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大手通信キャリアのクラウドPBX7選! 専門ベンダーとの違いや選び方を解説

大手通信キャリアのクラウドPBX7選! 専門ベンダーとの違いや選び方を解説

大手通信キャリアとクラウドPBX専門ベンダーが提供するクラウドPBXには、それぞれ特徴があります。通信インフラの所有状況や料金体系、サービス開発の方向性など、両者の違いを理解したうえで、自社のニーズに合ったサービスを選ぶことが重要です。

本記事では、大手通信キャリアのクラウドPBXの特徴や導入メリット、選ぶ際のポイントを詳しく解説します。大手通信キャリアのクラウドPBXの比較もしていますので、自社に最適なクラウドPBXを選ぶ参考にしてください。



大手のクラウドPBXとは

クラウドPBXは、インターネット経由で提供される仮想電話交換システムです。従来型のPBX(構内交換機)が物理的な機器として社内に設置されていました。しかし、クラウドPBXはサーバーやソフトウェアがすべてクラウド上で動作し、オフィススペースの節約や設備管理の負担軽減が可能です。

電話番号やユーザー、通話ルーティングなどの設定はすべてウェブブラウザの管理画面から行えます。ITの専門知識がなくても比較的容易に導入・運用できる点が、中小企業にも普及している理由です。


大手通信キャリアとクラウドPBX専門ベンダーの違い

大手通信キャリアとクラウドPBX専門ベンダーには、以下のような違いがあります。

  • 通信インフラの所有と品質保証の違い
  • 料金体系の違い
  • サービス開発の方向性と機能の違い

ここでは、それぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。

通信インフラの所有と品質保証の違い

通信インフラの所有と品質保証に関して、大手通信キャリアは自社回線を保有していることが多いです。一方で専門ベンダーは、他社インフラを利用するケースが多いという違いがあります。

NTTやKDDI、ソフトバンクなどの大手通信キャリアは、物理的な通信回線や交換設備を自社で所有・運用します。音声品質の一貫性や障害時の原因特定・復旧が迅速に行える点が強みです。

一方、RingCentralや8x8(エイトバイエイト)、Zoomなどの専門ベンダーは、AWS、Azureなどといったパブリッククラウド上にサービスを構築し、インターネット回線を通じてサービス提供します。

コスト効率は高いですが、品質はユーザーの回線環境に依存しがちです。そのため、エンドツーエンドの品質保証レベルに違いが生じます。

料金体系の違い

料金体系とコスト構造から見ると、大手通信キャリアが持つ、他サービスとのセット割引が魅力になっています。一方で専門ベンダーは、機能単位の柔軟な料金設定が特徴的です。

大手通信キャリアは携帯電話回線、インターネット接続、データセンターサービスなど、複数サービスをバンドルした割引プランを提供できます。すでにキャリアサービスを利用している企業にとっては、総合的なコスト削減につながることが多いです。

一方、専門ベンダーは基本機能を低価格で提供しています。録音機能、高度なIVR(自動応答)、CRM連携などを、従量課金や機能単位でオプション追加できる柔軟な料金体系を採用しています。必要な機能を選択でき、中小企業や特定部門での導入に適したコスト効率UPにつながるのです。

サービス開発の方向性と機能の違い

サービス開発の方向性と特化機能では、大手通信キャリアは安定性重視の総合サービスを提供します。一方、専門ベンダーは特定業界向け機能や最新技術の迅速な実装が強みです。

大手通信キャリアは電話サービスの安定性と信頼性を最優先し、厳格な品質管理とテストを経た機能更新を行います。そのため、革新的な機能の実装には時間がかかりやすいです。しかし、必要不可欠な業務に適した堅固さを持っています。

専門ベンダーはアジャイル開発手法を採用し、AI音声解析、感情分析、自動要約などの最新技術を迅速に取り入れているのが特徴です。医療業界向けHIPAA対応機能、金融向けコンプライアンス録音、不動産業向け顧客管理連携など、特定業界のニーズに特化した機能開発に注力しています。


大手通信キャリアのクラウドPBX7選

大手通信キャリアが提供するクラウドPBXには、それぞれ特徴があります。ここでは、代表的なサービスを比較し、選び方のポイントを解説しますので、自社に合ったシステムを検討する際の参考にしてください。

ミライAI

項目 内容
提供形態 サービス
従業員規模 制限なし
従量課金 0円〜
月額費用 1,000円〜
初期費用 0円〜

ミライAIは、電話業務を効率化するAI搭載のクラウドPBXです。従業員がコア業務に集中できるよう、電話の自動応答やFAQ対応、折り返しのためのヒアリングなどの機能を備えています。料金体系は段階別プランが用意されており、企業のニーズに合わせて選択可能です。

トビラフォン Cloud

項目 内容
提供形態 クラウド/SaaS/ ASP
従業員規模 制限なし
従量課金 -
月額費用 3,000円~
初期費用 30,000円~

トビラフォン Cloudは、上場企業が運営するクラウドPBXサービスです。スマホやPCで会社の電話番号を利用でき、リモートワークでの柔軟な働き方や、オフィス移転時のコスト削減を実現します。

