英語対応の受付システムおすすめ5選! メリットと失敗しない選び方のポイント

現代のビジネス環境は、ますますグローバル化が進んでいます。日本を訪れる外国人ビジネスパーソンや観光客も年々増加しており、企業の受付での言語対応は避けて通れない問題です。
従来の日本語のみの受付システムでは、外国人来訪者とのスムーズなコミュニケーションが難しく、企業イメージの低下を招く恐れがあります。
本記事では、英語対応の受付システムが必要な理由やおすすめのシステム、導入するメリットや選び方のポイントなどを詳しく解説します。
なぜ今、受付システムの英語対応が必要なのか?
グローバル化の進展とともに、外国語対応の受付システムの需要と活用が増えてきています。では、具体的になぜ、受付システムの英語対応が必要なのでしょうか。
現在、受付システムの英語対応が必要になっている理由は以下のとおりです。
- 多様化する来訪者に対応するため
- グローバル企業のイメージを確立するため
- 受付業務の属人化を防ぐため
ここでは、上記の理由について詳しく解説します。
多様化する来訪者に対応するため
英語対応の受付システムがあれば、外国人ビジネスパートナーや投資家が来訪した際も、言語の壁なくスムーズに入館手続きが行えます。近年、インバウンド需要の回復やグローバルな取引の増加により、日本語を話さない来訪者が急増しているのが実情です。
受付で言葉の行き違いが起きたり、手続きに時間がかかったりすると、ビジネスの第一印象を損ない、その後の商談にも影響を与えかねません。
自分が海外の取引先を訪問した場面を想像してみてください。その企業の受付で、日本語対応の受付が可能で、言語の壁なくスムーズに通過できたら、その企業への信頼感が高まるはずです。
グローバル企業のイメージを確立するため
受付は企業の「顔」として、来訪者が最初に接する重要なポイントです。ここで多言語対応を示すことは、グローバルに事業を展開している企業であるという印象を強く与えます。エントランスに設置された端末が英語表示に対応しているだけでも、国際的なビジネスへの配慮をアピールできるでしょう。
特に外資系企業との取引や、海外展開を視野に入れている企業にとって、受付での英語対応は必須です。このような細やかな配慮により、海外の取引先や優秀な外国人材に対し、開かれた企業であるという安心感を伝えられます。
受付業務の属人化を防ぐため
英語対応システムを導入することで、英語が苦手な担当者でも迷わず対応でき、心理的負担を軽減できます。従来は英語が話せる特定の社員に受付業務が集中し、その不在時に対応が滞るといった課題がありました。
英語対応システムを導入すれば、担当者不在時や急な来訪の際にも、システムが一次対応を行うため、業務の属人化を防げます。また、受付担当者は外国人対応の負担が軽減され、本来のコア業務に集中できるのもメリットです。
英語対応の受付システムおすすめ5選
ここからは、英語対応の受付システムを厳選してご紹介します。セキュリティ機能や受付までの流れなど、それぞれのシステムを比較しながら導入を検討しましょう。
RECEPTIONIST
項目 | 内容 |
提供形態 | クラウド |
従業員規模 | 制限なし |
従量課金 | お問合せ |
月額費用 | お問合せ |
初期費用 | お問合せ |
RECEPTIONISTは、iPad1台で訪問者の受付から担当者への通知、入退室記録や会議室予約まで一括管理できるクラウド受付システムで
す。 工事不要、初期費用なしで運用開始できる手軽さと、多言語対応、SSO/SAML認証などセキュリティも万全で、総務・受付業務の省力化やセキュリティ強化、ペーパーレス化を一気に推進できます。
ラクネコ
項目 | 内容 |
提供形態 | サービス |
従業員規模 | 制限なし |
従量課金 | - |
月額費用 | 5,000円~ |
初期費用 | 0円 |
ラクネコは、日本語・英語の多言語対応により、海外からの来客にもスムーズな案内が可能です。
名刺の撮影取込や手書き情報の記録にも対応し、セキュリティと利便性の両立を実現。Akerun連携による自動解錠、会議室予約機能「ラクネコRoom」との併用で、オフィス来客対応の効率化を強力にサポートします。
workhubReception
項目 | 内容 |
提供形態 | クラウド |
従業員規模 | 制限なし |
従量課金 | - |
月額費用 | 3,000円〜 |
初期費用 | - |
workhub Receptionは、オフィス受付のDXを推進する、スマートロック連携型のクラウドシステムです。来訪者がタブレットでチェックインすると、担当者への自動通知に加え、発行されたQRコードでスマートロックを通じた入退室が可能。
来訪者履歴の管理や、カレンダー・チャットツールとの連携も充実しています。
受付さくらさん
項目 | 内容 |
提供形態 | クラウド |
従業員規模 | お問合せ |
従量課金 | - |
月額費用 | お問合せ |
初期費用 | お問合せ |
