ビジネスマナーの基本とは? 種類や具体事例を紹介
あなたには、ビジネスマナーのスキルが身についていますか?
大手企業においては、新人研修としてビジネスマナーが組み込まれているところが多くあります。中小企業は先輩方が教えてくれますが、即戦力となる社員が欲しいほど忙しい会社は、見て覚えるスタイルを取るところもあります。
また、ビジネスマナーの基本を勉強したつもりでも、月日が経つと慣れてしまったり、取引先との関係性が慣れ合いになるとマナーが崩れてしまったりすることも。
この記事では、ビジネスマナーの基本から、種類、具体例を出しながら詳細に紹介していきますので、ぜひ日々の業務に役立ててください。
ビジネスマナーの基本
一般的に言われるビジネスマナーについての概要をお伝えします。仕事を行ううえでなぜそれが大切なのか、マナーを身につけるメリットなどを見ていきましょう。
ビジネスマナーとは
ビジネスマナーとは、社会人が仕事を円滑に進めるうえで必要不可欠な礼儀作法です。身だしなみや言葉遣い、挨拶など、人としての基本的なマナーから、名刺交換、電話応対、接客、文書やメール文の書き方、冠婚葬祭、取引先訪問、会食時のマナーなど、多岐にわたります。
近年ではオンラインでの会議や打ち合わせも増えたことから、オンライン上のマナーも必要となりました。たとえ新入社員であったとしても、入社したからには会社の顔として社外の人々に接することになります。
社会人としてのマナーが身についていなければ、相手に不快な感情や不信感を抱かせたり、会社のイメージダウンに繋がり、仕事への悪影響を及ぼしかねません。
ビジネスマナーは、相手に対して「不愉快な思いをさせない」「迷惑をかけない」ためにも欠かすことのできない、対人関係における根本的かつ重要なスキルなのです。従って、企業は特に新入社員を中心に、研修を実施し、ビジネスマナーを身につけさせることが求められます。
ビジネスマナーが求められる背景
ビジネスマナーがなぜ重要視されるのかは、お客様の立場に立ってみれば容易にわかることです。
たとえば、あなたがある製品を買いにメーカー直営店に行ったとします。その際、接客してくれた社員の髪がボサボサ、だらしのない服装、敬語も使わず、ぞんざいな対応をしてきたとしたら、あなたは買うつもりであったその企業の製品をその人物から買いたいと思うでしょうか?
少なからず不快に思い、担当者を変えてもらうか、競合他社の製品の購入を検討するのではないでしょうか。
どんなに優れた製品を作っている有名企業であったとしても、ビジネスマナーが身についていない社員から接客されたとすれば、仕事を依頼することに不安を覚えますし、「社員教育がなっていない」と企業のイメージダウンにも繋がります。
最悪の場合、製品の価値さえも疑問視され、ひいては企業と製品双方の信頼を失うことにもなりかねません。
逆に、ビジネスマナーがしっかりと身についた好印象の社員であれば、評価時に目立った一部の印象が全体評価にも影響するハロー効果によって、企業や製品へのイメージ、信頼までも高くなるという人間心理が働くのです。
現代はSNSの発展により、口コミで高評価も悪評価もあっという間に広まる時代。なおさら、ビジネスマナーは社員一人ひとりに徹底させることが不可欠でしょう。
ビジネスマナーを身につけるメリット
ビジネスマナーを身につけることでのメリットは何かを説明します。
信頼関係の構築
ビジネスマナーをしっかりと身につけ、きちんと使いこなせることは、社会人としては当然のことです。取引先やお客様からの「この人物であれば、最後まで誠実な仕事ぶりを発揮してくれそうだ」「安心して仕事を任せられそうだ」といった、安心感と信頼感に繋がります。
企業と製品やサービスに対するイメージアップ
取引先や接客相手が担当社員に対して好印象を抱き、信頼関係を築くことができれば、その社員が所属する企業や提供するサービス、製品に対しての信頼にも繋がっていくことでしょう。
もちろん、取引成立や購入に至るまでには、コミュニケーション力や交渉力などのスキルも必要不可欠ですが、ビジネスマナーが身についていなければ、交渉のチャンスすら得ることはできません。
