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ベンチャー企業とは? メリット・デメリットと人材採用のポイント

監修者:北原中小企業診断士事務所 代表  北原 竜也

ベンチャー企業とは? メリット・デメリットと人材採用のポイント

ベンチャー企業には明確な定義はありませんが、独自のビジネスや革新的なビジネスにチャレンジしている企業を指します。少数精鋭で経営されるベンチャー企業はどのように人材を採用していけばよいのでしょうか。

今回は、短期間で大きな成長が期待できるベンチャー企業のメリット・デメリットについて解説します。人材採用のポイントも解説していますので、ベンチャー企業の経営者の方はぜひ参考にしてください。


ベンチャーとは?定義・特徴

「ベンチャー企業」には明確な定義はありませんが、「独自のビジネスにチャレンジしている企業」や「新技術やアイデアで革新的なビジネスにチャレンジしている企業」などを指すことが多いです。

似た言葉に「スタートアップ」といった言葉もあります。こちらも明確な定義はありませんが、独自のビジネスや革新的なビジネスを行う点はベンチャー企業と同様です。ただし、スタートアップの方が革新的なビジネスモデルで、より短期で成果を目指す起業といった印象です。

また、「中小企業」は法律上、従業員数と資本金額の企業規模によって業種ごとに明確に定義されています。「ベンチャー企業」も「スタートアップ」も、創業時は企業規模的に「中小企業」であることがほとんどでしょう。


ベンチャー企業のメリット

ここからは、ベンチャー企業のメリットについて解説します。

1.新しい事柄にチャレンジしやすい

ベンチャー企業は、「独自のビジネス」や「新しいビジネス」に取り組んでいることが特徴です。そのため、社内にチャレンジできる環境が整っており、新しい事柄に挑戦しながら働きたい方にはメリットがあります。

2.短期間で大きな成長も期待できる

他社が行っていない「独自のビジネス」や「新しいビジネス」は大きな可能性を秘めています。不確実性はあるものの、他の企業が挑戦しないビジネスにチャレンジすることで、競合がいない状況で成功をおさめることも可能です。短期間で大きな成長も期待できるでしょう。

3.ゼロから1を生み出す楽しさがある

ベンチャー企業の多くが、0から1を作り出していく状態です。労働環境においても従業員の裁量が広く、創造的な仕事ができる可能性が高くなります。何もない状態から、新しいものを生み出したい方にとっては大きなメリットと言えるでしょう。


ベンチャー企業のデメリット

ここからは、ベンチャー企業のデメリットについて解説します。

1.収入が不安定でストレスやプレッシャーが大きい

ベンチャー企業は設立からの期間が浅く、成長を続けているケースがほとんどです。そのため、企業の業績は不安定になりやすく、収入が不安定になる場合もあります。

また、少数精鋭で経営されている場合も多く、1人あたりの仕事の裁量が広くなりやすいことから、大きなストレスやプレッシャーを抱えることも多いでしょう。

2.業務量が多く激務になることもある

先にも述べたように、多くのベンチャー企業は少数精鋭の経営体制です。従業員数が少ない分、1人あたりの業務の幅が広くなると同時に、業務量が膨大になるケースも考えられます。

また、入社からの日が浅くても新規事業を任せられることも考えられ、さまざまな面から激務になることが予想されます。

3.倒産リスクが高い

「創業間もなく革新的な新しいビジネスにチャレンジ」していることは、大きな成功要因であり、急成長を遂げる源泉となる一方で、倒産リスクの高さにもつながります。

もちろん「長年経営、昔ながらのビジネスを継続」をしている企業に倒産リスクがないわけではありません。しかし、単純にリスクを見た場合は、ベンチャー企業のほうが倒産リスクが高くなるでしょう。


