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メールリレーサービスとは? 主な機能や活用メリット、選び方を解説

メールリレーサービスとは? 主な機能や活用メリット、選び方を解説

マーケティング活動の一環として、メール配信を活用する企業が増えています。しかし、大量のメールを一度に配信すると、自社のメールサーバーに大きな負荷がかかり、さまざまなトラブルが発生しかねません。そこで、安定的かつ効率的なメール配信を実現するのがメールリレーサービスです。

本記事では、メールリレーサービスの仕組みや機能、活用するメリット、選び方などについて詳しく解説します。メールリレーサービスの導入を検討している方はぜひ参考にして、導入の成功につなげてください。


メールリレーサービスは、複数のサーバーを経由して効率的にメールを配信するサービスのことです。通常、企業が大量のメールを送信する際は、自社のサーバーから直接受信者のサーバーへ送信します。

一方、メールリレーサービスの送信の流れは以下のとおりです。

  1. 送信元のサーバーから、メールリレーサービスの専用サーバーにメールが送信される
  2. メールリレーサービスのサーバーが、受信者のメールサーバーへとメールを中継する

この中継処理により、送信元サーバーの負荷が軽減され、大量メール配信時でもスムーズに配信できます。また、メールリレーサービスは配信に特化したインフラを持っているため、大規模な配信にも対応可能です。


メールリレーサービスを活用するメリット

メールリレーサービスを活用する主なメリットは、以下のとおりです。

  • スピーディーに大量のメールを配信できる
  • 配信率が改善できる
  • メールサーバー運用負荷を軽減できる

ここでは、上記のメリットについて詳しく見ていきましょう。

スピーディーに大量のメールを配信できる

メールリレーサービスの最大の強みは、高速かつ大量のメールを配信できることです。専用のメール配信サーバーは、大量のメール処理に最適化されたハードウェアとソフトウェアで構成されています。これにより、数万から数十万件規模のメールでも、短時間で処理し配信することが可能です。

配信にかかる時間も大幅に短縮できるため、タイムリーな情報発信が求められる場面で役立ちます。例えば、キャンペーン告知や緊急のお知らせなど、迅速な配信が必要な場合でも、確実に対応できるでしょう。

また、配信処理の並列化により、大量配信時でも個々のメールの配信速度が低下することもありません。

配信率が改善できる

メールリレーサービスを使うと、多くの受信者に確実にメールが届き、配信率が大きく向上します。メールリレーサービスのプロバイダーは、送信ドメインの評価(レピュテーション)を高く保つためのさまざまな対策を講じています。

具体的な対策は、以下のとおりです。

  • SPF、DKIM、DMARCなどの送信ドメイン認証の設定
  • IPアドレスのウォームアップ
  • 適切な配信ペースの調整

これらの対策により、受信側のサーバーで迷惑メールとして判定されるリスクを減らしています。

メールサーバーの運用負荷を軽減できる

メールリレーサービスを導入すれば、自社でのメールサーバー管理はほとんど必要ありません。

大量メール配信に対応可能なメールサーバーを自社で構築・運用するには、高性能なハードウェアの準備など、多大な投資と専門知識が必要です。また、サーバーの保守・監視、トラブル対応、アップデート作業など、継続的な運用業務も発生します。

しかし、メールリレーサービスを利用すれば、これらの運用負荷をすべて外部に委託できるため、IT部門の負担を軽減できるでしょう。その結果、自社のリソースをコア業務に集中させることができ、業務効率の向上にもつながります。


メールリレーサービスの主な機能

ここまで、メールリレーサービスのメリットを紹介しました。では、どのような機能により、安定的かつ効果的なメール配信が可能になっているのでしょうか。

メールリレーサービスの主な機能は、以下のとおりです。

  • 配信エラーの検知とハンドリング
  • SMTPリレー
  • 配信状況の分析

上記の機能について、詳しく見ていきましょう。

配信エラーの検知とハンドリング

優れたメールリレーサービスは、配信エラーを自動的に検知し、適切に処理する機能を備えています。メール配信におけるエラーとは、メールアドレスの無効化、受信サーバーの一時的な受信拒否、メールボックスの容量超過などです。

例えば、一時的なエラーの場合は適切な間隔を置いて再送を試み、恒久的なエラーの場合は配信リストから自動的に除外します。さらに、エラーの詳細はログとして記録され、管理者に通知されるため、原因の把握や対策も容易です。

