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ファシリテーターとは?司会との違いや役割を解説!

ファシリテーターとは?司会との違いや役割を解説!

ビジネス会議の場で活躍するファシリテーターは、議事進行を担いながら、議論を引き出し、会議の流れをコントロールする役割を果たします。

ファシリテーターが会議に介入することで、限られた時間のなかでも議論を深められ、議論のゴールを明確化できるなどのメリットが得られます。

この記事では、ファシリテーターの意味と役割、司会者との違いから、近年広まっている背景などをまとめました。また、会議にファシリテーターを介入させることによるメリットとデメリットも紹介しています。


この記事の監修者
FPオフィス「ライフ&キャリアデザイン」   代表 / ファイナンシャルプランナー・CFP®認定者(日本FP協会会員)、証券外務員2種、国家資格キャリアコンサルタント 

ファシリテーターとは?

ファシリテーターは独自の技術を活用し、ビジネス会議を活性化させる立場です。

ファシリテーターの役割や司会者との違い、近年の会議シーンにおいてファシリテーターの活躍が広がりつつある背景などを解説します。

ファシリテーターの意味

ファシリテーターは、英語の「facilitation(容易にすること、便利化)」からきている言葉です。

ビジネス会議の場で議論を深める、広げる、絞るなどのファシリテーション技術を活用し、議論しやすい場をつくる役割を担う人を指します。

会議での意思決定のためには、議論を深めてさまざまな選択肢を検討し、決定を下す必要があります。ファシリテーターの力量次第で議論の方向性が左右される可能性があるため、重要な役割とされています。

ファシリテーターと司会者の違い

会議における司会者は、通常予定通りに議事の進行を行うだけですが、ファシリテーターの役割は議事の進行だけにとどまりません。

ファシリテーターは、必要な論点を整理し、参加者から賛成反対の意見を偏りなく引き出し、議論の方向性を管理し、時には異なる視点の意見を引き出して議論を深めるために、特定の参加者の発言を促すこともあります。

このように、ファシリテーターは積極的に議論の流れに介入し、より良い結論を導き出すという点が司会者との大きな違いです。

ファシリテーターが広まった背景

ビジネスの現場では、さまざまな検討事項を扱いながら、事業を進めるための意思決定が求められます。

従来の司会進行役が担う会議では、参加者に順番で意見を述べてもらったり、特定の人だけが持論を主張したりする会議進行が一般的であり、効果的な結論にたどり着くことは難しい場合も少なくありませんでした。

そのため、会議においてより効率的かつ効果的に結論を出すために、ファシリテーターという役割が広まったとされています。

ファシリテーターの役割

ビジネス会議の場において、ファシリテーターが果たす役割は一つではありません。

  • 場の雰囲気作り
  • 参加者が意見を出しやすくする
  • 意見の整理や確認
  • 結論をまとめる

このように、会議のさまざまな段階において、ファシリテーターは多様な役割を果たすのです。それぞれの役割を詳しく解説します。

【場の雰囲気作り】

ファシリテーターの重要な役割の一つは、場の雰囲気作りです。

参加者同士が互いに人の話に耳を傾けやすい雰囲気を作り出し、会議の目的に向かって参加者が活発に意見を述べ合い、建設的な議論ができるような場を調整します。

【参加者が意見を出しやすくする】

参加者の意見を引き出すことも、ファシリテーターの大切な役割です。

誰かに強制された発言ではなく、自然に参加者が自分の意見を述べたくなるように、会議の前の会話やアイスブレイクなども行います。

誰の意見もみな平等で価値があるという考えを浸透させることが、意見を引き出す上で重要なポイントです。

【意見の整理や確認】

ファシリテーターは意見を整理する役割も果たします。

意見を整理する際は、事前に各参加者の視点や意見を漏れなく述べてもらった状態で行う必要があります。

参加者の発言を丁寧に促し、反対意見や異なる視点の意見を見過ごしていないかをチェックしてから、意見の整理や確認を行うのがポイントです。

【結論をまとめる】

議論の結論をまとめるのも、ファシリテーターの役割です。

結論をまとめる際には、多数派だけでなく、少数派の意見にも配慮することが求められます。大勢の意見で結論がまとまるときでも、必ず少数派の意見はあります。

結論をまとめる上では、少数派意見の価値を認めた議論の上にあることを示すことも重要なのです。


ファシリテーターがもたらすメリット

ビジネス会議の場にファシリテーターを介入させることで、さまざまなメリットが得られます。その代表的なものは、以下の通りです。

  1. 参加者からさまざまな意見が出やすくなる
  2. 議論のゴールが明確になる
  3. 合意形成がしやすくなる
  4. 会議の時間を適切に管理できる
  5. 場の雰囲気が適切に保たれる

