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OFF JTの研修内容は? 3つの観点からOJTとの違いを比較!

監修者: キャリアコンサルタント / 外国人雇用管理士®  木村 千恵子

OFF JTの研修内容は? 3つの観点からOJTとの違いを比較!

OFF JTは人材育成における手法の1つです。職場から離れてセミナーや研修などを行うことを指します。

近年ではOFF JTが重要視されていて、規模が大きい企業ほど実施率が高い傾向にあります。とはいえ、実際にどのようなメリット・デメリットがあるのか気になるところです。

この記事では、OFF JTの具体例からメリット・デメリット、OJTとの違いまで徹底的に解説します。ぜひ参考にしてください。


OFF JTとはなにか

OFF JTとは「Off The Job Training」の略称です。職場から離れてセミナーや研修などを行うことをOFF JTといいます。

外部から専門家などを招いて、新人研修やビジネスマナーの研修などを行うのが一般的です。業務に必要とされる知識やスキルを身につけるのが目的で、日本ではもちろん海外でも重要視されています。

規模が大きい企業ほど実施率が高い傾向にあります。

実施方法の種類

OFF JTの実施方法は主に集合型研修とe-ラーニングの2つに分けられます。

集合型研修は複数人を対象に実施する研修です。ミーティングルームや会場を借りての実施や、近年ではWeb会議ツールなどを利用してライブ配信のように行うケースもあります。社員に合わせて必要な時期に研修を行えるのがメリットです。

e-ラーニングはインターネットを利用した研修のことです。スマートフォンやタブレットなどで気軽に学習できます。

近年では動画コンテンツが増えていて、より体系的に学習しやすくなっています。社員は都合のいい時間に参加できる、比較的低コストで実施できるなどが特徴です。

なぜOFF JTが必要?

OFF JTが必要とされている理由は、OJTによる人材育成機能が低下しているとの見解および懸念が強く関係していると推察されます。

というのも、近年のリモートワークの急速な浸透や働き方の自由度の高まり、企業組織における人員構成の変化などにより、上司や先輩の仕事を見て新しい能力を身に付ける機会が減少しています。それにより、OJTでは充分な人材育成が行えず、OFF JTの重要性が高まっていると考えられるでしょう。


OFF JTとOJTとの違い

OJTは「On-the-Job Training」の略称で、職場での実践を通じて知識やスキルを身につける育成手法のことです。職場の上司が若手社員や新入社員に仕事を通じて伝えることで、実践で使いやすい知識を覚えられます。

OFF JTとOJTにはどのような違いがあるのでしょうか。ここでは、主な3つの違いについて解説します。

1.場所の違い

OFF JTとOJTの主な違いは実施される場所です。OFF JTは社外で実施されるのに対して、OJTは実際に働きながら学ぶため職場内で行います。

OFF JTは会場などを用いて実施されるケースも多いです。とはいえ、近年ではどちらもオンラインで実施する企業も増えています。

2.期間の違い

OFF JTは研修やセミナーなど、複数人が同時に受講する場合には短期的に限られた期間内で実施されます。対して、OJTは業務を通じて計画的に行うため、中長期的に実施を続けていくのが一般的です。

とはいえ、近年ではオンデマンド動画によるOFF JTが普及しつつあるため、中長期的に個々の受講計画を立てて進めていくケースも増えています。

3.目的の違い

OFF JTは、実際の仕事を行う前の基本的な知識と業務の全体的な流れを体系的に事前学習することで、OJTの内容を効率的に取り組みやすくなるのが目的です。

対してOJTは、その組織の仕事の仕方などを実際の業務または作業を教わる本人が、自分でできるようになるのを目的としています。 


OFF JTのメリット・デメリット

ここでは、OFF JTのメリット・デメリットをそれぞれ詳しく解説します。

メリット

ここではOFF JTの2つのメリットについて、それぞれ解説します。

知識やスキルの均一化

OFF JTは複数の社員に対して一斉に実施できるため、スキルの習得度合いに差が出にくいというメリットがあります。

OJTのように限られた時間で個別に行う場合は、社員ごとに覚える知識やスキルに違いが出るでしょう。しかし、複数の社員が同時に研修を受ければ、知識やスキルの均一化が望めます。

学習機会の保証

OFF JTのメリットには学習機会の保証もあげられます。

というのも、OJTでは職場内の状況により適切な研修を受けられない可能性もあるでしょう。例えば繁忙期で業務過多になっている状況では、OJTを実施する余裕がありません。

しかしOFF JTであれば、職場内の状況とは関係なく研修を受けることが可能です。

デメリット

ここではOFF JTの2つのデメリットについて、それぞれ解説します。

実践的でない

OFF JTのデメリットは実践的ではないことです。OFF JTでは知識やスキルを学習しますが、実践の中で覚えるわけではありません。

そのため、実際の業務の中で技術を教わるOJTと比べて実践的でなく、即効性も低いのがデメリットです。

コストがかかる

OFF JTを外部に委託して行う場合はコストがかかります。基本的には会社が負担することになるので、社内でOFF JTを検討するときには確認が必要です。


OFF JTによる研修の具体例

OFF JTによる研修はどのようなものがあるのでしょうか。ここでは研修の具体例を紹介します。

業務スキル研修

業務スキル研修は、実際の業務で使うスキルを身に付けるための研修です。例えば、販売スキルや経理・給与計算、法務知識などを学べる研修があります。

他にも新人研修や管理職研修なども該当するでしょう。

ビジネススキル研修

ビジネススキル研修は、コミュニケーションやロジカルシンキング、プレゼントレーニング、ハラスメントなど、ビジネスに必要な知識や能力を学べる研修が多いです。他にも、メンタルヘルスやキャリア、IT知識などの研修もビジネススキル研修に該当します。

専門分野に特化した研修

他にも、バックオフィスや技術職など専門分野に特化した研修も、OFF JTで実施される例の1つです。人材育成に効果的で、社員のスキルアップが期待できます。


OFF JTについてのまとめ

OFF JTは、職場から離れてセミナーや研修などによるスキルアップを目的とする、人材育成における手法の1つです。OJTは社内で業務と並行して実施するのに対して、OFF JTは社外や外部に依頼して実施します。

OJTとは場所や期間、目的が違うため、どちらも活用することが大切です。OFF JTはスキルの均一化や学習機会の保証などのメリットがあります。自社にあった研修方法を検討して、ぜひ取り入れましょう。


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監修者プロフィール

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木村 千恵子

キャリアコンサルタント / 外国人雇用管理士®

2度のアメリカ留学経験をはさみ、20年以上外資系IT企業を渡り歩きグローバルプロジェクトに従事したのち、2016年にキャリアコンサルタントとして活動を開始。

現在は中小企業の従業員のキャリア、メンタルヘルス、テレワークに関する課題解決支援、外国人留学生の就職支援、個人向けキャリアセミナーなどを中心に活動中。

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