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秘書業務の基本5

秘書業務の基本5

秘書の業務は、定型業務と非定型業務に分け、定型業務については極力マニュアル化をして効率化をはかるとともに、情報整理、共有にも役立てたいものです。

非定型業務については、その対応力を高めるためにも日常的な教育、能力開発が不可欠です。


この記事の著者
株式会社月刊総務 代表取締役社長   戦略総務研究所 所長 

秘書の業務 定型業務と非定型業務

秘書の仕事は広範囲にわたります。

そして、重要性が高く緊急性の高いものも多いので、ストレス耐性の高さや柔軟性を要求される仕事が多いことに特徴があります。

【秘書の主な定型業務】

秘書の主な定型業務は、下記に示す通りです。

  • 応対・接遇

来客や電話の応対。受付でのお迎えやお見送りなどの接遇。社員の代表として最初にお客さまと接する大切な業務。

  • スケジュール管理

上司の同意を得ながら行う日々のスケジュールや出張の管理。

  • 情報・文書管理

自社の情報、業界の情報、地域の情報の収集。自社内での情報の発信などを行う。社内通知文書、顧客、取引先など社外に発信する文書の作成・発送と管理。

  • ファイリング

収集した情報や資料を、スクラップやファイリングして整理する。取り出しやすさ、資料化するための工夫が求められる業務。

  • 慶弔等の業務

慶弔事参列の準備や、代参。お手伝いなど。

  • 環境整備

オフィスやデスクまわりの整理整頓や整備。

【秘書の非定型業務】

上司の急病や、会社関係、上司の私的な人間関係のお悔やみごと、災害などの突発的事態は、すべて非定型業務として対応します。

さらに、約束のないお客さまの応対や、上司の私的な都合による対応など、予定外に起こり得ることは、すべて冷静にすぐに対応できるよう、日頃からマナーや知識を磨くようにしておきましょう。


応対・接遇

秘書業務のほとんどは人を相手にします。社内外の人と人をつなぐ、人と仕事をつなぐのが仕事です。

コミュニケーションを積極的に取る、魅力あるプレゼンテーションをすることが望まれます。

そんな中で案外気が緩みがちになるのが、社内の人間関係作りです。「人間関係を作る=社外の人脈」というイメージになりがちですが、秘書の仕事は社内外ともにたくさんあります。

自分の業務だけでなく上司の業務を円滑に進めるための補佐が仕事ですから、社内の人間関係作りとフォローも視野に入れて対応、接遇を考えましょう。

上司にはなかなか届かない情報を、いかに自分のところに自然に集まるようにするかは、秘書の人間性と人脈の見せどころです。そこでまず、人間関係作りにおいて、

  • 誠実な対応をする
  • 職場のルールを守る
  • 価値観の違いを受け入れ、楽しむ
  • 以心伝心では責任が果たせない
  • 率先垂範。自ら大変な仕事を引き受ける

ことを心がけましょう。

秘書という仕事は補佐的な役割なので、つい自らの意思を表明してはならないと考えがちですが、それは間違いです。

上司に積極的に意見を伝えることはしませんが、仕事を進めるのに、自分の意思がなくても良いということではありません。

上司と価値観が違うと、同じ話を聞いても気付きは別々のところにできるものです。

一つの話や出会いをいかにビジネスチャンスにつないでいくかを考えて提案(進言)するのは、越権行為ではありません。

また、上司が不在のときの緊急対応をする場合、電話の相手先の方や関係者との間に人間関係があれば、不必要にお待たせすることなく仕事を進めることができます。

上司のつながりを基に、相手との人間関係作りとメンテナンスを怠らないようにしましょう。

そのためには、感じの良い応対に努める、思いやりを持つ、約束はできる限り守るなどの誠実さを大切にすることを心掛けましょう。

守秘義務上、秘書の行動は必ずしも開示して良いものばかりではありません。

また、常に経営層や上級管理者の近くにいるため、他の部署の社員から煙たがられる、情報が届かなくなるといったことが多いものです。

そんな環境の中で、他の社員の信頼を得るには、職場のルールを守ることが重要です。

「秘書ほど話術に長けていなければならない仕事はない」、話し下手な人はそう感じてしてしまうかもしれませんが、決して「流ちょうに話せなければならない」ということではありません。

しかし、正しく理解してもらうためには、言葉に出して伝えきることが求められます。

どんな表現が誤解や曲解を防ぐかを考えるようにしましょう。

また言葉を省略すればするほど、相手は自分に都合良く受け取ってしまうものです。

価値観が違うことを前提に、言葉を尽くし、理解してもらうために、二通り、三通りの言葉を準備したり、言葉だけでなく、表情や身振り、図表やグラフなどを用いたりと、あらゆる手段でコミュケーションを取れるように努力しましょう。

さらに、接遇の表現の中で、感じ良く応対するためのクッション言葉や、依頼型表現、否定は肯定型の応用にするなどの知恵を絞ってみましょう。

そこで、接遇の基本の六つを心掛けましょう。


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著者プロフィール

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豊田 健一

株式会社月刊総務 代表取締役社長 戦略総務研究所 所長

早稲田大学政治経済学部卒業。株式会社リクルートで経理、営業、総務、株式会社魚力で総務課長を経験。日本で唯一の総務部門向け専門誌『月刊総務』前編集長。現在は、戦略総務研究所所長、(一社)ファシリティ・オフィスサービス・コンソーシアム(FOSC)の副代表理事として、講演・執筆活動、コンサルティングを行う。

毎日投稿 総務のつぶやき 

毎週投稿 ラジオ形式 総務よもやま話

毎月登場 月刊総務ウェビナー

著作

マンガでやさしくわかる総務の仕事』(日本能率協会マネジメントセンター) 

経営を強くする戦略総務』(日本能率協会マネジメントセンター) 

リモートワークありきの世界で経営の軸を作る 戦略総務 実践ハンドブック』(日本能率協会マネジメントセンター)

講演テーマ:総務分野

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