複数番号管理、外部システム連携、通話分析、自動通話録音など多様な機能が充実。通信の暗号化だけでなく、IPアドレス制限や2段階認証にも対応しており、セキュリティ対策も万全です。

IVRy

項目 内容
提供形態 サービス
従業員規模 制限なし
従量課金 0円
月額費用 2,980円~
初期費用 0円

IVRy(アイブリー)は、IVR(自動音声応答)とAIを活用した電話自動応答サービスです。自動応答と人が受ける電話を振り分け、AIが電話の一次受けや予約電話に対応し、担当者が「出たい電話だけ出る」状態にできます。

050番号だけでなく、03や06などの市外局番も利用可能です。アプリやWebブラウザからの電話の受発信、AIによる電話履歴の文字起こし・要約、メールやチャットへの着信通知など、多彩な機能で電話業務を効率化します。

MiiTel Phone

項目 内容
提供形態 クラウド
従業員規模 制限なし
従量課金 -
月額費用 5,980円
初期費用 0円

MiiTel Phone(ミーテルフォン)の強みは、インサイドセールスや電話営業での通話をAIが分析し、最適化する点です。AIコーチが、分析結果を基にした具体的な改善提案を行い、セルフコーチングをサポートします。

また、議事録生成やCRM・SFA連携など業務効率化を促進する機能も搭載。担当者は、架電以外のノンコア業務を削減でき、電話営業の活動に集中できる環境を整えられます。

MOT/PBX

項目 内容
提供形態 オンプレミス
従業員規模 制限なし
従量課金 -
月額費用 お問合せ
初期費用 お問合せ

MOT/PBX(モット ピービーエックス)は、スマホ・パソコンを活用し、電話業務の効率化を実現します。専用配線が不要なため、フリーアドレスやテレワーク、ハイブリッドワークでも電話対応が可能です。

専用サーバーの設置・運用により、共有サーバーを介するよりも通話遅延などが発生しにくく、快適な通話環境が手に入ります。

ひかりクラウドPBX

項目 内容
提供形態 クラウド
従業員規模 -
従量課金 -
月額費用 -
初期費用 -

ひかりクラウドPBXは、スマホアプリで内線・外線を利用できるサービスです。外出先からでも会社の代表番号で発着信が可能なため、ビジネスの機会を取りこぼさず対応できます。多拠点間の内線通話も実現。ビジネスフォン主装置の故障による電話機能停止の心配もありません。

Zoom Phone

項目 内容
提供形態 クラウド
従業員規模 制限なし
従量課金 -
月額費用 1,200円〜
初期費用 0円

Zoom Phoneは、AI搭載で通話品質と管理のしやすさが強みのクラウドPBXです。通話内容の要約や、ボイスメールからのタスク抽出、ボイスメールの優先順位付け機能により、業務効率を大幅に向上。チームSMSのスレッド要約など、コミュニケーションを円滑にする機能も充実しています。


大手のクラウドPBXを導入するメリット

大手通信キャリアのクラウドPBXを導入することには、以下のようなメリットがあります。

  • 初期コストの大幅削減が可能になる
  • 場所を選ばない柔軟な働き方ができる
  • システム管理の負担から解放される
  • 最新機能を常に利用できる
  • 災害が発生してもビジネスに影響しない

ここでは、それぞれのメリットについて詳しく見ていきましょう。

初期コストの大幅削減が可能になる

初期コストの削減によって従来型PBXの高額な初期設備投資が不要で、月額課金制のため、予算管理が容易です。従来のPBXでは専用サーバーや電話機器の購入、設置工事など数百万円の初期費用が発生します。しかし、クラウドPBXでは専用機器はいらないため、初期投資を大幅に削減できるケースが多いです。

また、使用量や利用者数に応じた柔軟な費用調整ができます。特に中小企業やスタートアップ企業にとって、資金効率が大幅に改善される点もメリットです。

場所を選ばない柔軟な働き方ができる

クラウドPBXはオフィスや自宅、出張先など、場所を問わず同じ番号で電話対応ができるため、場所を選ばない柔軟な働き方が実現します。スマートフォンやPCのソフトフォン、タブレットなど、さまざまなデバイスから会社の電話番号の使用が可能です。

在宅勤務やオフィスワークとテレワークを組み合わせたハイブリッドワークなど、多様な働き方によって従業員の生産性と満足度向上にもつながります。顧客からの電話対応には、一貫した電話番号での受付ができます。

担当者の勤務場所に関わらず、一貫した顧客体験を提供することで、サービス品質の均一化とブランド価値の維持につなげられるのです。

システム管理の負担から解放される

ハードウェアのメンテナンスやアップデート作業が不要になり、IT担当者の業務負担を軽減できます。従来型PBXでは定期的なメンテナンス、ファームウェア更新、障害対応などにIT担当者のリソースが割かれていました。

クラウドPBXではこれらの作業がサービス提供元に移管され、内部リソースを他の戦略的IT施策に役立てることが可能です。

システム監視やバックアップ、冗長化などの運用タスクも自動化されます。また、IT部門の人件費削減や専門知識への依存度低減も期待でき、中小企業でも企業規模以上の高品質な電話システムを維持できるのが魅力です。

