eラーニングの作成ツール10選! 効果的な作成方法やポイントを紹介

eラーニングは、場所や時間に縛られずに学習できる手段として注目を集めています。
自社でeラーニングを作成することで、ニーズに合った教材を迅速に提供でき、効果的な人材育成につなげられるでしょう。
本記事では、eラーニングを自社で作成する方法や手順、注意点、効果的な教材を作るためのポイントについて詳しく解説します。
eラーニングの概要については、下記の記事で解説しているので、そちらも併せて参考にしてください。
【関連記事はこちら】
eラーニングを作成する方法
eラーニングを作成する方法は以下の通りです。
- オンライン研修を録画して動画にする
- eラーニングコンテンツ作成ソフトを利用する
- eラーニングの専門業者に委託する
ここでは、上記の方法について解説します。
オンライン研修を録画して動画にする
オンライン研修を録画して動画教材にする方法は、Web会議ツールを使って不要な部分をカットすることで教材化できる手軽さが魅力です。
Web会議ツールの録画機能を活用することで、既存の研修内容を効率的にeラーニング化できます。
ただし、録画したままでは冗長な内容も含まれるため、不要な部分をカットしたり、テロップや字幕を追加したりする編集作業が必要です。
eラーニングコンテンツ作成ソフトを利用する
eラーニングコンテンツ作成ソフトを使えば、PowerPointなどの既存資料を活用しながら、クイズ等のインタラクティブな要素も付けられます。
多くのソフトがPowerPointのスライドを直接変換できるため、特別な知識がなくても比較的簡単に操作できるのが利点です。
また、確認テストやアンケート機能も搭載されているため、学習者の理解度を測ったり、フィードバックを得たりすることもできます。
eラーニングの専門業者に委託する
eラーニングの制作を専門業者に委託すれば、自社に特化したオリジナルの教材を作成してもらえます。専門家の知見を活かし、自社のニーズに合わせた質の高い教材を作れるのがメリットです。
一方で、外部委託には一定の費用と時間が必要になるため、どのような内容のコンテンツを外注するか慎重に検討しましょう。
自社でeラーニングを作成する4つのステップ
自社でeラーニングを効果的に実施するためには、適切な手順を踏んで作成する必要があります。
eラーニング作成の主なステップは、以下の通りです。
- eラーニングの学習目標と対象者を決める
- コンテンツの構成・目次を決める
- コンテンツの制作方法を決める
- 教材としての品質を評価し改善する
ここでは、上記の4ステップを詳しく解説します。
1. eラーニングの学習目標と対象者を決める
eラーニングを作成する第一歩は、学習目標と対象者を明確に設定することです。
まず、そのeラーニングを通じて学習者に何を習得してほしいのかを具体的な学習目標として定めましょう。
また、受講者の職種や階層、習熟度などを考慮し、教材の難易度や内容を適切に設定することが重要です。学習目標と対象者を明確にすることで、効果的なeラーニングの設計が可能になります。
2. コンテンツの構成・目次を決める
次に、eラーニングのコンテンツ構成と目次を決めましょう。学習目標を達成するために必要な内容を洗い出し、適切な順序で教材を構成していきます。
その際、学習者が内容を理解しやすいように、項目立てを工夫することが大切です。
全体の構成が決まったら、それに沿って詳細な目次を作成してください。目次は、学習者が学習内容を把握し、必要な箇所にアクセスしやすくなるよう配慮しましょう。
3. コンテンツの制作方法を決める
コンテンツの構成が固まったら、各コンテンツの制作方法を決めましょう。PowerPointでのスライド作成、テストや小テストの作問、動画の撮影や編集など、コンテンツの種類によって最適な制作方法は異なります。
この際、制作に必要なリソースや期間、コストなども考慮しながら、目的や対象者に合わせて現実的な方法を選択することが重要です。
自社の制作体制に適した方法を選び、効率的にコンテンツを制作していきましょう。
4. 教材としての品質を評価し改善する
最後に、完成した教材の品質を評価し、改善点を洗い出しましょう。教材の内容や構成、デザインなどを、学習目標や対象者に照らし合わせて評価します。
また、第三者の目でチェックしてもらうことで、気づきにくい改善点を発見できるのでおすすめです。改善点があれば、素材の段階から見直しを行い、よりよい教材に仕上げていきます。
評価と改善を繰り返すことで、教材の完成度を高めていくことができるでしょう。
おすすめのeラーニング作成ツール10選
ここからは、おすすめのeラーニング作成ツール10選をご紹介します。
GLEXA
項目 |
内容 |
月額料金 |
要問合せ |
初期費用 |
要問合せ |
主な機能 |
など |
GLEXAは、学習機能を柔軟にカスタマイズできるeラーニングシステムです。多様なコースが用意されているだけでなく、自社のニーズに合わせてオリジナルコンテンツを作成することが可能。
受講者の進捗状況を簡単に把握できる学習管理機能も充実しており、研修の効果測定にも役立ちます。