顧客満足度アップ
正しい敬語を使い、お客様に対する礼儀作法をわきまえて、相手に敬意を払い、誠実に対応をすることによって、お客様は大事にしてもらっているという実感が湧くことでしょう。
今や同じ製品でも、どの会社にも質的に大きな差はありません。同じ製品、同じような価格帯であれば、せっかくなら好感度の高い人物から買いたいと思うのは、ごく普通の感覚です。
ただし、周囲からは正しくビジネスマナーを使いこなすことは、社会人として当たり前のことと見られます。従って、身についていないこと自体が「おかしい」と不信感を抱かれかねません。
デメリットのほうがビジネスマナーが身についているメリットよりもはるかに際立ってしまい、企業が受けるダメージは大きいと言えます。
ビジネスマナーの種類
ビジネスマナーの種類は多岐にわたりますが、ここでは11項目にまとめて紹介します。
1.身だしなみ
初対面ではものの数秒で、おおよその人物像が判断されます。見た目の印象が重要視され、後々まで影響を及ぼします。清潔で人に不快感を与えない身だしなみを心がけましょう。ほとんどの会社には就業規則があり、そのなかに服務規程もありますので、基本的にはその服務規定に従います。
一般的なビジネスマナーとしては、次のようなことに気をつけましょう。
洋服
服の汚れ、ほつれ、穴やしわなどを確認します。体にフィットしたものを着るようにし、スーツは無地で落ち着いた色、女性は胸元が見えないようなものを選びましょう。
靴や足元
靴下に穴がないか、ストッキングが伝線していないか、靴が汚れていないか、臭いはないかを確認します。靴の中敷きもきれいにしておくこと。女性は、ヒールの高い靴やサンダルは避けましょう。
フェイスケア
鼻毛、眉毛、髭を整えます。ビジネスメイクは派手にならないよう、少し薄いと感じる程度に。仕事場は人と会う場であるという意識を持つことを、忘れないでください。
ヘアスタイル
寝ぐせをなおします。お辞儀をした際に髪が顔にかかり、その都度、払いのけることのないように髪をセットします。
最近はマスクをしているため、極力顔の表情が見えるよう前髪で眉が隠れないようにしましょう。髪が長い女性の場合は、後ろでまとめましょう。派手な髪飾りはNGです。男性は、もみあげの長さにも注意してください。
また、髪色は金髪や明るい茶髪は避けましょう。
体臭・口臭などのにおい
自分ではなかなか気づきにくい部分です。歯磨きをする、お風呂に入るなど、清潔感を保ちましょう。香水や整髪剤などの香りは、自分では好きでも、他人には嫌いな香りの場合もあるので、つけ過ぎには注意してください。
爪
短く整った爪にそろえます。ネイルカラーはナチュラルな色がよいでしょう。飾りや模様は目立つので避けます。また、色がはがれているのは、みっともないので注意しましょう。
小物類やアクセサリー・鞄
時計やベルトなど、高価過ぎるもの、カジュアル過ぎるものはふさわしくありません。指輪やイヤリング、ネックレス、ブローチ、ブレスレット、時計などは大ぶりのものを避けましょう。
鞄は黒や茶色が無難です。A4サイズが入る機能的なものを使用します。
2.挨拶
挨拶と同時に添える言葉は、お辞儀の角度により変化をつけるのがマナーです。以下にまとめましたので、参考にしてください。
お辞儀の角度
【15度】
会釈といい、略式のお辞儀で親しい人や狭いところ、動きがあるときなどに行います。目線は3m先を見る感じで。人前を通るとき、廊下でお客様や上司とすれ違うとき、用件を承るとき、応接室への出入りのとき、エレベーターの乗り降りのときにします。
添える言葉…例)かしこまりました、失礼致します、少々お待ちください。
【30度】
普通のおじぎで、一般的な挨拶や送迎時などに行います。目線は2m先を見る感じで。上司やある程度面識のある方への挨拶のとき、相手を訪問したとき、相手をお待たせしたときなどの角度です。
添える言葉…例)いらっしゃいませ、こんにちは、お待たせ致しました
【45度】
最敬礼はより丁寧な挨拶で、お礼や謝罪などに行います。目線は1.5m先を見る感じで。相手に感謝の気持ちを伝えたいとき、お詫びをするとき、初対面のとき、お客様の見送りのときなどの角度です。
