Word(ワード)での相関図の作り方は? 基本的な作成方法と上手に作るためのテクニックを紹介!
相関図は、複雑なサービスや組織体制の相互関係をひと目で理解できるようにするための図です。例えば、プロジェクトの全体像を共有する場面や、チーム内での役割分担を明確にする際に大いに役立ちます。
どう作成すればいいのかと難しく思えるかもしれませんが、Wordを使えば、特別なスキルがなくても簡単に相関図の作成が可能です。
本記事では、Wordを活用した相関図の具体的な作成方法と、上手く作るためのテクニックを丁寧に解説します。すぐに使えるテンプレートもご用意したので、ぜひ参考にしてください。
相関図とは
相関図とは、複数のものの関係を図で表したものです。相関図によって、相関関係にあるものの間にある関係性や動きなどが明確になります。
身近なところでは、TVのニュース番組のなかで関係性の説明時に使用されたり、企業が提供するパンフレットのなかで組織図や活動の流れの説明時に使用されたりしています。
相関図の用途について
ビジネスでは、相関図は以下のような際に使用されます。
人材関係や組織の相関図
組織図は全体組織の把握、各部門の位置づけをビジュアル化します。
その他、顧客と自社サービスの相関関係を相関図で表せば、顧客はサービスをどのように利用しているのか、どのような点を求めているかなど、さまざまな気づきが得られるでしょう。
製品の関係性を示す相関図
製品に関わる関係性を相関図にすることで、在庫管理を効率的に行うことができます。例えば、製品を作るための部材同士の関係性を確認することや、必要な資材調達先、納品方法を一貫するなどの効果も期待できます。
事業の相関図
企業を取り巻く利害関係者(ステークホルダー)を明確にするためには、「グループ相関図」が作成されます。これによって会社を中心に、株主・役員・関係会社・金融機関等との出資・取引関係等を記載し、明らかにすることができます。
相関図の簡単な作成方法
まず相関図を作る前に、関係するすべての項目やすべてのステークホルダーを明らかにし、その関係性をまとめておくことが重要です。
こうすることによって、効率的に作成でき、わかりやすい相関図になります。この事前準備は大変重要です。ここで時間をかけて内容を吟味し精査することにより、実際の作成に要する時間が節約できるのです。
また、Web上に公開されているテンプレートを活用すれば、簡潔で見やすい相関図を作成することもできます。また、マイクロソフトOfficeのSmart Art(スマートアート)という機能でも相関図が作れます。
テンプレートを利用する
Web上には無料のテンプレートが多数提供されています。目的にあったテンプレートを上手に活用して効率的に、効果的な相関図の作成に役立ててください。
テンプレートはレイアウト・デザインが豊富なので、目的に合ったものが必ず見つかるでしょう。慣れるまでは、この既存のテンプレートの利用をお勧めします。 参考リンク先を下記に示しておきますので、チェックしてみてください。
Smart Art(スマートアート)を使う
マイクロソフトOfficeのなかには、Smart Art(スマートアート)という、相関図を簡単に作るための機能があります。ここでは簡単な組織図の作成方法をご紹介します。
Smart Art(スマートアート)はWord(ワード)、Excel(エクセル)、PowerPoint(パワーポイント)で使用することができます。
挿入タブを選択すると、「Smart Art(スマートアート)」ボタンがありますので、これをクリックします。するとダイアログボックスが表示され、その一覧のなかから「組織図」を選択します。これでWord(ワード)、Excel(エクセル)、PowerPoint(パワーポイント)の書式のなかに組織図のベース表が表示されます。
文字の入力
表示された組織図の「テキスト」と書かれた部分に文字を入力していきます。この時に組織図の隣にあるテキストウィンドウを使って文字入力をすると便利です。
各図形の選択
文字の外側でマウスポインタが十字の形でクリックすると図形を選択することができますので、好きな図形をレイアウトしてください。
図形の削除
余計な図形を削除したいときは、削除したい図形を選択し(Delete)キーを押します。削除する図形を選択するにはマウスポインタが十字の形になった時にクリックします。
図形の追加
図形が足りない時には図形を追加します。図形の追加では、どの図形を選択してからボタンを押すかが、ポイントになってきます。
Smart Art(スマートアート)ツールの「デザイン」タブと「書式」タブが表示されますので、図形を選択するには「デザイン」タブの「図形の追加」ボタンをクリックします。
このボタンは絵柄の部分と「図形の追加」と書かれている文字の部分をクリックすることで、どの位置に図形を追加するかを選択できます。これを繰り返していけば簡単にできあがります。
先に全体のおおまかな体裁を作ってから細部を整えたほうが効率的な作業が可能となります。あとは、フォントサイズ、色等を微調整して完成させましょう。
上手な相関図を作るテクニック
上手な相関図を作るには、持っている情報をできるだけ書き出し、整理するマインドマップを作ってみることが大切です。
マインドマップとは、トニー・ブザンが提唱した、自分の考えを文字や絵にして描くことで整理していく表現方法です。脳の思考を開放するといわれている「放射思考」に基づいて考案されたノート術・発想術のことです。
一枚の紙の上に、表現したい概念(テーマ)をキーワードやイメージで中央に描き、そこから放射状に連想するキーワードやイメージをつなげていき、発想を広げていきます。マインドマップは、人間の脳の意味記憶の構造によく適合し、その仕組みを最大限に生かすツールなので、より早く情報を整理し、理解・記憶することができるそうです。
これを相関図に活かすことで、読み手にとってわかりやすい相関図を作成することができます。このマインドマップ作成に十分な時間をかけることが成功の鍵です。
まとめ
企画書のなかで全体像をイメージさせるのに相関図はとても重要です。
全体像の把握や全体との関係性を示す際に大変わかりやすいかたちに表現できるのが、相関図です。企画書に相関図を加えることによって読み手に伝えたいことをビジュアル化することができ、全体像把握の大きな助けになります。ぜひ積極的に相関図を使い、表現に豊かさを加えて下さい。
相関図を企画書のなかに入れることは大変難しいと思う人がいます。しかしWeb上に無料で提供されているテンプレートを利用したり、マイクロソフト社が提供するOfficeソフトのSmart Art(スマートアート)ツールを活用したりして、わかりやすい相関図の作成をしてください。