また、既存の研修動画や、学習コンテンツを再活用した教材作成、動画の視聴中にテストを挿入する機能などで、着実なスキル習得を促します。
e学びばこ
項目 |
内容 |
月額料金 |
【クラウド価格】
※300名以上は要問合せ
【オンプレミス価格】
※すべて税抜 |
初期費用 |
0円 |
主な機能 |
受講機能
学習管理機能
運用管理機能
など |
e学びばこは、自社で作成したPowerPointやWord、mp4などのコンテンツのほか、外部URLなどをコンテンツ・教材登録し、自由にコース設定できるのが特徴です。
コンテンツをフォルダで分類・管理したり、コースに受講期間を設定してコンテンツを登録できます。
作成したコンテンツは簡単に配信でき、スマホやタブレットでも閲覧できるので、受講者は場所を選ばずに学習に取り組めます。
また、教材の内容に即した確認テストを実施することで、受講後にどの程度理解できたかセルフチェックが可能です。
CAREERSHIP GROWTH
項目 |
内容 |
月額料金 |
60名~100名:500円/ID |
初期費用 |
0円 |
主な機能 |
など |
CAREERSHIP GROWTHは、eラーニングコンテンツを簡単に作成したい方におすすめのシステムです。
動画素材やPowerPointから簡単に自社オリジナルコンテンツの作成が可能。入社オリエンテーションや研修プログラム、作業マニュアル等、社員教育にかかる時間が削減できます。
また、eラーニング、集合研修、アンケート、事後課題などまとめて自由にコースを作成できるのが魅力です。
ライトワークス教材と自社のオリジナル教材や集合研修と組み合わせたコースを作れるので、より効率的な学習体系を実現できるでしょう。
Schoo for business
項目 |
内容 |
月額料金 |
1,650円(税抜)/ID |
初期費用 |
要問合せ |
主な機能 |
など |
Schoo for businessは、eラーニングコンテンツの作成・配信機能が充実した法人向けサービスです。
PowerPointやPDFなど、使い慣れたツールで作成した資料をそのままアップロードして、eラーニング教材として活用できます。
動画を組み合わせてオリジナルの研修を作ることもできるので、質の高いコンテンツを簡単に作成できます。さらに、8,500本以上のビジネススキル、教養などの動画教材を参考にできるのも強みです。
AirCourse
項目 |
内容 |
月額料金 |
ベーシックプラン:360円/ライセンス ※すべて税抜 |
初期費用 |
0円 |
主な機能 |
など |
AirCourseは、簡単にeラーニングコンテンツを作成できるクラウド型システムです。
シンプルな操作画面で、初心者の方でも直感的にコンテンツを作成できます。動画やスライド、PDFなど、様々な形式に対応可能です。
1,000コース以上のすぐに使える標準コンテンツも用意されているので、コンテンツ作成の手間を省けます。学習進捗管理機能を使えば、受講者の学習状況を把握できるので、効果的な人材育成を目指せます。
manebi eラーニング
項目 |
内容 |
月額料金 |
|
初期費用 |
100,000円 |
主な機能 |
など |
manebi eラーニングは、AIが最適な研修プランを提案してくれるシステムです。
5,000以上の教材から、ジャンルや研修時間などを指定するだけでAIが最適なプログラムを構築。カリキュラム設計にかける時間を大幅に削減します。
受講履歴、受講ランキング、学習を促進するゲーミフィケーションなど、受講者の学習意欲を高める仕組みが多数。
また、オリジナル教材作成AIにより動画編集ソフトVrewを使うことで、持っている動画やPDFを簡単に編集し、教材化できます。
Aidemy Business
項目 |
内容 |
月額料金 |
要問合せ |
初期費用 |
要問合せ |
主な機能 |
など |
Aidemy Businessは、運営会社が制作する共通コンテンツに加えて、企業ごとのオリジナルコンテンツを作成・配信できるオンライン学習プラットフォームです。
管理者向けの機能が充実しているのが特徴。受講生の学習進捗管理、カリキュラム管理、理解度確認テスト、タグ管理、など人材育成を効率的に進めるための機能が豊富です。
また、対話型のパーソナルAIアシスタント「MyAide」が受講者の専属アシスタントとして学習をサポートし、学習効率をさらに高めます。
KnowledgeDeliver
項目 |
内容 |
月額料金 |
0円 |
初期費用 |
|
主な機能 |
など |
KnowledgeDeliverは、学習管理システムに必要な「教材作成」「学習」「運⽤管理」の3⼤機能を標準搭載しているeラーニングシステムです。
スライド教材・映像教材・PDF 教材・フォルダアップロード型・映像参照型・Web ページ参照型と、幅広い形式の教材作成に対応しています。テスト形式も〇×式、選択式、記述式などから選べます。
また、受講者の受講履歴を閲覧することで、受講進捗が遅れている受講者を抽出し、個別にメールを送るなどといったメンタリングが可能。受講者別・教科別での学習進捗や成績の確認もできます。
