「国税庁から還付金のお知らせ」そのSMSは詐欺かも?

近年、国税庁を装ったSMS詐欺が急増しています。還付金の受取や未納税金の支払いを口実に、個人情報やクレジットカード情報を騙し取ろうとする悪質な手口が特徴です。
国税庁からの重要なお知らせを装い、巧妙に作られた詐欺SMSに騙されないよう、私たちは十分に注意しなければなりません。
本記事では、国税庁をかたるSMS詐欺の実態と、その見抜き方や対策について詳しく解説します。
国税庁をかたるSMS詐欺が急増中!
還付金の受取や滞納税金の支払いなど、国税に関連する内容を装って、個人情報やクレジットカード情報を盗み取ろうとするSMS詐欺が急増しています。
国税庁からの重要な連絡を装っていますが、実際は詐欺や不正アクセスを目的としている悪質な犯罪です。
SMS詐欺に引っかからないために知っておくべき以下の2点について詳しく見ていきましょう。
- 国税庁はSMSによる案内を送信していない
- SMS詐欺の手口と狙い
国税庁はSMSによる案内を送信していない
国税庁や税務署は、SMSによる案内や通知を一切送信していないことを公式に発表しています。
そのため国税庁や税務署を装ったSMSは、全て詐欺や不正アクセスを目的としたものだと考えられるのです。
国税庁からの正式な案内は、公式サイトや書面での通知、e-Taxを通じたメッセージのみとなっています。
SMSで届いた国税庁からのお知らせはたとえ一見本物らしく見えても、詐欺の可能性が極めて高いと知っておきましょう。
SMS詐欺の手口と狙い
SMS詐欺は不正者が国税庁や税務署になりすまし、個人情報やクレジットカード情報を盗み取ることを目的としています。
受信者を騙して偽サイトに誘導し、個人情報やクレジットカード情報などの機密情報を入力させる手口が主流です。
こうして盗み取った情報を悪用することで、不正利用や金銭的被害につながる危険性が高くなります。
国税庁をかたるSMS詐欺の実例と見抜くポイント
一見すると本物の国税庁からの連絡に見えるSMSですが、注意深く確認することで詐欺だと見抜けます。
ここでは実際に確認された国税庁を装ったSMS詐欺の事例を紹介しながら、その特徴と見抜くポイントを詳しく見ていきましょう。
事例1:還付金受取のためカード情報を入力させる

還付金受取の手続きを装って、クレジットカード情報の入力を求めるパターンの詐欺SMSが存在します。
国税庁を名乗り、還付金という言葉の印象を利用して受信者のカード情報を盗み取ることが狙いです。
クレジットカード情報は極めて重要な個人情報であり、安易に入力するとカードが不正利用される危険性が高くなります。
国税庁がSMSを経由してクレジットカード情報を求めることは絶対にないので、細心の注意を払いましょう。
事例2:所得税の滞納があるとして偽サイトに誘導

