このページはJavaScriptを使用しています。JavaScriptを有効にして、対応ブラウザでご覧下さい。

タイムカードの打刻ルール完全ガイド! 正確な労働時間管理のために

タイムカードの打刻ルール完全ガイド! 正確な労働時間管理のために

タイムカードは、従業員の正確な労働時間を管理するためのツールです。タイムカードを利用して適切に労働時間を管理するためには、打刻に関するルールが必要不可欠です。

本記事では、タイムカードの打刻ルールが必要な理由やシーン別の具体例について紹介します。 これからタイムカードを使って勤怠管理をしようと考えている方や、改めて打刻ルールを見直したい方は参考にしてください。


この記事の監修者
マネーライフワークス  代表/社会保険労務士・1級FP技能士・CFP 

タイムカードの打刻ルールが必要な理由

タイムカードを用いた適切な勤怠管理において、明確な打刻ルールを設けることは非常に重要です。

ここでは、打刻ルールが必要な以下の主な理由について、それぞれ確認していきましょう。

  • 正確な労働時間を把握するため
  • 不正や間違いを防止するため
  • 業務改善に役立てるため

正確な労働時間を把握するため

労働基準法では、使用者に客観的な方法での労働時間管理を義務付けています。この義務付けは、2019年4月の働き方改革関連法施行により明確化されました。

客観的な労働時間管理は、従業員の健康管理や適切な賃金支払いのベースになります。そのため、企業が正確な労働時間を把握することは、法令遵守だけでなく、従業員のワークライフバランスにも直結する課題なのです。

不正や間違いを防止するため

不正打刻や打刻ミスは、賃金計算の誤りや従業員間の不公平を引き起こす可能性があります。具体的には、残業代の不払いや過払い、勤務実績の水増しなどの問題が発生するかもしれません。

これらの問題を未然に防ぎ、公平な労務管理を行うためには、適切な打刻ルールを設けることが大切です。

業務改善に役立てるため

正確な勤怠記録を行うことは、効率的な人員配置や残業管理につながり、労働者1人1人の生産性の向上につなげることができます。

例えば、労働時間の傾向分析で業務の繁閑や効率性を把握できるため、適切な人員配置や業務改善に期待できるでしょう。


タイムカードの打刻ルールの具体例

ここまではタイムカードの打刻ルールの必要性について説明しましたが、ここからは実際の具体例を見ていきます。

以下のシーン別に紹介しますので、自社の業務の実態にあわせたルールをそれぞれ設定しましょう。

  • 出勤時の打刻ルール
  • 休憩時の打刻ルール
  • 退勤時の打刻ルール
  • 直行直帰やテレワーク時の打刻ルール

出勤時の打刻ルール

出勤時の打刻は、実際に業務を開始する直前に行うべきです。例えば、以下のような行為は打刻後に行うことが原則です。

  • 制服への着替え
  • 朝礼
  • ラジオ体操

上記のような業務に必要な準備行為や義務付けされた行為は、労働時間に含まれるため、それらの前に必ず打刻しましょう。

ただし、私的な行為(例:コーヒーを買う、喫煙)は業務開始前に済ませ、その後に打刻するよう指導しましょう。

休憩時の打刻ルール

休憩時間の打刻は、現状法的義務ではありません。ただし、時給制の場合は休憩時間に給料が発生しないため、正確に把握する必要があります。

休憩時間の打刻ルールを設けることにより、法定休憩時間の確保状況や、実質的な労働時間を適正に管理できます。

注意点としては、休憩時間の打刻を義務付ける場合は、従業員の負担増にならないよう配慮が必要です。

退勤時の打刻ルール

退勤時の打刻は、全ての業務(着替えや後片付けも含む)完了後に行います。

例えば、業務上制服への着替えが必要な場合は私服に着替え終わった後に打刻します。その後の業務再開は原則として認められません。

直行直帰やテレワーク時の打刻ルール

直行直帰やテレワーク時は、メールや専用システムでの時間報告が有効です。

例えば、業務開始・終了時にメールで上司に報告する、またはVPNログインの記録を勤務時間とするなどの方法があります。

これらの場合も、通常の勤務と同様に、実際の業務開始・終了時刻を正確に報告することが重要です。


タイムカードの打刻ルールで代理打刻を防ぐには

タイムカードの運用において、代理打刻は大きな問題です。他人が打刻することで、労働時間の記録の信頼性が損なわれるだけでなく、不正行為のリスクも高まります。

代理打刻を防ぐには、まず厳禁であることを明確にルールに定め、従業員に周知徹底することが大切です。その後、電子化された打刻システムなどを導入することで、代理打刻の防止が可能です。

システム導入が難しい場合は、定期的な抜き打ちチェックや、従業員教育の徹底など代理打刻を防止する独自の対策を設けましょう。


適切なタイムカード打刻ルールで労務管理を最適化しよう

タイムカードの打刻ルールを設けることは、正確な労働時間管理と法令遵守のベースとなります。明確な打刻ルールの作成と従業員の理解促進を同時に行っていくことにより、効率的かつ公正な労務管理の実現が可能です。

また、適切な打刻ルールは、労働時間の正確な把握、不正防止、公平な評価につながります。勤怠データの分析を通じて、業務改善や働き方改革の推進にもつながるでしょう。

本記事を参考に自社の実情に合わせた打刻ルールを整備し、従業員への教育を徹底することで、タイムカードを活用した最適な労務管理を目指しましょう。


この記事に関連する最新記事

おすすめ書式テンプレート

書式テンプレートをもっと見る

監修者プロフィール

author_item{name}

岡崎 壮史

マネーライフワークス 代表/社会保険労務士・1級FP技能士・CFP

生命保険の営業や不動産会社の営業企画を経て、1級FP技能士とCFPを取得。

平成28年に社会保険労務士試験に合格。その翌年にマネーライフワークスを設立。

現在は、助成金申請代行や助成金の活用コンサルを中心に、行政機関の働き方改革推進事業のサポート事業や保険などの金融商品を活用した資産運用についてのサイトへの記事の執筆や監修なども行っている。

この監修者の他の記事(全て見る

bizoceanジャーナルトップページ