グループウェア完全比較11選! 選ぶ際のポイントや注意点を解説
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企業の業務効率化やコミュニケーション促進に欠かせないツールとして、グループウェアの導入が進んでいます。しかし、多くの選択肢の中から自社に最適なグループウェアを選ぶのは簡単ではありません。
本記事では、グループウェアの主要な製品を比較し、選ぶ際のポイントや注意点もあわせて詳しく解説します。ぜひ、自社に合ったグループウェアを選ぶ際の参考にしてください。
グループウェアとは
グループウェアは、組織内の情報共有とコミュニケーションを促進し、業務効率を向上させるITツールです。複数のメンバーで業務やプロジェクトを進める際に、円滑な連携と意思疎通を支援します。
主な機能には、以下のような機能があり、これらの統合度や使いやすさが比較のポイントです。
- スケジュール管理
- ファイル共有
- チャット
- ワークフロー
グループウェアを導入することで、情報の伝達漏れや認識の相違を減らし、業務の進捗管理や意思決定のスピードを向上させることが期待できます。
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グループウェアとは? 基本機能や種類から選び方まで徹底解説グループウェア比較11選
ここからは、おすすめグループウェア11選をご紹介します。
スケジュール管理から情報共有機能まで、それぞれの特徴や魅力をわかりやすく解説します。
Google Workspace
項目 |
内容 |
メール機能 |
〇 |
スケジュール管理機能 |
〇 |
コミュニケーション機能 |
〇 |
ファイル共有機能 |
〇 |
ワークフロー機能 |
〇 |
社内ポータル機能 |
〇 |
月額料金 |
Business Starter:816円 ※ユーザー1人あたりの月額 |
Google Workspaceは、ビジネス向けに最適化されたオンラインツールのソフトウェアスイートです。Gmail、Googleドライブ、カレンダー、ドキュメントなどのアプリが統合され、チームのコラボレーションを効率化します。
リアルタイムでの共同編集やクラウド上でのデータ管理が可能で、どこからでもアクセスできるため、リモートワークやチームでの生産性向上に役立ちます。
Microsoft 365
項目 |
内容 |
メール機能 |
〇 |
スケジュール管理機能 |
〇 |
コミュニケーション機能 |
〇 |
ファイル共有機能 |
〇 |
ワークフロー機能 |
× 下記いずれかのツールを使い、承認ワークフローを作成することが可能
|
社内ポータル機能 |
× |
月額料金 |
※すべて税抜 |
Microsoft 365は、企業の生産性を最大化するためのクラウドベースのソリューションです。
リアルタイムでの共同作業が可能なOfficeアプリや、メールやカレンダーの一元管理ができるExchange、データを安全に保つための高度なセキュリティ機能を備え、柔軟に働ける環境を提供します。
さらに、AIを活用して業務の効率化を支援し、現代のビジネスニーズに応えるためのサポートが充実しています。
サイボウズ Office
項目 |
内容 |
メール機能 |
〇 |
スケジュール管理機能 |
〇 |
コミュニケーション機能 |
〇 |
ファイル共有機能 |
〇 |
ワークフロー機能 |
〇 |
社内ポータル機能 |
〇 |
初期費用 |
0円 |
月額料金 |
スタンダードコース:600円/人 ※すべて税抜 |
サイボウズ Officeは、中小企業向けに設計されたグループウェアで、チームの協力を強化します。
スケジュール管理やワークフロー、ファイル共有など、日常業務を効率化する多機能が揃っており、クラウドとモバイル対応で外出先でも簡単にアクセス可能です。
さらに、手頃な価格で提供されており、30日間無料で機能を試せるため、導入が非常にしやすい点が魅力です。
desknet's NEO
項目 |
内容 |
メール機能 |
〇 |
スケジュール管理機能 |
〇 |
コミュニケーション機能 |
〇 |
ファイル共有機能 |
〇 |
ワークフロー機能 |
〇 |
社内ポータル機能 |
〇 |
初期費用 |
0円 |
月額料金 |
※すべて税抜 |
desknet's NEOは、業務効率化とコミュニケーション向上を目指す企業向けのグループウェアです。
特に、勤怠管理やスケジュール調整に便利な機能を提供し、チームの活動をリアルタイムで把握できる「プレゼンス」機能や、スマートフォンでも活用できるモバイルアプリ作成が可能です。