SMS詐欺の中には、所得税の滞納があると偽って脅して偽サイトへ誘導し、電子マネーの支払いを要求するケースもあります。
実在する国税庁の管轄業務を悪用し、受信者に緊急性や重要性を感じさせて誘導する巧妙な手口の詐欺です。
しかし、国税庁や税務署はSMSによる通知をしていないため、税金に関する通知がSMSで届くことは通常考えられません。
公的機関からの連絡を装いながら電子マネーでの支払いを求めるのは明らかに不自然なので、詐欺の可能性が極めて高いです。
国税庁のフィッシングSMSの特徴
国税庁をかたるフィッシングSMSには、いくつかの特徴的なパターンが存在します。
公的機関の名称を悪用して信憑性を高め、未納税金の支払いや還付金の受取といった金銭絡みの内容です。偽サイトへ誘導するURLリンクが含まれているのが共通しています。
またメールアドレスや差出人名に不審な点がある、個人情報の入力を執拗に求めてくるといった場合は、フィッシングの可能性があります。
国税庁のホームページのドメインとは異なるURLが記載されていれば、フィッシングサイトの可能性が非常に高いです。
フィッシングSMSを受け取ってしまったらどう対処すべき?
万が一フィッシングSMSを受け取り、個人情報やクレジットカード情報を入力してしまった場合、どのように対処すべきでしょうか。
ここでは、以下の場合を想定した具体的な対処方法について解説します。
- 個人情報を入力してしまった場合
- クレジットカード情報を入力してしまった場合
- 実際に被害に遭ってしまった場合
個人情報を入力してしまった場合
フィッシングサイトで個人情報を入力してしまった場合は、メールアドレスやパスワードなどの認証情報を至急変更してください。
個人情報の流出によって、他のアカウントへの不正アクセスやスパムメールの増加などの二次被害が発生するリスクがあります。
早急な認証情報の変更に加えて、クレジットカード会社や警察への相談・通報も検討すべきでしょう。被害の拡大を防ぐためにも、迅速な対応が不可欠です。
クレジットカード情報を入力してしまった場合
クレジットカード情報を詐欺サイトで入力してしまった際は、速やかにクレジットカード会社に連絡を取り、カードの利用停止や再発行の手続きを行う必要があります。
カード情報が流出してしまうと、不正利用や金銭的被害が発生する可能性が高いです。被害を最小限に抑えるためにも、カード会社への速やかな連絡と手続きが欠かせません。
実際に被害に遭ってしまった場合
フィッシング詐欺の被害に遭ってしまった場合は、警察への通報とクレジットカード会社への連絡を迅速に行いましょう。
被害状況を正確に伝えて適切な相談と手続きを行うことで、二次被害のリスクを最小限に抑えられます。
また詐欺の手口や被害状況の情報は、他の人の被害防止に役立てられる可能性があります。
フィッシング詐欺に引っかからないためのポイント
フィッシング詐欺による被害を未然に防ぐためには、日頃からの心がけが大切です。ここでは、フィッシング詐欺に引っかからないための具体的なポイントを解説します。
- 心当たりのないSMSのURLはクリックしない
- 公式サイトから確認する
- 不審なSMSはすぐに削除、通報する
それぞれのポイントを詳しく見ていきましょう。
心当たりのないSMSのURLはクリックしない
フィッシング詐欺に引っかからないためには、送信元が誰であろうと心当たりのないSMSに含まれるリンクは決して開かないことが大切です。
安易なクリックは、個人情報の流出やウイルス感染など、深刻なセキュリティリスクにつながる恐れがあります。
URLをクリックする前に送信元やURLのドメインを十分に確認し、少しでも不審な点があればアクセスを控えましょう。
公式サイトから確認する
公的機関からの通知を装ったSMSが届いても、本物の公的機関のWebサイトに直接アクセスして情報の真偽を確かめることが賢明です。
SMSに記載された情報が本当かどうかを、公式サイトで改めて確認する習慣をつけましょう。
少しでも不審な点があれば、公的機関の問い合わせ窓口に直接連絡を取って確かめるのも有効です。公式サイトでの確認を怠らないことが、フィッシング詐欺の被害を防ぐ重要なポイントとなるでしょう。
不審なSMSはすぐに削除、通報する
少しでも怪しいと感じたSMSは迷わずにすぐ削除し、警察等の関係機関に通報することを忘れてはいけません。
SMSの内容や送信元に関する情報は、詐欺の手口分析や被害防止のために役立てられます。
フィッシング詐欺の可能性があるSMSは放置せずに速やかに対処し、周囲にも注意を呼びかけることが重要です。不審なSMSを見過ごさない習慣が、詐欺被害の未然防止につながるでしょう。
SMS詐欺に気をつけて安全なネットライフを
SMS詐欺は個人情報を狙う悪質な犯罪であり、国税庁や税務署がSMSで連絡することは決してありません。
もし「還付金のお知らせ」といった不審なSMSを受け取った場合は、安易にURLをクリックせず、公式サイトで情報を確認しましょう。
ネットを安全に利用し続けるためには、個人情報の管理を徹底し、少しでも不審な点があれば冷静に対処することが重要です。
SMS詐欺の手口を知り、適切な対策を講じることで、私たちは詐欺の被害から身を守れます。
安全で安心なネットライフを送るために、この記事で解説したポイントに気をつけ、SMS詐欺に引っかからないよう十分に注意しましょう。