【テンプレートあり】新人教育用カリキュラムの作り方は?
「新しく新人教育担当になったけど何から準備したらいいかわからない」「どのような手順を踏むべきかわからない」「会社設立当時から同じカリキュラムを続けているが一新したい」といったお悩みはありませんか?
そんな方が使いやすい新人教育用のカリキュラムのテンプレート、そしてカリキュラムの作り方について解説します。
新人教育でやるべきこと
新人教育とは、自社や業界、仕事内容を教えるだけではありません。
新人の方が初めてのコミュニティに入ることになるので、人間関係構築のサポートは必須です。既存社員の方は新人がよい人間関係を構築しやすいように心を開く必要があります。
加えて、前職との考え方や慣習、社内でのルールや仕事のやり方などの違いも認識合わせをする必要があります。新人の方が当たり前と思っていても、転入した企業では当たり前出なかったり、といったケースは少なくありません。その認識合わせをするためにもコミュニケーションが必要になります。
コミュニケーションのコツは、以下3点です。
- 積極的に話しかける
- 相槌をして聞く姿勢を心がける
- 相手の話を広げて自分の話ばかりにならないようにする
そして、コミュニケーションがとれて少し打ち解けられた後、業界のこと、自社のこと、業界内での自社の立ち位置、仕事内容に関する研修へすすめていきましょう。
新人教育カリキュラムの組み方・手順とは
新人教育をするにあたって、カリキュラムが最も重要ともいえます。
カリキュラムを組む場合は以下のように段階を踏むとスムーズに行えます。
- 予算を決める
- カリキュラムを組む
- スケジュールに乗せる
一つずつ詳しく解説します。
手順1:予算を決める
社内研修の場合、産労総合研究所が実施した『2020年度度(第44回)教育研修費用の実態調査』によると、2019年度の教育研修費の予算は40,636円となっています(社員一人当たり)。企業の規模によっても異なりますが、1人あたり30,000~50,000円として予算を組みましょう。
研修費用の予算の内訳としては、研修を担当する社員の人件費、研修準備と実施に研修業務にかかった時間分の人件費です。後者はほかの業務が止まることにもつながり予算に含まれます。
手順2:カリキュラムを組む
カリキュラムはまずはじめに大枠を決めましょう。例えば、以下のカテゴリーです。
- ビジネスマナー
- 業界知識
- 企業知識
大枠が完成したら、さらに細かくカリキュラムを設定しましょう。
例えば、ビジネスマナーでいうと以下のようになります。
<ビジネスマナー>
- 基本のビジネスマナー
- 会話におけるビジネスマナー
- 社内行事におけるビジネスマナー
- お客様を相手する際のビジネスマナー
- 文書におけるビジネスマナー
手順3:スケジュールに乗せる
細かいところまで決められたら、あとは研修期間を設け、1項目あたりの時間をそれぞれ振り分けて、スケジュールに乗せていきます。
運用し始めると、作ったカリキュラムを見直して改善し、PDCAを回すとよいでしょう。
新人教育カリキュラムの組み方の3つのポイント
新人教育のカリキュラムを組む際に意識するべき3つのポイントがあります。以下で解説していきます。
ポイント1:日程には余裕を持つ
こちらは当たり前のように見えますが、意外と予定をキッチリ詰めて作ってしまう場合が多くあります。
予定を詰め込んでしまった場合、新人社員から疑問点・質問点が発生した場合に答える時間が業務時間外になってしまうでしょう。そうなると、講師側も新人社員側も無駄に時間を割くことになります。そのような事態を避けるためにも時間はゆとりを持って設定しましょう。
例えば、講師が読んで説明する資料があるとします。その資料は新人社員にわかるように説明した場合、60分かかるとすれば、約80分ほど時間を確保するとよいでしょう。もし途中で補足をしたりして時間が伸びてしまってもギリギリに終わるようなことにもなりませんし、質問を受けつけるタイミングも設けることができます。
ポイント2:会社や業界の知識・理解を深める
業務内容の理解を深めるだけではなく、会社や業界の理解も深めることを意識しましょう。