ファシリテーターがもたらすさまざまなメリットを、それぞれ詳しく解説します。

メリット1.参加者からさまざまな意見が出やすくなる

ファシリテーターの介入があることで、ファシリテーターがいなければ出されなかった意見や視点が引き出されることがあります。

これにより活発に議論が進み、参加者の思考が活性化されることは、ファシリテーターがもたらす大きなメリットです。

メリット2.議論のゴールが明確になる

相反する複数の意見が出され議論がまとまらない場合にも、ファシリテーターが大きなメリットをもたらします。

ファシリテーターの進行によって、到達すべき議論のゴールを明確にできるのです。

メリット3.合意形成がしやすくなる

ファシリテーターは議論のゴールを常に意識して会議を運営するため、合意を形成しやすくなります。

ファシリテーターがいることで、合意形成に必要なポイントをクリアしながら、議論をまとめていくことができるのです。

メリット4.会議の時間を適切に管理できる

ファシリテーターがいることで、会議の時間を適切に管理できるようになります。

ファシリテーターに時間管理を任せることにより、参加者は会議中議論に集中することができるのも大きなメリットです。

メリット5.場の雰囲気が適切に保たれる

ファシリテーターの介入により、場の雰囲気がコントロールされることもメリットです。

議論の進行ととも共に、会議の雰囲気を穏やかで目的に適したものに保つことも、ファシリテーターの重要な役割といえます。


ファシリテーターによるデメリット

ビジネス会議に多くのメリットをもたらすファシリテーターですが、反面デメリットもあります。その代表的なものは以下の通りです。

  1. 個人の力量によってパフォーマンスに差がある
  2. 外部ファシリテーターに依頼するリスク

それぞれ、以下で詳しく解説します。

デメリット1.個人の力量によってパフォーマンスに差がある

ファシリテーターは、議論の進行に介入するさまざま様々なスキルを必要とする役割です。

個人の力量に頼る部分が大きく、人によっては力不足のパフォーマンスしか発揮できない場合もあります。

デメリット2.外部ファシリテーターに依頼するリスク

外部ファシリテーターを会議に加えることで、組織の機密事項などの取り扱い取扱にリスクが伴う点も注意が必要です。

会議の規模にもよりますが、ファシリテーターは外部から呼ぶことも多く、こうしたリスクは常に念頭に置いておくべきでしょう。


ファシリテーターについてのまとめ

ファシリテーターはビジネス会議の場において、進行を管理し、参加者の意見を引き出し、結論をまとめるなど、多様な役割を果たします。

その役割が議事進行に止まらないという点で、ファシリテーターは司会者とは異なるものです。

ビジネス会議にファシリテーターを加えることで、議事進行がスムーズになるだけでなく、議論が活発になり、明確な結論が見えてくるといったメリットがもたらされます。

ビジネスの現場では、幅広い検討事項を扱いながら、事業を進めるための意思決定が求められます。従来の会議では、効果的な結論にたどり着くことは難しいという場合も多くありました。そのため、会議をコントロールし、効率的かつ効果的に結論へと導くファシリテーターが、その存在感を増しているのです。

会議の時間を無駄に感じるようなことがあるのならば、その会議をより意義あるものとするために、ファシリテーターの採用を考えてみてはいかがでしょうか。

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監修者プロフィール

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山内 真由美

FPオフィス「ライフ&キャリアデザイン」 代表 / ファイナンシャルプランナー・CFP®認定者(日本FP協会会員)、証券外務員2種、国家資格キャリアコンサルタント

メガバンクの資産運用部門にて投資信託、外貨預金等の販売に従事した後、FPとして独立開業。

教育資金セミナー講師、子育て家族向けの運用相談、およびライフプラン相談に精力的に取り組む。近著に「FPママの親と子で学ぶお金のABC」(河出書房新社)がある。

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