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パッケージ型ワークフローシステムの特徴と導入効果を解説

パッケージ型ワークフローシステムの特徴と導入効果を解説

ワークフローシステムは、大きくパッケージ型とクラウド型の2つに分けられます。これからワークフローシステムを導入しようと考えている方は、両者の違いを理解し、自社に最適なシステムを選定することが重要です。

本記事では、パッケージ型ワークフローシステムの特徴やクラウド型との違い、パッケージ型ワークフローシステムを導入するメリットなどを詳しく解説します。


パッケージ型ワークフローシステムとは

パッケージ型ワークフローシステムは、自社のサーバーにシステムをインストールして利用するオンプレミス型のワークフロー管理ツールです。自社の管理下で運用が可能なため、高いセキュリティを確保できるのが特徴です。また、機密データを扱う際も安心して利用できます。

自社のIT環境に合わせたインストールや設定が必要となりますが、ベンダーによるインストール支援サービスを利用すると、スムーズに導入できるでしょう。


パッケージ型ワークフローシステムとクラウド型の比較

ワークフローシステムにはパッケージ型のほかに、クラウド型があります。パッケージ型とクラウド型で大きく違いが出るのが、以下の3点です。

・セキュリティ面
・カスタマイズ性
・導入コストと運用コスト

ここでは、上記の観点に基づいて、両者の違いを解説します。

セキュリティ面での特徴の違い

セキュリティ面では、パッケージ型はオンプレミスで運用するため、クラウド型よりも高いセキュリティを確保できます。自社の管理下でデータの保管が可能なため、情報漏洩のリスクを低減できるのです。

一方、クラウド型は、データセンターのセキュリティ対策に依存することになります。ただし、パッケージ型の高いセキュリティを確保するためには、自社のデータ管理を徹底することが不可欠です。

カスタマイズ性の違い

パッケージ型は自社に合わせたカスタマイズが可能である一方、クラウド型はカスタマイズに制限があります。パッケージ型は、ソースコードレベルでの改修も可能なため、自社の業務フローに合わせた最適化が図れるのが特徴です。

対してクラウド型は、ベンダーが提供する機能の範囲内での設定変更が中心となるため、細かな調整が難しい場合もあります。

導入コストと運用コストの違い

導入コストと運用コストは、パッケージ型が初期・運用ともに高めであるのに対し、クラウド型は比較的安価です。パッケージ型は、ハードウェア調達や専門人材の確保などで初期コストがかさみます。

また、パッケージ型は運用段階でも、システム保守にかかる人件費などが必要です。一方、クラウド型は、初期費用を抑えられる反面、長期的には従量課金によるランニングコストが発生します。


パッケージ型ワークフローシステムを導入するメリット

ここまで、クラウド型と比較しながら、パッケージ型ワークフローシステムの特徴を解説しました。それを踏まえて、パッケージ型ワークフローシステムを導入するメリットは、主に以下のとおりです。

・セキュリティ要件に合わせた運用ができる
・柔軟なカスタマイズが可能
・既存システムとの連携がスムーズ

ここでは、それぞれのメリットを詳しく解説します。

セキュリティ要件に合わせた運用ができる

パッケージ型ワークフローシステムは、自社のセキュリティ要件に合わせてきめ細かな設定ができます。そのため、独自のセキュリティ対策を行っている場合や、高いセキュリティを重要視する場合なら、パッケージ型の導入がおすすめです。

パッケージ型はクラウド型に比べて、社内の情報管理規程に準拠したアクセス制御やログ管理などを実現しやすくなります。パッケージ型であれば、高度な機密情報を扱う業務にも適用可能な、強固なセキュリティ環境を構築できるでしょう。

柔軟なカスタマイズが可能

パッケージ型ワークフローシステムは、自社の業務フローに合わせた細かなカスタマイズが可能です。申請書のフォーマットや承認ルートの設定など、業務の実態に即した最適化が図れます。

そのため、多様な承認ルートを構築したい場合や、導入後にワークフローシステムの詳細設定を変更したい場合におすすめです。ワークフローの変更にも柔軟に対応可能で、業務の効率化に持続的に貢献できるでしょう。

既存システムとの連携がスムーズ

パッケージ型ワークフローシステムは、自社の既存システムとの連携が容易です。経理システムや人事システムなど、関連する業務システムとのデータ連携により、業務の一元化が図れます。

