人事必見! 研修計画書・日程スケジュールの書き方・作り方ガイド【テンプレート付き】
研修に関連する書類作成に悩んでいませんか?
例えば、研修計画書や日程スケジュールの作成に時間がかかってしまうことがよくあります。また、研修後の受講報告書も重要な書類ですが、どのようなフォーマットにすれば良いのか迷うこともあるでしょう。
本コラムでは、これらの研修関連書類をスムーズに作成するための具体的な書き方・作り方をご紹介します。すぐに使えるテンプレートもご用意したので、ぜひ参考にしてください。
研修の計画と手順
近年崩れつつあると言われる終身雇用制度。
しかし、まだまだ日本の大多数の企業では、こうした新卒から定年までの雇用が一般的です。企業は長きにわたり、社員にさまざまな職務を経験させて彼らを企業人として育成していくのです。特に大企業では、新入社員の配属時から定年にいたるまで同じ部門、同じ職種に所属している人はまれです。
企業は、新入社員教育に始まって、社員が異動などを経ている期間も、さまざまな階層別教育、職能教育を実施して、社員を教育していきます。
教育の手段はさまざまですが、基本は業務の中で教えていくオン・ザ・ジョブ・トレーニング(OJT)が中心となります。さらに、対象者を集めて社内の講師や社外の講師を呼んで実施する社内教育講座を開いたり、社外の教育機関が実施する社外講座に派遣したりします。
このほか、通信教育を受けさせて受講料を補助したり、自己啓発で買った書籍代の一部を補助したりして社員の能力向上に努めています。
研修計画の作成にあたっては、社内で実施する社内講座の計画立案が特に重要です。まず、階層別教育、職能教育ともに、受講対象者の人数を把握し、予算の制約も勘案して年度の必要開催数を決定します。
次に受講対象者の業務の繁閑、講師の空いている日程、研修場所や日数によってはホテルの手配を含め考慮し、開催日程を決定します。この際、教育部門の工数も配慮にいれて、なるべく研修が重ならないように設定します。
会場や講師の手配が終わり、開催日程が決まれば、できるだけ早く受講対象者とその上司に通知します。これは業務の都合をつけやすくし、上司に受講への了解を求めるためです。そのうえで出席者を確定して出席者名簿を作成し、事前にテキストを配布して、研修当日を迎えることになります。
研修計画書・日程スケジュールの書き方
企業全体の研修は研修計画書にまとめ、漏れが無いようにします。研修名、対象者、実施予定時期、開催回数、一回当たりの開催日数、参加予定人員、年間参加延べ人数、研修の目的と内容などを一覧表にして作成します。
特に新入社員研修の場合は、研修内容が多岐にわたるので計画やスケジュールを綿密に作成する必要があります。
新入社員が数十人以上入社する企業においては、4月1日の入社式のあと、1か月から3か月程度の日数をかけて、新入社員教育を実施します。ここでは社会人として最低必要な電話での応対の仕方、名刺の渡し方、受け取り方、言葉遣いなどのマナー研修に始まり、座学で業界の現状、会社の歴史、取り扱い製品の説明、社内各部門の業務の説明などを行います。
国内各地に工場や事業所がある場合には、それぞれの拠点を訪問し、時間をかけて工場での現場実習や営業部門での営業実習を行います。
大企業のように自社で大きな研修所を持っていない場合、研修会場の確保、宿泊場所の設定、工場実習や営業実習をお願いする工場や支社への依頼、座学の講師の手配など、さまざまな内容にしたがって、日程調整や手配をしていかなければなりません。
研修計画書や日程スケジュールでは、縦に研修項目を記載し、横に日程を記載したガントチャート方式のスケジュール表を作成し、項目に漏れが無いか、日程に重複がないかなど、緻密に計画し設定していく必要があります。
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研修受講者に提出されるフォーマットの準備
社内研修を実施したら、必ず受講者全員に研修受講報告書を提出してもらいます。それぞれの書き方がまちまちですと、まとめるにも不便なうえ、必要事項が網羅されていないと困るため、研修実施部門ではあらかじめ研修受講報告書のフォーマットを作成し、研修実施時に受講者全員に配布します。
この報告書にはまず報告日、所属・氏名の欄を設けます。報告者を明らかにし、受講から何日後に提出されたものかがわかるようにします。
次に、研修の概要として研修の実施日時、場所、研修のテーマ、講師、受講目的を簡単に記載する欄を設けます。次いで研修の内容を記載します。
さらに教わった講義内容や研修内容の要旨、受講者本人の今回の研修に対する所感などを記載する欄を設けます。講義内容の概要、要旨をあらためて書かせることにより、受講者は講義内容を反すうして確認する機会となります。
また研修に対する感想、所感を書かせることにより、研修に対する受講者たちの評価・評判を知ることができます。また、受講者がどれだけ積極的に研修に関わったか、受講内容としても評価もできます。
最後に、受講者の上長が受講内容を確認し、コメントする欄を設けます。これにより、受講者の研修受講実績を上長が確認し、受講内容を把握することができます。
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まとめ
企業にとって人材育成は重要な柱です。企業の財産であるヒトを育てることによって、その企業の将来の成長が大きく左右してしまうのです。
研修計画の作成はその根幹をなす業務ですが、研修は回数が多ければ日程調整も大変ですし、講師、会場、宿舎、教材の準備など、やらなければいけないことがどんどん増えていきます。
そこでは緻密な研修計画書を作成し、日程スケジュールで準備を日程ごとに管理して万全の態勢で研修を実施していく必要があるのです。