ビジネス文書の書き方 第19回 ビジネスメールの書式(6) 顧客営業②
この連載では、ビジネス文書の適切な書き方をお伝えします。
ビジネス文書には、一定の書式があります。前回に続き、お客様への営業メールの文例3種を見てみましょう。
【オンラインセミナーの案内メール】
先日訪問したお客様から「御社のシステムを、もう一度操作してみたい」とご要望があり、オンラインセミナーで体験いただけることを案内するメールです。セミナーの内容や開催日時を箇条書きし、応募フォームから参加を受け付ける旨を記載しましょう。
【セミナー参加のお礼メール】
セミナーに参加いただいたお客様に送るお礼のメールです。できれば当日中に、遅くとも翌日の午前中に送信したいものです。
また、受講した感想をアンケートで募るのも、今後のビジネス展開において有効な手段です。回答フォームを用意し、回答所要時間を記しましょう。
引き続きキャンペーンや特典などを用意している場合は、あわせてご案内しましょう。
取引先からの未入金が発生したら
話は変わりますが、オンライン業務や在宅勤務が増えた昨今、取引先の会社宛に郵送した請求書がなかなか開封されず、期限を過ぎても入金されないケースが発生することも考えられます。
そんな場合に、先方に確認するメールの書き方を考えてみましょう。未回収金への対応は、「督促」の姿勢ではなく、「支払手続きの状況を伺う」というスタンスが望ましいでしょう。まず一度、電話してみましょう。その後にメールを送るほうが先方の心証も良いものです。
その際、「振り込まれていない」と申し入れるのではなく、「私どもで入金の確認ができていない」と表現するのが良いでしょう。自社のチェックミスも考えられるからです。また、別の請求書と合算して振り込まれている場合や、振り込み元の名称が異なっている可能性もあります。
メールの件名に請求番号を記載すると目に留まりやすくなります。メール本文には請求内容を具体的に記載し、請求書のPDFを添付するなど、先方が容易に確認できるよう工夫し、返信をいただけるよう依頼しましょう。
また「時節柄、在宅勤務されることが多いと存じますが」、年度末なら「ご多忙な期末の折に恐縮ですが」など、先方の事情にも配慮したいものです。
そして、「本メールと行き違いでお振り込みをいただいていた場合は、何卒ご容赦ください」といった言葉を添えましょう。
【お支払いの確認依頼メール】
次回も引き続き、お客様への営業メールの文例を紹介します。