電子契約書の無料システム11選! 導入のメリットや有料プランとの違いなどを解説
電子契約書を導入することで、業務効率化やコストの削減が期待できます。ただし、無料プランでは制限される機能もあるため、有料プランとの違いを理解しておくことが必要です。
本記事では、電子契約書を無料で導入する方法と、無料プランと有料プランの違いについて詳しく解説します。
バックオフィス業務の効率化に欠かせない電子契約書の導入を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
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電子契約書の導入には不安がある?
電子契約書の導入を検討する際、コストや機能面での不安を感じる方は少なくありません。
以下では、電子契約書導入の際に懸念されるポイントについて、解説します。
電子契約書の導入はコストがかかるイメージがある
電子契約書の導入には、事実としてコストが発生します。しかし紙の契約書と比較すると、以下のような費用を大幅に削減できます。
- 印刷代
- 郵送料
- 締結した契約書を保管するファイルの購入費用
このほか、契約書の保管場所を確保する必要もありません。
そのため、長期的な視点で見れば、電子契約書を取り入れたほうがコスト削減に繋がる企業は多いと考えられます。
無料で使えるサービスもあるが機能面で不安
電子契約書の無料プランでは機能が制限されていることが多く、本格的な導入には不安を感じる方もいるでしょう。
確かに無料プランでは、以下のような機能制限がされていることがあります。
- 月間の電子契約可能件数に上限がある
- テンプレート機能が利用できない
- CSVファイルのインポート機能が利用できない
こうした制限がある無料プランでも、最低限の件数や機能は利用可能です。
そのため、無料プランでの利用をメインとするのではなく、電子契約書導入前のテストとして取り入れてみるのがおすすめです。
もしくは、契約の一部だけを電子化するのもよい方法です。毎月の契約書数が少ないのであれば、無料プランでも十分なケースがあります。
導入後に不足する機能が出てきたら、有料プランの導入を検討してもよいでしょう。
無料プランと有料プランの違い
無料プランでも電子契約書の基本的な機能は利用できますが、有料プランと比較するといくつかの違いがあります。
ここでは、有料プランと無料プランにおける機能の違いについて詳しく見ていきましょう。
無料プランとの最大の違いは機能制限
前述のとおり無料プランの多くは、「月間5件まで」のように月間の電子契約可能件数が制限されています。
また、テンプレート機能やCSVファイルのインポート機能など、業務効率化に役立つ機能が利用できないこともあります。
一般的に、無料と有料の差として現れる場合が多い機能は次の通りです。
- 利用ユーザー数の制限
- 契約書の送信件数の制限
- 業務を効率化できる機能の制限
- タイムスタンプの制限
無料プランの導入を検討しているなら、これらの点を必ず確認しましょう。
そして、機能制限が業務効率化に与える影響を考慮したうえで、コストと機能性のバランスを見極めましょう。
無料プランでもお試し導入は可能
無料プランにはいくつか機能制限がありますが、2024年現在では電子署名とタイムスタンプによる法的効力は担保されているサービスがほとんどです。
そのため、無料プランでも、紙の契約書や有料プランで作成・締結した契約書と同等の法的効力を持つ電子契約を締結できます。
しかし、機能制限があると社内での十分な活用は難しくなります。したがって、永続的に無料プランを使用するのではなく、有料プランの本導入への足がかりとして考えるのが無難です。
無料プランをお試し導入することで、組織内での電子契約書利用へのハードルが下がり、本導入へ向けて社内の理解を得やすくなるでしょう。
無料で使える電子契約システム11選
ここからは、無料で利用できる電子契約システムを11選紹介します。
それぞれのサービス内容を表にまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
freeeサイン
項目 |
内容 |
無料期間 |
14日間 |
無料ユーザー数 |
1人 |
送信件数 |
