会社員におすすめの副業7選を紹介! 始める際のポイントや注意点も解説
働き方改革の実施に加えて、近年の賃金の停滞や物価上昇などから、副業をする会社員が増えています。副業をすることでスキルや収入は上げられますが、本業やプライベートに支障がないような副業選びが必要です。
今回は、副業の選び方やおすすめの仕事、副業を始める前の注意点も紹介します。確定申告のような税務周りについても解説もしているので、参考にしてみてください。
副業に取り組む会社員の実態
厚生労働省が2020年に実施した調査によると、会社員で副業をしている人の割合は9.7%でした。本業の給与に加えて、副業収入を得ることで生活費を賄う人は増えています。
副業が普及している要因は、賃金の停滞や物価上昇に加え、働き方改革による副業の推奨が大きいでしょう。しかし副業は収入を増やすだけではなく、新たなスキル・経験を得ることで、生活とキャリアのステップアップに繫げてくれる手段としても注目されています。
副業をすることで本業に役立つ実践的なスキルを培うことができ、業界の知識や経験を得られるでしょう。経営者目線での判断をする能力やバランス感覚も養われ、税務処理に関する知識も身につきます。独立の足掛かりとして副業を開始すれば、独立後の人脈や受注に結びつくかもしれません。
出典:厚生労働省「副業・兼業に関する労働者調査」
会社員が副業をする際の注意点
副業を始める際は、以下の点に注意しましょう。
- 本業や休日に影響がない範囲で実施する
- 会社の就業規則を必ず確認する
本業や休日に影響がない範囲で実施する
副業が本業に支障をきたす要因にならないかを確認しましょう。
そもそも会社は、殆どの場合に従業員や元従業員に対して「競業避止義務」を設けています。そのため、従業員がライバル会社で副業することや、元従業員が退職後すぐに競合他社で再就職することは認められていません。
競業避止義務が定められてなくとも、競合他社の仕事を副業にしたことで本業の会社に悪影響を与えてしまえば、懲戒処分を受ける可能性があります。
副業として競合を選ばないことに加え、機密情報の守秘やセキュリティ対策を徹底し、本業への影響を最小限に留めることが大切です。
また副業の種類や業務量によっては、睡眠不足や余暇不足につながる可能性があります。時間配分を考えて自己管理をし、本業に悪影響を与えないよう労働環境を整えてください。
副業契約前に稼働日や働き方を調整し、仕事とプライベートのバランスが崩れないように注意しましょう。
会社の就業規則を必ず確認する
副業を始める前には、必ず会社の就業規則を確認するようにしましょう。
日本国憲法第22条にある「職業選択の自由」により、本来は本業の労働時間外であれば、副業すること自体は社会的・法的に問題はありません。
しかし、副業開始によって社員のパフォーマンスが落ち、クライアントからの会社の評価が低下してしまうことを懸念し、副業を制限または禁止している企業もあります。
副業の可否については、就業規則に定められていることがほとんどです。もし記載が無い場合は、上司や担当部署へも直接確認しておきましょう。
就業規則違反になってしまうと、戒告や減給など懲戒処分の可能性もあります。就業規則を守りつつ、副業を進めることが重要です。
会社員におすすめの副業7選
副業をしても問題ないと判断がついたら、続いては自分に合う副業選びです。会社員の方でも続けやすい、以下7つの仕事をご紹介します。
- アンケートモニター・覆面調査員
- データ入力・事務作業
- 宅配サービス
- ネット通販
- 知識を活かせる仕事
- 株・FX投資
- 民泊経営
アンケートモニター・覆面調査員
アンケートモニター・覆面調査員は、年齢・性別・経験不問で実施できるものも多い、人気の副業です。
アンケートモニターは、Web上で実施される簡単なアンケートや座談会へ参加して報酬を得ます。
プロフィール登録さえすればすぐに始められ、スキマ時間を活用できます。
ただし手軽に始められるWebアンケートの報酬は、1件数円~150円ほど。月額で1,000~5,000円程にしかならず、高額な報酬を得る事は難しいでしょう。
しかし、座談会や試供品のモニターアンケートなどに当選すると、月の報酬額を数万円程度に引き上げられる場合もあります。
覆面調査員は、一般客を装って飲食や買い物をして、店舗の評価を報告する仕事です。
報酬は1件あたり500〜5,000円程度です。調査にかかった飲食料金の一部または全額がポイントで還元されるため、外食やショッピングの費用が節約できます。
これらの報酬はポイントで受け取り、一定のポイント数に達したら電子マネー・ギフト券・現金などに交換できるシステムが大半です。
働いた分だけ給料日に支払われる、アルバイトとは異なるので留意が必要です。
データ入力・事務作業
手書きのアンケートの回答や企業のデータをExcelなどに入力したり、資料作成などの事務作業をする仕事です。
スマートフォンで画像投稿をするといった軽作業の仕事もあります。タイピングができれば特別なスキルは不要で、自分のペースで働けるため初めて副業をする方にもぴったりです。
報酬体系は時給制や成果報酬制など案件により異なりますが、月に10,000~50,000円ほどの収入が期待できます。