SMTPリレー

SMTPリレーは、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)を利用してメールを効率的に中継する機能です。SMTPは、インターネット上でメールを送受信する際の標準的な通信プロトコルであり、サーバー間のメール転送に適しています。

メールリレーサービスのSMTPリレー機能は、複数の送信元からのメールを集約し、最適なルートで配信先に届けます。この機能により、自社のメールサーバーの設定を大きく変更することなく、既存のメールシステムと連携できるのが特徴です。

また、認証機能(SMTP AUTH)によって不正な利用を防ぎ、複数のIPアドレスを使い分けることで、大量配信時でも受信側サーバーへの負荷を分散できます。

配信状況の分析

メールリレーサービスは、メール配信状況をリアルタイムに可視化し、詳細な分析を行う機能が備わっています。配信数、到達率、開封率、クリック率、バウンス率、エラー率などの指標を、直感的なダッシュボードで確認することが可能です。

また、これらのデータは時系列での推移や、キャンペーン別、セグメント別など、多角的な切り口で分析できます。配信結果をCSVやPDF形式でエクスポートすれば、レポート作成にも役立つでしょう。

メールマーケティングでは、配信結果を基に改善していくため、多くの情報を把握・分析できるメールリレーサービスは強力なツールとなります。


メールリレーサービス選びのポイント

ここまで、メールリレーサービスについて紹介しました。しかし、メールリレーサービスは多数存在するため、どのサービスを選べばよいか分からない方もいるでしょう。

メールリレーサービスを選ぶ際は、以下のポイントを押さえてみてください。

  • セキュリティ対策を確認する
  • 自社ニーズとの合致度を考慮する
  • サポート体制の有無を確認する

ここでは、各ポイントを詳しく解説します。

セキュリティ対策を確認する

メール配信では、情報漏洩や不正アクセスへの対策が欠かせません。企業のメールには顧客情報や機密情報が含まれることも多く、情報漏洩が起こった場合は、企業の信頼を大きく損なう可能性があります。

セキュリティレベルの高いサービスを選ぶ際には、以下の点を確認しましょう。

  • 通信の暗号化(TLS/SSL)への対応
  • データセンターの物理的セキュリティ
  • アクセス制御機能
  • ログ管理機能
  • 第三者機関によるセキュリティ監査の実施
  • 個人情報保護法やGDPRなどの法規制への対応

上記に加えて、トラブル発生時の対応体制や、補償制度の有無も確認しておくのが望ましいです。

自社ニーズとの合致度を考慮する

メールリレーサービスは、自社の要件に適したサービスかどうかを慎重に評価してください。まず、月間の配信数や配信頻度、ピーク時の配信量など、自社のメール配信の規模と特性を把握しましょう。

次に、そのニーズに必要な機能を洗い出し、候補となるサービスがそれらの機能を提供しているかを確認します。この際、将来的な事業拡大を見据えたうえで、余裕を持って機能を選ぶことが重要です。また、柔軟なカスタマイズや他システムとの連携など、自社の業務フローとも照らし合わせましょう。

サポート体制の有無を確認する

トラブル発生時に手厚いサポートを頼れることは、特にメール配信をしたことがない企業にとって、重要な評価基準です。メール配信は企業の営業・マーケティング活動の根幹であり、配信トラブルは業績に直接影響します。

サポート体制の充実度を図る際、まず、サポートの対応時間と対応方法をチェックしましょう。24時間365日の対応が可能か、電話・メール・チャットなど、複数の連絡手段が用意されているか、専任の担当者がつくかなどがポイントです。

加えて、トラブル時の復旧時間の目安(SLA)や運用開始後も定期的なフォローアップがあるかも、重要な判断材料になります。


メールリレーサービスを活用して、効果的なメールマーケティングを実現しよう

大量のメールをスムーズに配信するには、自社サーバーだけでは困難です。メールリレーサービスを導入することにより、配信の安定性や到達率の向上が期待できます。タイムリーかつ的確な情報発信ができれば、マーケティング施策の成果もおのずと高まるでしょう。

メールリレーサービスを選定する際は、自社の配信規模、必要な機能、セキュリティ要件、予算などを総合的に検討することが重要です。本記事で解説した内容を基に、自社の要件に合ったメールリレーサービスを選び、戦略的なメール配信を実現しましょう。


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