また、ノーコードで業務アプリを作成できる「AppSuite」を活用すれば、特定業務のデジタル化が簡単に行え、業務日報や申請書の管理を効率化できます。
Lark
項目 |
内容 |
メール機能 |
〇 |
スケジュール管理機能 |
〇 |
コミュニケーション機能 |
〇 |
ファイル共有機能 |
〇 |
ワークフロー機能 |
〇 |
社内ポータル機能 |
× 社内ポータルを作成して使用することは可能 |
初期費用 |
0円 |
月額料金 |
スターター:無料 |
Larkは、コミュニケーションとコラボレーションを簡素化するために設計された統合型の業務支援ツールです。
チャット、ビデオ会議、タスク管理、ドキュメントの共同編集など、すべての機能を一つのプラットフォームで提供し、チーム間のスムーズな連携を実現します。
また、AI機能を活用した自動化や効率化の支援も行い、作業の生産性向上に寄与します。
クロジカスケジュール管理
項目 |
内容 |
メール機能 |
〇 |
スケジュール管理機能 |
〇 |
コミュニケーション機能 |
〇 |
ファイル共有機能 |
〇 |
ワークフロー機能 |
〇 |
社内ポータル機能 |
〇 |
初期費用 |
? |
月額料金 |
フリー:0円 ※すべて税抜 |
クロジカスケジュール管理は、チームの予定を簡単に共有できるクラウド型のスケジュール管理ツールです。メンバーや会議室の空き状況をひとつの画面で確認でき、重複する予定を防ぐアラート機能も搭載。
さらに、社内外の日程調整が2ステップで完了し、タイムカードやワークフロー機能も活用可能で、業務の効率化を支援します。
NI Collabo 360
項目 |
内容 |
メール機能 |
〇 |
スケジュール管理機能 |
〇 |
コミュニケーション機能 |
〇 |
ファイル共有機能 |
〇 |
ワークフロー機能 |
〇 |
社内ポータル機能 |
〇 |
初期費用 |
0円 |
月額料金 |
※すべて税抜 |
NI Collabo 360は、企業全体の業務効率化を支援する多機能グループウェアです。勤怠管理や経費精算、ワークフロー機能などを標準装備し、テレワークにも対応しています。
シンプルなUIで、どんなデバイスからでもアクセス可能で、業務の可視化やコラボレーションを大幅に向上させる強力なツールです。
mitoco
項目 |
内容 |
メール機能 |
× |
スケジュール管理機能 |
〇 |
コミュニケーション機能 |
〇 |
ファイル共有機能 |
〇 |
ワークフロー機能 |
〇 |
社内ポータル機能 |
× |
初期費用 |
0円 |
月額料金 |
800円~/ユーザー(税抜) |
mitocoは、ERP機能を備えたクラウド型グループウェアで、業務全般をシンプルに管理できます。営業活動から経理、勤怠管理、在庫管理まで一元管理でき、情報の共有やデータ分析もリアルタイムで行えます。
さらに、誰でも簡単に操作できるUIとモバイル対応で、社内外からアクセスできる利便性が大きな魅力です。
Confluence
項目 |
内容 |
メール機能 |
× |
スケジュール管理機能 |
〇 |
コミュニケーション機能 |
〇 |
ファイル共有機能 |
〇 |
ワークフロー機能 |
× |
社内ポータル機能 |
〇 |
月額料金 |
チーム規模が300ユーザーの場合 |
Confluenceは、シンプルなインターフェースで社内のドキュメント管理と情報共有を効率化するツールです。
タスクやプロジェクトの進捗状況を一目で把握できるダッシュボードや、リアルタイムの共同編集機能を搭載しています。
テンプレートも豊富で、効率的に業務を記録可能です。さらに、他のAtlassian製品や外部ツールとの連携により一貫したワークフローを構築できます。
J-MOTTO
項目 |
内容 |
メール機能 |
〇 |
スケジュール管理機能 |
〇 |
コミュニケーション機能 |
〇 |
ファイル共有機能 |
〇 |
ワークフロー機能 |
〇 |
社内ポータル機能 |
〇 |
初期費用 |
0円 |
月額料金 |
※すべて税抜 |
J-MOTTOは、中小企業向けに設計された低価格なグループウェアサービスで、1ユーザーあたり月165円(税込)から利用できます。
スケジュール管理やドキュメント共有、ワークフローの自動化など、業務の効率化をサポートする機能が豊富です。さらに、24時間サポートや3ヶ月間の無料トライアルも提供されており、導入しやすさが魅力です。
LINE WORKS
項目 |
内容 |
メール機能 |
〇 |
スケジュール管理機能 |
