グループウェアと社内ポータルの違いとは?
グループウェアは社内の業務効率化を目的とし、社内ポータルは主に社員同士のコミュニケーションを目的として利用されます。
それぞれビジネスチャットやタスク管理、プロジェクト管理などの共通の機能がついていますが、社内ポータルの方がより多くの機能が搭載されています。
本記事ではグループウェアと社内ポータルの基本から、両者の違いまで詳しく見ていきましょう。場面によって適切なツールが変わるので、この記事を読んで使い分け方も参考にしてください。
グループウェアと社内ポータルの基本
グループウェアと社内ポータルは、どちらも社内の情報共有を円滑に行うためのものです。それぞれ業務に必要なツールなどが集約され、カレンダーなども共有できるようになっています。
ここでは、グループウェアと社内ポータルについて詳しく説明します。
グループウェアとは
グループウェアは、チーム作業や情報共有を促進するためのツールです。メール、カレンダー、タスク管理などの機能が統合されており、チームの協働作業を効率化できます。
また全社員で共通の場を設置できるため、情報共有が容易になる点も特徴です。
以下の記事では、グループウェアについて説明していますので、さらに詳しく知りたい方は、併せてお読みください。
社内ポータルとは
社内情報へのアクセスを一元化するプラットフォームのことを、社内ポータルといいます。ウェブ形式になっていますが、基本的には従業員のみのアクセスを想定しているプラットフォームです。
社内ニュース、各種マニュアル、社内ツールへのリンクなどを集約しています。
グループウェアと社内ポータルの違い
グループウェアと社内ポータルの違いには、以下の4つがあります。グループウェアと社内ポータル、どちらを導入するか迷った際に役立ててください。
- 機能の違い
- 利用目的の違い
- ユーザーインターフェース(UI)の違い
- カスタマイズ性の違い
機能の違い
グループウェアは協働ツールとして、社内ポータルは情報集約ツールとして機能するという違いがあります。
グループウェアには共同編集、ワークフロー管理などの機能があり、社内ポータルには情報カテゴリ分類、検索機能などが充実しています。
主な機能の違いは、以下の表を参考にしてください。
グループウェア |
社内ポータル |
|
|
利用目的の違い
グループウェアの主な利用目的は業務の効率化です。それに対して社内ポータルは情報提供を目的としています。
前述した機能の違いの通りグループウェアは、ファイルやタスク管理などチーム間のコミュニケーションや作業の効率化をする機能が多いです。
一方で社内ポータルは、社内掲示板やワークフロー機能といった必要な情報への素早いアクセスを重視しています。
ユーザーインターフェース(UI)の違い
グループウェアのユーザーインターフェース(UI)は、機能別に構成されることが一般的です。
グループウェアは各機能(メール、カレンダーなど)にアクセスしやすいUIを採用しています。
一方社内ポータルのUIは、情報中心に構成されることが多いです。情報の階層構造が見やすいUIが採用されています。
カスタマイズ性の違い
社内ポータルはグループウェアよりも、高いカスタマイズ性をもっています。グループウェアは、基本的な機能の範囲内でのカスタマイズが中心です。
しかし社内ポータルは、企業独自の情報構造や見せ方に合わせて大幅なカスタマイズが可能な点が特徴的です。
グループウェアを社内ポータルとして活用するメリット
グループウェアを社内ポータルとして活用することで、主に以下4つのメリットについて詳しく説明します。
- 情報アクセスの一元化
- 既存システムの有効活用
- 導入・運用コストの削減
- ユーザーの学習負担軽減
うまく活用するために利点を知っておきましょう。
情報アクセスの一元化
グループウェアを社内ポータルとして活用することで、散在する情報への単一アクセスポイントを提供できます。
従業員は1つのシステムにログインするだけで、メール、スケジュール、各種文書、社内ニュースなどにアクセスすることが可能です。
この一元化により、情報検索の効率が大幅に向上し、業務に必要な情報を素早く見つけることができます。
既存システムの有効活用
グループウェアの社内ポータル化により、新規システム導入なしで既存リソースを最大限活用できます。
すでに導入済みのグループウェアの機能を拡張することで、追加の大規模投資を避けつつポータル機能を実現できるのです。
導入・運用コストの削減
グループウェアを社内ポータルとして使用することで、追加システム導入を避け、コストを削減できます。
新たなシステムの導入や運用にかかる費用、ユーザーのトレーニング費用などを抑えることが可能です。
ユーザーの学習負担軽減
既存のグループウェアを活用することで、ユーザーは慣れたインターフェースを使い続けられ、習熟時間を短縮できます。
新しいシステムの操作方法を覚える必要がなく、スムーズに社内ポータル機能を利用開始できます。
グループウェアを社内ポータル化する方法
グループウェアを社内ポータルとして活用するには、以下のようにいくつかの方法があります。
- ダッシュボード機能を活用する
- ホームページ機能でポータル画面を設定する
- 外部システムと連携する
- 検索機能を利用する
どのように効果的に活用できるかしっかりチェックしていきましょう。
ダッシュボード機能を活用する
グループウェアのダッシュボード機能を活用し、重要情報を一覧表示するカスタマイズ可能な画面を作成することができます。ユーザーごとに関連性の高い未読メール数、今日のタスク、部門ニュースなどの情報を集約表示し、効率的に情報把握をすることが可能です。
ホームページ機能でポータル画面を設定する
グループウェアのホームページ機能を利用して、ユーザーや部門ごとにパーソナライズされたポータル画面を設定します。そうすることで各ユーザーや部門の役割に応じて、必要な情報やツールへのクイックアクセスを提供できるのです。
このようにユーザーは自分に関連する情報やツールにアクセスする時間のコストを削減できます。
外部システムと連携する
グループウェアのAPI機能を利用して、他システムとのシームレスな統合を実現します。人事システム、顧客管理システム、経費精算システムなどと連携し、グループウェア上で各種情報の閲覧や操作を可能にします。
外部システムとの連携により、ユーザーは複数のシステムを行き来することなく、グループウェアから必要な情報にアクセスできるようになるでしょう。
検索機能を利用する
グループウェアの検索機能を強化することで、高度なアルゴリズムによる効率的な情報検索が可能となります。メール、文書、掲示板投稿などを横断的に検索でき、関連情報を素早く見つけられるようにします。
検索結果のランキングや関連度の表示によっても、ユーザーが求める情報により早くたどり着けるのです。
グループウェアと社内ポータルを連携して効率的な情報共有を実現しよう
グループウェアと社内ポータルの長所を活かしたシステム設計により、日々の業務効率化と全社的な情報共有の両立が可能です。
特性を理解し、組織に最適な情報共有環境を構築することが効率的な情報共有の実現につながります。
組織に最適な設計とユーザーの意見を取り入れた継続的な改善も必要です。グループウェアと社内ポータルの連携を通じて、業務効率化と全社的な情報共有の両立を図りましょう。