5件 |
タイムスタンプ |
〇 |
アドレス帳 |
× |
テンプレート機能 |
〇(3つまで登録可能) |
電子契約だけでなく、契約書作成やAIによるリスクレビュー機能も利用できるのがfreeeサインの特徴です。
契約の送信・締結前後もサポートし、他社のシステムとの連携も可能なため、契約業務全体を効率化できます。
紙やPDF文書の管理も容易で、電子帳簿保存法にも対応しています。月額プランも柔軟なため、個人から大企業まで幅広いニーズに応じたサービスです。
GMOサイン
項目 |
内容 |
無料期間 |
期限なし |
無料ユーザー数 |
1 |
送信件数 |
5件 |
タイムスタンプ |
〇(相手方のアカウント不要) |
アドレス帳 |
〇※5件まで |
テンプレート機能 |
〇※5件まで |
GMOサインは、スマホアプリで簡単に操作できます。従来では、契約締結までに約10日間かかっていたところを、わずか1分に短縮可能です。
標準機能が豊富で、他社サービスではオプションとなるような機能が含まれており、コストパフォーマンスも優れています。
月単位での契約が可能なので、比較的導入しやすいでしょう。
Money Forward クラウド契約
項目 |
内容 |
無料期間 |
1か月 |
無料ユーザー数 |
3人 |
送信件数 |
要問合せ |
タイムスタンプ |
〇 |
アドレス帳 |
〇(取引先無制限で登録可能) |
テンプレート機能 |
〇 |
契約書の送信料が無料で、コストを気にせず利用できる電子契約サービスです。ワークフロー機能を標準搭載しており、承認フローや内部統制を強化します。
他社の電子契約サービスとも連携できるため、契約業務全体の効率化が図れます。
クラウドサイン
項目 |
内容 |
無料期間 |
要問合せ |
無料ユーザー数 |
1名 |
送信件数 |
3件 |
タイムスタンプ |
〇 |
アドレス帳 |
× |
テンプレート機能 |
〇 |
クラウドサインは国内シェアNo.1の電子契約サービスで、導入社数250万社以上を誇ります。電子署名法に準拠し、官公庁や金融機関も利用する高度なセキュリティが魅力です。
外部サービスとの連携も豊富で、契約業務の効率化に役立ちます。最短1分で契約を完了できるスピードも強みです。
Acrobat Sign Solutions
項目 |
内容 |
無料期間 |
30日間 |
無料ユーザー数 |
1人 |
送信件数 |
無制限 |
タイムスタンプ |
〇 |
アドレス帳 |
× |
テンプレート機能 |
〇 |
無料トライアルでは直感的な動作で、簡単に電子契約書を作成・送信できます。既存のAdobe製品と統合することで、業務をスムーズに進められる点が魅力です。
また、スマートフォンにも対応しているため、場所を選ばずに契約業務を行えます。
WAN-Sign
項目 |
内容 |
無料期間 |
要問合せ |
無料ユーザー数 |
立会人型:10件/月 当事者型・事業者署名型:3件/月 |
送信件数 |
要問合せ |
タイムスタンプ |
〇 |
アドレス帳 |
〇 |
テンプレート機能 |
〇 |
WAN-Signは、契約の手続きをオンラインで迅速かつ安全に完結できる法人向け電子契約サービスです。
堅牢なセキュリティ機能により、契約書の改ざん防止や法的有効性が確保され、紙の書類が不要になることで印刷や保管コストも削減できます。初期費用や月額固定費用がかからない点も魅力です。
SMBCクラウドサイン フリープラン
項目 |
内容 |
無料期間 |
制限なし |
無料ユーザー数 |
1人 |
送信件数 |
3件/月 |
タイムスタンプ |
〇 |
アドレス帳 |
〇 |
テンプレート機能 |
〇 |
SMBCクラウドサインは、SMBCグループのSMBCクラウドサイン株式会社が提供するクラウド型電子契約サービスで、契約のデジタル化によりコスト削減と業務効率化をサポートします。
弁護士監修による法的な信頼性や、メガバンク基準のセキュリティ体制が強みで、複数承認者設定など多機能で柔軟な対応が可能です。契約管理の検索性も向上し、大企業での導入実績も豊富です。
ベクターサイン
項目 |
内容 |
無料期間 |
申し込み完了日から翌月末まで |
無料ユーザー数 |
無制限 |
送信件数 |
30件 |
タイムスタンプ |
× |
