正しいお祝い状の書き方とは? 例文テンプレート付きで具体的に解説!
友人や知人、取引先の方にお祝いごとがあったときに送るお祝い状。どんな文章を書けばいいのか悩んだり、マナーに自信がなかったりする方も多いのではないでしょうか。
そんな悩みを解消するために、本コラムでは、お祝い状の基本的なマナーや書き方、お祝い状を送るタイミングなどについて詳しく紹介します。
これを読めば、安心して心のこもったお祝い状を作成できるようになるでしょう。すぐに使えるテンプレートもご用意したので、ぜひ参考にしてください。
お祝い状とは
お祝い状とは、友人・知人や取引先の人などにお祝いごとがあったときに、祝意やよろこびの気持ちを伝えるための書状です。昇進や会社創立、結婚、出産など、さまざまな場面で用いられます。
お祝い状のマナー
お祝い状には、いくつか守るべきマナーがあります。せっかくのお祝い状が失礼なものにならないように、お祝い状のマナーを理解しておきましょう。
送る相手との間柄を考慮する
慶事があったときに、自分のことのように喜び、お祝いの言葉をもらえると嬉しいものです。そのため、親しい間柄では前文を省略しても差し支えありません。
しかし、目上の人や改まった相手に送るときは形式を踏まえ、格式高い表現を心がけましょう。お世辞や過度な美辞麗句は、かえって失礼にあたることもあります。
他人と比較するような褒め方や、「今後はもっとこうすれば・・・」というような説教じみた内容もNGです。
ほかの要件について書かない
お祝い状に他の用件を書き記すこともタブーです。あくまでも目的はお祝いであることを忘れないようにしましょう。祝意が薄れてしまうので、副文(「追伸」のように、最後に書き足す文章)も必要ありません。
句読点を使わない
お祝い状には、句読点を使わないというマナーもあります。その理由には、2つの説があるようです。
- 相手への敬意を表現している
- 「幸せが途切れないように」の意味を込めている
句読点が使われるようになったのは、子供でも文章を読みやすくするためです。そのため、大人に向けた文書で句読点をつけると失礼だと取られることがあります。同じ理由で、慶事の文書には段落もつけません。
また、慶事の文章で区切りや終わりを表す句読点を使うと、幸せの終わりを連想させてしまうので、避けたほうが良いとされています。
忌み言葉に注意する
お祝い状では、縁起が良くないとされる忌み言葉の使用も不適切とされています。何気なく使った言葉が忌み言葉とならないよう、慎重に言葉を選びましょう。
慶事での忌み言葉とされるものをいくつか挙げますので、参考にしてください。
- 昇進祝いでの忌み言葉:変化、移ろい、傾く、下がる、止める、消える など
- 創立祝いでの忌み言葉:倒れる、潰れる、失う、終わる、焼ける、燃える、赤い など
- 結婚祝いでの忌み言葉:離れる、別れる、壊れる、戻る、出る、冷める、終わる、再び など
- 出産祝いでの忌み言葉:流れる、落ちる、欠ける、消える、弱い、薄い、細い など
お祝い状の書き方とテンプレート
ここでは、お祝い状の書き方とテンプレートを、目的別に紹介します。
昇進のお祝い状
栄転や昇進は、大きなよろこびです。過度なプレッシャーを与えないように、かつ妬みと取られる表現を使わないように注意して、お祝い状を作成しましょう。
取引先や目上の方に対しては格調高い表現を心がけつつ、本人の実力を称えると同時に激励の言葉を入れると良いでしょう。具体的なエピソードを盛り込めば、より祝意が伝わります。
個人として出す場合は縦書きで、頭語(「拝啓」など)・結語(「敬具」など)を用いた基本形式で書くのがおすすめです。縦書きの場合は文章の最後に日付と、差出人名、宛名を書きますが、自分の名前が宛名より下になるようにして、相手に敬意を表します。
会社の創立を祝うお祝い状
会社創立のお祝い状は、会社の代表者から代表者へ宛てて送ることが多いので、ビジネスマナーに則った文章になるよう心がけます。
冒頭に相手の会社名や役職名、氏名などを書きますが、間違いがあると大変失礼ですし、今後の付き合いにも影響するかもしれません。事前に正しい会社名や役職名を調べておきましょう。
会社として文書を出す場合は、横書きのテンプレートが便利です。縦書きとは異なり、文章の前に日付、宛名、差出人名を書きます。その後『創業○○周年のお祝い』などタイトルをつけ、頭語・結語を用いて文章を作りましょう。
結婚のお祝い状
結婚のお祝い状は、友人に出すのであればくだけた表現でもかまいません。
取引先の人などに送る場合は、ビジネス文書の形式をとりつつ格調高い表現で書きます。人生最大の慶事といえる結婚ですから、大げさな表現は控えながらも心からの祝福を伝えましょう。
ビジネスライクになりすぎないよう、具体的なエピソードを加えるのもおすすめです。
お祝い状のタイプ
お祝い状は、封書で送るのが礼儀です。フォーマルなお祝い状の場合は、白無地に裏紙のついた厚い和封筒を選ぶと良いでしょう。
洋封筒は、挨拶状や招待状を送るときや、カードや写真を同封するとき、親しい人に送るときなどに選びます。
和封筒×三つ折
一般的にお祝い状は、三つ折にして封筒に収めます。折り方は以下のとおりです。
- 手紙の冒頭文が右上にくるようにして、だいたい3等分になるよう目安をつける
- 下から上に向かって3分の1を折り上げる
- 上から下に向かって、残りの3分の1を折り重ねる
そして、封筒を裏から見て、手紙の書き出しが右上になるように入れます。封をする際にはテープは使用せず、のりを使ってください。封じ目には〆と書きましょう。
和封筒×四つ折
お祝い状は折り数は少なくし、相手が読みやすいようにするのがマナーですが、どうしても封筒に入らないときは四つ折にすることもあります。折り方は以下のとおりです。
- 手紙の冒頭文が右上にくるようにして置き、下から上に向かって半分に折り上げる
- もう一度、下から上に向かって半分に折り上げる
封筒への入れ方は、三つ折と同じです。
お祝い状を送るタイミング
お祝い状は、慶事の知らせを受けたらできるだけ早く送りましょう。先方の感動が冷めないうちに喜びを分かち合い、お祝いの気持ちを伝えます。
ただし、式典があり招待を受けていない場合は、早く出しすぎると招待の催促のように受け取られることがあるため、開始前くらいのタイミングで届くようにしましょう。
お祝い状の送付が遅れてしまった場合は、時期を逃したからといって何もしないのではなく、遅くなってしまったお詫びのフレーズをつけて祝意を伝えるのがおすすめです。
まとめ
お祝い状は、お祝いごとがあった人に、祝意やよろこびの気持ちを伝えるために送るものです。知らせを受けてからお祝い状を送るまでに時間が空くと、相手の感動が冷めてしまうので、できるだけ早く送りましょう。
文章が思いつかない、マナーに自信がないというときは、今回紹介したテンプレートを活用してみてください。