ご覧いただいての通り、そんなに難しいことを書いているわけではありません。昨年のお礼と今年の抱負。たったそれだけです。でも、受け取った相手は、自分のためにメールを書いてくれていると、すぐに分かるでしょう。その「心遣い」はメールでもはがきでも一緒です。

メールを送る相手は慎重に選びましょう

新年の挨拶をメールでおこなうことは珍しくありません。しかし、ご年配の方やメールをあまり使わない方を中心に、年賀メールに対して、あまり良くない感情を持っているケースもあります。

古くからの日本のしきたりを重んじる方には、はがきを利用し、普段のコミュニケーションがメールで円滑にできている方にはメールを利用する。このように相手に応じて使い分けてみてください。

セミナー情報

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著者プロフィール

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平野 友朗

株式会社アイ・コミュニケーション 代表取締役 一般社団法人日本ビジネスメール協会 代表理事

メールスキル向上指導、組織のメールのルール策定、メールの効率化による業務改善や生産性向上などを手がけ、企業などへのコンサルティングや講演研修回数は年間100回を超える。著書は22冊を超え、メールマナーなどに関する取材を300回以上受けるビジネスメール教育の第一人者。ビジネスメールスキルの標準化を目指し、ビジネスメールの研修プログラムの開発やツールの提供を行なう。一般社団法人日本ビジネスメール協会を設立し、認定講師を育成。2014年「ビジネスメール実務検定試験3級」を立ち上げ、ビジネスメール教育の普及に尽力している。

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