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自己肯定感とは? 高める方法やメリットを解説

著者:   bizocean事務局

自己肯定感とは? 高める方法やメリットを解説

仕事や自己啓発に取り組むうえで、「自己肯定感」という言葉に触れる機会も多いと思います。自己肯定感は、自分自身を肯定する感情であり、スキルアップをしていくうえで、土台となる能力です。

自己肯定感の高さは、仕事における成長や成功、自身の幸福感に強く影響します。

この記事では、自己肯定感の意味やメリット、自己肯定感を高める方法について解説します。


自己肯定感とは

自己肯定感は、自分自身を認め、好意的に受け入れる気持ちのことです。似た概念に、自己効力感や自己有用感という言葉があります。

まずは自己肯定感の概要を説明し、その他の言葉との違いについて解説します。

自己肯定感の概要

自己肯定感は、自己価値や自己評価を肯定する感覚を指します。1994年に臨床心理学者の高垣忠一郎氏によって提唱されました。

自己肯定感という言葉自体に、厳密な定義はありません。一般的に、他者との比較や外部の評価に左右されず、自分自身の内面や存在を受け入れ、尊重できる能力が自己肯定感であると言われています。

自己肯定感と自己効力感の違い

前述したように、自己肯定感に厳密な定義はないため、そのほかの類似概念と混同されることがあります。自己効力感はその一つです。

自己効力感は、自分が特定の課題や目標を達成できるという信念や確信のことを指します。つまり「自分ならできる」という自信です。

自己肯定感は、自分が何かをできる・できないに関わらず自分を認めることであるという点に違いがあります。

自己肯定感と自己有用感の違い

もう一つ、自己肯定感と似た概念に「自己有用感」があります。
自己有用感は、「他者から認められた」、「他者の役に立った」などの経験から、自分が他者にとって価値ある存在だと感じる気持ちです。

自己肯定感が自分自身での評価なのに対し、自己有用感は、他者との関係や他者からの評価を含めて考えるという点で異なります。
自己有用感は、他者に価値を提供したり、他者からよい評価をされたりすることで感じる気持ちです。

たとえば、ボランティア活動をして他人から感謝された時に、「自分が人の役に立った」と自己価値を感じたら、自己有用感が高まったと言えるでしょう。


自己肯定感が高い人の特徴

自己肯定感が高い人には、以下の特徴があります。

  • 他人に左右されない主体性
  • 失敗を怖がらないチャレンジ精神
  • 継続して努力する意欲

それぞれの特徴について解説します。

他人に左右されない

自己肯定感が高い人は、必要以上に他人に左右されず、自分の意見をしっかり持ち続けられます。なぜなら、自分に対する内面的な自信や自己価値感が強く、自分の意見を肯定することができるからです。

そのため、周囲からのマイナスな意見にも必要以上に影響を受けず、自分の信念に基づいて、主体的に行動することができます。

失敗を怖がらない

自己肯定感が高い人は、失敗を恐れず、何事にもチャレンジする精神を持っています。その理由は、物事に対して前向きな思考になれるからです。

ポジティブな考え方は、新しいことや困難なことに対して積極的にチャレンジし、失敗を恐れずに前進するうえで重要です。
自己肯定感が高いと、何かにチャレンジして失敗したとしても、自分のチャレンジを肯定的に捉えられます。そのため、失敗したからと言って、落胆して自己否定的になることは少ないでしょう。

失敗を怖がらないことで前向きに次のチャレンジに取り組むことができ、結果として成功への道を開くことがあります。

継続して努力できる

自己肯定感が高い人は、自分の限界や不完全さも受け入れたうえで、自分に自信を持ち、前向きな姿勢を保つことができます。

前述のように、主体性とチャレンジ精神を持ち合わせているので、他人の評価や過去の失敗に影響されずに、目標のために努力し続けます。

自己肯定感は、「できる・できないに関わらず、自分自身を肯定できる」気持ちです。その気持ちが根本にあることで、自分ができないことを素直に受け入れて、成長や向上への意欲を持ち続けることができます。


自己肯定感が低い人の特徴

自己肯定感が低い人には、以下の特徴があります。

  • 劣等感を感じやすい
  • 他者に依存しやすく他人からの評価を気にする
  • 精神的不安になりやすい

それぞれの特徴について確認してみましょう。

劣等感を感じやすい

自己肯定感が低いと、自分自身を受け入れることが難しく、なかなか自信を持つことができません。自信不足や自己否定によって、劣等感を感じやすくなります。

また、自分で自己価値の高さを感じることが難しいため、他者評価や周囲との比較で、自己価値を測ろうとします。

その結果、自分自身を劣った存在だと感じるほか、逆に自分を過大評価することも少なくありません。前者は劣等感に拍車をかけ、後者は理想と現実のギャップに苦しむことに繋がります。

他者に依存しやすい

自己肯定感が低い人は、自分で自分を認めたり評価したりできないので、他人からの承認や評価を求める傾向があります。

そのため、他人の目を気にし、他者からの評価を行動原理にすることが多いです。このように、他人に自分を認めてほしいという気持ちが、承認欲求の増大や、他者への依存に繋がる可能性があります。

また、「自分がどうしたいか」よりも、「どうすれば他人から評価されるか」や「他者に嫌われないためには」を常に意識して行動する傾向にあります。
そのため、自分自身のニーズや価値観に基づいた行動が難しくなることもあるようです。

