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中小企業のための「介護離職防止」対策! 第20回 介護施設の選び方

~企業は「人」がいるから売上がある!をサポート~

著者:一般社団法人 日本顧問介護士協会 代表理事  石間 洋美

介護に直面すると、「在宅介護」と「施設介護」のどちらかを選択することになります。

ある日突然やってくる介護に対して、ご家族はどのように対応したら良いのか悩み、生活の場として介護施設を選択する方も少なくありません。

そして一旦介護施設に入居すると、自宅に戻ることはほとんどありません。すなわち、「介護施設」に入居すると、その施設がご本人にとって「人生最後の生活の場所」となる確率が高いと言えます。

現在は多くの介護施設があり、多すぎてどの施設を選んだら良いのか悩む方も増えてきました。また、大切なご家族を預ける場所として「最適な場所」選びが難しくなっている現状もあります。

多くの介護施設の中から、ご本人の残された時間を大切にし、ご家族の想いも汲んでくれる介護施設に巡り合いたいと思いますよね。

では、どのようにしたら「最適な場所」を選ぶことができるのでしょうか。今回は介護施設選びのポイントをお伝えしたいと思います。


中小企業のための「介護離職防止」対策! 第20回  介護施設の選び方

介護施設の種類

まず、介護施設にはいくつかの種類がありますので、簡単にご紹介します。

  1. 「特別養護老人ホーム」
    通称「特養」と呼ばれ、社会福祉法人などが運営しています。常に介護を必要とする「要介護度3」以上の方が入所できる施設です。
  2. 「介護老人保健施設」
    通称「老健」と呼ばれ、医療法人が運営しています。「要介護度1」以上の方が、身体機能の回復を目的にリハビリを行い、在宅への復帰を目指す「病院と在宅の中間的な役割」を担う施設です。
  3. 「介護療養型医療施設」
    医療法人が運営し、「要介護度1」以上で長期にわたり療養を必要とし、医療ケア(注射、点滴等)を受けることができる施設です。最近では「介護医療院」と呼ばれるようになりました。
  4. 「健康型有料老人ホーム」
    食事のサービス等を受けることができるが、介護が必要な状態になったら退去しなければならない施設が多いです。
  5. 「住宅型有料老人ホーム」
    生活支援や食事サービスがあります。介護が必要になった場合には、外部の介護サービス事業所との契約が必要になりますが、そこで生活を継続できる施設が多いです。
  6. 「サービス付き高齢者向け住宅」
    生活の自立度が高い高齢者が安心して暮らせるよう配慮された住環境(バリアフリー)と安否確認、生活相談サービスを受けられる施設です。
  7. 「介護付有料老人ホーム」
    生活支援や身体介護、機能訓練や食事サービス等がある施設です。「介護付」と呼ばれているくらいなので、介護の必要がある方や認知症の症状がある方などが多く入居している施設です。
  8. 「認知症対応型共同生活介護」
    通称「グループホーム」と呼ばれ、医師から認知症と診断を受けた「要支援2」以上の方が入居できます。

この8種類の介護施設から、「月々にかけられる費用」「希望エリア」「介護度」「身体状況」「認知症と診断されているか」「必要な医療等」などの条件項目により、まずは大まかに選択していきます。

そして、次が大きなポイントになります。


ポイント1 アポなしで見学に行く

いくつかの介護施設をピックアップしたら、その介護施設へ“アポなしで見学に行く”ということです。

アポなし?そんな失礼な!とか、なぜアポなしで?とかと思われるでしょうが、大きな理由があります。

確認していただきたい最大の点は、施設に入った時に感じる雰囲気や清潔感、受付スタッフや介護スタッフの対応などです。大切な人の「人生最後の生活の場所」になる確率が高い施設選びです。普段のその施設の「在り方」を見て感じるには、アポなしが効果的です。

逆を言うと、介護施設側はアポがあると楽なんです。

いろいろと良く見せるための準備ができますから。見学に来られる前に掃除もできるし、スタッフに挨拶をする指示もできます。介護施設側は見学に来る人には入居して欲しいわけですから、「良く見せる」よう装うことが多いのが現状です。

その「見せかけ」に騙されず、その施設の本当の姿を感じるには、“アポなし”が効果的なのです。予約を取っていない状況ですので、介護施設の説明をする担当者が不在にしていることも大いに考えられます。

そのような状況の時、受付、若しくは事務所のスタッフの方はどのように対応するのかも、おもてなしのレベルをはかるポイントになります。

介護施設は生活をする場所です。24時間365日そこで生活をします。

日常の生活では、いちいちアポを取って面会や届け物に行かないですよね。その日常の振る舞いを確認することが重要なのです。

何度も言いますが、大切な人の人生最後の生活の場所選びです。介護施設の本来の姿を確認していただくために、“アポなし見学”をお勧めします。


ポイント2 介護施設長や現場の介護リーダーと話す

もう1つのポイントとして、見学の際に介護施設の施設長、若しくは介護現場の介護リーダーの方にお会いし、ぜひお話しする機会を持ってください。

なぜなら、その介護施設をどのような施設にしたいか、どのようなサービスを提供したいか、入居者にどのような生活を送っていただきたいか等を決めるのは、その介護施設のトップである施設長です。施設長の想いによってその施設で提供されるサービスが決まると言っても過言ではないでしょう。

そしてなにより、介護施設に入居した後、ご本人と一番長く接するのは介護現場のスタッフたちです。

毎日の会話やケアは介護現場のスタッフたちがしてくれます。その介護スタッフのレベルは、介護リーダーの人間性や考え方によって大きく変わります。

従って、施設長と介護現場の介護リーダーと話をし、その人たちの人柄や考え方、介護に対する想い等を聞いてみることをお勧めします。話し方、その場の気配り、会話の中での発言等でその方の人間性が見えてきます。

これから長くお付き合いすることになる関係ですので、話しやすさ、相談しやすさ、依頼のしやすさ等は本当に重要ですので、ぜひこのポイントも覚えておいていただきたいと思います。


最適な施設選びを

介護施設に入居し、その施設から他の介護施設へ転居したいと思っても、介護施設の種類によっては難しい場合もあります。

また、人気のある介護施設はなかなか空室が出ない場合もあります。転居の度にご本人にもご家族にも負担が多くなります。

そうならないために、最初の見学の時点でしっかりと見極め、皆さまにとって「最適な施設」を選んでいただければ幸いです。

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著者プロフィール

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石間 洋美

一般社団法人 日本顧問介護士協会 代表理事

子どもの頃から「人の役に立つ仕事がしたい」という想いを強く持っていて、高校生活のボランティア活動で福祉・介護の世界と出会う。福祉・介護に関わる仕事を目指したく、静岡福祉医療専門学校医療福祉情報科へ入学。卒業後は、介護施設にて様々な経験をする。その後、自身のスキルアップのために介護事務業務、相談業務、マネジメント業務、管理業務を行う。医療福祉接遇インストラクターの資格も取得し、お客様満足度向上のための研修講師も務める。介護の業界に携わり「誰にでも介護はある日突然やってくる」現実を目の当たりにしたとき、もっと多くの方の救いや力になりたいという想いがさらに強くなり、その想いを実現すべく、2020年4月に当協会を立ち上げ、現在は「介護で困る人と困る量を圧倒的に少なくする!」を目標に掲げ活動している。

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