脆弱性診断ツールおすすめ5選|種類や自社にあった選び方を解説
脆弱性診断ツールは、自社が提供するWebサービスやシステム、アプリのセキュリティレベルを調べるためのものです。
企業の信頼性を守り、顧客に安心して利用してもらうためにも、自社製品の脆弱性を正しく把握することは重要です。
本記事では、脆弱性診断ツールの種類、おすすめのツール7選、自社に合った選び方を解説します。
脆弱性診断ツールとはなにか
まずは、脆弱性診断ツールについて基本的な知識を身に付けましょう。
脆弱性診断ツールとは
脆弱性診断ツールとは、自社が提供するWebサービスやシステム、アプリのセキュリティレベルを調べるためのものです。
インターネット上には、個人情報漏洩やウイルス感染など、さまざまなセキュリティリスクが存在します。脆弱性診断ツールを使って、自社が提供するWebサービスやシステム、アプリが悪用された場合に、予期せぬ動作を行う既知の脆弱性を知るのが目的です。
脆弱性診断ツールで調べられる主な項目
脆弱性診断ツールで調べられる主な項目は、システムによって異なります。
例えば、Webアプリの場合、次のような項目の脆弱性が調べられます。
- SQLインジェクション
- OSコマンド・インジェクション
- パス名パラメータの未チェック/ディレクトリ・トラバーサル
- セッション管理の不備
- クロスサイト・スクリプティング
- CSRF(クロスサイト・リクエスト・フォージェリ)
- HTTPヘッダ・インジェクション
- メールヘッダ・インジェクション
- クリックジャッキング
- バッファオーバーフロー
- アクセス制御や認可制御の欠落
詳しくは、安全なウェブサイトの作り方(独立行政法人 情報処理推進機構)を参照してください。
脆弱性診断ツールの主な種類
脆弱性診断ツールには、次のような種類があります。
1. 自動診断+手動診断ツール
システムによる自動診断に加えて、専門家が同時に手動で診断するタイプのツールです。専門家の知見が入ることで、最新の脆弱性にも対応できる場合があるのがメリットです。
ただし、自動診断ツールよりも時間や費用がかかり、専門家のレベルによって対応できる内容も異なるデメリットがあります。
2. クラウドを活用した自動診断ツール
クラウドを活用することで、比較的短時間で既知の脆弱性を調べられます。一方で、システムによっては最新の脆弱性に対応しておらず、機能に制限もあります。最近では、AIを用いたツールも存在し、専門家が解説してくれるサービスもあるので、ニーズに合わせて活用しましょう。
自社に適した脆弱性診断ツールを選ぶポイント
ここでは、自社に適した脆弱性診断ツールを選ぶポイントを見ていきましょう。
診断して欲しい範囲を網羅している
脆弱性診断ツールは、ツールによって対応できるシステムの範囲が異なります。また、「いつの時点までの脆弱性に」「どのレベルまで診断できるか」も、ツールを選ぶ際の大切なポイントです。
レポート精度が高くデザインが見やすい
診断後のレポートは、見る側が理解できないと意味がありません。精度が高いことはもちろんのこと、レポートの見やすさも重視しましょう。ツールによっては、専門家が直接解説してくれる場合もあります。社内に知見がある従業員がいない場合は、専門家による解説があるサービスがおすすめです。
脆弱性診断ツールおすすめ5選
最後に、脆弱性診断ツールのおすすめ7選を紹介します。自社の目的に合ったものを選んでみてください。
1. WEBセキュリティ診断くん【無料】
無料版では、リスク件数のみの診断が可能です。有料版では、毎日診断を実施し、その内容や対策方法を日本語でレポートしてくれます。脆弱性が見つかった場合、別途費用はかかりますが、対策まで行ってくれます。
2. OWASP ZAP【無料】
端末にツールをインストールして自分で診断するタイプのツールです。インストールする作業があるため、多少のIT知識が必要です。結果は5段階で表示されます。無料で一通りの診断がしたい場合におすすめです。
3. アルファネット:セキュリティ診断サービス【有料】
専門家が診断を行います。アルファネットは、セキュリティ診断の他にペネトレーションテスト(サイバー攻撃耐性を調べるテスト)も行っており、実力は確かです。また、必要があれば、報告会も行ってくれます。
4. yamory【有料】
クラウド型の脆弱性診断サービスです。Webアプリだけでなく、ソフトウェアの脆弱性管理、クラウド診断にも対応しています。別料金で報告会の実施も可能です。また、報告後1か月間は、質問にも対応してくれます。
5. ImmuniWeb【有料】
スイスで創業した、脆弱性診断用のクラウド型プラットフォームです。AIとRPAを用いることにより、安価かつ短期間での診断を実現しています。日本では代理店を通して申し込む必要がありますが、代理店によっては、報告会を実施している所もあります。
脆弱性診断ツールのまとめ
脆弱性診断ツールの種類、おすすめのツール7選、自社に合った選び方を解説しました。
脆弱性診断ツールを選ぶ際は、自社に知見を持った従業員がいるかどうかを1つの判断基準にするとよいでしょう。
性能の高いツールを使っても、結果を正しく分析できなければ効果的とはいえません。専門家から助言が受けられるサービスなども積極的に活用してみましょう。
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