【保存版】案内状の書き方完全ガイド│状況別で使用できる例文集付き
懇親会や展示会などのビジネス案内状を作成する際、受け取る相手に不快感を与えず、マナーを守ることが重要です。しかし、どのような構成や文章が適切なのか悩む方も多いでしょう。
そこで本記事では、ビジネス案内状の基本的な書き方に加え、シーン別の具体的な例文もわかりやすくご紹介します。
案内状を作成するにあたり、よくある疑問への回答も併せてお伝えします。すぐに使えるテンプレートもご用意したので、ぜひ参考にしてください。
案内状の記載項目
案内状の書式に決まりはありませんが、基本的な構成は存在します。とくにビジネスシーン・フォーマルシーンで送付する案内状は、マナー違反にならないよう気をつける必要があるので、基本の構成に沿って作成するのがおすすめです。
ここでは、案内状の基本の構成と各項目の詳細を解説しますので、案内状を作成する際の参考にしてみてください。
①文書番号、発信年月日
案内状の初めには、文書番号・発信年月日を書きます。文書番号とは、文書を発信した部署や時期などを管理するための番号です。案内状に文書番号をつけるかどうかは企業によって異なるので、社内ルールに従いましょう。
②宛名
案内状の受取人の名称を記載します。
- 複数に宛てた案内状の宛名:社員各位・関係者各位・お客様各位 など
- 個人に宛てた案内状の宛名:〇〇株式会社 〇〇様 など
宛名に企業名を記載する場合は省略せず、「〇〇株式会社」「〇〇協同組合」のように正式名称を記載するのが基本です。また、敬称も忘れずに書くようにしましょう。
③署名(差出人名)
案内状の差出人を記載します。宛名と同様に、企業名などは省略しないようにして、正式名称を記載しましょう。
④タイトル
何についての案内状なのかを記載します。「〇〇記念式典のご案内」「〇〇についてのご案内」のように、短くシンプルなものにしましょう。
⑤前文
社外向けの案内状の場合は、タイトルの次に前文を記載します。前文とは、頭語・時候の挨拶・安否を尋ねる挨拶・日頃の感謝やお礼で構成される、手紙の前置きにあたるものです。
社内向けの案内状では、前文をすべて省略してかまいません。
頭語
前文は頭語から始まります。頭語とは手紙の始まりに来る「こんにちは」にあたるものです。「拝啓」「啓上」「拝呈」など、いくつか種類があります。
時候の挨拶
頭語のあとには、時候の挨拶が続きます。「新春の候」「初夏の候」のように、季節や天候に合わせた挨拶を用いましょう。
安否を尋ねる挨拶
時候の挨拶の次に、「貴社ますますご盛栄のこととお慶び申し上げます」のように、相手の安否を尋ねる挨拶を入れます。
感謝・お礼の挨拶
安否を尋ねる挨拶のあとには、「平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます」など、日頃の感謝やお礼の挨拶を入れます。
⑥主文
前文を記載したら、次に主文を記載します。主文とは文書の本題のことで、「起語」「本文」で構成されるのが基本です。
起語
起語とは、主文の冒頭に来る前置きのようなものです。「さて」「ところで」「つきましては」などいくつか種類があるので、案内状の流れに合うものを選択しましょう。
本文
起語の次に、今回案内したい内容を記載します。内容が正確に伝わるように、簡潔にわかりやすく書きましょう。誤字脱字や敬語の使い方などにも注意してください。
⑦末文
案内状の本題である主文を記載したら、末文を記載します。末文とは締めの挨拶のようなもので、「結びの挨拶」「結語」で構成されるのが一般的です。
結びの挨拶
結びの挨拶には、案内状の要件のまとめと挨拶文を記載します。長々と書かずに、簡潔にまとめましょう。
結語
結びの挨拶を記載したら、最後に結語を入れます。結語とは、手紙の最後に来る「さようなら」にあたる言葉です。「敬具」「拝具」「敬白」など、いくつか種類があります。
頭語に「拝啓」を使った場合の結語は「敬具」、「啓上」を使った場合は「拝具」のように、結語は頭語とセットで使うのがルールです。対応する言葉を間違ったり、頭語と結語のどちらかしか書かなかったりするのはマナー違反になるので注意しましょう。
⑧別記
案内状の場合、結語の下に別記としてイベント・式典などの日時、開催場所、会費などの情報を記載します。初めに「記」と記載して、そのあとに必要な情報を書いていきましょう。
情報が正確に伝わるように、箇条書きなどを用いてわかりやすく記載することが大切です。必要な情報を記載し終えたら、最後に「以上」と記載して完了します。
案内状の例文集
案内状作成で重要なポイントは、内容や背景を伝える文章で、いかに催事の魅力を伝えるかです。ここでは、シーン別の案内状の例文を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
ビジネス文書の案内状例文
是非この機会にお立ち寄り頂き、{上記ポイントを見ることで得られるベネフィット}ください。』
※ポイントやベネフィットは、数字で明確に記載するとより魅力的に見えます
懇親会などの案内状例文
※趣旨、会で行う催しなどを簡単に書きましょう
さまざまなシーンで使える締めくくり例文
『皆様お誘い合わせの上、ご来会くださいますようお願い申し上げます。』
同封する書類は?
もし催事のスケジュールが決まっているならばそのプログラム表を、交通手段や駐車場などに特記事項がある場合は、その案内を用意します。会場の地図を同封するのもよいでしょう。
相手に返信を求める場合は、返信用のハガキも同封しておきます。もし行事の後に二次会の開催を予定しているのであれば、その案内状も必要です。
案内状はいつ送ればいい?
一般的に出席・欠席の返事が必要であれば、催事が開催される2ヶ月前には案内状が相手に届いているのが理想です。
スケジュール調整や相手が返事を出すまでの時間などを考えて、遅くとも1ヶ月前には相手に届くようにします。参加人数が少数であれば1ヵ月前に相手に届くようにすればよいでしょう。
催事の案内をメールではなく文書でするメリット
セミナーや展示会などのビジネス文書だけでなく、懇親会、法事、同窓会など案内状を使用する機会は多くありますが、その案内の多くは紙で通知されます。このネットの時代に紙を使用することには、いくつかメリットがあります。
まず1つは、メールアドレスや電話番号などの連絡先を知らなくてもよいことです。法事や結婚式、同窓会などの場合、遠い親戚や昔の知り合いである場合は、お互いのメールアドレスを知らない場合が多いです。
一方、住所は共有されている場合があるので、必ず相手に届くとは限りませんが、可能性はあります。
もうひとつが、形として残ることです。大きな懇親会やセミナー行事の場合は、メールなどで案内するのはもったいない気がするのが人情です。自社でキャンペーンなどを行う場合、メールではなく案内状で連絡する会社も多いでしょう。
少し凝った案内状を思い出として作ることもいいかもしれません。
まとめ
案内状はマナーや文章が重要視されます。初めて作る方は不安があると思いますので、必ず信頼できるテンプレートを使いましょう。上司などの回覧・チェックを受けると安心です。