第4回 クレームの報告書 ◆クレーム処理から会社の成長へ◆
「クレーム処理」の方法 【第1回、第2回、第3回、第4回】
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作成のポイント
■ クレームの内容を社内で管理、情報共有する
■ クレームは品質向上のための大きなきっかけ
■ クレーム管理〜会社全体の成長へ
書式の説明
クレーム発生報告書とは、クレームの内容とその改善策などを記載した報告書
クレームの内容を社内で管理、情報共有する
この書式は工事についての内容となっていますが、基本的には同様の項目で報告書を作成します。まずクレームを受け付けた日時、顧客(クレーム先)の担当者、連絡先などを明記します。
そしてクレームの原因となった担当部著の責任者などが、クレームの内容と原因、対応策、処置決定、実施についての経緯、クレーム先への報告の有無などをまとめます。
またそれを管理する部署が改善の検証を行い、さらなる是正処置を課題として示します。これで、クレームをきっかけとした社内の改善が目に見える形でデータとして管理され、新たな問題が起こった際の解決の糸口としても活用できるものとなります。
クレームは品質向上のための大きなきっかけ
こういった報告書を作成することで、クレームが品質向上に大きな役割を果たした、ということがデータとしてまとまり、クレーム先への感謝の気持ちも生まれます。
クレームを受ける電話応対担当員は日々大きなストレスを抱えることになりますが、こういった報告書の形で社内で情報共有されると、「会社の改善に役に立った」とモチベーションも高まります。
クレームはいやなものとして捉えられがちですが、個人のミスを洗い出し責めるもののではなく、会社全体の問題として解決に取り組むきっかけであり、製品やサービスの品質向上、ひいては会社への信頼度をも高める力を持っているのです。
クレーム管理〜会社全体の成長へ
ひとつのクレームがもとで、部署間の風通しがよくなる、ということがあります。ひとつの問題に対して複数の部署が解決に取り組み、顧客満足につなげられれば、部署を超えた共通の成功体験として共有できます。
万一、同様のクレームがついた場合にはより速やかに対処でき、組織としての問題解決スキルが高まっていくと言えます。
クレームは避けるべきものではなく会社一丸となって解決していくべきもの。「クレームは電話応対担当員に任せておけばいい」ではなく、会社の管理トップがしっかりとクレーム処理に対する指針を示し、ルールやマニュアルを作成、情報共有することが、会社の大きな成長にもつながるのです。