クラウドソーシングサイトで「データ入力」「事務代行」などと検索すれば、たくさんの案件がヒットします。
宅配サービス
自転車やバイクを使って飲食物の宅配をする仕事です。1回の配達時間は20~30分程度。副業にまとまった時間を確保できない会社員の方でも、取り組みやすい副業です。
宅配サービスに配達員として登録すれば、すぐに仕事を始められます。
依頼があったときのみ対応し、事前のシフト提出が不要なサービスもあるため、当日の都合に合わせて働くことが可能です。
「報酬は週払い」など即金性も魅力で、給料前の急な出費や支払いに困った際にも便利です。
ネット通販
「ネット通販」も人気の副業です。ネット通販には、主に下記の3つの方法があります。
- 大型ECモールへの出店
- マーケットプレイスへの出品
- 独自でECサイトを立ち上げる
大型ECモールはユーザーが多く、集客力が強みです。ただし、同業他店も多数存在しているため価格競争になりやすく、出店費用が高くなる可能性もあります。
フリマサイト、ハンドメイド専用サイトなどのマーケットプレイスへの出品は、初心者でも比較的簡単に始められるでしょう。本業が忙しい会社員の副業としておすすめです。
オリジナルのECサイトを開設して販売する方法もあります。ECサイト自体は手軽に開設できるため、本業が忙しい会社員でも無理なく始められます。
いずれも、ファンを獲得することが売上に直結します。
プロモーションとしては、YouTubeやSNSでの情報発信だけでなく、自分のサイトやブログで商品紹介するアフィリエイトもおすすめです。
中古品を販売する際には、古物商免許が必要になるケースもありますので注意しておきましょう。
知識を活かせる仕事
専門知識やスキルがある会社員の副業には、以下のように自分の知識が活かせる仕事がおすすめです。
- セミナー講師
- 翻訳家
- プログラマー
こちらもクラウドソーシングサイトで検索すれば、すぐに募集が見つかるはずです。
業務の難易度や経験によって報酬は異なりますが、特に需要の高い分野でスキル・技術力があれば、まとまった収入につながるでしょう。
株・FX投資
副業ではありませんが、会社員にとっては株・FX投資も収入源を増やす方法の1つです。
投資は基本的に副業に含まれないため、就業規則に抵触しない点も魅力です。中にはスマートフォンで気軽に始められるものもあります。
ただし株やFX投資には、リスクもつきものです。収入を増やすどころか、かえって資産が減ってしまうこともあるでしょう。リスクとリターンのバランスを考え、計画を立てて慎重に臨みましょう。
民泊経営
空家を保有している、あるいは新たに賃貸借契約や購入ができるのであれば、民泊サービスを始めるのも良いでしょう。
民泊は、予約が入れば毎月収入を得ることができます。特に、民泊登録サービスに加入することで、集客の手間をかけずに収益を得やすく、本業と調和しやすいところが魅力です。また、運営代行に頼めば、予約の管理や建物のメンテナンスなどの運営も任せることができます。
ただし、デメリットもあります。民泊経営は設備の初期投資が高額になる点に注意しましょう。
また民泊を開業するには、民泊新法や消防法など、多くの規定をクリアする必要があります。そういった設備の準備や、近隣住民への説明など、開業前の準備に時間がかかるかもしれません。
本業との同時進行が可能かを事前に検討しておくと良いでしょう。
副業収益と確定申告
副業所得が20万円以上になる場合、自分で確定申告が必要です。
本業の会社のみに所属しているうちは会社が年末調整してくれますが、副業では自分で行わなければなりません。副業を始める前に、確定申告が必要になる条件などを予め確認しておきましょう。
所得が20万円を超えたら必ず確定申告をする
副業所得が20万円以上の場合、確定申告が義務化されています。副業所得は、以下の計算式で算出できます。
副業所得=副業で得た報酬額-仕入の費用や経費
たとえば副業で30万円の報酬を得て、5万円の経費がかかった場合、副業所得は25万円となり確定申告をしなければなりません。
確定申告を怠ると「無申告加算税」や「延滞税」などを支払わなければならなくなるケースもあります。
確定申告は自己責任で行い、税制についての知識が重要です。
副業をする際には税務関連も管理して、確実な手続きを心がけましょう。
金額が小さいときの対応にも注意が必要
副業の所得が20万円以下の場合でも、確定申告をした方がいいケースがあります。
まずは、副業の収入から所得税が源泉徴収されている時です。この場合、確定申告をすれば納め過ぎた分の税金が戻ってくる可能性が高いでしょう。
また、寄付金控除や雑損控除、医療費控除を受けたい場合も確定申告が必要です。こちらも、超過分の税金が一部戻ってくる可能性があります。
これらの控除は年末調整では手続き不可なので、確定申告をしましょう。
副業のまとめ
副業を開始して続けるためには、自分の能力や時間、条件に合った仕事を選ぶことが大切です。また、税務や法律についても詳しく調べておくことも必要です。
慎重に準備を行い、無理なく本業と両立できる体制を整えてから、副業を始めましょう。