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コミュニケーションで起きやすい課題とは? 円滑なコミュニケーションをとって解決しよう

コミュニケーションで起きやすい課題とは? 円滑なコミュニケーションをとって解決しよう

「部下とコミュニケーションが取れない」
「部署内の交流が活発化しない」

など、ビジネスシーンでコミュニケーションに対する課題を抱えている人は多いでしょう。

こうした課題を解決するためには、コミュニケーションの本質を知ることや、時と場合に応じた方法でコミュニケーションを取ることが効果的です。

本記事では、コミュニケーションについての概要からその手法と特徴、改善方法まで詳しく解説します。

内容を参考に、どういった対策をするか考えてみてください。


この記事の著者

コミュニケーションとは

コミュニケーションは、さまざまな要素で構成されるものです。

また、似たような意味で使われやすい「情報伝達」との違いにも触れることで、理解が深まるでしょう。

ここからは、コミュニケーションの概要を解説します。

コミュニケーションの意味と定義

『広辞苑』によれば、コミュニケーションは「社会生活を営む人間の間に行われる知覚・感情・思考の伝達」と定義されています。

コミュニケーションは、価値観や感情を伝える行為でもあり、以下のような要素が含まれます。

  • 言葉
  • 身振り・手振り
  • 声のトーン
  • 話し手・聞き手の姿勢

同じ言葉を使ったとしても、トーンや姿勢といった非言語の表現次第で、感情の伝わり方は異なってきます。

どれだけ良い言葉を用いても、送り手の表現方法によっては、上手く相手に伝わらないこともあるのです。

たとえば「ありがとうございます」という言葉を口にするときに、明るい声や表情で話すのと、暗い声や表情で話すのとでは、受け手の気持ちも変わります。

暗い声や表情で言われてしまうと、「本当は感謝していないのでは」と感じる人もいるはずです。

また、コミュニケーションをとる相手によってもコミュニケーションが持つ重要性は異なります。

家族や友人、仕事仲間などの親しい関係性だけでなく、レストランや商業施設での店員との短い会話もコミュニケーションの一部です。

コミュニケーションを構成する要素

コミュニケーションは、以下の要素で構成されます。

要素

内容

刺激

コミュニケーションのきっかけや、「こうしたい」と思う気持ちなど

送り手

情報や意思を伝える役割を担い、コミュニケーションの発端となる人物

メッセージ

伝達される情報そのもののこと。言葉や動作、記号などさまざまな形で表現される

伝達手段

情報を伝える手法や媒体

受け手

送り手から情報を受け取る相手

フィードバック

受けたメッセージに対する、受け手から送り手への反応

1つのコミュニケーションは、これらの要素がそろって初めて成立します。

たとえば、Aさんが夕食はカレーが食べたいと感じ、母親に口頭で「お母さん、今日の夜ご飯はカレーにしてくれない?」と伝え、「いいよ、今夜はカレーにしよう」と承諾してもらったシーンを想像してください。

