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第6回 Web社内報を導入する場合のポイント&海外版社内報のポイント

効果のある社内広報メディアの構築

第6回 Web社内報を導入する場合のポイント&海外版社内報のポイント

この記事の著者
株式会社月刊総務 代表取締役社長   戦略総務研究所 所長 

Web社内報の企画

Web社内報の特性である速報性を考慮すると、社内のニュースやイベントなどの出来事を中心に掲載するケースが多いようです。画像を中心とした記事、たとえば新製品情報や新店舗紹介なども目を引きます。

じっくり読ませるのではなく、画像を中心に「見せる」ことがポイントです。物理的制約がないので、部署紹介も全員を登場させることができます。画像もカラーで掲載でき、印刷媒体より展開の仕方はいろいろと工夫できるはずです。

■Web社内報の企画

  • 会社の動きを知る企画
    社内のニュース、出来事、イベント記事を掲載するコーナー/リリースを掲載するコーナー/新製品、新商品、新サービスを紹介するコーナー/人事情報/通達事項
  • 会社の組織を知る企画
    組織図の掲載/職場紹介
  • 会社の方向性を知る企画
    トップのメッセージ
  • 会社のメンバーを知る企画
    新人紹介・中途入社紹介コーナー/結婚・出産情報/退職者情報
  • 社内制度を知る企画
    福利厚生制度/人事諸制度/育児・介護制度/メンタルヘルス関連の制度/クラブ活動/資格取得制度
  • 会社と社会のつながりを知る企画
    CSR活動報告/地域活動報告/環境活動報告
  • 社内の意見を知る企画
    アンケート機能を使って設問を設定し、従業員へのアンケートを行う
  • 一般常識を知る企画
    ビジネスマナー講座/CSR基礎講座/コンプライアンス講座/決算書の読み方/裁判員制度の解説/産業医からの健康ネタ

記事については、誰でも投稿できるパターンと、編集部のみアップできるパターンがあります。

前者の場合、素人ゆえの問題があります。掲載されたいと思えるような媒体としたいのであれば、編集部でリライトして「読める」文章にしてアップする方が好ましいようです。

投稿記事が中心の場合は、投稿してもらうための努力が必要です。当初は知り合いに頼んで記事をアップしてもらうことが多いでしょう。アップしてもらったら、その感想を必ず伝え、さらに投稿してもらうように仕向けます。しかし同じ人ばかりがアップする事態になることが多いようですので、社内のネットワークを駆使して、異なる人にアップしてもらうよう働きかける必要があります。

その画面にアクセスしたとしても、読んだかどうかまではわかりませんが、どの記事がアクセスされたかというデータは取れます。この機能はぜひとも装備して、人気ランキングを知り、その後の企画に反映していくべきです。

そして、その画面から感想を手軽に記入できる仕組みをつくります。寄せられた感想を掲載する画面も用意して、読者参加型にしていくと良いでしょう。


グローバル経営に必要なビジョンの浸透

企業のグローバル化の流れに伴い、グローバル社内広報の必要性が急速に高まっています。グローバル社内広報といった場合、海外にいる現地従業員のことだけを考えがちですが、海外進出していなくても、日本語を読めない外国人従業員が日本国内で働くケースは珍しくありません。

海外にいる現地従業員に向けて外国語の社内報を発行しようと短絡的に考えるのではなく、自社にはどのパターンの従業員が存在するのかを、まずは確認しましょう。というのも、情報が届かないところから組織は弱くなりますし、情報が届かない従業員は疎外感を感じてしまうからです。

日本人従業員と外国人従業員の持っている情報と理解力には大きな差があります。たとえば、日本国内の工場で働いている従業員は自分たちが作っている物が何であるかを理解していても、海外の現地従業員は自分たちが作っている物が何なのかすらわからない、という実態の企業もあると聞きます。双方に全く同じ情報を与えたとしても、海外現地従業員は理解し切れない可能性があるのです。

そのような状況も考慮して、従業員パターンへの対応を記します。

■国内にいる日本人従業員と日本語が読める外国人従業員

従来の日本語版社内広報メディアで対応。外国人従業員は日本にいて日本語が読めるということは、日本人と同等の情報理解力があると考える。

■国内にいる日本語が読めない外国人従業員

日本語版社内広報メディアの翻訳版で対応。日本国内で働く外国人従業員は日本人と同等の情報に日々接している場合が多く、日本人従業員と同等の情報理解力はあると考える。

■海外にいる日本人従業員

日本から赴任する日本人なので、従来の日本語版社内広報メディアを特に熱望している。

■海外にいる日本語が読める現地従業員

日本語が読めたとしても、自社に対する情報理解力があるかどうかはわからない。日本語版社内広報メディアや、日本語版社内広報メディア翻訳版ではない、海外版社内広報メディアで対応する。

■海外にいる日本語が読めない現地従業員

この夕一ゲットには、純粋な海外版社内広報メディアの発行が必要となる。

次に続く

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著者プロフィール

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豊田 健一

株式会社月刊総務 代表取締役社長 戦略総務研究所 所長

早稲田大学政治経済学部卒業。株式会社リクルートで経理、営業、総務、株式会社魚力で総務課長を経験。日本で唯一の総務部門向け専門誌『月刊総務』前編集長。現在は、戦略総務研究所所長、(一社)ファシリティ・オフィスサービス・コンソーシアム(FOSC)の副代表理事として、講演・執筆活動、コンサルティングを行う。

毎日投稿 総務のつぶやき 

毎週投稿 ラジオ形式 総務よもやま話

毎月登場 月刊総務ウェビナー

著作

マンガでやさしくわかる総務の仕事』(日本能率協会マネジメントセンター) 

経営を強くする戦略総務』(日本能率協会マネジメントセンター) 

リモートワークありきの世界で経営の軸を作る 戦略総務 実践ハンドブック』(日本能率協会マネジメントセンター)

講演テーマ:総務分野

総務の最新動向について

総務の在り方、総務のプロとは

戦略総務の実現の仕方・考え方

総務のDXWithコロナのオフィス事情

健康経営の進め方、最新事例の紹介、など

講演テーマ:営業分野

総務経験者が語る総務の実態、総務の意志決定プロセスを知るセミナー

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