Know-baton
項目 |
内容 |
月額料金 |
500ID:88,000円 ※すべて税込 |
初期費用 |
0円 |
主な機能 |
など |
Know-batonは、社内の知識、業務ノウハウ、知見を確実にバトンして、強い組織作りを実現するシステムです。
誰でも簡単にオンライン教材が作れ、手間をかけずにeラーニングの作成が可能。コンテンツ作成機能が組み込まれているので、ほかのソフトウェアは必要ありません。
また、パソコンだけでなくスマホやタブレットでも受講できるので、時間を有効に使えます。
さらに、理解度チェックシートで研修成果を確認・評価でき、スキルや知識が定着しているかチェックできます。
CK LMS
項目 |
内容 |
月額料金 |
要問合せ |
初期費用 |
要問合せ |
主な機能 |
など |
CK LMSは、ビジネスの基礎から、専門性のあるeラーニングまで幅広いジャンルに対応できるシステムです。
コンテンツは、PDFやoffice系の資料を組み合わせて作れます。また、コンテンツ掲載やコース作成が無制限のため容量を気にする心配もありません。
日本語・英語・中国語をはじめ28カ国語に対応しているため、グローバルに活用可能。
また、理解度テストは管理者が設定する合格基準に達するまで実施されるため、知識やスキルが確実に身につくでしょう。
eラーニングを自社で作成する際の注意点
自社でeラーニングを作成する際は、いくつかの注意点があります。
ここでは、「著作権に関する問題はないか」「配信・管理しやすい環境が整っているか」の2点について解説します。
著作権に関する問題はないか
eラーニングを作成する際は、使用する素材の著作権に十分注意してください。
テキストや画像、音楽、動画など、教材に使用するすべての素材について、著作権者の許諾を得ることが必要です。無断使用による著作権侵害を防ぐため、素材の出典を明記し、適切な範囲内で使用するようにしましょう。
また、社内で制作した素材についても、他者の著作物が含まれていないかの確認が必須です。
配信・管理しやすい環境が整っているか
eラーニングを効果的に運用するには、配信・管理しやすい環境を整えることが欠かせません。
特にeラーニングを配信し、受講者の学習状況を管理するためのシステム(LMS)の選定は重要です。
LMSは、自社の規模やニーズ、予算に合ったものを導入し、円滑に運用できる体制を整備することが求められます。
また、受講者がアクセスしやすいように、動作環境やセキュリティ面にも配慮しておくのが望ましいでしょう。
効果的なeラーニングを作成するためのポイント
eラーニングの作成にあたっては、受講者側の視点に立ち、継続的に教材を改善していくことが重要です。効果的なeラーニングを作成するためには、以下のポイントを押さえておきましょう。
- シンプルでわかりやすいコンテンツ作り
- 受講者のやる気を引き出す仕掛け
- 効果測定と継続的な改善サイクル
ここでは、上記のポイントについて解説します。
シンプルでわかりやすいコンテンツ作り
効果的なeラーニングを作るには、シンプルでわかりやすいコンテンツを心がけることが大切です。学習目的に沿って必要な情報をまとめ、学習者が理解しやすいように情報を整理しましょう。
図表やイラストを活用しつつ、視覚的にもわかりやすい構成を目指せると望ましいです。シンプルで明快なコンテンツは、学習者の理解を深め、学習効果を高めることにつながります。
受講者のやる気を引き出す仕掛け
eラーニングでは、受講者のやる気を引き出す仕掛けを取り入れることが効果的です。
例えば、クイズや演習問題などを通じて、受講者が能動的に学習に参加できるようにしてみるのがよいでしょう。
また、ディスカッションやコメント機能を活用し、受講者同士のコミュニケーションを促進することも大切です。協調学習の機会を設けることで、受講者の学習意欲を高め、理解を深めることができるでしょう。
効果測定と継続的な改善サイクル
効果的なeラーニングを維持するには、運用後の効果測定とフィードバックが欠かせません。受講者の学習履歴やテスト結果、アンケートなどから、教材の有効性を多角的に評価しましょう。
評価結果を分析し、改善すべき点を洗い出すことで、教材の質を継続的に高めていくことができます。受講者の反応を教材に反映させ、ニーズに合った内容に更新していくことが重要です。
eラーニングの自社作成で効果的な人材育成をしよう
eラーニングの自社作成は、自社のニーズに合わせた教材を迅速に提供できるため、効果的な人材育成につながるのが大きなメリットです。
自社の課題や目的に即した教材を作成することで、従業員のスキルアップや意識改革を効率的に進められます。
教材の作成から運用、改善までを自社で行うことで、教育の質を高め、人材育成の成果を最大化することができるでしょう。
ただし、eラーニングを作成する際は、使用素材の著作権や配信・管理の環境などに十分注意してください。
また、受講者の目線に立ち、わかりやすく学習意欲を引き出せる教材作成を継続的に行っていくことが重要です。自社でeラーニングを効果的に作成・活用し、戦略的な人材育成を推進していきましょう。