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リーダーシップの在り方

リーダーとは、部下が設定された目標に向かって邁進するために必要な、士気の向上を下支えする役割を担っています。端的にいえば、部下のやる気を引き出せる上司がリーダーシップのある上司と言えます。

かたや、マネージャーとは、社員が目標を達成できるよう社内で構築された仕組みがうまく運用され、成果を出せるように社員の行動を管理することが大きな役割です。したがって、社員の行動に着目し、場合によっては仕組みそのものを見直すことも必要になってきます。

今回は、リーダーシップについて解説をいたします。


この記事の著者
西岡経営管理事務所  代表 

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「組織の成立要件」から考える

アメリカの電話会社の社長であり、組織論で有名なチェスター・バーナード氏は、組織が成立するための3要件として、「共通目的」「貢献意欲」「コミュニケーション」を挙げています。

私は、この3要件を組織に根付かせるのがリーダーの仕事だと考えています。目的、目標が明確で、人が動ける仕組みがあり、貢献意欲を持った社員が円滑なコミュニケーションのもと働いている組織は、能動的に課題を見つけそれを解決する行動が身についています。リーダーは、そういう組織の成立に大きな役割を果たすのです。

今回の書式「リーダーシップ調査表」は、そういう観点から確認、チェックしていただくとよりその必要性や重要性を認識していただきやすくなると思います。

部下と同じ目線で考える

先程、組織成立の3要件の話をしました。その中で、この3つを根付かせるのがリーダーの役割とお伝えしましたが、実はそれには順番があると私は思っています。私が考える順番はこうです。1.共通目的の共有化、2.コミュニケーションの円滑化、3.貢献意欲の醸成、そして最後はプラスの部分になりますが、4.個人目標の設定です。

こういう手順で部下の育成を考えることができれば、実は始めにお話ししたリーダーシップの発揮とマネージャーとしての役割が、ほぼ同時並行で実施できるという大きなメリットがあります。

是非、部下の立場に立って同じ目線で考えるということを意識して、今回の書式を利用してみてください。今まで見えなかったことが見えてくると思います。

リーダーがまず、自らの行動をチェックする

このシートに挙げられている36項目、文章にするとA4で1枚に納まりますが、これを実行するのは意外に難しいことだと思います。私は、リーダーの立場のみなさんが、このシートを利用される場合は、1つ1つの項目をさらに具体的に行動レベルまで落として考えてみるとよいのではないかと思います。

例えば、「自分から進んで仕事に必要な情報を求めているか」という項目がありますが、これは、自分がリーダーとしてどういう情報を収集すればよいのかを書き出してみて、現在、それがやれているかどうかをチェックしてみるという方法が考えられます。

リーダー自身の行動目標を設定する

次に、その行動に対する目標を設定します。例えば、先程の例で、「仕事の必要な情報を求める」といった場合、「毎朝始業前に、業界情報が掲載されている○○ホームページの最新の記事に目を通す」などといった具体的行動目標を設定するのです。この行動目標は、やったやらないがはっきりわかるものでなければなりません。つまり、回数や時間など、客観的に数値として測れる行動になっていないと目標を達成できたがどうかが主観で判断されてしまいがちになってしまうからです。

たとえば、「毎朝、家を出てから駅に着くまでに必ず3つ以上ゴミを拾う」という行動目標を設定していれば、3つ拾えなかった時にその原因が何なのかを考えるようになりますがもともと目標がなければ、拾えなかったとしてもそれほど気にはならないのです。

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著者プロフィール

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西岡 隆

西岡経営管理事務所 代表

現在まで、延べ3,000人以上の経営者と接し、その経験を通して「行動評価マネジメントプログラム」という独自のコンサルティング手法を構築、社員のマネジメントに悩む企業への導入を推進しています。

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