添える言葉…例)ありがとうございました、失礼致します、申し訳ございません
【注意】
言葉と共にお辞儀をする同時礼と、言葉を先に発してからお辞儀をする分離礼がありますが、スピードを優先する場合は同時礼、より丁寧にしたい場合は分離礼が効果的ですので、 TPOにより使い分けます。
なお、口角も上げて笑顔も忘れずに。ただし、謝罪の場合は、同時礼のほうが気持ちは伝わりやすくなります。
挨拶をする時の姿勢
- 背筋を伸ばす。
- 肩を開き、胃を引き締める。
- 肩の線は水平にする。
- あごを引く。
- 両手は女性は身体の前で軽く組む。男性はズボンの脇線に沿わせる。
- かかとをつけ、男性はつま先を少し離して(握りこぶし2個分程度)、女性はつま先を少し開く。
挨拶の方法
- 背中を丸めず、首を前屈させないように上体を倒す。頭だけを下げるのではなく、足の付け根部分から身体を折り、頭と背中のラインを真っすぐに。
- 相手の目を見てからお辞儀をし、上体を起こしたら再度、相手の目を見る。目線を合わせるアイコンタクトを忘れずに。
- 上体を倒したら、いったん停止し、倒す速度よりもゆっくり起こすと、より丁寧なお辞儀になる。
3.言葉遣い
以下を意識して、美しく正しい言葉遣いを身につけましょう。
- 肯定的で明るく話すと、感じよく見せることができる。
- 正しい日本語で的確に話す(必要なときに、必要なことを、必要なだけ、必要な方法で)。
- 具体的な表現を用いて、分かりやすい言葉、表現で話す。
- 聞き取りやすい音声とスピードで話す。
- 状況に応じて、尊敬語や謙譲語、丁寧語を正しく使い分けると良い。
4.規律
規律は社内や社外、どちらにも関わるマナーになります。しっかりと覚えましょう。
時間厳守
出社時間、お客様とのアポイントの時間、会議の時間、仕事の締め切りなどに遅れることは厳禁です。
守秘義務
従業員には、所属する企業の機密事項を守る義務があります。会社の技術や今後の事業展開、従業員の個人情報、顧客情報など、重要事項をはじめ業務内容に関わる重要内容は社外に決して漏らしてはなりません。
そのためにも、昼休みの食事場所やエレベーター内など、たとえ社員同士での会話であったとしても、話すのは厳禁です。
5.報連相
報連相とは、「報告」「連絡」「相談」の略で、仕事をスムーズに進めるために欠かせないものです。
報告
重要な報告は、すぐに指示された上司に直接行います。結論を先に述べ、事実と、自分の意見・推察をはっきりと分けて話しましょう。長期的な仕事の場合は、進捗状況に応じてこまめに報告をし、特にミスやトラブルはすぐに報告をすること。
報告する際はメモを持参するなど、6H3W(いつ、誰が、誰に、何を、どこで、なぜ、どのように、いくら、どれだけ)を意識して話します。
連絡
組織では情報共有が重要です。新しい情報は速やかに伝えることが大切。その際、自分自身が内容をしっかり把握し、事実を正確にゆがめずに連絡するように心がけましょう。
最初に誰に連絡をするか、内容によって順番を判断し、その後、関係者全員に漏れなく連絡をします。
相談
判断に迷ったら、その都度、上司や先輩に相談します。自己判断で勝手に仕事を進めると、関係者に迷惑をかける結果に繋がります。相談に乗ってもらったら、結果報告をすることも忘れずにしましょう。
6.名刺交換
汚れのないきれいな名刺を用意します。角が折れたり、汚れたりしている名刺を渡さないようにしましょう。
名刺交換の順番
- 「目下の者→目上の方」「訪問者→目上の方」の順で渡す。
- 社長、部長、新人など、複数の人間がいる場合は、そのなかで一番格上の人から名刺を 渡しに行くのがマナー。
- 訪問先では、相手より先に名刺を出すようにする。
名刺の渡し方
- 机をはさんで名刺を渡さないよう、相手の側へ移動し、手渡ししやすい距離に立つ。
- 名刺の正面を相手に向ける(相手から名刺が見やすいように、名刺を逆さまに持って渡す)。
- 両手で名刺を持ち、胸の位置で名刺を渡し、会社名、部署名、名前を明確に伝える。
※このとき、相手の名刺の高さよりも低い位置で刺し出すことで、謙虚さを示すことができる。
名刺の受け取り方