受付さくらさんは、タッチパネルと音声認識を活用し、来訪者が自ら受付を完結できる無人受付システムです。AIが来客情報をヒアリングし、担当者へのチャット・電話通知や会話対応を自動で実行。英語を含む複数言語に対応し、外国人訪問者にもスムーズに案内できます。
MOT受付システム
項目 | 内容 |
クラウド/オンプレミス | |
従業員規模 | 制限なし |
従量課金 | - |
月額費用 | 7,080円~ |
初期費用 | 29,800円~ |
MOT受付システムは、タブレットによる自動受付と、MOT/TEL内線による担当社員への直接通話機能を統合。表示言語は「日本語のみ」「英語のみ」「日本語と英語」の3パターンから選択可能であり、外国人来訪者にもスムーズに対応できます。
英語対応の受付システムを導入するメリット
ここでは、英語対応の受付システムを導入する以下のメリットについて、詳しく解説します。
- 外国人来訪者への応対品質が向上する
- 受付業務を効率化し、コア業務に集中できる
- 入退館記録をデータ化し、セキュリティを強化する
- 先進的な企業イメージで、顧客満足度を高める
外国人来訪者への応対品質が向上する
システムによる自動案内は、言語の壁を取り払い、受付時にコミュニケーションを取りやすくさせます。従来の日本語のみの対応や人による対応に比べて、外国人来訪者がより安心感と快適さを感じやすくなるのが大きな特徴です。
来訪者は自身のスマートフォンや受付端末を使い、母国語に近い言語で迷うことなく担当者を呼び出すことができます。これまでのように身振り手振りで意思疎通を図る必要がなく、正確でスムーズに受付が可能です。
スムーズな受付体験は、商談や面接の第一印象を良くし、その後の良好なビジネス関係につながります。
受付業務を効率化し、コア業務に集中できる
受付システムは、来訪通知や入館手続きを自動化します。そのため、担当者が来客対応に費やす時間を削減できるのがメリットです。従来は英語対応のために、特定の社員が受付に張り付く必要がありましたが、システムを導入すればその必要はなくなります。
来訪者からの内線電話の取り次ぎや、担当部署への連絡といった定型業務がなくなり、本来の専門業務に集中できるでしょう。また、蓄積された来訪者データは自動的に整理・管理されるため、紙の受付票のようにファイリングや保管の手間もかかりません。
入退館記録をデータ化し、セキュリティを強化する
受付システムを活用すれば、来訪者の入退館時刻、訪問先、担当者などの記録が正確にデータとして残ります。正確な入退館記録により、企業のセキュリティレベルも向上するでしょう。
いつ、誰が、誰と会ったのかという記録を、多言語で正確に管理できるため、万が一情報漏洩などが発生した際も、迅速に状況を追跡できます。外国人来訪者の場合、パスポート番号や所属企業の情報も記録でき、コンプライアンス面でも安心です。
さらに、ICカードやQRコードを使った入館証を発行するシステムもあり、物理的なセキュリティ対策としても有効でしょう。
先進的な企業イメージで、顧客満足度を高める
英語を使ったスムーズな受付は、来訪者に「先進的でグローバルな経営を行う企業」というポジティブな印象を与えます。受付で好印象を与えられれば、企業のブランディングやその後の取引にも良い影響をもたらすでしょう。
特に海外からの来訪者にとって、母国語での対応は心理的な安心感を与え、企業への好感度を高めます。また、受付システムの導入でDXを推進する姿勢は、海外の方だけでなく、国内の顧客や取引先にも好印象です。
英語対応の受付システム導入前に知っておくべき注意点
ここまで、英語対応の受付システムを導入するメリットについて紹介しました。システム導入のメリットは多いものの、成功させるためには事前にいくつかの注意点を把握しておかなければいけません。
- 導入と運用にコストがかかる
- システムを全社員が使えるのかを確認する
- トラブル発生時のサポート体制を調べておく
ここでは、上記の注意点について詳しく解説します。
導入と運用にコストがかかる
受付システムの導入には、初期費用だけでなく、月額の利用料やメンテナンス費用といったランニングコストが発生します。特に多言語対応機能は、通常の受付システムより費用が高くなりやすいです。
また、対応言語数によって料金が変動するケースも少なくありません。
クラウド型かオンプレミス型か、または連携機能やカスタマイズの有無によって、料金体系は大きく異なるため、事前の確認が必要です。費用対効果を確かめるためには、初期費用だけでなく、システムの導入によって削減される人件費や業務時間も含めて試算しましょう。
システムを全社員が使えるのかを確認する
システムの操作が複雑だと、一部の社員しか使えなくなり、かえって業務が非効率になるリスクがあります。特に、英語対応機能の設定や切り替えが難しいと、現場での混乱を招き、導入効果が十分に発揮されません。
