このページはJavaScriptを使用しています。JavaScriptを有効にして、対応ブラウザでご覧下さい。

議事録をわかりやすく書くコツは? 書き方の例を紹介!

議事録をわかりやすく書くコツは? 書き方の例を紹介!

議事録は、会議に参加していない人にも決定事項を周知させられる重要な書類です。議事録は会議の基本的な情報と要点をまとめた、分かりやすい内容で作成する必要があります。

本記事では、何をどのように記載するのかなど、議事録の書き方と作成する際のポイントを解説します。


この記事の著者

なぜ議事録は必要?

議事録は会議の開催情報や議事が記録された文書ですが、会議内容の共有以外にもさまざまな役割を担っています。まずは、どのような目的で議事録が作成されるのかを詳しく紹介します。

会議の内容を共有するため

議事録を作成しておくと、当日不参加だった関係者にも話し合った内容を伝えることができます。特に決定事項は、参加の有無を問わず業務に携わる全ての関係者へ周知されるべきです。また会議に出席した場合も、日数が経つことで議事内容を忘れる可能性は否定できません。

議事録はいつ誰が確認してもひと目で内容を把握できるように書かれており、正確な情報の蓄積という観点からもビジネス上必要な文書といえます。会議の欠席者だけでなく、出席者や議題に関係する人まで、会議の結果や内容を正確に共有するために議事録は欠かせない書類です。

責任の所在を明確にするため

実際の会議では、主に各議題の責任者が発言しますが、質問や意見等で同時に複数人が話し合うことがあります。たとえ出席者であっても、全ての発言や決定事項を細かく記憶することは難しいといえます。

このような場合には議事録を会話形式で作成しておくことで、誰のどのような発言を受けてその承認に至ったのか、誰がどういった意見を挙げていたのかなど、会議の状況を明確に残すことが可能です。特に2社以上で行う会議では、書面に議論の流れを残しておくことにより、言った言わないなどのトラブルを事前に回避することにもつながります。

また、重要な議題については一般的に責任者が割り振られますが、細かな確認事項などには特定の担当者が定められない場合も少なくありません。このような責任者不在の議題に関しても、話し合いで挙がったさまざまな意見を議事録に残しておき、責任の所在を明確にすることが大切です。

今後の業務に活かすため

詳細な会議内容が記載された議事録があると、業務方針や取り組むべきことなどが関係部署やチーム間で明確になるため、その後の方向性が定まります。会議では議題についてただ話し合うのではなく、議論の末に決定した事柄をいつ、どのように実行へ移すのか、誰が担当するのかなど、今後の流れまでをまとめて取り決めます。

このように、ここで決められた決定事項はその後の業務に活かす必要があるため、関係者の誰もがいつでも確認できるように情報を共有しなければなりません。実際の業務内容についても、口頭で説明するだけでは正確に伝わらない場合もあるため、議事録を作成して関係部門全体で閲覧することがおすすめです。

また、議事録の作成は、議題に関する知識が身についたり、文章の作成や要約等のスキルが上がったりするといった、人材育成に役立つメリットもあります。


議事録の書き方を項目別に解説

議事録には、「基本事項」「会議概要」「決定事項」「各議題に対する議論の内容」などの必要項目があります。会議の目的などに合わせて、基本的なもののほかにも必要な情報が得られる項目を盛り込むと、会議内容を分かりやすく整理することが可能です。

本項では作成時に記載すべき項目や、読みやすい議事録になる書き方を紹介します。

基本事項

基本事項は会議の開催情報です。議事録の最初にこれらが記載されていれば、読んだときにひと目で何についての会議なのかを把握することができます。ここに挙げられる項目は主に以下の通りです。

  • 日時
  • 開催場所
  • 会議名
  • 出席者
  • 議事録作成者

開催場所は、社内であれば会議室名、社外の場合はその場所を記入します。

出席者は、部署内の会議の場合は氏名のみを書き、複数の部署にまたがった会議の場合は部署名と氏名を書きます。

また、取引先や顧客など社外の人物が参加している場合には、会社名と役職、氏名を記載します。社外の参加者には必ず敬称をつけますが、社内のみの場合は、「(敬称略)」と書いてもかまいません。

出席者名の記載順は、社外→社内の役職が高い順です。Web会議の場合には、参加した拠点の所在地などの記載も必要です。

会議概要

概要とは、趣旨や議題などのことを指します。アジェンダ形式で話し合う内容が記載されていると、あとから中身を全て読まなくても議論全体の内容を俯瞰して把握することが可能です。

会議が行われる前に議題の要点をまとめた概要を記載しておくと、それを元に効率良く議事録を作成できます。

決定事項

議題がどのように決議されたのかが分かる決定事項は、議事録における重要な項目です。結論を議論内容よりも先に明記することで、会議の全体像がつかみやすくなります。決定事項には、担当者や施策の実行期限といった、その後の流れまで含めた情報を盛り込むことが大切です。

各議題に対する議論の内容

議論の内容は、議題ごとに詳しく記載します。またその際、発言者名も明記しましょう。

議題については部署内ですでに決定したことを会議の場で共有するだけの場合もあれば、質疑応答も交えた話し合いになるケースもあります。

一つの議題に複数人が発言した場合も、それぞれの発言者名を記録する他、議論がどのように展開されてどんな結論に至ったのかなどを会話形式でまとめます。

会議の欠席者も詳細な話の流れが分かるような、要点を抑えた書き方でまとめることが重要です。

補足事項・懸念事項

会議の話し合いでは、何かを決定するまでの過程で懸念される点が見つかったり、補足しておくべきことがあったりします。

このようなことも全て議事録に記載しておけば、今後すべきことが明確になるなど、解決に向けたアクションへつなげやすくなります。また、議論の中でこれらがなかった場合には、特に何も記載する必要はありません。