精神的不安になりやすい

自己肯定感が低い人は、自分自身を受け入れられず、周囲に対して常に気を張っているため、精神的不安になりやすいです。些細なミスでも深く落ち込んだり、自分を不必要に責めてしまったりすることがあります。

また、他者評価や周囲との比較によって自己価値を見出そうとするので、「あの人はできているのに」と劣等感を感じたり、「それに比べて自分はダメだ」と自己否定に走ったりしてしまいます。

自己肯定感が高い人なら気にしないことも、自己肯定感が低い人は過剰に気にして、ネガティブに捉えてしまうことがあるのです。


自己肯定感が高いことによるメリット

自己肯定感の高さは、仕事や幸福度について強く影響を与えます。自己肯定感が高いことによるメリットは、仕事で成果を上げやすくなり、幸福を感じやすくなることです。

以下では、自己肯定感が高いことによるメリットについて詳しく解説します。

仕事で成果を上げやすくなる

自己肯定感が高いと、自分の長所を活かして、仕事で成果を上げやすくなります。

自己肯定感が高い人は、自分の能力や長所に自信を持っており、それを仕事に活かそうという意欲も高いです。また、自身の短所や苦手分野についても、長所を活かして補う行動や、克服するための努力ができます。

また、チャレンジ精神を持っているので、困難な仕事にも意欲的に取り組めるでしょう。仕事で失敗した場合も、落胆せず次に成功するための努力を継続するので、結果的に仕事で成果を上げやすくなります。

幸福を感じやすくなる

自己肯定感が高い人は、幸福を感じやすくなると言われています。自己肯定感が高い人が持つ特徴が、幸福を形成する要素と関連しているためです。

現代では幸福を感じている状態の1つとして、「ウェルビーイング(Well-being)」が提唱されています。ウェルビーイング研究を行う前野隆司氏が提唱している、幸福を感じるための因子は、以下の4つです。

  1. 自己実現と成長
  2. つながりと感謝
  3. 前向きと楽観
  4. 独立と自分らしさ

前述した自己肯定感の高い人の特徴のうち、他人に左右されない主体性は「独立と自分らしさ」、失敗を恐れないチャレンジ精神は「前向きと楽観」、継続的な努力は「自己実現と成長」に深く関連します。

このように、自己肯定感が高い人は、幸福を感じやすくなる要素を多く持っていると言えるでしょう。


自己肯定感を高めるには

自己肯定感を高めるため、以下の3つが重要です。

  • 自分をよい方面で捉える
  • 成功体験を積み重ねる
  • 安心できる場所をつくる

この3つの方法について、それぞれ解説していきます。

自分の良さを知る

自己肯定感を高めるためには、まず自分に関してポジティブに解釈することが重要です。

自分の長所はもちろん、短所についても、ただ否定するのではなく、肯定的な側面を見つけるよう心がけましょう。

たとえば、資格試験に落ちた場合も、不合格の結果だけを見て悲観するのではなく、「試験には落ちたが、悔しいと思えるくらい頑張れた」と過程を評価することが大切です。

結果や他者評価が悪くても、自分がどう捉えるかは自由です。ポジティブな解釈をすることで、自己肯定感を高め、自分の価値や能力をよりよく認識することができます。

小さな成功体験を積み重ねる

小さなことでも、成功体験を積み重ねることは、自己肯定感を高め、自信を付けるうえで重要です。

そのために、日ごとや週ごとに達成したい小さな目標をリストアップしてみましょう。
達成したら、それらにチェックを付けることで、自分の成功を可視化することができ、少しずつ自信に繋がります。

また、自分の苦手分野に積極的に挑戦するようにしましょう。苦手分野を乗り越えたという成功体験は、自己肯定感を高める大きな要素になります。

成功体験の積み重ねは、「自分はこれだけできたのだから大丈夫だ」という自信に繋がります。

安心できる居場所をつくる

自分が安心できる場所があるかどうかは、自己肯定感に大きく影響します。
内閣府の調査結果では、「安心できる場所や相談できる場所の数が多い人ほど自己肯定感が高くなる傾向にある」と発表されています。

参考:第3部 第1章 こども・若者の意識 (2)場の性質及び数と自己認識との関係 こども・若者の意識と生活に関する調査 (令和4年度) - 内閣府

安心できる場所や相談できる場所とは、「本来の自分でいられる場所」、「自分自身をさらけだせる場所」です。
そういった場所が多い人ほど、ありのままの自分を出す機会に恵まれ、自分を受け入れてくれる経験も多くなるため、自己肯定感が高くなると考えられます。


自己肯定感のまとめ

自己肯定感は、自分で自分を認め、自分の能力や価値を肯定する感情のことを言います。自己肯定感が高い人は、主体性とチャレンジ精神があり、継続的な努力を行える傾向にあります。

自己肯定感が低い状態では、仕事においても私生活においても、前向きに取り組むことが難しくなるでしょう。そのため、自己肯定感を高めることは、個人の成長や成功にとって必要不可欠です。

自己肯定感を高めるためには、まず現状を正しく見つめ、自分の強みや成果といった肯定的な要素に焦点を向けましょう。自分の長所を活かしながら、課題や苦手な物事へ積極的にチャレンジすることで、自己肯定感も高まり、ビジネスパーソンとしての能力も向上できます。


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bizocean事務局

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