胸の位置で、両手で相手の名刺を受け取ります。このとき、アイコンタクトも忘れずに行ってください。「頂戴いたします」と言って受け取ります。名前を確認し、読み方が分らなければ尋ねましょう。
同時交換の場合
右手で名刺を差し出し、左手で相手の名刺を受け取ります。受け渡しをするときは、名刺入れをお盆代わりにし、その上に名刺を重ねると、より丁寧に見せることができます。
名刺交換後
受け取った名刺は、椅子に座った後にテーブルの上に出しておきます。名刺は自分から見て左側に並べますが、なるべく机に直置きするのではなく、名刺入れに重ねて置くと品よく見せることができま(※相手が複数の場合は相手の着席順に並べます)。
その際、名刺入れに乗せるのは、相手方の立場の高い人の名刺にします。
7.電話応対
電話機という機械を通しての対応です。まずは、マナーの前に身につけたい基本を紹介します。
- 電話機を乱暴に扱わない、 電話機の送話口の位置に気をつけ、声のトーン、大きさ、話すスピードを調節するなど、扱い方を正しく身につける。
- 声だけでの対応になるので、姿勢を正して目の前に相手がいる気持ちで話す。また、 企業を代表しているという意識を持つ。
- 一語一句はっきりと発音をする。特に語尾ははっきりと。
- 聞いている証拠にあいづちを打ちながら聞くとよい。
- 長電話を避け、要領よく話す。
電話の受け方
- 呼び出し音が2回鳴るまでに電話に出て、3回以上なったときは「お待たせいたしました」と、お詫びの言葉を添える。
- メモを取りながら話を聴く。
- 名指し人が不在の場合は、要点と相手の連絡先を復唱し、受け手である自分の名前を名乗る。
- 相手が電話を切ったのを確認してから、電話を切る。
電話をかける時
- 始業後1時間、昼休み直前と直後、就業時間前の忙しい時間帯の電話は避ける。
- 事前に用件の題目、内容、話す順序を簡単にメモしておく。
- 必要な書類、資料などをそろえておく。
- 相手が出たら「ただ今、お時間よろしいでしょうか」の一言を添えるとよい。
- 基本的には電話をかけた側が先に切って構わないが、その際は静かに受話器を置いて電話を切る。
8.紹介
一般的には、紹介してもらいたい人を先に紹介します。
複数の場合の順序は、親しい人から先に、年齢の低い人、社会的地位の低い人から先に紹介します。目上の人もしくは社外の人に敬意を表すという意味で、目下の者から目上の人へという順番で行います。
他社を訪れた場合は、訪問したほうが先に同行者を紹介します。表にすると以下のとおりです。
親疎 |
親しい人 → 疎遠な人 (社内の人) → (社外の人) |
社会的地位 |
下位の人 → 上位の人 (職位の下の人) → (職位の上の人) |
立場 |
紹介を望む人 → 紹介を受ける人 |
年齢 |
若い人 → 年上の人 |
人数 |
一人の人 → 複数の人達 |
性別 |
男性 → 女性 |
9.席次
目上の人やお客様が座る席が上座、目下の人やおもてなしをする側が座る席が下座です。基本的には入口から最も遠い席が上座で、入口にもっとも近い席が下座になります。ただし、椅子がソファの場合や、窓や絵画のある位置によっては上座も変わってきます。
会議室や応接室以外にもエレベーターやタクシー、自家用車、電車などにもおのおの上座や下座がありますので、事前にしっかり知識を得ておくとよいでしょう。
10.ドアのノック
ドアのノックに関しては国際標準マナーの「プロトコール・マナー」のなかで、回数が正式に定められています。2回のノックはトイレ、3回は家族・友人・恋人など親しい相手、4回以上のノックは初めての訪問先や礼儀が必要な相手の場合とされています。
ビジネスの場では、3回に省略することも可能とされています。欧米では4回が基本とされており、洋画を見るとボスの部屋に入る際は、4回以上ノックしていることが見受けられます。
日本の企業で年配者の場合は、このルールが浸透していない世代です。あまり回数が多いと不快感を抱く場合もあり得ますので、3回がいいでしょう。若者の就職面接でも3回が一般的になりました。ただし、相手が外資系企業の場合は、4回にしましょう。
11.携帯電話