最新機能を常に利用できる

提供元によるシステム更新で、常に最新機能やセキュリティ対策が自動適用されます。AIを活用した音声認識や自動応答、音声テキスト変換、感情分析などの先進機能が随時追加されるのが、クラウドPBXの特長です。

追加投資なしに最新技術の恩恵を受けられるため、顧客対応の質とスピードが継続的に向上していきます。

セキュリティパッチの適用やプロトコル更新も自動的に行われることで、システム内にある未発見の欠陥などのリスクが最小化されるため、安心です。また、通信セキュリティに関する社内のコンプライアンス負担が大幅に軽減されます。

災害が発生してもビジネスに影響しない

クラウド上のデータ保存と分散システムにより、自然災害やトラブル発生時でも通信機能を維持できます。

地震や台風などの自然災害でオフィスが被災した場合でも、地理的に分散配置されたデータセンターによって通信システムが保護されます。これにより、数分以内に代替拠点や在宅勤務への切り替えが可能となるのです。

大手クラウドPBX事業者は、非常に高いSLA(サービスレベル契約)を提供しています。電話という重要なビジネスコミュニケーション手段の利用が確保でき、災害時の顧客対応や取引先との連絡維持が可能となるため、事業継続計画(BCP)の実効性が高まります。


大手クラウドPBXを選ぶ際のポイント

大手通信キャリアのクラウドPBXを選ぶ際は、以下の観点から比較検討することが大切です。

  • 機能性と拡張性を検討する
  • コスト効率と料金体系を比較してみる
  • セキュリティと信頼性を確認する
  • サポート体制と導入のしやすさで検討してみる
  • 他システムとの連携性を調査する

ここでは、選ぶ際のポイントについて解説します。

機能性と拡張性を検討する

機能性と拡張性は、ビジネスの成長に合わせて柔軟にスケールできる機能がそろっているかがポイントです。通話転送、音声メール、自動応答、通話録音、同時通話数など基本機能の充実度に加え、将来的な利用者数の増加に対応できる拡張性が業務効率に直結します。

AI自動応答やビデオ会議連携などの新しい技術への対応や、定期的な機能アップデートの有無のチェックも必要です。長期的な使用価値を左右する重要な判断材料となるため、注意しましょう。

コスト効率と料金体系を比較してみる

コスト効率と料金体系は、初期投資と月額料金のバランスや、隠れたコストがないかを確認してください。ユーザー数やライセンス単位での課金体系、従量課金制、定額制など、料金プランの透明性と予測可能性が予算管理において重要です。

既存の電話システムからの移行コストや必要機器の追加購入費用、トレーニング費用など総所有コスト(TCO)を比較検討し、長期的な費用対効果を正確に判断しましょう。

セキュリティと信頼性を確認する

通話品質の安定性とデータ保護対策が整っているかが、業務継続に直結します。顧客情報保護の観点から、通話の暗号化、多要素認証、アクセス制御などのセキュリティ機能と、国際セキュリティ規格への準拠状況の確認が不可欠です。

また、システムダウンタイムの実績や稼働率、障害時の対応プロセス、データバックアップ体制などが確立されているかが、自社のビジネス継続を保証する決定的な要素です。

サポート体制と導入のしやすさで検討してみる

24時間サポートの有無と導入時のトレーニング提供は、運用効率に影響するため、チェックしておきましょう。テクニカルサポートの対応時間帯や対応言語、電話・メール・チャットといったサポート方法の多様性、専任担当者の有無などがシステム運用における安心感につながります。

また、導入プロセスの簡便さ、移行支援のレベル、管理画面のユーザビリティ、マニュアルやナレッジベースの充実度もチェック項目に挙げられます。初期導入の成功と社内定着率を大きく左右するため、確認が欠かせません。

他システムとの連携性を調査する

既存のCRMやビジネスツールとのAPIや、複数のシステムと統合が可能かを評価し、他システムとの連携性に着目しましょう。

SalesforceやMicrosoft Teams、Slackなど、主要ビジネスツールとの標準連携の有無や、カスタム連携の容易さが、業務フローの効率化とデータ一元管理において大きな役割を果たします。

オープンAPIの提供状況や開発者向けドキュメントの充実度、連携ツールへの対応状況が、将来的なシステム拡張性と柔軟性を判断するうえで重要な指標です。


自社に合った大手クラウドPBXを選んで、ビジネス通信を最適化しよう

クラウドPBXは、通信コストの削減と業務効率化を同時に実現できる強力なツールです。各社の強みと特徴を理解したうえで、自社の通信環境や業務フローに合わせたクラウドPBXを選択することで、業務効率化とコスト削減の両立を実現できます。

本記事で紹介した、システム選定のポイントや、大手通信キャリアのクラウドPBX紹介を基に、自社に合ったシステムを選んでみてください。自社のニーズに合ったクラウドPBXを選択し、ビジネス通信を最適化することで、生産性向上とコスト削減を実現し、競争力のある企業へと成長していきましょう。


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