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エンディングノートってどうやって書くの? 注意点とあわせて解説!

エンディングノートってどうやって書くの? 注意点とあわせて解説!

近年、自分の就活のために、エンディングノートを活用する動きが広がっています。

遺言書と異なり、法的拘束力はありませんが、形式ばらずに思いのまま記載できます。

本文では、エンディングノートに記載しておくと良いことや、記載する際の注意点についてそれぞれまとめて紹介します。

原則、自由に記載できるエンディングノートですが、定期的な見直しや、周囲への影響を考えることが求められます。すでに準備している方も、再度見直してみましょう。


この記事の著者
  行政書士、2級ファイナンシャルプランナー 

エンディングノートは何のために書くの?

エンディングノートとは、その名の通り人生の終わりについて記したノートです。エンディングノートは自分と向き合い人生を自分らしく終わらせるための準備である「終活」に役立つものとして一躍広まりました。作成する目的は大きく分けて二つあります。

まず一つ目は、自分のためです。エンディングノートを書いていくことで自分の人生を振り返り、思い出を整理したり、やり残したことを確認したりと、自分の人生を充実したものに近づけることができます。

二つ目は、家族のためです。人は高齢化や病気、事故などによって突然、意思疎通のできない状態になることがあります。そういったときにエンディングノートがあれば、それを見た家族が本人の意思を知り、それに合った治療方法や余生を送られるよう手配することができます。


エンディングノートと遺言書の違いって?

エンディングノートと遺言書における最大の違いは法的な効力があるか否かです。遺言書は法的なものであり、基本的に相続人は遺言書の内容に縛られます。対してエンディングノートはあくまでも手紙のようなものであり、そこに書いてある内容に遺族が縛られることはありません。

次に、いつのことが書けるのかという点にも違いがあります。エンディングノートに書ける事柄の時系列に制限はありません。そのため、生前の財産管理や希望する介護の内容はもちろん、病気の治療方針なども記載できます。しかし、遺言書は死後に関しての内容が基本です。亡くなってから効力が発生するという遺言書の性質上、遺産となる財産の処分についての内容が中心となります。

さらに、エンディングノートは遺言書と異なり、決まったルールはありません。どういった内容の文章でどのように記載しようが書き手の自由です。


エンディングノートの書き方

エンディングノートには決まった記載例や書式がなく自由に書くことができます。とはいえ、あまりにも自由に書きすぎてしまうと、エンディングノートを読んだ家族が混乱してしまったり、本当に伝えたいことが伝わらなかったりします。そのため、家族が読みやすいよう書式と記載内容についてはある程度考慮した方がよいでしょう。

何に書けばいい?

エンディングノートには決まった書式がないため、実際のところ何に書いても構いません。一般的なノートに記載してもよいですし、パソコンの文書作成ソフトを利用されるのもよいでしょう。最近ではエンディングノート専用のノートが売られていたり、保険会社やNPO法人で配布されていることもあるようです。

無料で入手できるものや有料で販売されているもの、書式がしっかりしているものと自由に書けるようになっているものなど、さまざまな種類のものが出回っています。必ずしも有料のものがよいとか、書式がしっかりしている方がよいというわけでもありません。自分にとって書きやすいと感じたものを使用するとよいでしょう。

どんなことを書けばいい?

エンディングノートに書くべき内容は決まっておらず、人によってさまざまです。その中でも特に書かれることが多いのは次の5つになります。

  1. 自分史やお世話になった方へのメッセージ
  2. 葬儀の内容や治療の方針、ペットの取り扱い
  3. 携帯やパソコンのパスワード、インターネットなどの契約先について
  4. 財産の状況
  5. 友人知人などの連絡先

エンディングノートの一番記載されるものは、自分史や大切な方、お世話になった方へのメッセージです。自分の人生の出来事や思い出などを振り返りながら、家族や友人、お世話になった先輩などへメッセージを残していきます。

次に葬儀の内容や治療の方針、ペットの取り扱いなどに記載しておくことも大切です。これらの事項は家族が判断を迫られたときに頭を悩ませる事項でもあります。それらをあらかじめエンディングノートに記載しておくことで本人の意向に沿った対応を家族で選べます。

また、残された家族が遺品整理などを効率よくできるよう、携帯やパソコンのパスワード、インターネットの契約先、利用している銀行口座なども一覧にしておくと家族の負担が減ります。ただ、そこには預金口座の暗証番号など財産を失う恐れのあるような重要な情報は記載しないようにしてください。正式な相続人であれば暗証番号が分からずとも、一定の手続きを踏むことで口座の解約などができるからです。

さらに、財産の状況についても記載しておくとよいでしょう。遺言書のように、誰にどれだけ分配するといったことまで書く必要はありませんが、所有している財産について記載しておくと、相続の発生時に相続人たちが相続財産を探す手間が軽減されます。その際はプラスの財産だけでなくマイナスの財産(借金やローン)についても記載するようにしてください。あとから隠れた負債が発覚して問題になるのを防ぐことができます。

最後日、忘れがちではありますが友人知人など交流があった方の連絡先を記載しておくことも大切です。亡くなった方の交友関係が家族には把握しきれないことも多いからです。


エンディングノートを作成する際の注意点とは?

エンディングノートを作成する際の注意点は以下の3つです。

  1. 保管場所に気を付ける
  2. 定期的に見直す
  3. 書くべき内容はよく吟味する

記載の内容にもよりますが、エンディングノートには多くの個人情報が記載されることになります。そのため、人の目につきやすい場所に保管しておくのは避けた方がよいでしょう。かといっていざというとき家族が見つけられないのでは意味がありません。大切なものとして金庫や机の引き出しなどにしまっておくとともに家族にはそのことを共有しておくとよいかもしれません。

次に、エンディングノートは定期的に見直すようにしましょう。自身の考えや周囲の環境は移り変わっていきます。できる限り現在の自分の意志や考えに近いことを家族に伝えるため、エンディングノートは1年に1回は見直すとともに、自分にとって何か大きな出来事が起こった際は随時見直しておきたいところです。

最後に、エンディングノートに記載する内容はよく吟味するようにしてください。記載内容によっては周囲の関係性に影響を及ぼしてしまう恐れもあるからです、また、銀行の暗証番号など、家族以外の他人に見られたら絶対に困るような内容も記載を避けるようにしてください。


おわりに

エンディングノートは遺言書のように法的拘束力を持つものではありませんが、生前整理や残された家族のためという意味では重要な意味を持ちます。終活に関心がある方や家族に普段伝えられない思いがある方はぜひエンディングノートを作成してみてはいかがでしょうか。

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著者プロフィール

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柘植 輝

行政書士、2級ファイナンシャルプランナー

大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

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