この簡単なやり取りには、以下の要素が含まれているのです。

要素

内容

刺激

Aさんが「カレーが食べたい」と思ったこと

送り手

Aさん

メッセージ

Aさんが発した「お母さん、今日の夜ご飯はカレーにしてくれない?」という言葉

伝達手段

<口頭

受け手

Aさんの母親

フィードバック

母親が発した「いいよ、今夜はカレーにしよう」という言葉

コミュニケーションが思うように取れない場合は、上記の要素のどれかが抜けているのかもしれません。

情報伝達とコミュニケーションは別物

コミュニケーションと似た言葉に「情報伝達」がありますが、正確には別物です。

情報伝達は、単にデータや情報を一方的に伝えることであり、そこに感情や意識を送ることを必要としていません。

対して、コミュニケーションは双方向性があり、送り手と受け手が感情や意識も交えて情報をやり取りをすることで成り立つものです。

送り手から受け手への情報伝達に加え、受け手からの反応やフィードバックが得られることで完結します。

企業内では、情報伝達が円滑でも、双方向のコミュニケーションが不足していることがあります。

しかし、これを「コミュニケーションが取れている状態だ」と勘違いしているケースも少なくありません。この見極めが重要です。


コミュニケーションが上手く行かないことで起きる課題

社内のコミュニケーションが取れていないと、以下のような課題が発生する可能性があります。

  • 情報共有ができない
  • 良いアイディアが生まれない
  • 従業員のモチベーションの低下
  • 離職率の増加
  • 営業機会の損失

コミュニケーション不足は、従業員同士の問題に留まらず、企業にとって悪影響を及ぼしかねません。

コミュニケーション不足を軽視せず、これらの課題にも目を配る必要があります。

情報共有ができない

まず挙げられるのは、情報共有ができなくなる点です。

コミュニケーションが不十分だと、業務上のミスを招きます。同部署だけでなく、他部署との連携が不足している場合も同様です。

結果的に、業務効率の低下につながる可能性もあります。

対策として、以下の2つが考えられます。

  • 従業員同士・部署同士でやり取りする頻度と量を増やす
  • 小さなことでも迅速に報告・共有できる環境を整える

部署や担当業務・役職などを問わず、従業員全員が同じ情報を把握しやすくなれば、自然と社内の連携も強化されるでしょう。

良いアイディアが生まれない

アイディアは、従業員同士の気軽な雑談から生まれるケースも多いです。コミュニケーションが不足していると、良いアイディアも生まれにくくなります。

また、コミュニケーション不足の原因として、共通の話題が不足していることも考えられます。

以下のような情報を従業員同士で共有することで、会話の糸口が見つかりやすくなるかもしれません。

  • 仕事内容や社内での役割
  • 仕事に対する価値観
  • 趣味・特技
  • 興味を持っていること

従業員自身の年齢や経歴なども、話が広がりやすいテーマです。

従業員のモチベーションの低下

会議や打ち合わせ、日頃の業務などで自由な発言が難しい環境だと、従業員がストレスを抱え、モチベーションが低下する可能性があります。

たとえ自分の考えとは異なるものであっても、上司は部下の意見に耳を傾けることが大切です。

気軽な発言ができない理由として、上司と部下との意識のズレも考えられます。

上司はコミュニケーションが良好だと感じていても、部下は何でも話せるような雰囲気を感じていないかもしれません。

気軽に相談できない状況では、情報共有や相談が不足して、ミスが生じる可能性が高まるため、注意が必要です。

離職率の増加

コミュニケーション不足は、最終的に離職率の増加も招きます。

十分なコミュニケーションが取れないと、人間関係が悪化します。従業員は悩みを相談できる相手がいない状況でストレスを抱えやすくなり、孤立感から離職につながるケースが多いです。