ベンチャー企業がとるべき採用戦略

社員数の少ないベンチャー企業の採用戦略は、大企業とは大きく異なります。どんな採用戦略を行うべきか、見ていきましょう。

1.SNSを駆使してアピールや採用活動を行う

企業の宣伝や商品のPRまで、企業の広報においてSNSがますます重要になってきています。SNSの活用は採用活動においても有効な場面が増えています。

たとえば、SNSを駆使して情報発信し、仕事を獲得しているフリーランスなど、事前に採用候補者の情報を確認したうえで直接コンタクトをとり採用につなげることができます。即戦力になりうる人材を獲得することも可能でしょう。

ただし、いきなり採用を持ちかけても怪しまれかねないため、HPの整備やSNSでの活動実績を積むなど信頼感を高める発信が大切です。

2.ベンチャー企業向けの求人サイトを利用する

ベンチャー企業向けの求人サイトを利用することで、より適任な人材を獲得できる可能性が高まります。

ベンチャー企業は成長過程にあり、多くの従業員を採用することが難しい状況です。「従業員の業務の幅が広くなる」、「従業員1人あたりの裁量が広くなる」といった特徴から、従業員の向き不向きが顕著に表れます。

ベンチャー企業の求人サイトは、ベンチャー企業的な働き方を望む方が見ている可能性が高いため、より効果的に企業にマッチした人材を獲得できる可能性が高くなるでしょう。

3.リファラル採用を積極的に行う

リファラル採用とは、役員や従業員の知人や友人、親族などから人材を紹介してもらって採用する方法です。紹介で採用をするため体面的に辞めにくく、従業員の定着率が高くなる点が利点です。

従業員が少ない状態で退職されることは大きな痛手となるため、少しでも定着率が高い採用方法も十分に検討の余地があります。


ベンチャー企業の採用活動で気をつけたいポイント

少数精鋭のベンチャー企業にとって、人材採用は会社の成長の鍵となる分野です。採用活動を行ううえで気をつけたいポイントを解説します。

1.スキルの高さだけで人選しない

人的資源の少ないベンチャー企業にとっては、スキルの高い人材は喉から手が出るほど欲しい存在です。ただし、スキルの高さのみで人選を行うと、失敗してしまうケースもあります。

たとえば、創業間もなく従業員数が少ないベンチャー企業の場合、高いスキルを持った人材を採用しても、社風や働き方が合致するとは限りません。入社後すぐに辞めてしまう、社内の雰囲気が悪くなり働きにくくなる、といったケースなども考えられます。

高いスキルは魅力的ですが、能力だけに着目せずに人材採用をすることが大切です。

2.面接だけでなく1日体験やワークショップで人選する

先程も述べたように、従業員数が少ない段階での採用は、応募者が社風や働き方に合うかどうかが非常に重要です。

そのため、面接のみでなく1日体験やワークショップで、社風や働き方などを体感してもらいましょう。社風や働き方に合うのかを確認して採用を決定するなど、方法を工夫することで採用のミスマッチを減らすことができるでしょう。


ベンチャー企業のまとめ

ベンチャー企業には明確な定義はありませんが、独自のビジネスや革新的なビジネスにチャレンジしている企業を指します。新しい事柄にチャレンジしやすく、ゼロから何かを生み出す楽しみがあることが大きなメリットです。

一方で、収入が不安定で激務になりやすいことから、ベンチャー企業に向かない人材もいます。新しい人材を採用する時はスキルだけではなく、自社の社風や働き方に合う人材かどうか見極めることが大切です。

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監修者プロフィール

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北原 竜也

北原中小企業診断士事務所 代表

2017年に中小企業診断士を取得。補助金等の事業計画書作成支援を中心にコンサルティングを開始。

ITコーディネータ、健康経営エキスパートアドバイザーの資格も保有しており、中小企業を中心に幅広い知見を活かした支援・助言を行っている。

カウンセラーとしての側面もあり、カウンセリングの聴く技術を活かし、クライアントが望む姿を明確にし、具体的な行動に移せるコンサルティングを得意としている。

【保有資格】

・認定経営等革新支援機関 中小企業診断士

・ITコーディネータ

・健康経営エキスパートアドバイザー

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