マニュアルの作り方
業務効率化を行うにあたって、短時間で良質なマニュアルを作ることはとても重要です。
本コラムでは読み手のレベルに合わせて読みやすく、理解しやすいマニュアルを作る方法とともに、テンプレートをご紹介します。
わかりやすいマニュアルを作るには
効率がよくて、内容も充実している仕事を目指すマニュアル作りは、思った以上に難しいということを最初にお伝えしておきましょう。いざ作ろうとしても一朝一夕にはいかないのがマニュアル作りなのです。
経験をもとにして進めてきた業務でも、いざ言葉に置き換えようとすると、何から始めればいいのか混乱してしまうもの。業務を「第三者的な立場」で俯瞰的に見ることから始めないと、良質なマニュアルは完成しないといっても過言ではありません。ということで、ここからはマニュアル作成の手順を解説していきます。
マニュアル作成の手順
〈準備作業〉
- 業務内容や進行順序などを俯瞰的に見つめて、情報を整理分析しておく。
- 改善すべき業務の問題点を洗い出しておく。
- 利用者の仕事に関する習熟度や予想される理解力などを把握しておく。
- 業務で要求されるスキルはどの程度なのかを鮮明にしておく。
- 全体をカバーするのか、作業別に分けたものにするのか明確にしておく。
- 必ず守るべきことと、利用者の裁量に委ねる区別を明確にしておく。
- 完成までの時間を見積もっておく。
- 作業を内部化するのかアウトソーシング化するのかを決めておく。
- 分析結果や問題点などを合わせて、作業に関わる全員で検討を加える。
〈情報整理〉
- 人、金、書類、成果物などに分けて作業内容を書き出す。
- 見積もり、請求、納品など作業フェーズごとに区切ってフロー図を作成しておく。
- 作業スケジュール(締め日、年次、月次、週次、日次)を明確にして工数の目安を作る。
- 集めた情報をフロー図にして関連付けておく。
〈作成〉
- 本来の業務をしながら空いた時間を利用して作ることを前提としておく。
- エクセル、ワードなど追加情報を加えやすいソフトを選ぶ。
- 「必須」と「裁量」を明確にしつつ、業務手順を追って書き込んでいく。
- 先に大まかな「目次」を作って全体を俯瞰できるようにする。
- 業務の目的や手順ごとの注意点などを書き込む。
- 関連部署や外注企業なども忘れずに書き込む。
- 必要なら写真やイラストなども用意する。
- 関係者全員でブラッシュアップをくり返す。
上記のように段階を踏んでコツコツと組み上げていくのがマニュアル作りの鉄則です。細かく作りこまないと、結局、誰も参考にしてくれないものが出来上がってしまう恐れがあるのでご注意ください。
業務マニュアルの作り方
マニュアル作りの鉄則を踏まえて作ると意外とスムーズにできるのが業務マニュアルです。業務ごとに細分化して作り、それぞれの業務が社内のどの部署と関連があるのか、あるいは外注企業はどこかなどを明記しておくのがポイントです。作成に自信がない時は『bizocean(ビズオーシャン)』のテンプレートから探してください。多くの業務別に特化したマニュアルの雛形が揃っています。総務、営業など部署ごとは当然のこと、社長や役員用のものまで揃っています。これらを自社用に加工すれば、必ず効果の高いマニュアルができます。
事務用品購入マニュアルのポイントと見本
マニュアルというと、工場や研究部門で使われるものというイメージがありますが、それ以外の場でも有効に活用できます。たとえば、文房具などの事務用品購入用のマニュアルなどは「あると便利、ないと経費の無駄遣い」というぐらい、効果的に活用できるのです。『bizocean(ビズオーシャン)』に保存されたデータをダウンロードして、自社用に加工してぜひ利用してみてください。思った以上に使い勝手のいいマニュアルができます。
朝終礼マニュアルのポイントと見本
朝礼で従業員全員の気持ちをひとつにして、その日の目標を確認する。あるいは終礼でその日の反省点を全員で確認して、次の日からの品質向上を目指す。このような「けじめ」のある就業形態を取っている企業も少なくないでしょう。しかし、問題はそのコメント内容です。今日は何を話そう、どういう順序で進めようと考えているなら『bizocean(ビズオーシャン)』の朝夕礼マニュアルの活用をお薦めします。具体的な話の内容を引き出してくれる項目が並んでいるので、その項目に沿って話題を組み上げていけばいい構成になっています。スピーディに、そして効果的に朝夕礼を進められます。
問い合わせ対応マニュアルのポイントと見本
アルバイトを採用する時やプレゼント企画などは、想像以上に応募者からの問い合わせがあるものです。そんな時こそ簡潔で明快な答えを用意しておいたほうがよいでしょう。しどろもどろな受け答えをしていると「大丈夫かな」と不安に思われることもあります。こんなトラブルを避けるためにもマニュアルを用意しておきましょう。問い合わせがあった時に聞き取るべきことから始まって、標準的な受け答えの例まで用意しておくことが問い合わせマニュアルには欠かせません。こんなマニュアルも『bizocean(ビズオーシャン)』のテンプレートを利用すれば、明確なシートを作成できます。過不足のない受け答えをするための必需品ともいえるでしょう。
まとめ
作業工程全体を掌握できるマニュアルから、単一の業務をスムースに進めるためのマニュアル作成についてご紹介しました。マニュアルには多くのスタイルが存在します。当然、作成にかかる時間や労力も千差万別です。しかし、どんなマニュアルでも共通する鉄則は業務全体を俯瞰して、関連部署をすべて含め、細部にわたって漏れなく記載されていることです。『bizocean(ビズオーシャン)』のテンプレートを活用して「役に立つマニュアル」作りを目指してください。