アドレス帳 |
× |
テンプレート機能 |
〇 |
ベクターサインは、契約書のひな形が豊富に用意されており、業種や目的に応じた契約書を簡単に作成可能です。進捗管理機能や通知機能も充実しており、契約の締結状況を常に把握できます。
無料プランでもすべての機能を利用できますが、1か月に送信可能な件数や送信数の繰り越しができるかどうかに、違いがあります。
Great Sign
項目 |
内容 |
無料期間 |
無制限 |
無料ユーザー数 |
1人 |
送信件数 |
10件 |
タイムスタンプ |
〇 |
アドレス帳 |
× |
テンプレート機能 |
〇 |
契約書の作成から締結までをスムーズに行うにはGreat Signがおすすめです。直感的な操作性で、簡単に契約書をカスタマイズできます。
テンプレートも業務に応じてさまざまな種類があり、充実している点が魅力です。
Shachihata Cloud
項目 |
内容 |
無料期間 |
15日間 |
無料ユーザー数 |
無制限 |
送信件数 |
要問合せ |
タイムスタンプ |
× |
アドレス帳 |
× |
テンプレート機能 |
× |
電子印鑑の強みは、実印に匹敵する信頼性と手続きが迅速であることです。クラウド上で、データ保存されているため利便性が高く、どこからでもアクセスできます。
コミュニケーション満足セットや文書管理充実セットなど、自社のニーズに合わせて選ぶことができます。
Dropbox Sign
項目 |
内容 |
無料期間 |
30日間 |
無料ユーザー数 |
Standardプランは2名以上 ※5名以上は要問合せ |
送信件数 |
3件 |
タイムスタンプ |
〇 |
アドレス帳 |
〇 |
テンプレート機能 |
〇 |
Dropbox Signは、電子署名サービスとして、直感的な操作と高度なセキュリティを備え、契約の作成、送信、署名、追跡が簡単に行えます。
APIを利用した業務システムとの統合が容易で、企業のワークフローにスムーズに組み込むことが可能です。特にテンプレート機能と追跡機能が優れ、効率的な業務処理を支援します。
無料で電子契約書サービスを利用する方法
無料の電子契約書サービスを利用する方法は、大きく2つあります。
- 無料プランを活用し社内の理解を得てから有料への移行を検討
- 取引先に有料プランの利用を提案し受信者として無料利用
それぞれ解説します。
無料プランを活用し社内の理解を得てから有料への移行を検討
電子契約サービスの無料プランを導入し、社内の理解を得てから、有料プランへの移行を検討する方法になります。
無料プランの活用から、電子契約の利便性を社内に示し、そのメリットを定着させましょう。
たとえば、一部の契約書を無料プランで電子化し、実際に社内で取り入れることで、業務効率化の効果を測定します。
そうした取り組みを通じて、電子契約書を導入することのメリットを社内に浸透させます。
社内の理解が得られたら、徐々に有料プランへの移行を検討し、段階的に電子契約書の利用範囲を拡大していきましょう。
取引先に有料プランの利用を提案し受信者として無料利用
取引先に有料プランの利用を提案し、自社は受信者として無料で電子契約書を利用する方法があります。
具体的には、取引先に電子契約書の有料プランを契約してもらい、そこから送信された電子契約書を自社で受信・締結するという流れです。
この方法なら、自社は費用をかけずに電子契約書を利用できます。ただし、取引先の理解と協力が不可欠なので、電子契約書のメリットをしっかりと説明し、納得してもらうことが必要です。
電子契約書の無料プランを上手く活用しよう
電子契約書の無料プランを活用することで、電子契約書を導入することへのハードルを下げられます。
ただし機能制限がされていることも多いため、無料期間を利用して電子契約における業務の効率化を実感できたら、徐々に有料プランへの移行を検討するのがおすすめです。
電子契約書の導入は、印刷代や保管場所などのコストが節約できるだけでなく、バックオフィス業務を効率的に行いやすくなります。
まずは無料プランを入り口にして、契約書締結業務の電子化を段階的に推進していきましょう。
電子契約については次のページも参考にしてください。
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