次回の会議予定・添付資料

定期的に開催する「定例会議」など、今後の開催予定がすでに決まっている場合は、次回の日時や開催場所を記載しておきます。会議で資料を使用する場合は、添付資料名やデータが格納されている場所のURLも明記しましょう。

議事録上に資料の保存場所を記録することにより、会議の欠席者などがあとから読んだ場合にも添付資料を確認することができます。

議事録作成のポイント

議事録の作成が上手い人は、どのような手順で記入しているのでしょうか。誰が読んでも分かりやすいものへ仕上げるためには、作成時に気を付けるべきポイントがいくつかあります。また、短時間で効率良く必要事項をまとめるためにも、これらをおさえて作成することが大切です。

本項では、読みやすい議事録を構成しているポイントを詳しく紹介します。

「議事録」の書式テンプレート

事前準備をしておく

実際の作成に入る前に、まずは事前準備をしておくことが重要です。

たとえば定例会のように以前から同じ形式の会議が開催されている場合は、過去の議事録を確認しておくと、類似した議題がどのようにまとめられているのかを知ることができます。また、同時に書式もチェックしておき、自分が作成する際に同様の形式を使用することで、読む人にとっても読みやすい議事録となります。

すでに同様の議題が取り上げられていた場合には、今回に至るまでの経緯を事前に把握できるため、議論に対する理解が深まります。過去の会議内容をチェックしたり、議題の概要を頭に入れたりした上で、確定している項目をあらかじめ議事録へ記入しておくことも有効です。

メモは要点を抑えててスピーディーに

議事録の作成では、会議の流れをつかむために発言者と発言内容を正確に記録する必要があります。

ただし発言の一字一句を全て書き留めていると時間が足りなくなるため、話の要点を抑えてスピーディーにメモを取ることが大切です。

議事録のメモは基本的に手書きで行いますが、パソコンやICレコーダーなどのツールを使用したいときは事前に持ち込みが可能か確認してから使用します。

また、ポイントとなる単語や数字は聞き逃さずに組み込む必要があります。日時や人数、金額など、数字には重要なものが多く、重要な数字の書き漏れがあると意味が伝わりません。会議で出てくる単語の一つひとつにも十分な注意が必要です。聞き慣れない言葉が出るかもしれませんが、その場合はあとで意味を確認できるよう確実にメモを取ります。

効率良くメモを取るためには、矢印や丸、バツといった視覚的に分かりやすい記号を使用することもおすすめです。

「原因→結果」「〇賛成者、×反対者」など記号を活用しながら、あとから見てもすぐに分かる形でまとめておきます。議事録はスピード重視で、会議が行われた当日中に展開まで完了することが望ましいとされています。当日中に作成することにより、作成者は会議の記憶を維持したままより正確な情報を記載することができ、それを読んだ参加者も印象や記憶が強固になります。

5W2Hを意識してまとめる

誰が読んでも理解しやすい文章へ仕上げるためには、5W2Hを意識することが大切です。

5W2Hは「When(いつ)」「Where(どこで)」「Who(誰が)」「What(何を)」「Why(なぜ)」「How(どうやって)」「How Much/How Many(いくらで)」を意味する言葉を用いて、必要な情報を過不足なく伝える文章を作るための手法です。

5W2Hの中の項目を中心にして議事を整理していくと、分かりやすく簡潔な議事録を作ることができます。

要点を踏まえて簡潔に書く

議事録を作成する目的の一つとして、誰が見ても簡単に内容を把握できる状態に仕上げることはとても重要です。分かりやすいことはもちろん、多忙な上司など社内の人々が短時間で把握できる内容にするためには、要点を踏まえて短く簡潔にまとめなければなりません。文面には敬語ではなく「だ・である調」を使い、不要な部分は極力削った上で要点を箇条書きにすると読みやすくなるとされています。

また、議事の説明が長くなると結論が分かりにくくなるため、議題や決定事項、ToDoといった結論を先に記載することが大切です。先に決定事項や未決事項を挙げてから説明に入る記載方法によりも、内容をひと目で理解することが可能になります。

ツールを効果的に利用する

議事録の作成はコツをつかめばそれほど難しい作業ではありませんが、より良い作業効率実現のために、ツールを活用することもおすすめです。

例として、evernoteやgoogle ドキュメントなど無料で使えるドキュメントツールや、どこにいてもWeb上で編集できるソフト、会議の音声を認識してテキスト化する音声入力ソフトなどがあります。状況に応じて各種ツールの組み合わせなども検討してはいかがでしょうか。

議事録の作成前には、テンプレートを準備しておくことも大切です。その会議の必要事項が網羅できるフォーマットを自分で用意する他、Web上で提供されているテンプレートをダウンロードするなど、必要なものを事前に準備しておくと実際の作成時に困りません。

bizoceanでは、ビジネス向け書式の無料テンプレートを幅広く提供しています。通常の会議から株主総会のような特殊なものまで、多様な会議に対応したさまざまなテンプレートから最も適したものを選択できるため、一からフォーマットを作成する工数を削減することができます。


この記事に関連する最新記事

おすすめ書式テンプレート

書式テンプレートをもっと見る

著者プロフィール

author_item{name}

bizocean編集部

この著者の他の記事(全て見る

bizoceanジャーナルトップページ