以下が、携帯電話に関するマナーになります。
- 就業時間中は携帯電話の電源をマナーモードにし、私用電話はしない。
- 商談や打ち合わせ、会議などの重要な場では電源をオフにする。
ビジネスマナーが必要となる具体例
最後に、社会人としての動きを見ながら、ビジネスマナーを学びます。具体的な例を見ていきましょう。
客先への訪問時
約束の時間は厳守です。受付には、約束の5~7分前に到着するようにしましょう。冬場であれば、コートは事前に脱いで手に持ちます。
訪問席で会議室や応接室に通された場合は、下座に座って待ちます。案内された際に、「こちらにおかけください」と上座を示された場合は、それに従います。
ノックがあり、相手が入室してくる気配がしたら、立ち上がって待ちます。初対面の人物であれば、名刺交換を行いましょう。お茶を出されたら、相手から「どうぞ」と勧められてから飲むようにしましょう。
社内でのコミュニケーション
仕事をスムーズに進めるためには、社員同士の連携が大事です。そのためにも、コミュニケーションをしっかり取りましょう。
- 挨拶は自分から、明るく元気に感じ良く。
- 出社時は「おはようございます」、外出する際は「〇〇へ行って参ります」、外出する相手に対しては「行ってらっしゃいませ」、外出先から帰社した際は「ただいま帰りました」、帰社した相手には「お帰りなさい(ませ)」、自分が退社する際は「お先に失礼します」、相手が退社する際は「お疲れ様でした」の声かけをする。
- 報連相は密に行うようにする。
- 仕事とプライベートは切り離して考え、個人のプライベートには立ち入り過ぎないことが「社内コミュニケーションのマナー」と心がける。
セミナーなどの参加
セミナーに参加する際は、会社を代表して出席しているという意識を持って、服装や身だしなみを整えることが大事です。男女ともにスーツが無難でしょう。たとえ「服装自由」と言われたとしても、ラフすぎる服装は避け、スーツかオフィスカジュアルで臨むといいでしょう。
セミナーには他社の社員も参加しています。グループワークや懇親会の席で、企業の機密事項は漏らさないようにすることが重要です。
来客時
お出迎えと案内
来客がアポイントのある場合、ない場合、飛び込み営業の場合など、さまざまな状況に応じて臨機応変な対応が必要となります。いずれの場合も、担当者ではなかったとしても、「いらっしゃいませ」と笑顔で挨拶をしましょう。
お客様を応接室に案内する際は、手のひらで行き先を指し示し、お客様の2~3歩斜め前を歩き案内をします。歩く速度はお客様に合わせ、常に来客の様子に気を配りましょう。
応接室(会議室)に入る際のマナー
事前に部屋が空いているかどうか、確認をしておくといいでしょう。手違いで部屋が使用されている場合も考え、部屋に入る際は必ずノックをしましょう。
外開きのドアの場合は、ドアを開き、お客様を先になかへと誘導します。内開きのドアの場合は、ドアを押して自分が先に部屋に入り、ドアを押さえた状態でお客様をなかに誘導します。
「こちらにおかけください」と言って、上座を勧めます。
退出の際は、「〇〇が参りますので、少々お待ちくださいませ」と声をかけます。
お茶出し
お茶出しの際も、出す順番や出し方、置き場所、湯飲み茶碗の向き、声のかけ方など、一定のマナーがありますので、しっかりと身につけておくと良いでしょう。
お見送り
お客様がお帰りになる際は、エレベーター前、玄関先、車の前など、状況に応じてお見送りをします。自分が直接かかわりのないお客様だとしても、見かけた場合は立ち上がって、45度の最敬礼のお辞儀を長めにするといいでしょう。
ビジネスマナーについてのまとめ
ビジネスマナーについて解説しました。新人研修、社内研修の際には、実践しながら行うと体も覚えやすくなります。
「勤続○年だから、マナーの知識はいらない」と思っている人もいるかもしれません。しかし、相手との関係に慣れ親しむほど、マナーは崩れていきます。
親しき仲にも礼儀あり。特にビジネスにおいては、肝に銘じておきましょう。
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