事前に悩みを相談できる環境が整っていれば、従業員は問題を一人で抱え込むことなく周囲と共有し、解決に向けて対策できるでしょう。

営業機会の損失

コミュニケーション不足は、営業機会の損失を招くこともあります。社内の報告・連絡・相談が欠如すると、納期遅延や品質低下などのリスクが高まるためです。

社内のミスが顧客に悪影響を与え、顧客満足度や、企業のイメージダウンにつながる危険もあるでしょう。

また、社内コミュニケーションが不十分だと、顧客からのクレームや重要な情報が共有されず、取引先との大きなトラブルに発展するリスクもあります。


コミュニケーションを取るための手法と特徴

コミュニケーションの手法は会話だけでなく、文字や非言語表現などさまざまです。

目的やシーンに応じて、適した手法を選んで使うことで、コミュニケーションの効果は一層高まるでしょう。

口頭

コミュニケーションと聞いてまず思い浮かぶのは、口頭での会話でしょう。

ビジネスでは、以下の状況が該当します。

  • 会議・Web会議
  • 電話
  • 1対1の会話

口頭でのコミュニケーションは、自分の意見や考えを効率的に伝えられます。

話の内容だけでなく、声のトーンといった非言語要素も相手に伝わりやすいため、認識の差や誤解を防ぐことを期待できる点がメリットです。

ただし、記録には残らないことが多いため「言った・言ってない」でトラブルになったり、細かい指示が漏れてしまったりします。

文章

文章によるコミュニケーションは、情報を記録して後からでも内容が確認できる点がメリットです。

また、時間や場所を問わず、気軽にやり取りができます。

一方で、文章に書かれた意味を上手く汲み取れないことがあるため、口頭よりも誤解が生じやすいデメリットもあります。

誰にでも分かりやすい言葉で書く、読みやすい構成を心がけるなどの工夫が必要です。

非言語コミュニケーション

非言語コミュニケーションには、以下の表現が該当します。

  • 身振り・手振り
  • 声のトーン
  • 表情
  • 話し手・聞き手の姿勢
  • 無意識のうちに表れる仕草

非言語コミュニケーションは、相手の考えや気持ちを理解する際に役立ちます。非言語表現を上手く取り入れることで、聞き手に感情や態度を伝えやすくなります。

非言語表現は、話し手が相手に与える印象や、メッセージの受け取り方を大きく左右します。

視覚

視覚的な情報を使ったコミュニケーションも、大切な要素の1つです。

視覚的な情報の例として、以下が挙げられます。

  • 写真
  • イラスト
  • 図表・グラフ

視覚的な情報は、複雑な情報や概念を分かりやすく伝えるのに役立ちます。

言葉だけでは表現しきれない感情やニュアンスも伝えられるうえ、異なる文化や言語を持つ人々とのコミュニケーションでも、円滑なやり取りができるでしょう。


コミュニケーションの改善方法

もし、自社内または自身の部署内に、コミュニケーションの課題があると感じた場合、対策が必要です。

以下では、コミュニケーションを活性化させるための7つの具体的な改善策を紹介します。

毎日決まった時間にコミュニケーションを取る

毎日決まった時間を、従業員とコミュニケーションを取る時間に充てるのもよいでしょう。

始業前の朝礼を導入し、各メンバーが抱えている仕事の状況や進捗を共有すると、良いアプローチになるかもしれません。

特に、テレワークを取り入れている場合、従業員それぞれが1日中誰とも会話せずに過ごすこともあるでしょう。

オンラインでも、ビデオ会議などで、定期的に顔を合わせる機会を設けることが大切です。

1on1を実施する

1on1の実施も、コミュニケーションの改善につながります。

上司と部下が1対1で直接対話し、従業員のモチベーション向上や問題点の共有を図ります。

面談は対面で行うのが理想的ですが、オンライン上でも問題ありません。

上司は部下の現状を細かく把握し、評価よりも成長や問題解決に焦点を当てることで、より有意義にコミュニケーションができるでしょう。

大人数での会話が苦手な従業員でも話しやすく、個々の声を引き出しやすくします。

普段あまり交流のない人とランチをする

普段あまり交流のない従業員同士や、従業員と経営陣がランチをする「シャッフルランチ」もおすすめです。

異なる部署やプロジェクトのメンバーが、気軽に交流できるため、日頃のコミュニケーション不足も補いやすくなります。

顔見知りができ、従業員の部署異動時にも、早々になじみやすい環境が作れるでしょう。

休憩時間に行うため、業務終了後の飲み会のようにプライベートを削る必要もありません。

一部の企業ではウェルカムランチ制度を導入し、会社が補助金を出しているケースもあります。

社内イベントを開催する

以下を始めとした、社内イベントを開催するのもコミュニケーションの改善に有効です。

  • ゲーム大会
  • お花見
  • ビアガーデン

イベントを通じて、従業員同士の交流が活発になり、職場全体に一体感が生まれます。

普段の業務内容からは知ることのできない、従業員の思わぬ一面を知るきっかけになるでしょう。

異なる部署や役職の人々との交流から、インスピレーションを得て、新しいアイディアやプロジェクトの発生にも期待ができます。

メンター制度を導入する

メンター制度は、上司とは別の先輩が後輩をサポートする仕組みです。特に年齢が近いメンターを選ぶことで、若手従業員が気軽に相談できる環境を作れます。

メンターは自分の経験を後輩に積極的に共有し、キャリアのアドバイスや業務上の課題の解決に協力することが重要です。

後輩から先輩へのコミュニケーションも取りやすくなり、信頼関係も構築できるでしょう。

作業デスクを固定しない

コミュニケーションの改善策として、作業デスクを固定化しない「フリーデスク」を取り入れる方法もあります。

各々が好きな席で仕事をすることで、異なる従業員と気軽に交流する機会が増え、新しいアイディアの共有や、プロジェクトでの協力体制が生まれやすくなるでしょう。

オフィスにいない従業員の席や、あまり使われていない社内の空きスペースを活用できるのもメリットです。

毎日異なる場所で仕事をすることで、慣れた仕事にも新鮮な気持ちで取り組めるようになるかもしれません。

ただし、席が固定されていない分、誰がどこにいるかが分かりにくく、書類や備品の紛失のリスクがあることに注意しましょう。

サンクスメッセージを送り合う

従業員同士で行動や行為を褒め合う「サンクスメッセージ」の導入も効果的です。

従業員同士で称賛する文化を醸成し、組織全体にポジティブな雰囲気を広げられます。

ただし、導入してから、従業員が素直な意見を記載できるようになるまでに時間がかかる場合もあります。

従業員のモチベーションを上げるために、サンクスカードをたくさん送った人を表彰するなど、社内イベントと組み合わせてみるのも良いでしょう。


まとめ

社内でのコミュニケーションが活性化することで、新しいアイディアが生まれやすくなる、従業員のモチベーションが上がるなど、さまざまなメリットがあります。

もし、自社はコミュニケーションが不足していると感じた場合は、本記事で紹介した方法を取り入れてみてください。

いずれか1つを実施するだけでも、社内コミュニケーションの改善が期待できます。


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著者プロフィール

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