例えば、会社のビジョンやバリューを共有し、共に働く会社の仲間として何を意識して仕事をするべきなのか、会社が思い描くビジョンに近づくためには普段からどのように行動すべきなのかを深めることも重要です。
また、業界の現状や未来、今後の業界内での成長・進展についてなどを伝えることも重要でしょう。目指す先が違う状態で仕事をしてしまうと、考えの不一致につながりかねません。
ポイント3:必ずフィードバックをする
例えば、カリキュラム内にグループワークやロールプレイングなどを組み込んだとしましょう。新人社員の方々での話し合いや実際の試みはとても大切です。
しかし、それに対してのフィードバックが無いと自分の改善点把握が出来ず成長が鈍化してしまいます。成長速度をあげるためにも、フィードバックは忘れずにしましょう。
新人教育カリキュラムの組み方の2つのコツ
新人教育のカリキュラムを組む上で大事なコツは以下2点です。新人教育担当になったばかりでわからないと思っている状態でもこの2つは心に留めておきましょう。
コツ1:簡潔にわかりやすいカリキュラムにする
学生時代、カラフルな色でまとめたノートより簡潔で2色くらいしか使っていないノートの方がよいといわれた経験はありませんか。
カリキュラムに関しても同じです。簡潔に要点を抑えるとよいでしょう。説明時に補足をすれば理解できる程度に作るのがコツです。
コツ2:予定を詰めすぎない
何度もお伝えしましたが、予定を詰めすぎず余裕を持ってカリキュラムを作ることが大切です。
質疑応答の時間を設けられる程度の余裕をもって1項目ずつ組むとよいですね。すると、講師側も新人社員側も心に余裕をもって充実した研修を行えます。
今すぐ使える新人教育カリキュラムのテンプレート
コピペしてすぐにでも使えるカリキュラムのテンプレートを下に記載しております。
細かな内容は業界や企業によって変わると思いますので、これを骨組みとして使ってください。
【1日目】
9:00~9:15
〇研修オリエンテーション
9:15~12:00
〇ビジネスマナー
・基本のビジネスマナー
・会話におけるビジネスマナー
・社内行事におけるビジネスマナー
=昼休憩=
13:00~18:00
・お客様を相手する際のビジネスマナー
・文書におけるビジネスマナー
・実際にメールを作る
・個別メール設定(アカウント設定や署名設定など)
【2日目】
9:00~12:00
・電話対応ロープレ
・社外対応ビジネスマナーロープレ
・フィードバック
=昼休憩=
13:00~18:00
〇業界知識
・この業界とは
・業界内の仕組み
・業界内での弊社の立ち位置と今後について
・グループディスカッション
→お題:今後弊社業界でどうすると存続できると思うか
・フィードバック
【3日目】
9:00~12:00
〇企業知識
・会社概要
・ミッション
・グループディスカッション
→3~4人のグループになり、ミッションの中から1つ選んでそれをクリアするためにはどうしたらいいか
・フィードバック
=昼休憩=
13:00~18:00
・ビジョン
・バリュー
・グループディスカッション
→3~4人のグループになり、ビジョンの中から1つ選んでその価値観の何に共感したのかを話し合う
・フィードバック
・採用目的や採用目標
【4日目】
9:00~12:00
・業務内容
=昼休憩=
13:00~18:00
・業務に関するロープレ
・フィードバック
【5日目】
9:00~12:00
・社員紹介
・社内案内
=昼休憩=
13:00~18:00
・業務に関するロープレ
・フィードバック
新人教育に迷ったらコレ!カリキュラム用テンプレートを使って
今回ご紹介したテンプレートは初めて新人教育担当になって迷っている方、今までの新人教育がなんだかしっくりこない担当者の方、まだまだ駆け出しの企業で新人教育体制が整っていない方、どんな方でもお使いいただます。会社のミッションやビジョンを社員に共有したり、コミュニケーションを円滑にしたりするのも企業存続において大切なことです。
これから新人教育に力を入れたいとお考えの方は、ぜひこのテンプレートを参考にしてみてはいかがでしょうか。
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