〇 |
コミュニケーション機能 |
〇 |
ファイル共有機能 |
〇 |
ワークフロー機能 |
× |
社内ポータル機能 |
× |
初期費用 |
0円 |
月額料金 |
フリー:0円 ※すべて税抜 |
LINE WORKSは、コミュニケーションと業務管理を一元化できる企業向けのツールです。特に、LINEアプリと連携することで、社員同士のスムーズな連絡が可能で、日々の業務を効率化できます。
勤怠管理機能では、無料の「freee勤怠管理Plus」と連携し、LINE WORKS上で出退勤の打刻ができ、打刻漏れなどの通知も受け取れるので、社員の勤怠管理も簡単に行えます。
グループウェアの機能比較ポイント
グループウェアを選ぶ際には、各製品の機能を細かく比較しましょう。ここでは、主な以下3つの機能について、比較する際のポイントを解説します。
- コミュニケーション機能
- 情報共有機能
- 業務効率化機能
自社に合った機能を持つグループウェア選びの際の参考としてお役立てください。
コミュニケーション機能
コミュニケーション機能は、チャットや掲示板を使用し、従業員同士でコミュニケーションをとることができます。リアルタイム性、情報の永続性、対象範囲の観点から各ツールの特性を比較しましょう。
チャットは即時性、掲示板は情報の蓄積、メールは正式なコミュニケーションなど、用途による使い分けをすることで、機能を活かすことができます。
また、これらの機能が統合されており、シームレスに切り替えることができるかどうかも、使いやすさにつながります。
情報共有機能
情報共有機能は、業務に関するファイルや情報の共有が可能です。共有のしやすさ、アクセス権限の柔軟性、検索性の高さを確認しましょう。例えば、以下のような比較ポイントがあります。
- スケジュール機能:複数人の予定調整の容易さ
- ファイル共有:変更履歴や変更内容の記録や管理の仕組み
- 文書管理:検索機能の充実度
また、細かなアクセス権限の設定が可能かどうかも確認しなければなりません。部署や役職、プロジェクトごとに適切な情報アクセスを管理できることで、セキュリティを維持しながら効率的な情報共有が可能になります。
業務効率化機能
業務効率化機能は、円滑に業務を進めるための機能です。カスタマイズの容易さ、進捗の可視化能力、他機能との連携性が主な比較基準となります。
ワークフローでは申請・承認プロセスのカスタマイズ性、プロジェクト管理ではガントチャートやかんばん方式など、多様な管理手法への対応が重要です。
また、これらの機能がスケジュールやファイル共有など、他の機能と連携可能かについても確認しておきましょう。
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中小企業におすすめのグループウェア7選【2024年最新比較】グループウェア導入の注意点
グループウェアを導入する際の注意点は以下の2つです。
- 必要機能と拡張性を考慮する
- 導入・運用コストを考慮する
これらを事前に考慮することで、より効果的な導入と活用が期待できるでしょう。以下では、これらの注意点について詳しく解説します。
必要機能と拡張性を考慮する
グループウェア選定時は、現在のニーズだけでなく、将来の事業拡大や組織変更に対応できる拡張性も考慮しなければなりません。短期的な視点だけでなく、中長期的な企業の成長戦略に沿ったツール選びを心がけましょう。
例えば、ユーザー数の増加に対応できるか、新しい部署や拠点の追加が容易か、APIを通じて他システムと連携できるかなどが確認のポイントです。
ユーザー数に上限がある場合、将来的な事業拡大に対応できない可能性があります。
導入・運用コストを考慮する
グループウェアの総コストは、初期費用だけでなく、保守・運用・教育など継続的にかかるコストも含めて検討する必要があります。
さらにライセンス費用、カスタマイズ費用、インフラ整備費用などのコストも含めて総合的に評価しましょう。
また、クラウド型とオンプレミス型で、初期費用や月額料金などのコスト構造が異なる点にも注意が必要です。
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グループウェアは、多くの企業が導入を進めています。自社が抱える課題や働き方に合わせて、機能、使いやすさ、セキュリティ、コスト、将来性などをふまえ、必要に応じて複数の製品を組み合わせることも有効です。
グループウェアを導入する際は、初期費用がかかるだけでなく、システム設定や従業員向けの研修などが必要になる場合もあることもあわせて検討しましょう。