特に電子契約システムや会計ソフトなども導入し、全社的にデジタル化を進めている企業にとっては、各システム間の連携は重要です。パッケージ型ワークフローシステムなら、システム間の情報の整合性を確保し、業務効率とデータ品質の向上が期待できるでしょう。


パッケージ型ワークフローシステム8選

数多くのパッケージ型ワークフローシステムが存在するなか、自社に最適な製品を選定するのは容易ではありません。

ここでは、代表的なシステムをピックアップし、その特徴を比較しながらご紹介します。

X-pointCloud

項目 内容
従業員規模 制限なし
従量課金 500円〜
月額費用 20,000円〜
初期費用 0円
無料プラン/トライアル 無料トライアルあり

X-point Cloud(エクスポイントクラウド)は1,000種類以上の申請書テンプレートがあり、導入もスムーズです。グループウェアやビジネスチャットなど、外部システムとの連携も充実しており、業務効率化に貢献します。30日間の無料トライアルと充実したサポート体制も魅力です。

AgileWorks

項目 内容
従業員規模 501名以上
従量課金 -
月額費用 要問合せ
初期費用 0円
無料プラン/トライアル 無料トライアルあり

AgileWorks(アジャイルワークス)は、紙のような入力フォームで直感的な操作が可能で、複雑な組織構造やワークフローもノーコードで柔軟に設定できます。人事システムを考慮した履歴構造を持ち、未来組織の事前設定や役職管理、権限譲渡などに対応。

多言語対応や内部統制強化、クラウド版とパッケージ版の提供、充実したサポート体制も特長です。

楽々WorkflowII

項目 内容
従業員規模 制限なし
従量課金 500円
月額費用 10,000円〜
初期費用 50,000円〜
無料プラン/トライアル なし

楽々WorkflowII(らくらくワークフロー ツー)は、文書管理や人事、経費精算など、さまざまなワークフロー業務の統一基盤として活用できます。また、利用状況データを可視化・分析し、業務改善に繋げることも可能です。体験セミナーやデモサイトも用意されています。

Create!Webフロー

項目 内容
従業員規模 10名〜
従量課金 -
月額費用 500円〜
初期費用 0円〜
無料プラン/トライアル 無料トライアルあり

Create!Webフロー(クリエイトウェブフロー)は、既存の紙帳票をそのままのレイアウトで電子化できます。社員は新たなシステムに慣れることなく、スムーズに利用を開始できます。また、スマートフォンやタブレットからのアクセスに対応しており、場所や時間を問わず申請・承認が可能。

ドラッグ&ドロップの直感的な操作性で、プログラミング知識がない担当者でも、簡単に申請フォームや承認ルートを設定できます。

POWER EGG

項目 内容
従業員規模 10名〜
従量課金 3,160円〜
月額費用 0円
初期費用 0円
無料プラン/トライアル 無料トライアルあり

POWEREGG(パワーエッグ)は、ドラッグ&ドロップによるレイアウトや、スマホ用の画面作成も可能です。入力補助機能や項目に応じた表示・編集制御により、申請者の負担を軽減し、入力ミスを防ぎます。承認状況の見える化や、停滞を防ぐための機能も充実しており、迅速な意思決定を支援します。

コラボフロー

項目 内容
従業員規模 5名〜
従量課金 -
月額費用 要問合せ
初期費用 要問合せ
無料プラン/トライアル 無料トライアルあり

コラボフローは導入が簡単で、Excelを申請フォームとしてそのまま電子化できます。現在の運用を変えることなく、ワークフローシステムが作れます。テンプレートの作成もExcelを取り込むだけで完了し、専門的な知識やツールは不要です。設定も直感的に行えて、専門知識は必要ありません。

NCIWF

項目 内容
従業員規模 制限なし
従量課金 -
月額費用 -
初期費用 500万円
無料プラン/トライアル 要問合せ

NCIWF(エヌシーアイワークフロー)は、キヤノンITソリューションズが提供する業務プロセスの自動化・効率化を実現するシステムです。GUIで複雑なルート設定や承認方法の多様化に対応し、API連携で他システムともスムーズに接続できます。

