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クラウドPBX導入の失敗事例5選|成功するための選び方も解説

クラウドPBX導入の失敗事例5選|成功するための選び方も解説

クラウドPBXは、業務効率化やコストの削減に役立つ便利なサービスです。しかし、導入前の準備を怠ってしまうと、業務停止などのトラブルを招く恐れがあるため、注意しなければなりません。

本記事では、クラウドPBXの失敗事例や原因、導入を失敗しないためのシステム選定ポイントを紹介します。クラウドPBXの導入を検討している方は、ぜひシステム導入を成功させるための参考にしてください。


クラウドPBXの失敗事例5選と根本原因

クラウドPBXの導入にあたって、導入失敗に悩まされている企業も少なくありません。

実際によく見られる失敗事例は、以下の5点です。

  1. サポート体制の不備で業務が停止してしまう
  2. コスト計画の甘さで予算が倍増する
  3. 業務適合性を考慮せずにシステムを選定する
  4. 通話品質・音声の問題で顧客対応に支障が出る
  5. セキュリティ対策不足で情報漏洩リスクが高まる

ここでは、それぞれの失敗事例とその対策について確認していきましょう。

1. サポート体制の不備で業務が停止してしまう

サポート体制が不十分なベンダーを選定してしまうと、トラブル発生時の対応が遅れ、業務に支障をきたす恐れがあります。

対応遅延が起こる原因として、「問い合わせ窓口につながらない」「技術的な知識を持ったスタッフが不在」「対応時間が限られている」などが挙げられます。

このような事態を防ぐためにも、対応時間や対応方法、専門スタッフの有無などといったサポート体制の詳細をシステム導入前に確認しましょう。緊急時の対応フローを、事前に構築しておくことが賢明です。

2. コスト計画の甘さで予算が倍増する

多くの企業は初期費用のみに注目し、追加機能や拡張に伴う長期的なコストを見落としがちです。

なかでも、「ユーザー数増加に伴うライセンス料の追加」「オプション機能の追加費用」「通話料金などの変動費」が想定以上にかかるケースが多く報告されています。

そのため、5年間の総所有コスト(TCO)を算出し、人員増加や機能拡張のシナリオも含めた長期的なコスト計画を立てることが大切です。

3. 業務適合性を考慮せずにシステムを選定する

自社が求めている仕様や機能を確認せずにクラウドPBXを選定すると、必要機能の不足や過剰な機能による効率低下が発生します。

具体的には、「通話録音機能がない」「CRMとの連携ができない」「複数拠点間の転送がスムーズでない」など、業務に必要な機能の欠如が大きな問題となっています。

対策として、導入前に各部署の業務フローの分析、必要機能のリストアップが不可欠です。また、無料トライアルを利用することで、実際の業務への適合性を確認できるため、ぜひ活用してみましょう。

4. 通話品質・音質の問題で顧客対応に支障が出る

インターネット回線の不安定さや帯域不足が原因で、顧客対応中の通話途切れや音質劣化が起こり、顧客満足度低下につながっています。

特に、ピーク時に複数の回線を同時使用していたり、リモートワーク環境での通話品質の問題が多かったりする場合、「声が途切れる」「エコーがひどい」「遅延が発生する」といった障害が起こりやすくなります。

これを防ぐには、ネットワーク環境の帯域測定、QoS(Quality of Service)設定による音声データの優先処理、有線LAN接続の活用など、通信品質を確保するための対策が必須です。

5. セキュリティ対策不足で情報漏洩リスクが高まる

クラウド上に保存される通話データや顧客情報などが漏洩した場合、企業は顧客や取引先からの信頼を損なってしまうでしょう。

機密情報の流出や不正アクセスの主な原因は、ID・パスワード管理の甘さ、暗号化対策の不足、アクセス権限の不適切な設定などです。システム導入の際には、これらを考慮したセキュリティ対策が欠かせません。

