DX化に悩んでいる中小企業必見!中小企業のDX化成功事例~製造業編~
中小企業にとっては、DX化を進めるために何から始めたらいいのか悩んでしまいますよね。予算を十分に組める場合は、外部のサービスを使うことも検討可能です。
しかし、少ない予算の中では外部サービスを導入することは難しいでしょう。
そこで今回紹介するのは、低予算でもDX化を促進させ、業務改善につながった製造業の成功事例です。
どの企業にも導入されているソフトを使ったDX化成功事例で、低予算で実行できることが魅力です。
「DX化を進めたいけど、何から始めたらいいかわからない」という中小企業の方は、成功させるためのポイントも合わせて解説しているので、ぜひ参考にしてください。
DX化に成功した中小企業の事例①
DX化に成功した中小企業の事例をひとつ紹介します。
金型製造メーカーの事例
この金型製造メーカーでは、ベテラン社員の判断に頼る業務が多いのが原因で生産性が低く、非効率な業務に頭を悩ませていました。
さらに、2008年に起きたリーマンショックにより業務成績が悪化したのも追い風となり、DX化で業務効率改善を図ろうとしたのです。DX化を進めるにあたって、下記のようなことを実行しました。
ひとつずつご紹介していきます。
「社員以外を全部変える」意識改革
社員の意識改革は、中小企業のDX化には必要不可欠です。特に製造業には、技術専門職に就いているベテラン社員が多く働いています。
このような社員はデジタル技術に対して懐疑的な意識もあるため、デジタル技術の導入が進まない傾向にあります。
その課題を解決するために、「社員以外を全部変える」という意識改革を社員全員に徹底し、デジタル技術の導入に成功しました。
Excelを使った業務改善システムを導入
勤怠管理システムや材料在庫管理システムなどを馴染みのあるExcelでシステム化することで、スムーズな業務効率化を実行しました。
勤怠管理や在庫管理など、身近な業務を楽にする業務から改善し、社員のデジタル技術に対する意識を変えることに成功。
成功したポイントとしては、導入に当たって実際に業務効率化ができることを伝えることができ、DX化への懐疑心を無くしています。
知識やノウハウをデータ化
DX化を進める前は、見積もりに関する業務は専門知識があるベテラン社員の判断に一任していました。
専門的な知見をどの社員でも活用できるようにするために、ベテラン社員の知識や、今までの業務で培ったノウハウを社員から聞き出し、データ化しました。
その結果、ベテラン社員でなくても見積もりが出せるようになり、品質の確保・向上につながったのです。
さらに、知識やノウハウのデータ化は需要があることに気づき、これが新たな事業につながり、新規事業として企業の事業拡大に貢献しています。
オリジナルシステムの利用
今まで紙で処理していた伝票類をオリジナルシステムの利用で電子化し、オンライン上での管理が実現できました。
加えてペーパーレスにもなり、一括管理ができるようになったので、作業効率の向上、生産性アップにつながっています。
上記を実行したことで、残業時間の削減や不要在庫の削減につながり、新たなサービスの創出にも成功しました。
製造業における中小企業DX化を進める3つのポイント
続いては、製造業における中小企業がDX化を進めるポイントを3つ紹介します。
ポイント1:社内で目的意識の共有
DXを導入すると、社員が働く環境が激変します。そのため、DX化を進める目的が明確であるほど、導入成功に近づきます。
例えば、DX化を進めた後に企業や社員にどんなメリットがあるか、どの業務のDX化に力を入れるのか事前説明をしっかり行うなどです。
特に製造業においては、ベテラン社員へのフォローをしっかり行うことが、DX化を加速させるポイントです。
ポイント2:経営陣主導で改革する
企業内の改革は、社員からは起きにくいものです。ましてや予算のかかるDX化は、社員主導では進みにくくなるケースが多いです。
中小企業の場合、経営者と社員との距離の近さを活かし経営者主導でDX化を進めるとよいでしょう。その際、経営者がDX化について理解していることが大切です。
ポイント3:適切な人事配属でDX化を促進
中小企業の場合、大企業と異なり職務の兼務やまとめている場合が多く、適材適所の人事配属をしていない可能性があります。
DX化を本格的に始める際は、専門的な部署やチームを編成する必要があります。
外部から人材の採用をすると必要以上の予算がかかってしまうので、社内の人事を見直しましょう。その中からITやDXに知見のある人材を配属させ、DX化の促進を図ります。
中小企業はトップダウンを上手く利用してDX化を進めよう
中小企業のDX化は、予算をあまりかけずに行える方法から始めると、成功の確率が上昇します。
例えば今回の成功事例のように、紙で行っていた作業をオンライン化するだけでも、かなりの作業工数の削減が期待できますね。
低予算でもDX導入が成功するように、経営者自身が積極的にDXについての知識を蓄え、率先して取り組みましょう。