また、SuperStream-NXとの連携で会計・財務関連のドキュメント管理も可能です。

Hi-PerBT ワークフロー

項目 内容
従業員規模 要問合せ
従量課金 要問合せ
月額費用 要問合せ
初期費用 要問合せ
無料プラン/トライアル 無料トライアルあり

Hi-PerBT(ハイパーBT) ワークフローは、Excelフォームを簡単にワークフローフォームに変換し、変更することができます。52種類の汎用フォームが用意されており、状況に応じて必要なフォームを選択することができます。

また、検索機能により、誰が申請書を申請・承認したか、またその結果をファイルに出力することも可能です。


パッケージ型ワークフローシステムを導入する際の注意点

パッケージ型ワークフローシステムの導入はメリットが大きいものの、運用面や費用面での課題にも目を向けなければいけません。

パッケージ型ワークフローシステムを導入する際の注意点は、主に以下のとおりです。

・専門知識を持った人材の確保が必要になる
・リモートワークでの利用に制約がある
・初期費用・運用コストがかかる

ここでは、それぞれの注意点について解説します。

専門知識を持った人材の確保が必要になる

パッケージ型ワークフローシステムの運用・保守には、IT専門知識を持った人材の確保が不可欠です。オンプレミスで運用する以上、高いセキュリティやカスタマイズ性を発揮できるかは、自社の体制や専門性に左右されます。

システムの安定運用のためには、専任の管理者を置くことが望ましいでしょう。専門知識を持った人材の育成や、外部リソースの活用も検討すべきです。

リモートワークでの利用に制約がある

パッケージ型ワークフローシステムは、社外からのアクセスが難しい場合があるため、リモートワークでの利用に制約があるのが難点です。VPNなどの、安全なアクセス環境の整備が必要になる場合もあります。

クラウド型と比べると、パッケージ型は場所を問わず利用できる柔軟性には欠けると言えるでしょう。

初期費用・運用コストがかかる

パッケージ型ワークフローシステムは、サーバー購入などの初期費用と運用コストが発生します。ハードウェアの調達・維持費用に加え、ソフトウェアライセンス費用も必要です。

パッケージ型はカスタマイズ性に富んでいるものの、クラウド型に比べて初期費用が高くなる傾向にあります。また、パッケージ型は月額料金がかからないため、ランニングコストに目が向きにくいですが、サーバー代など長期的な運用コストを見据えて、TCO(総保有コスト)を試算することが重要です。


パッケージ型ワークフローシステムの選び方

パッケージ型ワークフローシステムは、以下の2点を意識して選定しましょう。

・サポートは充実しているか
・自社の要件に適しているか

ここでは、上記のポイントを解説します。

サポートは充実しているか

パッケージ型ワークフローシステムを選ぶ際は、導入後の運用サポートが充実しているベンダーを選ぶことが大切です。システムトラブルへの対応や、バージョンアップ時の移行支援など、長期的な視点でのサポート体制を評価しましょう。

ワークフローシステムを新しく導入する場合、導入がスムーズに行くとは限りません。また、パッケージ型とはいえ、運用時に問題が発生した際に、自社の担当者だけで解決できないケースもあります。そのため、ベンダーの安定性や実績についても確認が必要です。

自社の要件に適しているか

パッケージ型ワークフローシステムは、自社のワークフローに合わせて機能や価格を比較検討し、要件に適したシステムを選ぶ必要があります。機能に過不足があると、余計なコストを払ってしまう可能性があるため、選定の際には自社に欲しい機能やサービスなどを洗い出してください。

上層部だけで選定を進めるのではなく、実際に現場の業務フローをしっかりとヒアリングし、必要な機能を整理しましょう。また、複数ベンダーの製品を比較評価し、コストパフォーマンスの高い選択を行うことが重要です。


パッケージ型ワークフローシステムの導入は、慎重に検討しよう

本記事で解説したように、パッケージ型ワークフローシステムの導入は、セキュリティやコスト、自社の要件など、さまざまな観点から慎重に検討しなければなりません。自社に適した製品選定と、円滑な運用に向けた社内体制の整備が成功のポイントです。

ワークフローシステムは、長期的な視点で導入効果を見極め、業務効率化とコスト最適化を両立させることが求められます。自社の課題を正しく捉え、最適なシステム選定を通じて、業務改革を推進していきましょう。


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