具体的には、データ暗号化や、アクセス制御、定期的なセキュリティ監査など、ベンダーのセキュリティ対策を確認してください。また、社内でのセキュリティ教育や運用ルールの策定も必ず行いましょう。


失敗しないためのクラウドPBX選定のポイント

クラウドPBX導入を成功に導くポイントは、以下のとおりです。

  • 導入実績と顧客評価を調査する
  • サポート体制の質と対応範囲を確認する
  • システムの柔軟性と拡張性を評価する
  • 無料トライアル期間を有効活用する

クラウドPBXの導入失敗を避けるためにポイントをしっかり押さえ、自社に最適なシステムを選択しましょう。

導入実績と顧客評価を調査する

自社と同業種・同規模の企業での導入事例を確認し、実際に利用している企業からの評価や運用状況を聞き取ることが重要です。

ベンダーが公開している導入事例だけでなく、口コミや評判サイト、業界団体の情報なども確認することで、客観的な評価を把握できます。

また、可能であれば、すでに導入している企業への訪問や、担当者へのヒアリングを行うことをおすすめします。実際の使用感や導入後の変化について、詳細に確認することが望ましいでしょう。

サポート体制の質と対応範囲を確認する

サポート体制の質や対応範囲は、トラブル時の業務継続に直結する重要な要素です。そのため、以下のような具体的なサポート体制を確認しておくと安心でしょう。

確認事項 具体的な確認内容
対応時間 24時間365日対応か、平日営業時間内のみかなど、対応可能な日時はいつか
対応方法 電話・メール・チャットなど、どの連絡方法に対応しているか
平均応答時間 問い合わせしてから応答まで、どのくらいの時間がかかるか

また、専門技術者の配置状況、緊急時の対応フロー、障害発生時の復旧体制なども事前のチェックが肝心です。これにより、トラブル発生時の業務停止リスクを低減できます。

サポート内容が契約料金に含まれているか、追加料金が発生するかも確認し、長期的なサポートコストを把握しておきましょう。

システムの柔軟性と拡張性を評価する

将来的な事業拡大や組織変更に対応できるよう、ユーザー数増加への対応、機能拡張の容易さ、カスタマイズの柔軟性などを確認します。

さらに、CRMや、営業支援ツール、チャットサービスなどの他システムとの連携性も大切です。API提供の有無などを確認し、全体の業務フローとの統合がスムーズに行えるかを見極めましょう。

クラウドサービスのバージョンアップやアップデートのタイミングと内容、その際の影響範囲なども事前に把握しておくことが望ましいです。

無料トライアル期間を有効活用する

ほとんどのクラウドPBXサービスは、無料トライアル期間を設けています。この期間を活用し、実際の業務環境にどれだけ適合するかを検証することが、導入成功の鍵となります。

トライアル期間中は、通話品質、操作性、機能の充実度、管理画面の使いやすさなど、複数の視点から評価を行いましょう。実際の業務フローに沿ったテストシナリオを作成し、実際の利用イメージで検証するのが効果的です。

特に、ピーク時の同時通話や、リモートワーク環境での利用など、厳しい条件下でのパフォーマンスをチェックしておきましょう。そうすることで、導入後のリスクを事前に把握できます。


クラウドPBXでの失敗を避けるために対策をしよう

クラウドPBX導入を成功させるためには、客観的な評価基準の作成、複数ベンダーの比較検討、段階的な導入プロセスの計画が重要です。

システム導入の前に、通話量やピーク時の同時通話数、必要機能など自社の通信ニーズを明確にした要件定義書を作成しましょう。それに基づく客観的な評価基準を設定することが肝心です。

また、複数のベンダーを比較検討することも欠かせません。機能、コスト、サポート、セキュリティなど、各項目を数値化した比較表を作成することで、より自社に合ったシステムの選定が可能になります。

本記事の失敗事例から学び、適切な対策を講じることで、クラウドPBXのメリットを最大限に引き出しましょう。


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