管理画面の使いやすさや、来訪者からの通知を受け取る方法が直感的かどうか、無料トライアルなどで事前に検証しましょう。導入時には、全社員を対象として、シンプルな操作マニュアルの配布や、実際の画面を使った説明会を実施することが大切です。
トラブル発生時のサポート体制を調べておく
システム障害や操作不明点が発生した際に、迅速に対応してくれるサポート体制がなければ、受付業務が完全に停止してしまいます。特に外国人来訪者が多い時間帯にトラブルが発生すると、企業イメージに悪い印象を与えかねません。
サポートの対応時間(平日のみか24時間365日か)や、連絡手段(電話、メール、チャット)は必ず確認すべき項目です。海外とのやり取りが多い企業では、英語でのサポートに対応しているかどうかも重要な選定基準になります。
失敗しない英語対応受付システムの選び方
英語対応の受付システムは、自社のニーズや状況に合ったシステムを選ぶことが重要です。
自社にマッチした英語対応システムを選ぶためには、今から紹介するいくつかのポイントを確認しましょう。
対応言語の種類と切り替えは容易か
自社で関わる国の言語にしっかり対応しているかは、必ず確認しておきましょう。さらに、来訪者が簡単に言語を切り替えられる操作性も重要なポイントです。例えば端末のトップ画面に国旗アイコンが表示されるタイプは、誰でも直感的に切り替えられるため安心です。
また、英語だけでなく、中国語や韓国語、スペイン語など、取引先の国に応じた言語対応が必要な場合、追加料金の有無も確認してください。
さらに、音声案内の分かりやすさや翻訳の正確性も大事です。機械翻訳だけでは不自然な表現になる場合があるため、ネイティブチェックが行われているかをチェックしましょう。可能であれば、社内や取引先の外国人に試用してもらい、使いやすさを確認するのがおすすめです。
課題を解決できる機能がそろっているか
多機能で見た目が優れたシステムでも、実際に自社の課題を解決できなければ意味がありません。例えば「誰が来たかをすぐに知りたい」という課題があるなら、リアルタイム通知機能が必須です。
来訪者の写真撮影、入館証の発行、会議室予約管理など、システムによって搭載されている機能はさまざまです。外国人来訪が多い場合は、パスポート読み取りやビザ情報管理などの機能が必要になることもあるでしょう。
不要な機能が多いとコストが高くなり、操作が複雑になるため、自社に必要な機能をリストアップしてから製品を比較すべきです。
利用中のツールと連携できるか
既存のツールとの連携ができるかどうかは、業務効率に直結します。来訪通知を普段使いのビジネスチャットで受け取れるかなどを、必ず確認しましょう。
例えば、SlackやMicrosoft Teamsなどと連携できれば、担当者はアプリを切り替えることなく、来訪を知ることができます。GoogleカレンダーやOutlookカレンダーと連携して、来訪予定を自動で受付システムに登録できると、予定管理がより楽になるでしょう。
安心して使えるセキュリティレベルか
受付システムは来訪者の個人情報を扱うため、通信の暗号化や不正アクセス防止など、十分なセキュリティ対策が施されているかを確認しましょう。
特に、外国人来訪者のパスポート情報などの機密性の高いデータを取り扱う場合は、より厳格な管理が必要です。プライバシーマークやISMS認証を取得している製品であれば、情報管理体制が第三者機関に認められているので安心です。
併せて、サーバーが国内で管理されているか、IPアドレス制限が設定できるかなど、自社のセキュリティポリシーに合うかも確認してください。
料金体系とサポート体制が適しているか
初期費用と月額料金だけでなく、自社の利用規模(拠点数や社員数)に応じた最適な料金プランが提供されているかを確認します。多言語対応のオプション料金や、言語追加時の費用体系も把握し、将来的なコスト増加も見込んでおきましょう。
導入時の設定サポートや、導入後の電話・メールでの問い合わせ対応が料金に含まれているかなど、サポート範囲は事前に確認してください。この際、将来的な拠点拡大や人員増加も考えて、プラン変更や機能拡張について調べておくのが望ましいです。
英語対応の受付システムを導入し、グローバルな企業を目指そう
近年、インバウンド需要の回復やグローバルな取引の増加により、受付システムにも英語対応が求められるようになりました。英語対応の受付システムを活用すれば、言語の壁なくスムーズに入館手続きができます。英語能力の高い担当者に依存することなく、受付業務が効率化されるのもメリットです。
受付システムは、初期費用に加え、月額利用料といったランニングコストもかかります。そのうえ、多言語対応となるとシステムの料金も高くなりやすいです。選定の際には、自社に必要な機能を洗い出し、来訪者が使いやすいシステムかどうか、料金体系と長期的な費用対効果も含めて比較検討しましょう。
英語対応の受付システムは、海外取引が多い企業やこれから海外展開しようと考えている企業にとって、必須のツールです。本記事の内容を参考に、自社にマッチしたシステムを導入し、グローバルな企業を目指していきましょう。